株式会社LTE-X、チエル株式会社、ラインズ株式会社、安全な通信環境で「タブレットPC の持ち帰りによる家庭学習」を可能とするための実証研究プロジェクトを実施

2019 年 6 ⽉ 21 ⽇


報道関係者各位
【プレスリリース】
株式会社 LTE-X
チエル株式会社
ラインズ株式会社


株式会社 LTE-X、チエル株式会社、ラインズ株式会社、
安全な通信環境で「タブレット PC の持ち帰りによる家庭学習」を可能とするための
実証研究プロジェクトを実施


実証研究により、タブレット PC の持ち帰りによる
家庭学習の推進や学習サイトの利⽤を促進し、
さらに、不登校児に対する家庭学習の推進の可能性も期待




株式会社 LTE-X(本社:東京都品川区、代表取締役 CEO:池⽥ 武弘、以下、LTE-
X)及びチエル株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社⻑:川居 睦、以下、チエ
ル)
、ラインズ株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社⻑:⼭⼝ 洋、以下、ライ
ンズ)の 3 社は、⻘森県⼋⼾市教育委員会の協⼒の下、⻘森県⼋⼾市⽴⽩⼭台中学校の⽣
徒を対象に、安全な通信環境でのタブレット PC の持ち帰りによる家庭学習を実現するた
めの実証研究を実施したことを発表しました。


実証研究実施の背景
昨今、学校教育における ICT 活⽤が重要課題の⼀つとされています。⽂部科学省「学び
のイノベーション事業 実証研究報告書」では、学習場⾯に応じた ICT 活⽤事例の⼀つと
して、
「タブレット PC 等の持ち帰りによる家庭学習」が挙げられており、動画やデジタル
教材などを⽤いた授業の予習・復習を⾏うことで、⽣徒個⼈の理解度に応じた学習が可能
になるとされています。


⼀⽅、各教育現場では、学校端末を⽣徒が学校から持ち帰り、意図しないネットワーク
につながることで、⽣徒の個⼈情報等の漏洩リスクがあることから、学校端末を持ち帰り
家庭での学習に使⽤することに消極的な学校も多い状況でした。





実証研究の概要
○対象⽣徒・期間
⻘森県⼋⼾市⽴⽩⼭台中学校の 3 年⽣を対象として、冬休み期間中(2018 年 12 ⽉ 22
⽇〜2019 年 1 ⽉ 14 ⽇)の 24 ⽇間、実施いたしました。実施期間を⼆回(2018 年 12 ⽉
22 ⽇〜2019 年 1 ⽉ 3 ⽇、および 2019 年 1 ⽉ 7 ⽇〜1 ⽉ 14 ⽇)に分け、希望者を募ると
いう⽅式をとったことで、公正な学習環境提供を可能としました。


○使⽤端末数と教材
中学校に整備されているタブレット PC40 台の持ち帰りによる家庭学習を実施しまし
た。家庭学習での教材としてラインズの e ライブラリ アドバンスを使⽤しました。本タ
ブレット PC には、LTE-X 社が保有するソフトウェアを事前にインストールすることで、
以下の環境を実現しました。


<ご参考:タブレット PC を使⽤した安全な学習環境について>
【⽣徒が学習に集中できる仕組み】
⽣徒が学習サイトでの学習に集中できるように通信制御を実施(どのネットワークにつな
いでも、デジタル教材の学習サイトのみに接続するように通信を制限)
【⾃動的にセキュリティ確保】
学校管理下以外のネットワークにおいても学習内容や学習ログを⾒られないようなセキュ
リティを確保(⾃宅の Wi-Fi や公衆無線 LAN 環境でもセキュリティ確保)


⾃宅の Wi-Fi 環境含め様々なネットワークで⾃動的にセキュリティ確保がされ、デジタ
ル教材の学習サイトにのみつながるような環境を作りました。


<接続イメージ>





実証研究の成果
○持ち帰り学習の推進
⾃宅等での学習を様々な曜⽇・時間帯
で実施しました。
24 ⽇間の実証研究中に、計 21,105 回
の学習サイトへのアクセスがあり、家庭
での学習が積極的に利⽤されていたこと
が確認できました。


冬休み期間前半の第 1 フェーズ(2018
年 12 ⽉ 22 ⽇〜2019 年 1 ⽉ 3 ⽇)で
は、⽇中に⽐べ、夜遅くの利⽤が多
く⾒られました。
⼀⽅、第 2 フェーズ(2019 年 1
⽉ 7 ⽇〜1 ⽉ 14 ⽇)は、中学校で
の学習会が実施されていることもあ
り、学習会終了後の帰宅時間に合わ
せた利⽤が多くなっており、家庭で
の学習時間が⽣活時間に合わせて変
化していることがわかりました。




○学習時の安全性確保
本実証研究期間中、検索サービスを中⼼とした学習サイト以外へのアクセス要求が計
525 回ありました。本実証研究においては、アクセス可能なサイトをデジタル教材の学習
サイトのみとしているため、学習サイト以外でのインターネット利⽤や情報漏洩は 0 件で
あり、⽣徒の学習に際してのセキュリティは確保できたと考えております。





各組織体の概要及び実証研究における役割
○株式会社 LTE-X
株式会社 LTE-X(本社:東京都品川区 代表取締役 CEO:池⽥ 武弘)は、株式会社ワイヤレ
スゲート(東証⼀部、証券コード:9419)の連結グループ会社で、プライベートセキュア
ネットワーク事業を通じて法⼈向けに産業⽤の IoT 通信におけるセキュアかつ低コスト・
⼤容量の仮想的ネットワークを提供しています。詳しくは、https://www.lte-x.co.jp/ をご
覧ください。


なお、本実証研究では、持ち帰り学習環境において、⾃宅や公衆 WiFi 等あらゆるネット
ワーク環境下でも LTE 相当のセキュリティとアクセス制御が可能となるソフトウェア(エ
ージェント)の提供を⾏いました。


○チエル株式会社
「⼦供たちの未来のために、世界中の先⽣の授業を ICT で⽀える」を企業理念に掲げて
2006 年 10 ⽉に設⽴。シェア NO.1 のフルデジタル CALL システム『CaLabo EX』を
はじめ、タブレット PC 対応授業⽀援システム、延べユーザー数が 300 万⼈を超えるクラ
ウド型教材配信サービス『CHIeru.net』などの開発・制作を⼿がける、学校教育市場に特
化した ICT 専業メーカーです。本実証研究では、ラインズ社と LTE-X 社の設備をつなぐ
役割及びアクセス制御を⾏いました。
チエル社では、本実証研究での成果をもとに、LTE-X 社の通信技術を活⽤したセキュア
な家庭学習環境を提供するサービスを今後展開してまいります。


○ラインズ株式会社
ラインズ株式会社は、デジタル学習システムを軸とした教材ライブラリ「ラインズ e ラ
イブラリアドバンス」を全国の公⽴⼩中学校 5,500 校以上に提供しております。
また、このシステムの開発とサービス提供で培われたノウハウを活かして、⾼校、⼤
学、学習塾にも対応した学習サービスを提供しており、教育の現場における、先⽣のご指
導、⼦どもたちの学びをサポートし続けております。本実証事業では、デジタル学習教材
およびプリント教材の提供協⼒をいたしました。


○⼋⼾市⽴⽩⼭台中学校
⼋⼾市⽴⽩⼭台中学校は、平成19年度に開校した、⼋⼾市で最も新しい市⽴中学校で
す。学区は⼋⼾ニュータウンを擁する⽩⼭台地区および南⽥⾯⽊地区です。平成 31 年度
学校経営構想の校内研究主題として「ICT の効果的活⽤と、学びを深める実践」を掲げ、
グローバルな社会を⽣きるための「学ぶ⼒」の育成に取り組んでおります。本研究は校内
研究主題の⼀環として実施したものであります。


当校は、本実証研究の主体者として、企画の遂⾏、保護者・対象となる⽣徒への説明を
実施いたしました。


今後について
○持ち帰り学習による学習機会の拡⼤検討
今回の実証研究の結果、家庭の通信環境でも安全に学習出来るしくみを整備すること
で、学校で整備されたタブレット PC が家庭学習においても⼗分に活⽤できることが分か
りました。学習の⽬的・課題を明確にすることで、⻑期休み期間中のみでなく、授業期間
中においても家庭学習での利⽤を促進できると考えられます。


○不登校児への家庭学習推進へ拡⼤の可能性
今回の試みを活⽤する新たな形として、不登校⽣徒の⾃宅における学習環境の提供も考
えられます。学習サイトでは教員により各⽣徒の利⽤状況や学習進度を把握できるため、こ
れらの情報を活⽤し学習する意欲や成果を適切に評価することで、学校への復帰や社会的
⾃⽴の⽀援につながることが期待できます。


以上





9708