「薬草を活用した官民協働事業に関する協定」のお知らせ

2016 年 7 月 26 日
各位
会社名 養命酒製造株式会社
代表者名 代表取締役社長 塩澤 太朗
(コード番号 2540 東証・名証 第1部)


水戸市と養命酒製造が「薬草・生薬文化の継承」を目的とした官民協働プロジェクト開始

「薬草を活用した官民協働事業に関する協定」
2016 年 7 月 25 日(月) 締結・プロジェクト開始
2017 年 4 月には、水戸市植物公園内に「水戸 養命酒薬用ハーブ園」がオープン


養命酒製造株式会社(本店:東京都渋谷区 代表取締役社長 塩澤太朗)は、2016 年 7 月 25 日(月)に、茨城県
水戸市と「薬草を活用した官民協働事業に関する協定」を締結し、官民協働のプロジェクトを開始いたします。


本プロジェクトは、自治体である水戸市と民間企業である養命酒製造とが協働して行う、水戸市植物公園内の
薬草園を活動の中核に据えた全く新しい事業です。水戸市は、水戸藩第2代藩主徳川光圀公が、藩医に命じて
身近な薬草 397 種の効能・使用法を記した手引書『救民妙薬』を作るなど、薬草と関わりの深い歴史を持つ地域
で、そういった薬草にまつわる歴史文化を将来に継承したいと考えていました。一方、当社は創業より、東洋医
学の知見と薬草・生薬の力に根差した事業で人々の健康を考え続け、近年では地方公共団体と協力し薬草の
試験栽培を進めるなど、薬草・生薬のある生活文化の復興を目指して参りました。このたび、「薬草・生薬文化の
継承」という両者の目指す方向性が一致したことから、協定を締結する運びとなりました。
プロジェクトでは、2017 年 4 月にオープン予定の協働事業のシンボルとなる「水戸 養命酒薬用ハーブ園」の整
備をはじめとし、園内の喫茶「フィオレンテ」で薬膳メニューの開発・提供、水戸市植物公園 30 周年記念薬草冊
子の制作、薬草に関するイベントの実施など、人々が「薬草」を「見る・触れる・食べる」といった一連の体験を通
して薬草を身近に感じられる活動を進めて参ります。

これらの活動を通じて、水戸市の魅力向上ならびに更なる賑わいの創出、そして、“薬草・生薬”の力に根差し
た事業を通じ人々の健康に寄与するという当社の企業活動の認知拡大に努めて参ります。




(イメージ画像)

<本件に関するお問い合わせ先>
養命酒製造株式会社 マーケティング部 プロモーション担当
山本 梢(やまもと こずえ) TEL 03-3462-8196



■協定締結式の様子




■関連情報
・水戸市 HP http://www.city.mito.lg.jp/000271/000273/000286/000353/p016605.html
・水戸市植物公園 HP http://www.mito-botanical-park.com/





《水戸市・養命酒製造株式会社「薬草を活用した官民協働事業」について》

■協定名 : 「薬草を活用した官民協働事業に関する協定」
■締結日 : 2016 年 7 月 25 日
■実施期間 : 2016 年 7 月 25 日〜2021 年 3 月 31 日(約 5 年間)


■協定の目的 :
「薬草・生薬文化の継承」を主たる目的として、薬草を活用した官民協働事業に関する基本的事項、水戸市と養
命酒製造株式会社が協働を行う事項を協定で定めています。薬草を通した新たな賑わいの創出、市の歴史と薬
草への理解による郷土愛・健康意識の醸成、薬草文化の普及・啓発を通じた市のイメージアップ等、水戸市の
魅力向上への寄与を目的としています。
また、養命酒製造としては、企業のブランドイメージの向上、養命酒の潜在顧客層との接点作り、将来的な生薬
国内調達に向けた知見やリレーションの構築も目指しています。


■協働プロジェクトの具体的な内容 :
①「水戸 養命酒薬用ハーブ園」の整備
協働事業のシンボルとして水戸市植物公園内の薬草園を新たに拡張整備いたします。来園者が薬草を「見る・
触れる・食べる」という一連の体験ができるように、薬草を身近に感じられる整備を行うとともに、園内の喫茶「フ
ィオレンテ」において提供可能な薬草の栽培を行います。
②水戸市植物公園内の喫茶「フィオレンテ」にて、薬膳メニューの開発・提供
薬草に関連する特色ある薬膳レシピを開発し、食材の持つ効能等の解説を表示したメニューを提供することで、
水戸市植物公園全体の魅力の向上を図ります。
③水戸市植物公園 30 周年記念薬草冊子の制作
薬草に焦点をあてた特集冊子を制作することで、2017 年に 30 周年を迎える水戸市植物公園の魅力を発信いた
します。
④薬草に関するイベントの実施
参加者が、水戸市の薬草に関する歴史や、先人から受け継がれる学びに触れることができるイベントを開催す
ることで、郷土愛の醸成や健康意識の啓発を図るとともに、新たな賑わいを創出いたします。


■寄附について : 水戸市植物公園の薬草園の整備及び維持管理に要する経費に充てるため、養命酒製造
は、水戸市に、締結年の 2016 年から、2020 年までの 5 年間の間、年間 2,000,000 円を寄附いたします。





《養命酒製造と水戸市、水戸市植物公園と薬草との関わり》


■養命酒製造と薬草
「薬用養命酒」は、1602 年(慶長 7 年)に、信州・伊那谷で創製された薬酒です。大正 12 年(1923 年)に家業として
の事業を会社組織に改め、株式会社天龍舘を設立、昭和 26 年(1951 年)には養命酒製造株式会社に商号を変
更し、広く全国展開を開始しました。現在では「薬用養命酒」以外にも、生薬やハーブに関する長年の研究成果
を活かして開発をした「酒類」「エイジングケア商品」を積極的に展開しております。
水戸市以前の自治体との協働事業としては、2012 年に山口県山口市で、薬用作物の産地化が耕作放棄地の
活用や中山間地域の活性化に繋がるとして、「薬用養命酒」に使われる原植物クロモジの試験栽培を開始して
います。また、2015 年 3 月に長野県駒ヶ根市と「森林(もり)の里親促進事業の協定」を締結、「薬用養命酒」の原
料となるクロモジとイカリソウを植えて、新たな森林を作っていく計画を進めています。
日本では歴史的に見ると、長らく地域に根ざした独自の薬草の文化がありましたが、近年ではその文化が途絶
えつつあり、外部の人はもちろんのこと、その地域に住む市民にすら継承されていないという状況がありました。
当社では、自治体との協働事業等を通じて、埋もれつつある薬草の文化を再発掘し、人々に受け入れやすい新
たな価値を提示しつつ、広く世の中に広めていくことで人々の健康に寄与していきたいと考えています。


■水戸市と薬草、水戸市植物公園について
水戸市は歴史的にみて、薬草と深い関わりを持つ地域です。元禄 6 年(1693 年)、水戸藩第2代藩主徳川光圀公
は水戸藩の藩医に命じて、身近な薬草 397 種の効能・使用法を記した手引書『救民妙薬』を作り、領民に配布し
ていました。この『救民妙薬』は日本最初の家庭の医学書とも言われています。また徳川光圀公は、東洋医学の
考え方を基礎とした「医食同源」の考え方についても深い知見を有していた人物として知られています。
そういった文化を将来にも継承していきたいと考え、近年、水戸市では、水戸市植物公園において、水戸藩にま
つわる薬草園の整備や、西の谷公園における薬草を栽培する市民活動の開始など、薬草にまつわる歴史を資
源と捉えた様々な事業が行われています。
水戸市では、2017年に開園30周年を迎える水戸市植物公園を、観光資源としてより一層の魅力向上を目指すこ
とで、賑わいを創出したいと考えています。


■水戸市植物公園概要
水戸市植物公園は、テラスガーデン・鑑賞大温室・熱帯果樹温室・植物館・芝生園・ロックガーデンなどから構成
された洋風の庭園です。熱帯から亜熱帯までの植物が見られる鑑賞大温室と熱帯果樹温室、周辺の自然に合
わせて野草を植えたり、水面を多く取り入れ、水の流れを作り出すなど、自然美と人口美の調和した景観が大き
な特徴となっています。
・開 園 : 1987 年に開園(2017 年 4 月 29 日に開園 30 周年を迎える)
・面 積 : 80,000 ㎡
・来園者数 : 年間 56,244 人(2015 年度)





《薬草に関するイベント(ワークショップ)開催について》

■概 要 :
薬草、生薬の効果・効能が分かりやすく学べる講座と、薬草を身近に感じる体験をセットにしたワークショップを
開催いたします。初年度は 4 回、バラエティに富んだ薬草体験を通じて、多角的に薬草についての取り組みを行
います。ワークショップ開催の様子は、養命酒製造のCSR活動ホームページ上にも掲載して PR して参ります。
■実施場所 : 水戸市植物公園等
■開催頻度 : 年 4 回を想定
■第1回ワークショップ開催概要:
 テーマ : 「水府提燈×薬草(仮)」
 日時 : 2016 年 9 月 17 日(土) (8 月下旬より申込み受付予定)
 対象 : 食育に関心がある親と子
 目的 : 「薬草」と水戸の伝統工芸「水府提燈」を活用した工作を楽しみながら、薬草や水戸の歴史文化に
親しみを持ってもらうとともに、薬草の効能や活用法を学び、日常生活に取り入れやすくしていく。
 内容 : 現薬草園の散策、薬草と食育のセミナー、薬草提燈づくり、薬膳料理のランチ等
 水府提燈とは : 「水府」とは水戸の別称。江戸時代、水戸藩の下級武士が生活を支えるため励んだ提燈
作りが「水府提燈」の発祥と言われ、次第に水戸藩の奨励産業となり、江戸の町などで多く用いられまし
た。
 協力 : 株式会社 鈴木茂兵衛商店 http://www.suzumo.com
慶応元年(1865 年)創業の提燈製造と卸問屋として 150 年の節目を迎える「水府提燈」の老舗です。昔からの伝
統的な提燈はもとより、鳥や壺を模した独特の形状や LED ライトの光源などの新しい要素を取り入れつつ、伝統
的な"たためる"機能を残して、現代のライフスタイルに寄り添った、新しい伝統の形を創造しています。




株式会社 鈴木茂兵衛商店





《水戸市植物公園内の喫茶「フィオレンテ」で提供する薬膳メニュー》

■概 要 :
薬膳料理研究家・管理栄養士の植木もも子先生をレシピ開発者に迎え、季節に応じた薬膳メニューを開発、水
戸市植物公園内の喫茶「フィオレンテ」で提供いたします。ハーブや薬草の一部は植物公園で栽培したもの、野
菜や果物等も一部地元水戸で採れたものを使用しています。また、紅茶館(水戸市南町)オーナーの先崎キヨ子
先生に監修いただき、季節に応じた薬草茶(ハーブティー)も提供して参ります。


■提供開始日 : 2016 年 8 月初旬


■夏の薬膳メニュー 試作第一弾詳細:
「夏を元気に乗り切る!薬膳メニュー」
①夏野菜の薬膳カレー
トマトやズッキーニ、赤ピーマンといったたっぷりの夏野菜、スパイス、合い挽き肉を使った薬膳カレーです。ご
はんには大麦を加えています。また、今話題の抗酸化力が高いクコの実を散らしました。
②バジルソースのサラダ
バジルに少量のタイム、ミント、ニンニク、塩、オリーブ油を加えて作ったバジルソースにオニオン酢をプラスし
てドレッシングにしたサラダです。バジルソースは酢やレモン汁を加えればドレッシングに。また、焼いたり、蒸
したりした肉や魚、野菜などのソースにもなります。パスタに使用すれば香り高いジェノベーゼが作れます。バ
ジルは「夏のハーブ」です。香りが高くもともとインドの原産ですが、ヨーロッパにもわたり、イタリア料理には欠
かせないハーブとなりました。
③ハーブチキン
タイム、ローズマリー、オリーブ油と合わせて鶏マリネを作ります。ハーブの力で、鶏の癖が消えます。ソテー
してワインで蒸して、夏野菜と盛り合わせ、バジルソースをかけていただきます。
④緑豆とスイカのぜんざい
デザートはもやしでおなじみの「緑豆」とスイカを使った夏の冷やし汁粉風です。甘みは夏向きに氷砂糖でさっ
ぱりとした口当たりになっています。
⑤薬草茶(ハーブティー)「夏の夢」
オレガノを使ったハーブティーです。刺激的な香りがするオレガノは、さっぱりとした後味で夏の薬膳メニュー
にぴったりです。
※メニューの「夏野菜の薬膳カレー」で使用するローリエ、「バジルソースのサラダ」で使用するバジル、「ハーブチキン」で使用する

タイム、ローズマリー、バジル、「緑豆とスイカのぜんざい」で使用するミント、薬草茶で使用するオレガノは、植物公園で育てたも

のを使用します。

※オニオン酢は酢にすり下ろした玉ねぎを加えたものです。





■植木もも子先生プロフィール:
foodlightworkers 代表
健やか料理研究家
管理栄養士
国際中医師
国際中医薬膳管理師


「おいしく、楽しく、賢く、健康に」をモットーに、食べておいしい料理が評判。
『温活レシピ』(主婦の友社)、『40 代からの不調に悩む女性のための食べ合わせの本』(日東書院)、
『からだを整える薬膳スープ』(マイナビ)、『きょうの健康』(NHK)など、著書、連載多数。




■先崎キヨ子先生プロフィール:
紅茶館オーナー
日本紅茶協会認定シニアティーインストラクター


1991 年、茨城県初のティーインストラクター資格(日本紅茶協会認定)を取得。
水戸市南町の「紅茶館」を経営するかたわら、ティーエキスパート協会を設立し
代表として独自のカリキュラムによるティーエキスパートの養成指導を行う。





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