高容量リチウムイオン二次電池の長寿命化を実現！負極用水系複合接着剤の生産体制拡充

NEWS RELEASE
2024 年 3 月 4 日
各 位
第一工業製薬株式会社


高容量リチウムイオン二次電池の長寿命化を実現！
負極用水系複合接着剤の生産体制拡充

第一工業製薬（本社：京都市南区、代表取締役社長：山路直貴）は、エネルギーの効率的な利
用や脱炭素化で重要となる素材開発を進め、 サステナブル社会の実現を目指しています。注目さ
れる次世代材料の一つである高容量リチウムイオン二次電池の負極用水系複合接着剤「エレク
セル 🄬🄬CR シリーズ」の供給体制を 2024 年 3 月より拡充いたします。


当社はシリコン系負極材料向けで、 高容量リチウムイオン二次電池の長寿命化を可能にする水
系複合接着剤「エレクセル 🄬🄬CR シリーズ」を 2022 年 12 月に開発しました。現在は、電池メーカ
ーなどで性能評価を進めており、お客様の開発ステージに合わせて生産体制を拡充しました。
リチウムイオン二次電池の負極材は黒鉛が主流ですが、 近年では高容量を追求するために黒鉛
にシリコン系材料（SiO、SiC、Si）が少量添加されています。シリコン系材料は、充電時に最大
で 4 倍に膨張することがあり、 その膨張が放電時に収縮することで電極構造を破壊して電池の劣
化が生じるという課題があります。この膨張収縮を制御し、電池の寿命を延ばす接着剤の要求が
高まっています。
「エレクセル CR シリーズ」は、シリコン系材料を少量から 100％まで配合しても、安定した
寿命特性を示します。樹脂の弾性率や強度のコントロールを行い、汎用品では難しい負極材の膨
張収縮に適応する性質をもち、高い構造復元性を発揮します。
伸長が期待される小型機器や EV 分野への事業拡大を目指し、サステナブル社会の実現と環境
負荷低減に貢献していきます。




充放電における開発品「エレクセル CR」と汎用品の電極の構造変化のイメージ図


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