病院向けデジタル健康ソリューション「エースビジョン」2015年6月下旬より本格導入を開始 -患者が自身の診療情報の一部を保管・閲覧できる仕組み-

2015年6月11日(木)
メディカル・データ・ビジョン株式会社
TEL:03-5283-6911(代表)




∼患者が自身の診療情報の一部を保管・閲覧できる仕組み∼
病院向けデジタル健康ソリューション「エースビジョン」
2015年6月下旬より本格導入を開始



医療情報のネットワーク化を推進するメディカル・データ・ビジョン株式会社(本社:東京都千代田区 代表
取締役社長:岩崎 博之 以下、当社)は、2015年6月下旬より、患者が自分自身の診療情報の一部を保管
・閲覧することを目的にした、病院向けデジタル健康ソリューション「エースビジョン」の本格導入を開始する
ことをお知らせいたします。



【サービス提供の背景】
1950年代にアメリカで生まれたとされるインフォ―ムド・コンセントという考えは、近年になり日本でも浸透し
はじめています。インフォ―ムド・コンセントは、医師は患者に対して治療法や薬の内容について患者に十
分な説明を行う一方、患者はそれらについてよく説明を受け十分理解し納得する、というプロセスを経た上
でお互いに診療内容について合意するという考え方です。患者が納得して医療を選ぶためには、自身の診
療情報を把握することが重要です。多くの医療機関にとっても、2003年9月12日付厚生労働省医政局長通
知 「診療情報の提供等に関する指針」、また、2005年4月全面施行の個人情報保護法(平成15年5月30日
法律第57号)において、自己の個人情報の開示請求に対応することは個人情報を登録・記録する事業者の
義務であるとされていることからも、診療情報の共有は義務とさえ言えます。

しかし、私たち生活者が時系列にまとまった自身の診療情報を保管・閲覧する仕組みが未発達であるた
め、過去の治療内容などを把握したうえで診療の選択をすることは難しいのが現状です。
これを受け当社は、患者が自身の診療情報の一部を保管・閲覧することが可能となるデジタル健康ソ
リューション「エースビジョン」を、病院向けに提供することになりました。
医療機関と患者が診療情報の一部を共有することで、患者の積極的な診療への参加、患者および親族と
医療従事者間のより強固な信頼関係構築、予防医療の推進などが期待できます。


【サービスの概要】
デジタル健康ソリューション「エースビジョン」は、患
者が自分自身の診療情報の一部を保管・閲覧するこ
とを目的にした病院向けのトータルソリューションで、
診療記録モジュール、医療情報統合IDカー
ド「CADA」、診療情報保管・閲覧サービス「カルテ
診療情報保管・閲覧サービス
コ」を付帯しています。

当該ソリューションを導入することで病院は、診療録
の記録・保存、患者へ診療情報の一部を共有できる
一方、当該ソリューションを導入している病院を受診し
た患者は、「カルテコ」を通じて、自身の診療情報の一
部を保管・閲覧できるようになります。

今後は、診療に関する情報を患者と共有することに
積極的な病院を中心に、「エースビジョン」の導入を推
進してまいります。
◆ 診療記録モジュール
診療記録モジュールとは、診療録を記録・保存するとともに、「カルテコ」へ診療情報の一部を共有する
システムです。

◆ 診療情報保管・閲覧サービス「カルテコ」(2015年6月22日よりサービス提供を開始)
「カルテコ」とは、医師が診療記録モジュールを通じて患者に診療情報の一部を共有することで、患者
が自身の診療情報の一部を保管・閲覧できるようになるWEBサービスです。
「カルテコ」では、受診した医療機関情報、傷病名、検査結果、処方薬、処置・手術などを保管・閲覧で
きます。ただし、医師が諸事情を鑑み共有しないと判断した情報については、患者は閲覧できません。

◆ 医療情報統合IDカード「CADA」
「CADA」とは、同一患者の診療情報を統合するための共通診察券機能を持つIDカードです。
患者は、「カルテコ」のアカウントを取り、「CADA」に記載されたIDなどを登録することで、「カルテコ」で診
療情報の一部を保管・閲覧できるようになります。また、「エースビジョン」を導入している病院であれば、
共通診察券としても利用できます。


【患者が診療情報の一部を「カルテコ」で保管・閲覧するまでの流れ】
患者が診療情報の一部を「カルテコ」で保管・閲覧するまでの主な流れは以下とおりです。

① 病院から医療情報統合IDカード「CADA」が配布されます。その際、患者が診療情報の二次利用について
同意します。

② 医師が診療情報を診療記録モジュールへ蓄積します。

③ 二次利用の同意を得た患者の診療情報に限り、医師がその一部を当該患者の「カルテコ」へ共有します。

④ 二次利用の同意をした患者に限り、医師から共有された診療情報の一部を「カルテコ」で保管・閲覧でき
ます。

<概要図>



① ④




② ③
【「カルテコ」で閲覧できる項目】
「カルテコ」では、以下の項目について、受診した日毎に診療レポート上で保管・閲覧できます。ただし、医
師が諸事情を鑑み共有しないと判断した情報については、患者は閲覧できません。

◆ 医療機関情報:受診した医療機関の名称、住所、電話番号が記載されます。

◆ 症状リスト:どのような症状で受診したかを、自分で記録できます。

◆ 傷病名:受診した結果、どのような傷病名がついたかが記載されます。

◆ 検査結果:医療機関で検査が行なわれた場合、その検査名、基準値、結果値などが記載されます。

◆ 診療中に使われた薬:診療中に投薬された場合、その薬剤名が記載されます。

◆ 処置・手術:医療機関で処置や手術が行われた場合、その処置情報や手術情報が記載されます。

◆ 処方された薬:医療機関で薬を処方された場合、その薬剤名が記載されます。

◆ 医師のメッセージ:医師から患者へ送られたメモが記録されます。

◆ メモ:気になったことや不安に感じたことなどを、自分で記録できます。



<「カルテコ」イメージ>



受診日:2015年6月15日 データ更新日:2015年6月15日




受診した日は、カレンダー上にオレンジ色で表示されます。確認したい日をクリックすると、その日の診療
情報の一部を診療レポート上で閲覧できます。

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