伊藤忠商事とバリューチェーン最適化の実証実験をウオロクで開始

関係各位
2023年8月17日
株式会社シノプス
代表取締役 南谷 洋志


伊藤忠商事とシノプス、食品バリューチェーン最適化の実証実験をウオロクで開始
在庫圧縮と納品リードタイム延長で物流課題を解決



 株式会社シノプス(本社:大阪府大阪市、代表取締役:南谷 洋志、以下「シノプス」)は、伊藤忠商事株式
会社(本社:東京都港区、代表取締役社長COO:石井敬太、以下「伊藤忠商事」)と構築に向け取り組んでい
*1
る食品デマンド・チェーン・マネジメント の実証実験を、株式会社ウオロク(本社:新潟県新潟市、代表取
締役社長:本多伸一、以下「ウオロク」)で開始したことをお知らせします。




株式会社ウオロクの物流センター

■背景
 シノプスと伊藤忠商事は、食品ロス削減や物流の効率化といった食品バリューチェーンの最適化を実現する
べく、2022年1月に「デマンド・チェーン・マネジメント プラットフォーム」構築に向けた業務提携契約書
を締結しました。シノプスは1980年代から需要予測・自動発注の分野に着目し、販売実績や在庫情報、天気
予報といったさまざまなデータからAIが最適な発注数を算出する需要予測型自動発注サービス「sinopsシリー
*2
ズ」の開発・提供をしています。sinopsシリーズは、食品スーパーマーケットを中心に小売業106社 で導入
いただいています。こうしたシノプスの小売業のノウハウと、伊藤忠商事の豊富なネットワークを生かし、デ
マンド側である小売業の需要予測データを卸売業や製造業につなげることでサプライチェーンの最適化を目指
すデマンド・チェーン・マネジメントプラットフォームの構築に向け、取り組んでいます。

■今回の取り組みについて
 新潟県内で食品スーパーマーケットを43店舗運営しているウオロクにて、物流センターの在庫圧縮と特売品


※「sinops」「sinops-CLOUD」は株式会社シノプスの商標登録です

※「ウオロク」はウオロクホールディングスの商標登録です
の物流センターへの納品リードタイム(以下、「納品LT」)を長期化する実証実験を開始しました。ウオロク
では、新潟市内に保有している自社の物流センターの在庫圧縮による稼働効率の向上が求められています。店
舗運営に必要なsinopシリーズをウオロク全店で幅広く導入いただいており、今回はsinopsで算出した店舗の
需要予測データを再活用し、物流センターの稼働効率の向上を図ります。
 併せて、食品バリューチェーンの最適化を目指し、特売品における納品LTを長期化させる実証実験も行って
います。sinopsで特売品の需要予測を14日先まで行い、従来は数日前に確定していた卸売業への特売品の発注
を、14日前に確定します。納品LTを長期化することで、卸売業の特売期間中の追加発注の対応に向けた需要予
測や在庫調整業務の負荷軽減や、物流センターの過剰在庫や欠品リスクの抑制が期待できます。
 データによる机上検証では、sinopsが算出した予測値とPOSデータの販売実績を比較したところ、予測誤差
*3
は問題なく実運用できるレベルにあることを確認しています 。さらにウオロクの発注担当者が起案した発注
数とsinopsが算出した発注数の比較では、sinopsで発注した場合の方が特売期間中の卸売業への追加発注を抑
*4
制できるというシミュレーション結果も出ています 。

実証項目:①ウオロクの総合物流センターにおける在庫圧縮
     ②ウオロクから卸売業への特売品の発注確定日を14日前倒し(納品LT長期化)
実証期間:2023年8~11月(予定)

■今後の展開
 本実証実験のほか、他の小売業でも同様の実証実験を行い、在庫圧縮率や納品LT長期化における物流改善の
効果を現場検証します。トラックドライバーの時間外労働が960時間に規制されることでドライバー不足が懸
念される「2024年問題」も来年に迫っているほか、物流センターのキャパシティーひっ迫も喫緊の課題と
なっています。こうした課題を解決し、最適なバリューチェーンを実現するべく、デマンド・チェーン・マネ
ジメントプラットフォームの構築に向けた動きを加速していきます。

■株式会社シノプスについて
 株式会社シノプスは、「世界中の無駄を10%削減する」をビジョンに掲げ、需要予測型自動発注サービス「
sinops」(シノプス)を開発・販売しているソフトウェアメーカーです。日配食品や惣菜といった賞味期限が
短く需要予測がむずかしいとされるカテゴリのシステム化に成功。多くの食品小売企業に採用いただいており
ます。在庫に関わる人、もの、金、時間、情報を最適化するITソリューションを提供し、限りある資源を有効
活用することで、広く社会に貢献していきます。東証グロース上場(証券コード:4428)。

「sinops-CLOUD」製品サイト:https://www.cloud.sinops.jp

*1:DCM。需要側(消費者等)から得られる情報を基点として商品開発、生産・供給計画、流通、販売体制などを統合的に編成する情報管
理手法。具体的にはPOSデータなどの情報をもとにして、需要予測を行い、生産管理や在庫管理を最適化する。一方、商品の供給側から
の情報を基点に行う情報管理手法をサプライ・チェーン・マネージメント(SCM)と呼ぶ
*2:2023年6月時点
*3:データ検証期間 2023年4~5月
*4:データ検証期間 2023年7月


【参考】2022年1月20日配信「食品バリューチェーンの最適化に向けた伊藤忠商事との業務提携について」




株式会社シノプス 管理部経営企画課 IR担当
【本件に関するお問い合わせ】 Email: ir@sinops.jp
お問い合わせフォーム:https://www.sinops.jp/contacts




※「sinops」「sinops-CLOUD」は株式会社シノプスの商標登録です

※「ウオロク」はウオロクホールディングスの商標登録です

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