「受験生の主体性評価への意識および新型コロナウイルスの影響に関する調査」結果

NewsRelease
報道関係各位 2020 年 10 月 28 日
株式会社ODKソリューションズ
(コード番号:3839 東証二部)

~主体性評価されたくても新型コロナウイルスの影響で活動できず?~
本年度入試から一般選抜でも主体性評価に関する内容の入力を求める大学多数
受験生の約8割が主体性評価に賛成も、約7割が「不安あり」
「評価基準がわからない」
「採点者によって評価が変わってしまいそう」との声
【「受験生の主体性評価への意識および新型コロナウイルスの影響に関する調査」結果】

ODKソリューションズ(本社:大阪府大阪市 代表:勝根秀和、以下ODK)は、半世紀以上にわたり日本
の大学入試を支えるサービスを提供しています。 「ビジネスを、スマートにつなぐ。人生の、ストーリーをつむ
ぐ。 との経営ビジョンのもと、
」 常に受験生に寄り添い一歩先駆けたサービスを提案してまいりました。 当社で
は現在、主体性評価の採点を行うAIエンジンの開発をすすめていることから、この度 2021 年度(2021 年4
月入学者対象)入試を控えた高校3年生 200 名を対象に、
「受験生の主体性評価への意識および新型コロナウ
イルスの影響に関する調査」を実施しました。

今回調査する主体性評価とは、 「学力の3要素」を多面的・総合的に評価できるよう、学力以外に受験生自身
のいままでの取組みや人柄(主体性)も評価の対象にするというもので、文部科学省がすすめている大学入学
者選抜改革の取組みの一つです。一般選抜(一般入試)においては、まだ採点対象とはなっていないものの、
2021 年度入試においては、すでに慶應義塾大学、早稲田大学、青山学院大学といった有名私立大学の多くが出
願時に「主体性」 「多様性」「協働性」に関する経験について入力を求めています。この主体性評価の流れに対
し、受験生自身はどう感じているのか、また、それにまつわる新型コロナウイルス(以下、新型コロナ)の影
響はどのようなものがあるのか、調査しました。

■調査結果ダイジェスト ※本調査を引用する際、
『ODKソリューションズ調べ』と記載ください。
✓主体性評価について「理解している」受験生は約7割
3割以上の受験生がアピール文書を「自分で作成したい」と回答
✓一般選抜で主体性評価がされることに対して、約8割(78.5%)の受験生が賛成
現状の学業以外の取組みや学習意欲を評価してもらえる点にメリットを感じる受験生が多数
「学力も主体性も同等に評価してほしい」との回答が半数近くに(44.5%)
✓一方、約7割(69.0%)の受験生が主体性評価に対して不安があると回答
不安な理由は「評価基準がわからない(64.0%)、
」「採点者によって評価が変わってしまいそう(55.0%)」
大学ごとに主体性評価の基準を明確に定めて公開してほしいと答えた受験生は8割以上(81.5%)に
✓8割以上(82.0%)の受験生が、対面授業や教員とのコミュニケーションが減るコロナ禍では
主体性評価のように自主的な活動を評価する機会が必要と回答
その一方で、今年学業以外の取組みが十分に行えなかった受験生は6割以上(64.0%)も
✓学業以外の取組みが十分に行えなかった受験生のうち、約6割(59.4%)が新型コロナの影響と回答
最も多い回答は「コロナ禍で活動の機会がなくなってしまったため」で 65.8%

■調査概要
【調査対象者】2021 年度(2021 年4月入学者対象)入試を控える高校3年生 200 名
【調査方法】インターネットリサーチ
【調査期間】2020 年 10 月2日(金)~2020 年 10 月6日(火)
【調査協力会社】株式会社ネオマーケティング





■調査結果

主体性評価について「理解している」受験生は約7割
3割以上の受験生がアピール文書は「自分で作成したい」と回答

2021 年度入試を控える受験生に、本年度から徐々に導入される主体性評価について尋ねたところ、
「理解し
ている」「少し理解している」と回答した人の合計は7割強(71.5%)という結果になりました。

今後一般選抜において、大学と受験生のマッチング度合いを高めるために
「いままでの取組み・人柄(主体性)」が評価の対象になることが予想されています。
あなたは、大学の一般入試における主体性評価の評価軸や評価方法について理解していますか。
(N=200)

理解していない,
6.5%


理解している,
あまり理解していない,
22.0%
33.0%

少し理解している,
38.5%

主体性評価の方式について希望の形式を聞くと、3割以上(31.0%)が「自分で作成したい」と回答しまし
た。受験勉強で忙しい中でも、学校生活以外の取組みを自分の言葉で表現し、評価してほしいと考えている
受験生が少なくないことがうかがえます。
「いままでの取組み・人柄(主体性)」を評価するためのアピール文書の作成について、
あなたの考えに近いものは以下のうちどれですか。(N=200)


学校生活・学業以外の取組みを含め、
受賞歴など客観的な情報から第三者に
学校生活・学業以外の取組みを含め、自
作成してほしい,
分の言葉や考えを組込んで作成したい
15.5%
例:ペーパーインタビュー,
31.0%
学校生活・学業ベースの取組みをも
とに、教員に作成してほしい
例:内申書や調査書,
53.5%


内申書・調査書:高校教員が学校生活での実績をもとに記載する、自身では確認できない資料

ペーパーインタビュー:大学から求められる主体性に関する質問について、自ら回答を記載する資料



一般選抜で主体性評価がされることに対して、約8割(78.5%)の受験生が賛成
現状の学業以外の取組みや学習意欲を評価してもらえる点にメリットを感じる受験生が多数
「主体性を重視してほしい」という回答が「学力を重視してほしい」を上回る結果に



主体性評価をされることに対する考えを聞くと、約8割(78.5%)の受験生が「賛成」「どちらかといえば賛
成」と回答しました。

あなた自身は、大学の一般選抜で「いままでの取組み・人柄(主体性)」が重視されることについて、
どのようにお考えですか。 (N=200)
反対,
2.5%

どちらかといえば反対, 賛成,
19.0%
25.5%

どちらかといえば賛成,
53.0%


具体的に主体性評価に期待することを尋ねると、最も多い回答は「学業以外に打込んだことを評価してもら
える(48.0%)」で、学業以外の取組みにも目が向けられることに期待する声が多いことがわかりました。次い
で、
「現状の学力よりも学習意欲・過程を評価してもらえる(45.0%)「一回の試験の本番で失敗するリスクを

避けられる(37.5%)」など、学業の面でも一面的ではない評価をしてもらえる可能性に期待していることがう
かがえます。

大学の一般選抜で主体性評価が重視されることについて、
以下の中から、あなたが期待する項目をお選びください。 (N=200)

学業以外に打込んだことを評価してもらえる 48.0%
現状の学力よりも学習意欲・過程を評価してもらえる 45.0%
一回の試験の本番で失敗するリスクを避けられる 37.5%
収入の差による学力格差が緩和されうる 15.0%
その他 0.5%
メリットは感じられない・期待する項目はない 16.0%


また、一般選抜において学力と主体性のどちらを評価してほしいかと考えているかを尋ねると、
「どちらも同
等に評価してほしい」という回答が最多の 44.5%となりました。学力のみによって判断する今までの入試から
学力と主体性両軸での評価をされるようになることを、肯定的に受け止める受験生が多いことがうかがえま
す。また、学力と主体性どちらを重視してほしいかは拮抗しているものの、主体性を重視してほしいという回
答がわずかに上回り、学業以外も評価してもらえることへのメリットを多く感じていることが予想されます。


大学の一般選抜での評価について、以下のうち、あなたの考え方に近いのはどれですか。 (N=200)

学力(テストの点数)を
重視してほしい,
24.0% 学力と取組み・人柄(主体性)、
どちらも同等に評価してほしい,

いままでの取組み・人柄(主体性) 44.5%
を重視してほしい,
31.5%


一方、約7割(69.0%)の受験生が主体性評価に対して不安があると回答
不安な理由は「評価基準がわからない(64.0%)、
」「採点者によって評価が変わってしまいそう(55.0%)」
大学ごとに主体性評価の基準を明確に定めて公開してほしいと答えた受験生は8割以上(81.5%)に

このように主体性評価に期待する声も多い一方で、主体性評価の導入に対して「不安がある」「どちらかとい
えば不安がある」と回答した人は約7割(69.0%)にまで上りました。
大学の一般選抜での評価について、以下のうち、あなたの考え方に近いのはどれですか。 (N=200)

不安はない, 7.0%

不安がある,
どちらかといえば
不安はない, 28.0%
24.0%

どちらかといえば不安がある,
41.0%

その理由を聞くと、半数以上の受験生が「評価基準がわからない(64.0%)、
」「採点者によって評価が変わっ
てしまいそう(55.0%)」と回答しました。学力による試験と違い、何が合否をわけたのか明確な理由がわから
ず、振り返りが難しいことが最も大きな不安に繋がっていることがうかがえます。また、その評価をする複数
の採点者の中でも基準が定まっているのかどうかを不安視する声が大きい様子です。

「いままでの取組み・人柄(主体性)」を評価されるにあたって、あなたが不安に感じることは何ですか。 (N=200)
評価基準がわからない 64.0%
採点者によって評価が変わってしまいそう 55.0%
学業以外のことで努力したといえることがあまりない・評価で書けるか自信がない 22.5%
採点される時期(タイミングや順番)によって評価が変わってしまいそう 19.5%
新型コロナの影響を受けており、書ける情報が少ないと感じる 18.5%
学業以外の面においても受験(評価)を意識しないといけなくなる 16.0%
学業に割くべき時間を他の活動やペーパーインタビューへの回答に割かなくてはならない 12.0%
ペーパーインタビューへの回答の書き方がわからない 14.5%
ペーパーインタビューに事実と異なることが書けてしまう 13.0%
ペーパーインタビューへの回答を書くのが面倒 10.0%
その他 0.5%
特に不安はない 7.5%

続く設問で「大学ごとの特色に合わせた主体性評価の基準等を明確に定め、公開してほしいと思うか」を
尋ねると、8割以上(81.5%)の受験生が「思う」「少し思う」と回答しました。数値化できない情報をどう
示すかが今後の課題となることが予想されます。

あなたは、大学には大学ごとの特色に合わせた主体性評価の基準等を明確に定め、
偏差値のように公開してほしいと思いますか。(N=200)
思わない,
3.0%
あまり思わない,
15.5%
思う,
34.0%

少し思う, 47.5%


8割以上(82.0%)の受験生が、対面授業や教員とのコミュニケーションが減るコロナ禍では
主体性評価のように自主的な活動を評価する機会が必要と回答
その一方で、今年学業以外の取組みが十分に行えなかった受験生は6割以上(64.0%)も

コロナ禍のように、対面授業が少なくなり教員とのコミュニケーションが少なくなる状況下では、主体性評
価のように自主的な活動を評価してもらえるような機会がどの程度必要であると感じるかという質問には、8
割以上(82.0%)の受験生が「必要であると思う」「やや必要であると思う」と回答しました。

コロナ禍のような緊急事態時で、対面授業が少なくなり教員とのコミュニケーションが少なくなる状況下では、
主体性評価のように自主的な活動を評価してもらえるような機会がどの程度必要であると思いますか。(N=200)

必要であると思わない,
3.0%
あまり必要である 必要であると思う,
と思わない,
15.0% 24.5%


やや必要であると思う,
57.5%


しかしその一方、大学から求められる自らの主体性等について記載するペーパーインタビューに書けそうな
学業以外の取組みを今年実際に行ったかを尋ねると、
「行いたかったが十分にできなかった」「行いたかったが
全くできなかった」と回答した受験生は6割以上(64.0%)にものぼりました。


あなたは、高校生活において、ペーパーインタビューに記載できそうな学業以外の取組み
(部活動、ボランティア、個人技、資格や検定の受検、留学など)を行ってきましたか。(N=200)

行おうとも思わな
かった, 12.5%


十分に行った,
23.5% 行いたかったが、
十分にできなかった,
49.5%
行いたかったが、
全くできなかった,
14.5%

学業以外の取組みが十分に行えなかった受験生のうち、約6割(59.4%)が新型コロナの影響と回答
最も多い回答は「コロナ禍で活動の機会がなくなってしまったため(65.8%)」
次いで「コロナ禍で活動を行うのが不安になったため(46.1%)






前の設問でペーパーインタビューに書けそうな学業以外の取組みを「行いたかったが十分にできなかった」
「行いたかったが全くできなかった」と答えた受験生に新型コロナの影響があったかどうかを聞くと、約6割
(59.4%)が「影響がある」と回答しました。
前問で、学業以外の取組みを「行いたかったが、十分にできなかった」「行いたかったが、全くできなかった」と お
答えになった方にお伺いします。その理由に新型コロナの影響はありますか。 (N=128)




影響はない, 影響がある,
40.6%
59.4%



新型コロナの影響として最も多かった理由は「コロナ禍で活動の機会がなくなってしまったため(65.8%)、

次いで「コロナ禍で活動を行うのが不安になったため(46.1%)
」で、主体性評価の重要性を感じ期待感ももっ
ている一方で、活動を行う場自体が減ってしまったことが明らかになりました。

前問で、新型コロナの影響が「ある」とお答えになった方にお伺いします。
そのようにお答えになった理由を具体的にお答えください。(N=76)

コロナ禍で活動の機会がなくなってしまったため 65.8%
コロナ禍で活動を行うのが不安になったため 46.1%
コロナ禍で勉強との両立が不安になったため 17.1%
コロナ禍で金銭的な余裕がなくなってしまったため 7.9%
自分や周囲の人間が新型コロナにかかり、… 5.3%
その他 0.0%

5つ目の選択肢は「自分や周囲の人間が新型コロナにかかり、体調に問題が生じたため」



主体性評価の揺れを減らすためにODKが開発している主体性評価AIエンジン


当社では現在、本調査結果からも不安視されていることがわかる主体性評価の基準を明確化し採点者や採点
のタイミングによる評価の揺れを抑えるため、様々な研究所と共同で主体性評価を人間の代わりに行うことの
できるAIエンジンの開発をすすめています。これにより、大学側採点者の時間短縮や人員の削減に繋げるこ
とを目指しています。


共同開発を行う 静岡大学情報学部 綱川隆司講師 からのコメント
一般選抜における主体性評価を実施する上で、アピール文書を人の目ですべて確認し公平に採点するのは現
実的には難しいです。しかし信用に耐えうるAIエンジンが作れれば、人間が一から全文を読むのに比べ評価
に要する時間が短縮できる可能性があります。現状、一部の観点では人同士に近い結果が得られているもの
の、全体としては精度向上が必要な段階にありますが、今年度中にある程度実用化に耐えうる完成度を持つシ
ステムの開発を目指しています。





コロナ禍の受験生の面接を支援するODKのサービス『Movie インタビュー for University』


コロナ禍を受けて学業以外のこれまで取組みを評価してもらえる機会が必要と回答した受験生が多い中、当社
はこれまで留学生受験生向けに提供を開始していた入試用動画面接サービス『Movie インタビュー for
University』を、2020 年9月より日本のユーザ向けに提供開
始しました。

『Movie インタビュー for University』では、受験生・面
接官は、パソコンやスマホ、タブレット端末等から、リアル
タイム以外でも面接を実施することが可能です。時間や場所
を問わず面接を受けたり評価したりすることができるため、
試験会場での三密を防ぎ、学生が面接会場に移動することな
く、安心して自宅から面接を受けることができます。

新型コロナの影響により対面での面接の実施が難しくな
り、オンライン面接においても一部大学の「システムトラブ
ルによる再試験に対応しない」
「面接を打切る場合がある」と
の発表が問題となる中、安心して自己アピールをすることが
可能です。当社は、コロナ禍において適切な入試方法の転換
対応に追われる現場や、大学入試方法への不安を募らせる学
生をサポートし、公平な受験を支援するとともに、面接試験
にかかる業務負荷軽減に貢献します。

【株式会社ODKソリューションズ】
〒541-0045 大阪府大阪市中央区道修町一丁目6番7号
代 表 者:勝根 秀和
設 立:1963 年(昭和 38 年)4月1日
資 本 金:6億 3,720 万円(2020 年3月 31 日現在)
T e l:06-6202-3700(代表)
F a x:06-6202-0445
U R L:http://www.odk.co.jp/
事業内容:教育・金融・医療分野へITサービスを提供

『ビジネスを、スマートにつなぐ。人生の、ストーリーをつむぐ。』
ITの力で、すべての人の人生に喜びをもたらしたい。私たちのビジネスは、夢に向かって挑戦する人の人
生を、より素晴らしい方向へとリードするソリューションでありたいと願っています。
創業から 50 年以上の歴史の中で積み重ねてきたデータと経験で、お客様のビジネスをスマートにつなぎ、そ
して、より豊かな人生のストーリーをつむいでいきます。




<報道関係者お問い合わせ先>
ODKソリューションズ PR 事務局(㈱イニシャル内)担当:川崎、安間、福田、松村
TEL: 03-5572-7361 MAIL: odk@vectorinc.co.jp 携帯:050-5236-9687(川崎)





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