加速器BNCTによる第2相臨床試験開始のお知らせ

2016 年 3 月 7 日
ステラケミファ株式会社（東証第一部 4109）
ステラファーマ株式会社

Boron Neutron Capture Therapy
加速器 B N C T による
第 II 相臨床試験開始のお知らせ

ステラケミファ株式会社（本社：大阪市中央区、代表取締役 会長：深田純子、以下「ス
テラケミファ」）の、100％子会社であるステラファーマ株式会社（本社：大阪市中央区、
社長：浅野智之、以下「ステラファーマ」）は、このたび、加速器 BNCT による国内第 II
相臨床試験（以下「本治験」）を実施することになりましたので、その旨発表いたします。


本治験は、2012 年 9 月 6 日付で発表いたしましたとおりステラケミファのホウ素同位体
濃縮技術を基にして開発した BNCT 用ホウ素薬剤「SPM-011」ならびに住友重機械工業株
式会社（本社：東京都品川区、社長：別川俊介）が、技術開発を進めてきた BNCT 用加速
器（BNCT 治療システム「BNCT30」）を用いた世界初となるホウ素中性子捕捉療法（以下
「BNCT」）による再発悪性神経膠腫患者を対象とした国内第 I 相臨床試験におきまして、
安全性および忍容性を検討してまいりましたが、その試験結果を受けて実施するものにな
ります。


本治験は、再発悪性神経膠腫患者を対象として、主に加速器 BNCT の再発膠芽腫患者 24
例に対する有効性を検討するとともに、第 I 相臨床試験に引き続き、加速器 BNCT の安全
性および忍容性を検討していくものであり、2015 年 12 月に治験届を提出しています。


まずは、本治験の臨床試験を進めることで、少しでも早く、安全かつ有効な治療法を皆
様にお届けできるよう承認取得、上市を目指してまいります。そして、将来的には BNCT
の対象疾患拡大の可能性に関しさらに検討を進め、より多くの人に利用していただける治
療法として、BNCT の普及拡大に貢献していきたいと考えています。




＝ 本報道資料のお問い合わせはこちらまで ＝


ステラケミファ株式会社 総務部 TEL：06-4707-1511
ステラファーマ株式会社 管理部 TEL：06-4707-1516
 2016 年 3 月 7 日
ステラ
ラケミファ株 東証第一部 4109）
株式会社（東
ステラフファーマ株式 式会社


【補
補足情報】


Boron Neu
utron Capture Therapy
≪ B N C T （ホ
ホウ素中性子捕捉
捉療法）に
について≫
≫
NCT は、ガン
BN ンの放射線治
治療の一種で
であり、その
の治療法は、ガン患者に BNCT 用ホ
に ホウ素
薬剤を投与するこ
ことで、ガン
ン細胞内にホ
ホウ素（Boro 択的に取り込
on-10）を選択 込ませ、体外
外から
ルギーの低い
エネル い中性子を照
照射するとい
いうものです このとき、
す。 、体内ではホ
ホウ素（Boron
n-10）
原子核
核が中性子を 核分裂反応 （10B（n，α 7Li）を起
を捕獲して核 α） 起こし、この
の核反応によ
より細
胞にダ
ダメージを与
与えるエネル
ルギーをもつ
つα粒子（ヘ
ヘリウム原子
子核）と Li 反
反跳核（リチ
チウム
原子核
核）が放出さ
されます。こ
これらの荷電
電粒子は、体
体内ではそれ
れぞれ約 9μm および約 5μm
m
の飛程
程しか持たず
ず、この飛程
程はおよそ細
細胞１個分の
の大きさに相
相当します。 これらの特
特徴に
より、
、理論的には
は、周囲の正
正常な細胞等
等をほとんど
ど傷つけるこ
ことなく、ホ
ホウ素（Boro
on-10）
を取り込んだガン
ン細胞を細胞
胞レベルで選
選択的に破壊
壊することが
が可能となり ます。




ガン細胞を選択
択的に破壊す
するという理
理想的なコン
ンセプトを持 BNCT は
持つ は、これまで 2 つ
で
題により、広
の課題 広く普及する
ることができ
きませんでし
した。それは
は第一に、使
使用するホウ
ウ素薬
剤に、
、同位体濃縮
縮技術（自然
然界に 20％し
しか存在しな Boron-10 を濃縮する
ない る技術）を必
必要と
する点
点、そして、
、第二に、使
使用する中性
性子を原子炉
炉での発生に
に依拠してい
いることによ
より、
実施拠
拠点が原子炉
炉に限定され
れてしまう点
点でした。
 2016 年 3 月 7 日
ステラ
ラケミファ株 東証第一部 4109）
株式会社（東
ステラフファーマ株式 式会社


≪ホ 濃縮技術と BNCT 用ホウ素薬剤「SP
ホウ素の同位体濃 と 用 PM-011」≫
自然
然界に存在す
するホウ素は
は質量数 10 の Boron-10 と質量数 11 の Boron-11 が安定に存
存在し、
n-10 は、約 20％しか含
Boron 含まれていま せん。BNCT でガン細胞
T 胞を破壊する
るために利用
用する
中性子
子による核分
分裂反応は、Boron-10 の
のみが起こす
す反応であり
り、Boron-11 では、この
1 の反応
は起こりません。 ホウ素の同位体濃縮技
。 技術は、この Boron-10 のみを高濃度
の の 度に分離・濃
濃縮す
のであり、国
るもの 国内では、ス
ステラケミフ
ファのみが保
保有している BNCT の成
る 成功に不可欠
欠な技
術です
す。




この
のホウ素の同
同位体濃縮技
技術を基に、ステラケミファは、 NCT 用ホウ素
BN 素薬剤の研究
究開発
を進めました。そ
その後、本研
研究開発が一
一定の成果を
を達成した事
事を受け、ス
ステラケミフ
ファは
2007 年にステラファーマを設
設立し、 社は、
同社 第一種
種医薬品製造販売業の認可
可を受け、現在、
現
験を実施する
本治験 るとともに、BNCT 用ホ ウ素薬剤 SPM-011」 薬事承認を目
「S の薬 目指していま
ます。
なお
お、本 BNC 事業は、国立研究開 発法人日本医療研究開発
CT 発機構（AM 療分野
MED）の医療
研究成
成果展開事業
業研究成果最
最適展開支援
援プログラム
ムに採択され
れ（課題名：「ホウ素中性
性子捕
捉療法
法用ホウ素薬
薬剤」、その
） の支援を受け
けています。

≪BNCT 用加速 CT
速器（BNC 治療シ 30」
システム「BNCT3 ）≫
NCT の実施を
BN を原子炉以外
外に広める取
取組みとして 小型中性子
て、 子発生装置の
の開発が必要
要にな
るところ、この点
点につきましては、放射
射線治療機器
器で実績のあ
ある住友重機
機械工業株式
式会社
原子炉での BNCT で実
と、原 実績がある京都
都大学原子炉
炉実験所（所
所在：大阪府
府泉南郡熊取
取町、
所長：川端祐司）
）との連携に
に加え、ステ
テラケミファ
ァも共同開発
発に参画した
た結果、世界
界初の
BNCT 用加速器（BNCT 治療
T 療システム 「BNCT30」 の開発に成
） 成功しました
た。
現在
在、本 BNC 治療システムは、京都
CT 炉実験所およ
都大学原子炉 よび一般財団
団法人脳神経
経疾患
研究所 附属 南東 BNCT 研究センタ ー（所在：福
所 東北 福島県郡山市
市、理事長 ：渡邉一夫）の国
 2016 年 3 月 7 日
ステラ
ラケミファ株 東証第一部 4109）
株式会社（東
ステラフファーマ株式 式会社

内2か
か所に設置さ
されており、ステラファ
ァーマの BNC 用ホウ素
CT 素薬剤「SPM わせて
M-011」と合わ
薬事承
承認を目指し
しています。




あく
くせいしんけいこうしゅ

≪再発悪
悪性神経膠 患者を
膠腫 を対象とし
した第Ⅱ相
相臨床試
試験概要≫
≫
本治
治験は、悪性
性脳腫瘍の中
中で最も予後
後の悪い膠芽
芽腫を主に対
対象として、 すでに外科的腫
瘍摘出
出術、放射線
線治療および
びテモゾロミ
ミドによる治
治療を受けら
られた後の再
再発悪性神経
経膠腫
患者を対象とした
た第Ⅱ相試験
験で、試験全
全体では、主
主に再発膠芽
芽腫患者 24 例
例を対象に計
計画し
ます。
ていま
本治
治験では、2
2012 年に開始
始した再発悪
悪性神経膠腫
腫患者を対象
象とした第Ⅰ
Ⅰ相試験で、安全
性と忍
忍容性が確認
認できた最大
大線量にて、 BNCT の有
有効性と安全
全性を確認す
する計画です。
あくせいしんけい
あ いこうしゅ こ う が しゅ

≪悪
悪性神経
経膠腫およ
よび膠芽腫≫
腫
神経
経膠腫とは、
、脳に発生す
する悪性腫瘍
瘍で原発性脳腫瘍の約 30
0％を占めま す。 腫は、
神経膠腫
その悪
悪性度によっ 4 段階
って 階（グレード Ⅰ～Ⅳ）に分
分類され、中
中でもグレー
ードⅢ～Ⅳに
に分類
される悪性度が高
高い神経膠腫
腫を悪性神経
経膠腫と呼び
び、さらにグ
グレードⅣの
の神経膠腫を
を膠芽
呼びます。膠
腫と呼 膠芽腫を含む
む悪性神経膠
膠腫は、現在
在なお治療が
が困難とされ
れています。




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報道資料のお
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せはこちらま ＝
まで


ステラケミ
ミファ株式会
会社 総務部 TEL：06
部 6-4707-1511
ステラファ
ァーマ株式会
会社 管理部 TEL：06-4707-1516
部


以上