ビーマップ、札幌学院大学とミリ波高速無線LANの寒冷地長距離試験を実施

2022年12月1日
各 位
東京都千代田区内神田二丁目12番5号
株式会社ビーマップ
代表取締役社長 杉野 文則
(東証グロース:4316)
問合せ先:取締役経営管理部長 大谷 英也
(電話03-5297-2181)


ビーマップ、札幌学院大学とミリ波高速無線 LAN の寒冷地長距離試験を実施
~ Terragraph 準拠 長距離無線 LAN 製品「MLTG-CN LR」の販売を開始 ~

株式会社ビーマップ(本社:東京都千代田区、代表取締役:杉野文則、以下当社)は、札幌学院大学
(北海道江別市、学長:河西 邦人、以下同大学)と、ミリ波(60GHz帯)長距離無線LAN製品「MLTG-
CN LR」を使用した、寒冷地での長期的な通信試験を実施いたします。また、当社は同製品の国内販売
を開始しましたので、お知らせします。


■ 今回の通信試験の目的について
今回の通信試験では、冬の北海道の厳しい自然環境において、ミリ波による安定した長距離通信が可
能であることを確認します。札幌は冬季には-20℃まで気温が低下し、1mを超える積雪があります。
Terragraph準拠製品において、このように寒冷地の厳しい自然環境での長期的な通信試験は初めてで
あり、ミリ波(60GHz帯)の降雪の影響を把握するとともに、「MLTG-CN LR」で採用された積雪対
策デザインが有効に機能することを検証します。
北海道では携帯キャリアの電波が届かない地域が多数存在します。Terragraphと「MLTG-CN LR」
の長距離通信技術を組み合わせることで、このような不感地域に低コストかつ短期間で高速通信網を
敷設することが可能となります。




モバイルネットワークの不感地域に、低コストかつ短期間に高速通信網の敷設が可能
 「MLTG-CN LR」の積雪対策デザインについて
「MLTG-CN LR」 台湾 Accton Technology Corporation(本社:台湾新竹市、
は、 CEO:Edgar Masri)
が開発したTerragraphに準拠した高速無線LAN製品で、1kmの距離で1Gbpsを超える通信速度を提供
します。本製品には、降雪地域での使用を考慮した積雪対策デザインが採用されています。




従来製品 MLTG-CN LR 寒冷地での設置イメージ


従来製品は、アンテナへの積雪により感度が低下する課題がありました。そこで、「MLTG-CN LR」
は電波放射面に雪が積もらない円筒形の形状と、前面にひさしを採用することで、積雪による感度低下
を防ぎます。また、本製品はIP66対応の防塵防水仕様に加え、-40℃から60℃まで動作可能であり、寒
冷地から砂漠まで様々な環境で利用することができます。


 通信試験詳細
今回の通信試験は2台の「MLTG-CN LR」を同大学構内のG館(8階建て)の屋上と、そこから700m
離れた体育センターの屋上(2階建て)に設置し、本年11月から翌4月まで実施いたします。
同大学は、今回の通信試験の結果を踏まえ、学内ネットワークの一部として「MLTG-CN LR」の採
用を検討しています。


■ 「MLTG-CN LR」について
Terragraph に準拠した長距離クライアントノード。パラボラアンテナを搭載することで、長距離通信
を可能にしたモデル。MLTG-360(分散ノード)との通信距離は 700m。「MLTG-CN LR」対向で 1km
の通信が可能。


<「MLTG-CN LR」の外観>




オプション長距離ブラケットとスコープ(調整時のみ必要)


<「MLTG-CN LR」の特徴>
「MLTG-CN LR」
Terragraph タイプ 長距離 CN(Client Node)
周波数/帯域幅 60GHz(57~66GHz) / 2.16GHz
多重化方式/変調方式 TDMA/TDD” / IEEE802.11ay BPSK, QPSK, 16QAM
60GHz アンテナ指向性 1° (3°の範囲で自動調整)
長距離ブラケット オプション(適応ポール径 45mm - 100mm)
調整スコープ オプション(対向との方向調整時のみ必要)
スループット(将来) 1.9Gbps(2.5Gbps)
LAN ポート 2.5GBASE-T x 1(PoE In) x 1, 1G SFP x 1
電源/消費電力 パッシブ PoE, 直流(24~57V) / 15.9W

動作温度/防塵防水 -40~+60℃ / IP66

外形寸法(cm)/質量 35.5 x 35.5 x 31.5 / 3kg


製品サイト: https://www.wi-fi.bemap.co.jp/
Terragraph 公式サイト: https://terragraph.com/
メーカー公式サイト: https://wifi.edge-core.com/products/wireless-backhaul
■ Terragraphの展開について
Terragraph は、Meta Connectivity(旧 Facebook)が開発した、光ファイバーに近い接続性を空
中に拡張するためのギガビット無線技術で、FWA 向けの広域無線 LAN システムとして標準化が進め
られています。当社は国内でいち早く Terragraph に着目し、2021 年 10 月より Terragraph に準拠
した 60GHz 帯高速大容量無線 LAN システム・MLTG シリーズの提供を開始しました。さらに 2022
年 1 月には三井不動産の屋外ロボット開発検証拠点「KOIL MOBILITY FIELD」に、国内初の
Terragraph 実験設備「ミリ波ラボ@柏の葉」を開設しています。
また、Terragraph 製品は、札幌学院大学での実証実験に加え、芝浦工業大学、東京大学、福岡大
学、早稲田大学や企業の研究機関等に多数採用いただいています。


・札幌学院大学ホームページ
https://www.sgu.ac.jp/


・早稲田大学らが実施する研究プロジェクトの詳細(早稲田大学ホームページ/トピック)
https://www.waseda.jp/top/news/83150


・ミリ波ラボ@柏の葉のプレスリリース(ビーマップホームページ/プレスリリース)
https://www.bemap.co.jp/library_file/cms_file/22020100984.pdf


※ Facebook および Terragraph は、Meta Platforms, Inc.の商標です。


本件に関するお問い合わせ先
株式会社ビーマップ 事業推進本部 ワイヤレス・イノベーション事業部
電話:03-5297-2263 お問い合せフォーム:https://www.bemap.co.jp/contact/contact.php

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