EPSグループと国立がん研究センターとの共同研究による新たな試験の開始に関するお知らせ     -ゲノム解析による新たながん治療法の開発に向けて-

News Release




2020 年 6 月 18 日
各位


EPS ホールディングス株式会社



EPS グループと国立がん研究センターとの共同研究による新たな試験の開始に関するお知らせ
~ゲノム解析による新たながん治療法の開発に向けて~

EPS ホールディングス株式会社(東京都新宿区、代表取締役:厳 浩)を中核会社とする EPS グループは、
国立研究開発法人国立がん研究センター(東京都中央区、理事長:中釜 斉、以下「国立がん研究センター」

と“ゲノム解析による新たながんの治療に関する研究についての共同研究基本契約”を締結し、その第一弾と
して、2020 年5月 8 日より、最初の共同研究である「根治的外科治療可能な結腸・直腸がん患者を対象とし
た臨床試験」を国立研究開発法人国立がん研究センター東病院(院長:大津 敦、以下「国立がん研究センタ
ー東病院」
)と下記の通り開始したことをお知らせ致します。


1) 背景と共同研究の意義
EPS グループは、かねてより CRO・SMO 業務において、がん領域に強みを持ち、全国の主要な医療機
関やアカデミアが実施する臨床研究・医師主導治験の支援を行って参りました。
また、国立がん研究センター東病院は、がん治療の高度専門医療センター、臨床研究中核病院及びがん
ゲノム中核拠点病院として厚生労働省から指定されており、多くの先進的な研究等を国内外の医療機関、
製薬企業等と連携しながら実施し、その成果は日本国内のみならず海外へも発信しています。
がん治療における新規薬剤及び治療法の開発を取り巻く環境は、ゲノム解析による個別最適化医療の急
速な進展、ビッグデータの活用、IT の発達とも相まって、昨今大きく変化しています。EPS グループはこ
のような変化に対応すべく、自社の持つ CRO・SMO 機能と IT 機能・ビッグデータ構築のナレッジを活
かし、新たな研究基盤の創出、整備、構築を目指し、国立がん研究センター東病院とお互いの強みを活か
しながら 共同研究を実施することと致しました。


【当該共同研究モデルの全体像と EPS グループの役割】
2) 開始した研究
国内外約150施設のご協力をいただき、外科治療が行われる大腸がん患者さんに対し、最適な医療を提
供するための国立がん研究センター東病院との新しい共同研究プロジェクトとして「CIRCULATE-Japan」を
スタートし、2020 年 5 月 8 日より根治的外科治療可能の結腸・直腸がん患者さん 2,500 人を対象として 10
年間にわたるレジストリ研究(GALAXY 試験)の登録を開始しました。本研究では、“見えないがん”を発見
するための新規リキッドバイオプシー検査を用いた血液モニタリングを行います。また、術後 1 か月時点で
血液中にがん遺伝子の異常が検出されない病期 2 期から 3 期の患者さん 1,240 名を対象に、従来の標準的治
療である術後補助化学療法群と経過観察群とを比較する第Ⅲ相試験(VEGA 試験)も同時に登録を開始しま
した。


3)今後の展開について
「CIRCULATE-Japan」では、複数の臨床試験を連動させることで、同時並行でより多くの患者さんの新し
い診断治療法の開発が可能となります。この大規模かつ複雑な臨床試験実施体制を構築し、長期間の追跡に
よって得られる貴重な臨床・遺伝子情報の品質担保とプロジェクトの円滑な推進のため、国立がん研究セン
ター東病院と共同研究を推進し、今後も、消化器領域含め各がん種の臨床試験の支援を通じ、ゲノム診断・
各薬剤・各癌種に対応できるサステナブルで新しい臨床研究開発基盤の構築を目指します。
具体的には、国内外の大規模な参加施設及び長期間に渡る研究を可能とする CRO・SMO 業務の新しい基盤
の開発のみならず、
「CIRCULATE-Japan」により得られたゲノム情報等をデータベース化して、新たながん
診断・治療薬の研究開発に活用できるような、大規模データベースを構築する予定です。
更に、
「CIRCULATE-Japan」以外の複数の臨床試験も含め、新たな研究支援体制である「がんゲノム・臨床
情報プラットフォーム」の構築も視野に入れております。国立がん研究センター東病院の先進的でハイレベ
ルな研究経験・実績と、CRO・SMO のリーディングカンパニーとして EPS グループが有するノウハウとビ
ッグデータに対するデータベース構築ナレッジを活かしたこのプラットフォームは、ゲノム解析を伴う研究
をはじめとする先進的研究の推進を支え、研究の品質と効率性の両立を可能とする新しい研究プラットフォ
ームを目指すものです。私たち EPS グループは、得られた成果を最大化し、がんの克服と医療サービスの発
展、世界レベルの臨床研究の推進に貢献できるよう取り組んでいきたいと考えております。
EPS グループでは、今回構築を予定している本プラットフォームをベースに、次世代の臨床研究等の新
しいデジタル基盤としてさらに発展させ、
「日々新たに、また日に新たなり(Ever Progressing System)

の理念のもと、絶えず自らを変革・進化させながら、これからも医療・ヘルスケア産業の発展に貢献しま
す。




【EPS グループ】
1991 年 CRO のパイオニアとして創業以来、開発から育薬、販売、マーケティグ、コンサルテーション等
のソリューションに加え、ビッグデータ&AI、再生医療などへの取り組みで製薬、医療機器関連企業、
病院・クリニック、アカデミアヘ新しい価値を提供するヘルスケア・ソリューション・プロバイダーです。



【国立研究開発法人国立がんセンター東病院】
国立がん研究センター東病院は、1992 年に世界最高レベルのがん医療の提供と新しいがん医療の創出を
目的に設立され、年間 9,000 人を 超える新患の方が訪れる国内トップクラスのがん専門病院です。国の
「臨床研究中核病院」「ゲノム医療中核病院」「次世代医療機器開発連携拠点」などに選定され、先併設
、 、
する先端医療開発センター(NCC-EPOC)とともに、横断的なネットワークを基盤とした TR 研究開発の
拠点として、がん新薬の First-in-Human 試験や医師主導治験等、先進的ながん治療薬・医療機器開発を
推進し、多数の実績を上げています。




【お問い合わせ先】
EPSホールディングス株式会社
広報部
TEL:03- 5684-7065
E-mail: pr@eps.co.jp

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