中期経営計画に関するお知らせ

2022 年8月 15 日
各 位
会 社 名 ディーブイエックス株式会社
代表者名 代表取締役社長 柴﨑 浩
(コード番号:3079 東証スタンダード市場)
問合せ先 取締役 平能 直弘
電 話 03-5985-6827


中期経営計画に関するお知らせ

当社は、このたび、2023 年 3 月度を初年度とする中期経営計画の公表について決定しまし
たのでお知らせいたします。


当社は、かねてよりローリング方式による中期経営計画を策定しておりますが、2022 年4
月に下記のとおりパーパス、ミッション、ビジョン、バリューズの策定・改定を行い、経営戦
略・経営計画及び事業戦略・事業計画のあり方や内容について再定義と検討を行ってまいりま
した。

パーパス
生命と健康を守る

ミッション
患者・医師・医療関係者にとって有益な製品・サービスを提供し、最適な医療の普及に
貢献する。

ビジョン
・医療の現場や社会から求められるリーダーを目指す。
・人種・性別・世代を問わず、多様な個性で変化を捉え、新たな事業を開拓する。

バリューズ
・私たちは、人に優しい医療の実現に貢献する。
・私たちは、相互に理解し合い、相互に助け合う。
・私たちは、自己の目標を定め、常に能力の向上を目指す。
・私たちは、適正な利益を確保した公正な取引を行う。
・私たちは、人の『心』をもって正直に行動する。
以上


急速に変化する外部環境において、変化を機会と捉えて持続的成長を推進していく上で、中
長期的なビジョンや戦略上の方向性を社内のみならずステークホルダーの皆さまと共有する
べく、このたび、中期経営計画を公表することといたしました。
なお、外部環境や当社の状況が変化することが想定される中、適宜状況に合わせた軌道修正
を可能とするため、中期計画の運用においては従来通りローリング方式を継続することとし、
毎年、通期決算発表の時期を目途に公表することを予定しております。
中期経営計画
新たな10年に向けた、持続的成長を可能とする事業基盤と組織の構築

ディーブイエックス株式会社
代表取締役社長 柴﨑 浩





中期経営計画の背景


当社は、「生命と健康を守る」をパーパスに掲げ、
当社の製品やサービスが日本のみならず世界中の生命と健康を守る。
当社の製品やサービスが1秒に一人の生命と健康を守る。
そのような世界を思い描いています。


それを実現するため、持続的成長を可能とする事業基盤を構築し、
変化に挑戦し成長し続ける組織に変革するための方向性を定めました。




中長期ビジョン概要 持続的成長に向けた事業構造の変革


パ ー パ ス :生命と健康を守る
ミッション:患者・医師・医療関係者にとって有益な製品・サービスを提供し、最適な医療の普及に貢献する。
ビ ジ ョ ン :医療の現場や社会から求められるリーダーを目指す。
人種・性別・世代を問わず、多様な個性で変化を捉え、新たな事業を開拓する。

テーマ
中長期戦略 中期計画
~その目的~

利益率、生産性向上 独自製品拡充 自社企画品投入
~医療への持続的な貢献~ DXによる物流・事務省力化 DXと事務フロー変革



地域的依存度低減 バランス経営のもとでの全国シェア拡大 営業利益(配賦後)、労働生産性評価
~コア事業での競争力の保持~ 労働・資本生産性に基づく意思決定 資本コスト(ROIC)指標



強靭な事業ポートフォリオ 代理店・商社・開発のバランス 輸入総代理店機能強化
~リスクの分散とニーズの追求~ ニーズ志向の新商品導入促進 新製品投入の検討ルーティン加速


海外仕様開発
新たな成長基盤の強化(市場) 海外市場開拓
RAQUOSアジア向け輸出開始
~世界中の生命と健康を守る~ 隣接事業開拓
R-SUD、リサイクル事業

女性比率
成長基盤の強化(組織) 女性活躍推進
人材育成予算
~技術・環境の変化を機会にする~ 多様な人材育成
M&Aの活用

利益率、生産性向上

利益率、生産性向上 独自製品拡充 自社企画品投入
~持続的成長による医療への貢献~ DXによる物流・事務省力化 DXと事務フロー改革




45度線はインプット(従業員数)の変化率を付加価値額(税引後営業利益(NOPAT)+人件費 当社の2011年3月期から従業員数と付加価値額の対前年
+減価償却費)の変化率が上回っているかどうかを示す線。45度線より上の領域が労働生産性 伸び率の推移をみると、2016年3月期以降、非効率的成
が向上している領域を示している。 長が続いていた。目指すのは「効率的成長」。



出所:永山晋(2017)『Diamond Harvard Business Review July 2017 「日本企業の生産性は本当に低いのか」』、「中小企業白書 2018年版」を参考に当社作成 4
利益率、生産性向上

➢ 販売代理店業における、償還価格の引き下げ影響等による利益率低下は継続。
➢ 経費削減により販管費比率は低減するも、粗利率低下の寄与度が上回る。
➢ 「効率的成長」に向け、インプット・アウトプット両面から生産性向上を図る。

営業利益率変動要因
6.0%pt 6.0%


5.0%pt 5.0% インプット改善

4.0%pt 4.0%
基幹システム変更による物流、販売管理機能強化
事務フローの変革
3.0%pt 3.0% バックオフィス機能の自動化、省力化
営業稼働の見える化
2.0%pt 2.0%


1.0%pt 1.0%
アウトプット改善
0.0%pt 0.0% オンリーワン商品、自社企画品の販売拡大による適
正利益率の確保
-1.0%pt -1.0%


-2.0%pt -2.0%





地域依存度低減

地域的依存度低減 バランス経営のもとでの全国シェア拡大 営業利益(配賦後)と労働生産性評価
~コア事業での競争力の保持~ 資本生産性の評価 資本コスト(ROIC)指標




不整脈事業関東売上比率 ➢ 特定地域、特定顧客への依存度の高さによる取引消失時の全社イン
100% パクトの増大などのデメリットがコロナ禍において顕在化。
80% ➢ 交渉力の低下といったリスクも内包する。
60% ➢ 対応策として、全国展開、シェア拡大を推進しつつ、資本コストも
40%
意識したマネジメント力強化。
20%

0%
2015.3 2016.3 2017.3 2018.3 2019.3 2020.3

関東比率 関東以外比率 拠点ごとのマネジメント力強化

国民医療費関東比率 拠点営業利益(配賦後) ▶
100%
PL 全社営業利益
80%
労働生産性 ▶ ▶ 企業価値向上
60% BS ROIC(対資本コスト) ▶ 全社ROE
40%

20%
拠点ごとの指標
0% 労働生産性=(NOPAT(間接部門配賦後)+人件費+減価償却費)÷従業員数
2015.3 2016.3 2017.3 2018.3 2019.3 2020.3
ROICスプレッド=ROIC-全社WACC(5.2%)>0
関東比率 関東以外比率


出所:平成26年度~令和元年度国民医療費をもとに当社作成 6
強靭な事業ポートフォリオ 輸入総代理店業、開発製造事業の推進



強靭な事業ポートフォリオ 代理店・商社・開発のバランス 新製品投入
~リスクの分散とニーズの追求~ ニーズ志向の新商品導入促進 輸入総代理店機能強化




➢ 継続的に高付加価値製品を導入する仕組みを構築することで、主力製品の取引喪失による利益率低
下からの脱却を図る。
➢ 当社顧客のニーズに対して提供できる商品の減少による機会ロスを解消。

輸入商社機能の強化
ニーズ志向の製品探索・製品導入
RAQUOSの品質・供給における早期安定化
オンリーワン商品や自社企画品の販売拡大
M&A、投資を促す評価・審査基準
不整脈事業とそれ以外による売上の構成比率
60,000 25.0%

50,000
5年後の比率20%へ 20.0%
40,000
15.0%
30,000
不整脈のCAGR 5.5% 10.0%
20,000 それ以外のCAGR 15%
10,000 が成長の目安 5.0%

0 0.0%
2012.3 2013.3 2014.3 2015.3 2016.3 2017.3 2018.3 2019.3 2020.3 2021.3 2022.3

不整脈売上 不整脈以外 不整脈以外の比率


成長基盤の強化(市場) 海外市場開拓、隣接事業開拓


海外仕様開発
成長基盤の強化(市場) 海外市場開拓
RAQUOSアジア向け輸出開始
~世界の人の生命と健康を守る~ 隣接事業開拓
R-SUD、リサイクル事業


➢ RAQUOSは、国内シェア圧倒的No1を目指す。
➢ 海外市場の開拓に挑戦。まずはアジア向けから。
アジア向け輸出開始 欧米向け輸出

2023 2024 2025 10年以内

供給安定化、海外仕様・規制対応 国内トップシェア目指す

輸出開始






継続的な製品開発

成長基盤の強化(組織) 女性の活躍、多様な人材の育成


女性比率
成長基盤の強化(組織) 女性活躍推進
人材育成予算
~技術・環境の変化を機会にする~ 多様な人材育成
M&Aの活用


➢ 全社的な取り組みとして、継続的な取り組み状況の開示。開示項目の充実を図る。


コーポレート
環境 社会 ガバナンス
当社は、社会生活、企業活動の基盤である自然環 当社は、『心』ある多様な人材を持続的競争優位 当社は、自然環境、社会環境といった環境の変化
境の負荷軽減に貢献します。また、医療業界にお の源泉と考え、全ての従業員がいきいきと働くこ に柔軟に対応し、果敢に挑戦することができるリ
けるソリューションリーダーとして、未来を見据 とができる職場環境を整備し、幸せな生活と人生 スク管理体制を構築、維持します。また、社会や
え、効率的な資源利用と環境保全に配慮した事業 の基盤を提供します。また、従業員の創造的な活 ステークホルダーに対する責任を自覚し、その信
活動を行います。 動を通じて、社会全体への最適な医療の提供に貢 頼に応えるため、適切な牽制機能を備え、透明性
献します。 の高い情報開示を行います。

✓ 消費電力の削減 ✓ 安全な職場環境 ✓ コーポレートガバナンスの強化
✓ ガソリン使用量の削減 ✓ ダイバーシティ(D&I)推進 ✓ 内部統制システムの適正な運用
✓ 資源の有効活用 ✓ 資源の有効活用
✓ 働きがいの創出
✓ コンプライアンス推進
✓ 地域社会への貢献
✓ リスク管理体制の適正な運用
✓ 医療機器の安全品質
✓ 情報セキュリティマネジメント体制の強化
✓ 公正な取引の推進
✓ 災害レジリエンスの強化
✓ サプライチェーンのサステナビリティ ✓ 透明性の高い情報公開

財務指標イメージ


➢ 10年単位での事業構造変革に向けた基盤づくり。
➢ 収益構造の変化によりROE目標の達成を目指す。
➢ 製造・開発強化も見据えたバッファを確保し財務健全性を維持。


第37期 第38期 第39期
売上高(百万円) 50,537 53,991 56,425
営業利益(百万円) 1,200 1,408 1,477
営業利益率 2.4% 2.6% 2.6%


第36期 第46期

売上高 454億円 930億円
ROE 10.5% 20%

売上高当期純利益率 1.9% 3.5%

総資本回転率 2.1 2.2

財務レバレッジ 2.6 2.6

<参考> 社会保障費、医療費の流れ 医療機器業界は社会保障制度に大きく依存する。 資料



(単位:兆円、兆円未満切捨)

少子高齢化の進展見通しは、公費や保険料といった社会保障の財源(経済成長)の観点だ
一般会計歳入 一般会計歳出
(109) (101)
けでなく給付の観点からも制度の持続可能性問題に直結する。
診療報酬制度等の行政による管理のもとでの市場競争という事業環境において、競争優位
性の確立と法令遵守・公正取引の徹底が、最適な医療の普及と社会保障制度の全体最適に
その他収入 貢献する。
(14)
国債費
(22)




租税印紙収 (社会保障費) (国民医療費) (医療機関等損益) (医療機器卸売業)(医療機器製造販売業)
入 地方交付税
(58) 交付金等
(15) 収益 費用

事業者
(9)

険 給与費
被保険 料 (56%)
年金 者
(12) 国
(12) 民
社 医 医業収益
一般歳出 会 療 (98%)
公債金 (66)
(36) 保 医療 国庫 費
医薬品
障 (11) (11) 公 (44)
(12%)
費 費 材料消耗品
(34) 卸売業売上(2) 製造販売業売上
(9%)
地方 (5)
介護 (5)
減価償却費
その他
(10) 患者負担等 その他
(5) 介護収益 (25%)


出所:令和元年度決算、令和元年度国民医療費、第23回医療経済実態調査、アールアンドディー「医療機器・用品年鑑」、令和元年薬事工業動態統計をもとに当社作成 11
<参考> 人口推移と国民医療費の見通し 一人当たり医療費が相対的に高額である65歳以上の人口が増加することにより医療費も増加 資料



(千人)

90,000 将来推計では65歳以上人口は2043年まで増加が続く。ただし、増加率は低減する見通し。
65歳以上の国民一人当たりの医療費は65歳未満に対し約4倍となる(2019年度において
80,000 19.1万円に対し75.4万円)ことも相まって、今後も医療費の増加が予想される。

70,000


(億円) 国民医療費
60,000
500,000

2008-2021 2021-2043 450,000
50,000
65歳以上人口 65歳以上人口
年平均増加率は1.94% 年平均増加率は0.36% 400,000

40,000 350,000

300,000
30,000 65 歳 以 上
250,000
45 ~ 64 歳

20,000 200,000 15 ~ 44 歳
0 ~ 14 歳
150,000
10,000
100,000

50,000





0~14歳 15~64歳 65歳以上



出所:(左)総務省統計局「人口推計」、国立社会保障・人口問題研究所「将来人口推計」(死亡中位)をもとに当社作成 (右)厚生労働省「国民医療費」をもとに当社作成 12
Development
Venture
生命と健康を守る x (無限の可能性)




本資料は、ディーブイエックス株式会社の理解を促す参考に資するため作成したものであり、本資料に記載されてい
る計画、見通し、戦略その他歴史的事実でないものは、作成時点において入手可能な情報に基づく将来に関する見通
しであり、さまざまなリスクおよび不確実性が内在しています。実際の業績は経営環境の変動などにより、これら見
通しと大きく異なる可能性があります。また、本資料に記載されている情報は、公開情報などから引用したものであ
り、情報の正確性などについて保証するものではありません。





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