「Gomez ESG サイトランキング2021」の発表について

2021 年 9 月 13 日
各 位


会 社 名 株式会社ブロードバンドセキュリティ
代表者名 代表取締役 CEO 滝澤 貴志
(コード番号:4398 東証 JASDAQ)
問合せ先 経営企画部長 高田 宜史
(TEL 03-5338-7430)




「Gomez ESG サイトランキング 2021」の発表について
~第 2 回 ESG ランキング総合 1 位は「伊藤忠商事」が獲得!~


株式会社ブロードバンドセキュリティ(本社:東京都新宿区、代表取締役 CEO:滝澤 貴志、以下 当
社)は、「ESG サイトランキング 2021」を Gomez のウェブサイト(https://www.gomez.co.jp/)で
発表したことをお知らせします。


世界的な ESG 投資の拡大やサステナビリティに対する関心の高まりを背景に、国内の上場企業に
は、企業価値の向上や企業ビジョンへの共感につながる幅広い非財務情報をウェブサイトでも積極
的に発信することが求められています。 また、国内外で非財務情報に関する基準の統一化の流れが一
段と高まっており、 日本においては東京証券取引所の市場再編やコーポレートガバナンス・コードの
改訂等も実施されるなか、上場企業においては新しい制度や規制の動向も踏まえた積極的で能動的
な情報発信がなお一層期待されています。

当社のゴメス・コンサルティング事業では、これまで国内の上場企業が提供する株主・投資家向け
広報(以下、 「IR」)サイトランキング調査を 14 回実施し、企業の情報発信について定点観測を続け
てきました。こうした調査において、ESG 情報への注目の高まりはここ数年における顕著な傾向と
して挙げられることから、長年 IR サイトランキング調査で蓄積したノウハウやデータを活用し、そ
のウェブサイトの使いやすさや情報の充実度を目的とした ESG サイトランキング調査を 2020 年か
ら開始しました。
ESG サイトは、先行する IR サイトとは異なり、情報発信の内容や手法に企業ごとに大きなばらつ
きが存在し、まさに黎明期とも言えます。また、IR サイトと比較して、特定のトピックや項目が大
きな社会的注目を浴びて、 短期間のうちに情報の優先度が上がることも特徴として挙げられます。 こ
うした新しいトピックや項目を、積極的かつ速やかにウェブサイトに取り入れていくことも求めら
れていると言えるでしょう。

当社の ESG サイトランキング調査では、調査項目は「ウェブサイトの使いやすさ」 「ESG 共通」
「E(環境)「S(社会)「G(ガバナンス)
」 」 」の 5 つの切り口から成り、主要ユーザーである株主・
投資家だけではなく、幅広いステークホルダーの視点を盛り込んで設定されています。これらを
Gomez のアナリストが評価し、総合的に優れた ESG サイトのランキングを決定します。
「Gomez ESG サイトランキング 2021」上位 10 社は、以下のようになりました。

順位 得点 会社名 前回
1位 7.81 伊藤忠商事 3位
2位 7.80 資生堂 10 位
3位 7.68 丸紅 19 位
4位 7.64 三井物産 63 位
4位 7.64 リコー 1位
6位 7.63 丸井グループ 15 位
7位 7.61 コニカミノルタ 9位
8位 7.57 三菱重工業 35 位
9位 7.46 双日 43 位
10 位 7.44 ライオン 90 位
※「Gomez ESG サイトランキング 2021」(2021 年 9 月 13 日発表)
※11 位以下の総合ランキング結果は Gomez の WEB サイトをご覧ください。
※前回順位は、「Gomez ESG サイトランキング 2020」(2020 年 8 月 24 日発表)に基づきます。



【総評と ESG サイトのトレンド】


・102 社を 2021 年「ESG サイト優秀企業」に選定
「Gomez ESG サイトランキング 2021」ノミネート企業 368 社のウェブサイトから、総合得点 6.00
点以上に贈られる「ESG サイト優秀企業」に今年度は 102 社が選定されました。

今回で 2 回目となる ESG サイトランキング調査は、5 つのカテゴリから構成され、総合得点だけ
でなく、5つのカテゴリにおいても得点と順位の算出を行っています。調査結果として、まず ESG
サイトの拡充に取り組む企業の裾野拡大が挙げられます。 本ランキング調査において、 本選ノミネー
ト企業から最終調査にすすんだ企業数は、前年度 118 社から本年度は 160 社に増加し、最終的な調
査結果に基づき決定する 「ESG サイト優秀企業」が前年度 88 社から本年度は 102 社に大幅増という
結果となりました。IR サイトにおいて高いレベルで情報発信を行っていた上場企業において、ESG
情報についても新しくページやメニューを設けたり、コンテンツを充実したりする傾向が顕著です。

前年度から大幅にスコア・順位を上げて上位にランクインする企業も多く、 大きな順位の変動が見
られることが特徴的です。発信情報の質 量ともにまだ黎明期の段階にある ESG サイトにおいては、

企業の取り組みの結果が相対的に素早く成果として発揮されると言えます。

また、殆どのノミネート企業において、カテゴリ毎のスコア 順位に大きなばらつきがある傾向は、

前年度に引き続いています。特定のカテゴリの結果が大きく足を引っ張って、総合スコア・順位を下
げているというケースも多く見られます。

・気候変動や TCFD に関する情報発信について
前年度に引き続き、気候変動に関する記載を行う企業は全体の 9 割を超えますが、なかでも本年
度は TCFD に関する情報発信が急速に浸透している点が特筆すべきポイントと言えます。TCFD へ
の賛同をウェブサイトで表明している企業は、前年度の 30 社(25.2%)から、本年度は 85 社(53.2
%)と大幅増となっています。更に、TCFD のガイドラインに則った情報掲載を行っている企業も、
既に 54 社(33.8%)となっています。まさにプライム市場銘柄への指定を見据えた迅速な対応と言
えるでしょう。

・スキルマトリックス、サクセッションプラン等のガバナンス関連項目について
まだまだ全体としては少数ではあるものの、ESG サイトランキングの上位企業においては、改訂
コーポレートガバナンス・コードにおいて公表項目として挙げられたスキルマトリック等、ガバナ
ンス関連の新しい情報項目についていち早くウェブサイトで情報発信していることが確認できてい
ます。スキルマトリックスについて掲載している企業は 16 社(10.0%)、サクセッションプランに
ついては 10 社(6.3%)となっています。また、取締役の業績連動報酬制度においてサステナビリテ
ィに対する評価項目も有する旨を掲載している企業は、前年度の 7 社(5.9%)から本年度は 21 社(
13.1%)と、数自体は少数であるものの明らかに増加傾向にあると言えます。

・サステナビリティに関連するデータの更新について
前年度と比べてスコアや順位が本年度大きく下がったケースにおいて主たる原因の 1 つとして挙
げられるのが、サステナビリティに関連するデータの更新の有無です。公表時期や公表方法が定め
られた法定開示資料等と比較した場合、ウェブサイトにおける情報発信の魅力は、その迅速性や独
自性にあります。一方で、ウェブサイトにおいて古い情報が放置された状態にある場合、ウェブサ
イト全体や他の掲載情報についても信頼性が揺るぎかねません。

本年度の調査では、気候変動をはじめとする環境関連データ、女性管理職比率、有給休暇取得率
や労働災害発生件数等の主要なサステナビリティ関連の多くのデータについて、データ更新が 2019
年で止まっているケースが大変多く見られました。また、一部のページやコンテンツだけ更新され
ているものの、更新されないままのページが多く混在しているケースもあり、ユーザーをミスリー
ドする懸念が生じています。

気候変動に関する諸データについては前年度 92 社(78.0%)から 66 社(41.3%)、女性管理職比
率については 85 社(72.0%)から 80 社(50.0%)と本項目の達成条件をクリアする企業が減少しま
した。当社の ESG ランキング調査全般において、ESG サイトの拡充や発信情報の増加は明らかです
が、残念ながら本年度においてはデータ更新の観点では大きく後退している状況と言えます。2020
年初めから続くコロナ禍において、年度計画や業務フローに変更や遅延が生じている等の理由が考
えられますが、 ウェブサイトという媒体特性も踏まえ、 今後は迅速な対応を期待したい結果となって
います。

・外部評価について
外部評価についてとりまとめた専用ページをもつ企業は 83 社(70.3%)から、122 社(76.3%)
と増加しています。引き続き多くの企業が、受賞歴や指数参入といった第三者からの評価を、各分
野において一定の条件達成を客観的に証明するツールとして有効活用していることがうかがえます。
また、こうした情報は、ユーザーにおいても、企業を調査・評価する際の基準として有力な情報で
あるため、まずは専用ページを設け、ロゴと合わせて掲載することを推奨します。

・動画の活用について
ESG サイトにおいて動画を掲載している企業は 29 社(25.4%)から、55 社(34.4%)に増加して
います。掲載している場合は、ESG トップページに SDGs やサステナビリティに関する方針や戦略
を紹介する動画を掲載しているケースに加え、海外企業でよく活用される社会貢献に関するショー
トムービーのようなプロジェクト動画を複数並べて紹介するケースも見られます。動画視聴が一般
化している昨今において、相対的に訴求力が高い動画発信を積極的に活用していくことを推奨しま
す。

・プライバシー対策について
ウェブサイトにアクセスした際に、Cookie(クッキー)使用について同意を求めるポップアップが
表示される企業は 30 社(18.8%)と、セキュリティ対策については対策強化が必要な企業が多い状
態となっています。



【トピックス】


ESG サイト カテゴリー別上位 5 社:ウェブサイトの使いやすさ
順位 得点 会社名
1位 9.49 小松製作所
2位 9.16 テルモ
3位 9.09 丸井グループ
4位 8.88 ベネッセホールディングス
5位 8.81 協和キリン


ESG サイト カテゴリー別上位 5 社:ESG 共通
順位 得点 会社名
1位 9.06 第一生命ホールディングス
2位 8.93 伊藤忠商事
3位 8.42 富士通
4位 8.38 三井化学
5位 8.37 大阪瓦斯


ESG サイト カテゴリー別上位 6 社:E(環境)
順位 得点 会社名
1位 7.61 富士通
2位 7.46 リコー
2位 7.46 資生堂
4位 7.40 住友林業
5位 7.11 三菱重工業
5位 7.11 三菱UFJフィナンシャル・グループ
ESG サイト カテゴリー別上位 5 社:S(社会)
順位 得点 会社名
1位 9.74 三井物産
2位 9.07 双日
3位 8.96 資生堂
4位 8.80 レオパレス21
5位 8.66 丸紅


ESG サイト カテゴリー別上位 5 社:G(ガバナンス)
順位 得点 会社名
1位 8.77 リンテック
2位 8.76 MS&ADインシュアランスグループホールディングス
3位 8.67 島津製作所
4位 8.46 ミネベアミツミ
5位 8.45 ニチレイ


※6 位以下の各カテゴリーランキング結果は Gomez の WEB サイトをご覧ください。



【調査概要】


 2021 年 4 月 1 日~2021 年 8 月 30 日まで
調査期間
 ランキング結果は、2021 年 5 月 1 日時点の各サイトに基づいています。
 2021 年 IR サイトランキング本選ノミネート企業(368 社)
 Gomez では、 全上場企業を対象とする IR サイトランキング調査を毎年実施してお
ります。当該調査においては、IR 情報ならびに会社情報やサステナビリティ情報
について約 10 程度からなる予備調査を行い、一定基準を満たす企業を本選ノミ
調査対象
ネート企業として選出し、最終調査を行っています(最終調査企業 160 社) 。
 今回の ESG サイトランキング調査では、総合的に基礎項目を備えた企業を調査対
象とする目的から、直近の IR サイトランキング調査において本選ノミネートを達
成した企業を調査対象としました。
 上記の調査対象企業について約 17 項目の予備調査を行い、一定基準を満たす企業
を最終調査にノミネート。
 ノミネート企業を148の調査項目からなるスコアカードに基づいて、Gomezのアナ
調査手順 リストが実際にWEBサイトを使用しながら調査を行い、総合ランキングを決定。
 総合得点が6.00点以上の企業を「ESGサイト優秀企業」として選定しています。そ
の際、総合10位以内の企業を「ESGサイト最優秀企業」として、選定いたします。
【評価方法】


カテゴリ名称 評価内容
ウェブサイトの使いやすさ 情報の見つけやすさや各コンテンツの見やすさ・使いやすさ、さら
にアクセシビリティ基準への対応状況等を総合的に評価します。
Gomez ランキングの根幹となるカテゴリです。サイトパフォーマン
スやセキュリティについても、重要視しています。
ESG 共通 企業情報サイトや ESG サイトにおいて、自社のビジネスに照らし合
わせた ESG に対する考え方や取り組みをどのように情報発信してい
るのかを総合的に評価します。客観的な評価指標の 1 つとして、外部
評価やイニシアチブについても重要視しています。
E(環境) 環境への取り組みを評価するカテゴリです。気候変動、水質保全、資
源循環等の各分野での取り組みや数値データ等の開示状況を評価し
ます。
S(社会) 社会への取り組みを評価するカテゴリです。 ステークホルダーや社会
貢献活動の対応状況や人事制度や労働環境について評価します。
G(ガバナンス) ガバナンスに関する取り組みを評価するカテゴリです。 コーポレート
ガバナンスや、内部統制に関する考え方や取り組みを評価します。



【Gomez について】
Gomez は、インターネット上で提供されるサービスを中立的な立場から評価・分析し、インターネッ
ト利用者の利便性向上と E コマース市場などの拡大に貢献するための情報提供・企業向けのアドバ
イスを目的とし、消費者・企業双方に対して利益となる情報を掲載しています。
Gomez を運用するゴメス・コンサルティング事業部は、BBSec が 2021 年 7 月にモーニングスター
株式会社より事業継承しております。


【BBSec について】
BBSec は、 セキュリティの診断・運用・保守・デジタルフォレンジックを手掛けるトータルセキュ
IT
リティ・サービスプロバイダーです。「日本の IT ネットワークを世界一堅牢にする」をコンセプト
に、2000 年 11 月の設立以来、高い技術力と豊富な経験、幅広い情報収集力を生かし、大手企業、通
信事業者から IT ベンチャーに至るまで、様々な企業の IT サービスをセキュリティ面でサポートし
ています。


以上

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