ヒト化抗ヒトIL-23p19モノクローナル抗体「オンボー」の薬価基準収載ならびに新発売のお知らせ

Press Release
2023 年 5 月 24 日 日本イーライリリー株式会社
持田製薬株式会社



ヒト化抗ヒト IL-23p19 モノクローナル抗体「オンボー®」の
薬価基準収載ならびに新発売のお知らせ

日本イーライリリー株式会社(本社:兵庫県神戸市、代表取締役社長:シモーネ・トムセン、以下「日本イーライ
リリー」)と持田製薬株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:持田 直幸、以下「持田製薬」)は、ヒト
化抗ヒトIL-23p19モノクローナル抗体製剤「オンボー®点滴静注300mg」、「オンボー®皮下注100mg オートイン
ジェクター」、「オンボー®皮下注100mg シリンジ」(一般名:ミリキズマブ(遺伝子組換え)、以下「オンボー」)に
ついて、本日、薬価基準に収載されたことを受け、6月21日に新発売しますのでお知らせいたします。

オンボーは、大腸粘膜の炎症に関与するサイトカインであるIL-23のp19サブユニットを標的としたヒト化IgG4モ
ノクローナル抗体で、潰瘍性大腸炎の治療薬として世界で初めての抗IL-23p19モノクローナル抗体製剤です。
IL-23とIL-12の共通のサブユニットであるp40には結合しないため、IL-23とIL-23受容体との相互作用のみを阻
害して炎症性サイトカインの発生を抑えます。

オンボーの点滴静注製剤は「中等症から重症の潰瘍性大腸炎の寛解導入療法(既存治療で効果不十分な場
合に限る)」を、皮下注製剤は「中等症から重症の潰瘍性大腸炎の維持療法(既存治療で効果不十分な場合に
限る)」を効能又は効果としています。寛解導入療法においては、ミリキズマブ(遺伝子組換え)として、1回 300
mg を4週間隔で3回(初回、4週、8週)点滴静注します。12週時に効果不十分な場合はさらに1回300 mg を4週
間隔で3回(12週、16週、20週)投与することが可能です。維持療法においては、導入療法終了4週後から、1回
200 mg を4週間隔で皮下投与します。また、ミリキズマブ(遺伝子組換え)皮下投与用製剤による維持療法中に
効果が減弱した場合には1回 300 mg を4週間隔で3回点滴静注することが可能です。

日本イーライリリーの自己免疫事業本部長、ダニエル・ビネットは、次のように述べています。「オンボーが、日
本で薬価基準収載され、発売することを大変うれしく思います。潰瘍性大腸炎の治療にとって、寛解達成およ
び寛解状態の維持は重要です。 また、潰瘍性大腸炎の患者さんのQOLに影響を及ぼす症状の一つである便
意切迫感を含め、アンメット・ニーズに応えるべく、このオンボーを潰瘍性大腸炎の新たな治療選択肢として提
供し、患者さんのニーズに応えてまいります」
持田製薬の執行役員医薬営業本部長、宮嶋 謙二は次のように述べています。「オンボーの薬価基準収載およ
び発売を大変喜ばしく思います。オンボーについて、医療関係者への適切な情報提供活動に取り組むとともに、
潰瘍性大腸炎の治療の選択肢を広げ、患者さんのQOL向上に貢献してまいります」

オンボーは国内において、日本イーライリリーが製品供給を担当し、持田製薬が流通・販売、および情報提供
活動を行います。

以上





製品概要
販売名 オンボー®点滴静注300mg
オンボー®皮下注100mg オートインジェクター
オンボー®皮下注100mg シリンジ
一般名 ミリキズマブ(遺伝子組換え)
効能又は効果 ① 中等症から重症の潰瘍性大腸炎の寛解導入療法(既存治療で効果不十分な場合に
限る)
② 中等症から重症の潰瘍性大腸炎の維持療法(既存治療で効果不十分な場合に限る)
用法及び用量 ① 通常、成人にはミリキズマブ(遺伝子組換え)として、1回 300 mg を4週間隔で3回
(初回、4週、8週)点滴静注する。なお、12週時に効果不十分な場合はさらに1回
300 mg を4週間隔で3回(12週、16週、20週)投与することができる。また、ミリキズ
マブ(遺伝子組換え)皮下投与用製剤による維持療法中に効果が減弱した場合には
1回 300 mg を4週間隔で3回点滴静注することができる。
② ミリキズマブ(遺伝子組換え)点滴静注製剤による導入療法終了4週後から、通常、
成人にはミリキズマブ(遺伝子組換え)として1回 200 mg を4週間隔で皮下投与する。
製造販売承認日 2023年3月27日
薬価基準収載日 2023年5月24日
発売日 2023年6月21日
薬価 オンボー®点滴静注300mg 15mL×1バイアル:192,332円
オンボー®皮下注100mg オートインジェクター 1mL×2オートインジェクター:126,798円
オンボー®皮下注100mg シリンジ 1mL×2シリンジ:126,798円

製造販売元 日本イーライリリー株式会社
販売 持田製薬株式会社

製品画像




オンボー®点滴静注300mg オンボー®皮下注100mg オートインジェクター




オンボー®皮下注 100mg シリンジ

潰瘍性大腸炎について
潰瘍性大腸炎は、主に大腸粘膜にびらんや潰瘍を形成する原因不明のびまん性非特異性の炎症性疾患で、
特徴的な症状は、下痢、持続性または反復性の血便、腹痛です1。若年者に発症し慢性の経過をたどることに
より、就学、就業、家庭生活などに影響を及ぼすことが多く、便意切迫感や便失禁などの症状はさまざまな社
会活動の制限、QOLの低下に大きく関わっています2。そのため、潰瘍性大腸炎には、便意切迫感などの症状
を大幅に緩和させ、臨床的寛解を持続させる新たな治療選択肢に対するアンメット・ニーズが存在します。

日本イーライリリーについて
日本イーライリリー株式会社は、米国イーライリリー・アンド・カンパニーの日本法人です。人々がより長く、より
健康で、充実した生活を実現できるよう、革新的な医薬品の開発・製造・輸入・販売を通じ、がん、糖尿病、筋
骨格系疾患、中枢神経系疾患、自己免疫疾患、成長障害、疼痛、などの領域で日本の医療に貢献しています。
詳細はウェブサイトをご覧ください。 https://www.lilly.co.jp

持田製薬について
持田製薬株式会社は、1913 年の創業以来、独創的な医薬品の研究開発により、特色ある医薬品を医療の場
に提供してまいりました。現在は、循環器、産婦人科、精神科、消化器の重点 4 領域をはじめ、難治性疾患の
治療剤、バイオ後続品を含む後発医薬品など、医療ニーズに応えた取り組みを行っています。とくに消化器領
域に注力しており、潰瘍性大腸炎の治療においては、「リアルダ®錠」や、バイオ後続品「アダリムマブ BS 皮下
注「MA」」、体外診断用医薬品「カルプロテクチン モチダ/POCT モチダ」を提供しております。詳細はウェブサ
イトをご覧ください。 https://www.mochida.co.jp


【本件に関するお問い合わせ先】

日本イーライリリー株式会社 コーポレート・アフェアーズ本部 (TEL:078-242-9547)
持田製薬株式会社 経営企画部広報室 (TEL:03-3225-6303)




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1 難治性炎症性腸管障害に関する調査研究(久松班)令和 3 年度分担研究報告書. 潰瘍性大腸炎・クローン病診
断基準・治療指針(令和 3 年度改訂版). http://www.ibdjapan.org/pdf/doc15.pdf (2022 年 10 月 27 日閲覧).
2 Hibi T, Ishibashi T, Ikenoue Y, Yoshihara R, Nihei A, Kobayashi T. Ulcerative colitis: Disease burden, impact on daily

life, and reluctance to consult medical professionals: Results from a Japanese internet survey. Inflamm Intest Dis
2020;5:27-35.





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