AIを活用した原料検査装置をグループに展開

No.20
2019 年 2 月 13 日
原料の品質を高め、さらなる「安全・安心」の実現

AIを活用した原料検査装置をグループに展開
2019 年 1 月から惣菜の原料検査工程へ導入し、運用を検証
キユーピー株式会社
キユーピーは、惣菜の原料となるカット野菜の検査に、AIを活用した自社開発
の原料検査装置を導入し、運用を開始しました。惣菜の原料であるカット野菜の検
査に活用するのはグループ初となります。

導入を開始したのは、ポテトサラダなどに使用するいちょう切りのニンジンの検
査工程です。キユーピーグループで、惣菜の製造・販売を行っているデリア食品株
式会社の惣菜工場において、2019 年 1 月から導入し、運用・検証しています。


■原料検査の自動化・効率化で働く人にやさしく

ニンジンの検査工程では、いちょ
う切りに加工されたニンジンを目
視で検査し、規定外の形状や変色し
たもの、原料に混入した夾雑(きょ
うざつ)物などを取り除いています。
人の目による検査は作業者の身体
的負担が大きく、作業改善が必要と
されていました。そこで、自社で開
発したAI原料検査装置を導入す
ることで、この工程を自動化し、作
業効率を向上させ、かつ“働く人にやさしい”工程に進化させます。


■「良品」を学習させる逆転の発想と、「シンプル&コンパクト」な操作性

この原料検査装置の特徴は、ディープラーニングを活用した、画像解析による良
品選別のメカニズムです。従来の原料検査装置では、色差などの画像処理で不良品
のパターンを学習させる手法が一般的です。しかし、変色や変形、さまざまな夾雑
物など不良のパターンが無限にあることから、高い精度を出すのが困難でした。一
方、キユーピーが開発した原料検査装置では、発想を逆転し、AIに良品のパター
ンを学習させます。これにより、「良品以外」をすべて「不良」として検出するこ
とが可能になり、精度が飛躍的に向上します。
もう一つの特徴は「シンプル&コンパクト」な操作性です。ボタン1つで誰でも
操作できる簡便な操作性や、簡単に分解し洗浄できるシンプルな構造、狭い加工場
でも多くのスペースを必要としないコンパクトさなど、生産現場の声をもとに、改
良を重ねています。




シンプルで簡単な操作画面 簡単に分解し洗浄できる

■ベビーフードの冷凍原料からスタートし、「安全・安心」をさらに展開

キユーピーは、2016 年にAIを活用した原料検査装置の開発に着手しました。
2018 年 8 月からは、ベビーフードで使用する冷凍の角切りポテトや角切りニンジ
ンの検査装置として本格導入しています。この成果を応用し、多種多様な原料の検
査装置として、グループ内での展開を進めます。また今後の展開として、さらに検
査装置の改良を進め、同じような課題を抱えている原料・食品メーカーへの提供も
検討していきます。

キユーピーは、創業以来「良い商品は良い原料からしか生まれない」という考え
のもと、安全・安心、おいしさを追求した食品づくりに励んできました。今後も、
原料に対するこだわりを大切にしながら、最新の技術との掛け合わせにより、より
安全・安心なものづくりを進めていきます。




本件に関するお問い合わせ先
キユーピー株式会社 広報部 大木陽子/川村晶子
〒150-0002 東京都渋谷区渋谷 1-4-13
TEL:03-3486-3051 FAX:03-3486-6150 E-mail:pr@kewpie.co.jp
※キユーピーのユは大文字を使用しています



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