食品事業者を支援する“HACCPナビ”、食品安全マネジメント(FSM)、一般衛生管理(GMP)対応も可能に

NEWS RELEASE

2020 年 5 月 26 日
株式会社三菱総合研究所
株式会社アイネス

食品事業者を支援する“HACCP ナビ”、
食品安全マネジメント(FSM)、一般衛生管理(GMP)対応も可能に

株式会社三菱総合研究所(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:森崎 孝、以下 MRI)と株式会社アイ
ネス(本社:東京都中央区、代表取締役社長:吉村 晃一、以下 アイネス)は、HACCP(ハサップ)注 1 制度化
に対応する食品関連事業者向け支援サービス“HACCP ナビ注 2”を提供しています。5 月 31 日、本サービス
に、食品安全マネジメント(FSM)、一般衛生管理(GMP)に対応した機能を追加します。これにより、食品業
界でニーズが増えている JFS 規格に対応した文書管理がクラウド上で可能になります。


1. HACCP ナビ新機能について
MRI とアイネスが開発した HACCP ナビは、HACCP の制度化に対応する文書・帳票の作成やその運用実績
の記録を支援するサービスで、2020 年 1 月 31 日に提供を開始しました。5 月 31 日、JFS-A・B・C 規格注3に対
応した食品安全マネジメント(FSM)、一般衛生管理(GMP)の文書作成支援機能を追加します。
HACCP は食品安全管理の国際標準であり、日本国内すべての食品事業者に導入が求められています。これ
に伴い、実際の商取引の中では、国内外を問わず、食品安全の証明、二者監査コストの削減等のために JFS 規
格等、民間の認証規格への期待が高まり、活用される機会が増えています。JFS 規格等に対応できるようになれ
ば、HACCP を効果的に運用し、食品安全レベルを維持・向上する仕組みの構築を客観的に説明することがで
きます。ただ、そのためには、HACCP の運用に加え、さまざまな文書管理が新たに必要となり、食品事業者に
とって大きな課題となっています。
HACCP ナビは、これらの多様な文書の作成や管理を支援します。食品事業者の皆さまの食品安全対応や規
格取得を支援するパートナーとして、HACCP ナビをぜひご活用ください。

HACCPナビ機能 新旧比較表
機能名称 旧 新
文 HACCP 文書 ○ ○

作 FSM 文書 × ○


援 GMP 文書 × ○

ハザード・データベース ○ ○

記録支援 ○ ○

出所:三菱総合研究所

FSM、GMP:FSM は Food Safety Management の略で食品安全マネジメント、GMP は Good
Manufacturing Practice の略で適正製造規範の意。一般的に、食品安全の国際認証規格は、
HACCP、FSM、GMP の三つの要求事項で構成されており、これらを統合する食品安全マネジメン
ト システムとしての運用を要求 しています。(参考文献: GFSI, Benchmarking Requirements
Version 2020)




Copyright© Mitsubishi Research Institute, Inc.
2.HACCP ナビのご紹介
1)主要機能
① 文書作成支援
今回の新機能追加により、従来の HACCP 文書に加え、食品安全マネジメント(FSM)、一般衛生管理
(GMP)の文書作成支援の機能が加わりました。
各規格が要求する文書や図表を、関連する法令や科学的根拠を参照しながら効率的かつ効果的に作
成することができます。
② ハザード・データベース
厚生労働省や業界団体が発行している HACCP 作成のための手引書をあらかじめ様式として取り込ん
でおり、これらの様式に沿って作成することが可能です。
また、HACCP 導入・運用に必要な科学的知見をまとめたデータベースを提供します。
③ 記録支援
CCP 注4などのモニタリング記録を、スマートフォンなどの機器からオンラインで記録できます。

2)特徴
 HACCP の作図(フローダイアグラム)に特化したツールを用意しているため、簡単な操作でわかりやすい
図を作成することができ、編集作業を効率化できます。
 関係する法令や科学的な知見・根拠を参照しながら作業できるため、食品安全レベルを確保した文書が作
成できます。文書を探したり引用したりする手間が簡略化されます。
 作成した書類は、セキュリティーが確保されたクラウド上に整理して蓄積することができます。組織として作
成した文書やノウハウの蓄積・伝承が可能です。

3)価格
年間 20 万 4 千円(税抜き)~

4)利用申し込み方法
HACCP ナビ Web サイト(https://haccpnavi.com/)にて随時受け付けています。



注 1:HACCP: Hazard Analysis and Critical Control Point。原材料の受入から最終製品までの各工程ごと
に、微生物による汚染や異物の混入などの危害を予測した上で、危害の防止につながる特に重要な工程
を連続的・継続的に監視し、記録することにより、製品の安全性を確保する衛生管理手法。これまでの最終
製品の抜き取り検査に比べて、より効果的に安全性に問題のある製品の出荷を防止できるとされていま
す。(厚生労働省リーフレット「ご存知ですか?HACCP」より)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000161543.html
2020 年 6 月より HACCP に対応した衛生管理が制度化されます。今後、猶予期間中の 2021 年 6 月まで
の 1 年間ですべての食品事業者は HACCP 対応を完了する必要があります。

注 2:HACCP ナビ:MRI にて商標登録申請中。また、MRI は本サービスに関連した特許を出願中。

注 3:JFS-A・B・C 規格:一般財団法人食品安全マネジメント協会(JFSM)が運営管理する、HACCP を包含した
日本発の食品安全マネジメントシステム認証・適合証明。A、B、C の段階的な仕組みを持ち、改正食品衛
生法に係る HACCP 制度化にも対応しています。HACCP ナビは、JFSM の承認を得て、製造業を対象と
するセクターE の規格およびガイドラインを収録・引用しています。
HACCP を効果的に運用するためには、HACCP の前提となる施設や設備の衛生管理、これを運用する
組織体制やルール作りが必要です。JFS 規格等国際的に認められている規格は、一般にこれらの内容を包
含し、食品事業者が自らの食品安全管理のレベルを維持・向上させていくことができる内容になっています。

注 4:CCP: Critical Control Point。重要管理点。HACCP の手順により、危害分析で特定した重要な危害要
因を管理するための必須の工程。




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本件に関するお問い合わせ先

株式会社三菱総合研究所
〒100-8141 東京都千代田区永田町二丁目 10 番 3 号
【サービスに関するお問い合わせ】
イノベーション・サービス開発本部 HACCP ナビ事務局 濱田、氷川、福田
電話:03-6858-3654 メール:info-haccpnavi@mri.co.jp

【報道機関からのお問い合わせ】
広報部
電話:03-6705-6000 メール:media@mri.co.jp




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