近赤外線カット効果の高い化粧品新素材「光プロテクトシールド」を共同開発

2018 年 2 月 14 日

News Release サンスター株式会社
堺化学工業株式会社


近赤外線カット効果の高い化粧品新素材
「光プロテクトシールド」を共同開発
∼肌の光老化に着目∼

サンスター株式会社と堺化学工業株式会社は、近赤外線カット効果が高い新素材として「光プロテク
トシールド」(ケラチン処理六角板状酸化亜鉛)を共同開発しました。
両社は、
「光プロテクトシールド」のスキンケア用途での実用化を進めてまいります。




「光プロテクトシールド」電子顕微鏡写真

<「光プロテクトシールド」について>
六角板状酸化亜鉛は、堺化学工業株式会社が開発、販売している機能性粉体です。今回、六角板状酸
化亜鉛の中でも特に近赤外線カット効果の高い粒子サイズに着目、その効果をさらに高める検討を行い
ました。その結果、ケラチン(ヒトの毛髪や皮膚の角質層に含まれる繊維状タンパク質)で表面処理を
施すことにより、従来の六角板状酸化亜鉛よりも近赤外線、ブルーライトを含む可視光をカットする効
果が高められることを確認しました。
この新素材「光プロテクトシールド」を、日焼け止め製剤(SPF50、PA++++)に配合した場合、配合
しないときと比べて約 5 倍の近赤外線カット効果(800nm∼1400nm の平均遮断率)を示しました。
図 1.
「光プロテクトシールド」
(ケラチン処理六角板状酸化亜鉛)による近赤外線カット効果


ブルーライト領域




※薬剤をガラス板に均一に塗布後、
分光光度計を用い、近赤外線波長
領域に含まれる 800∼1400nm の
波長光の透過率を測定、遮断率に
換算




<肌の光老化について>
肌の光老化とは、太陽光線を日常的に浴び続けることで光ダメージが蓄積し、加齢による肌の自然(生
理的)老化とは別に、シミ、しわ、たるみの発生が加速することを表します。近年、肌の光老化メカニ
ズムが明らかとなり、皮膚表層に影響を及ぼす紫外線だけではなく、皮膚のより深層に到達し、真皮や
筋層などの深部の皮膚構造を破壊する近赤外線やブルーライトも光老化の一因として考えられています。
こうしたことから、肌の光老化、つまり将来発生するシミ、しわ、たるみを未然に防ぐため、これから
のスキンケアには紫外線に加え、近赤外線、ブルーライトを含む、より幅広い波長領域の光から肌を守
る技術が必要とされています。


図 2.太陽光線の種類と性質




※光老化啓発プロジェクト委員会 HP より引用。


●東京女子医科大学 皮膚科学教室 教授・講座主任 川島 眞先生からのコメント
紫外線による肌へのダメージだけではなく、近年は、近赤外線も肌の深部に到達し、
真皮や皮下組織にダメージを与え、肌の老化を加速させることがわかってきました。
更にブルーライトの肌への影響も懸念されています。今回開発された新素材は、
広い領域の太陽光線による光老化を防ぐ可能性が示されており、肌の健康維持に
有用な材料として期待されます。
●サンスター株式会社について
スキンケア製品「EQUITANCE(エクイタンス)、ヘアスプレイ「VO5」
」 、男性用シャンプー
「サンスタートニック」のほか、オーラルケア製品や健康食品などを製造・販売しています。


●堺化学工業株式会社について
日焼け止め用の微粒子酸化亜鉛、微粒子酸化チタン、ファンデーション用の板状硫酸バリウム、
球状炭酸カルシウムのほか、電子材料、樹脂添加剤、触媒など各種産業向け化学素材を製造・販売
しています。




<本件に関するお問い合わせ先>
サンスターグループ 経営本部 広報部 TEL:03-5441-1423 FAX:03-5441-8774
堺化学工業株式会社 総務部 TEL:072-223-4111 FAX:072-223-8355

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