病態可視化マウスに関する論文がScientific Reportsに掲載

2017 年 4 月 7 日
各 位
会 社 名 株式会社トランスジェニック
代表者名 代表取締役社長 福 永 健 司
(コード番号 2342 東証マザーズ)
問合せ先 取 締 役 船 橋 泰
( 電 話 番 号 03-6693-9571)



病態可視化マウスに関する論文が Scientific Reports に掲載

株式会社トランスジェニック (代表取締役社長:福永健司、 福岡県福岡市) 学校法人金沢医科大学
、 (学
長:神田享勉、石川県河北郡内灘町)と国立大学法人熊本大学(学長:原田信志、熊本県熊本市 )との
共同研究成果が Scientific Reports に掲載されましたので、お知らせいたします。

【概要】
このたび掲載されました論文は、目でみえない細胞ストレスをストレスが生じている部分をストレス
が生じた時にだけ光により可視化することを可能にする「UMAI マウス」の開発に成功した成果に関する
ものです。本マウスの開発は、岩脇隆夫教授らのグループが開発し当社で販売しております病態可視化
マウスラインナップ 「Tg 型 ERAI-LUC マウス
( (小胞体ストレス可視化トランスジェニックマウス)、 」
「KI 型 ERAI-LUC マウス(小胞体ストレス可視化ノックインマウス)、 」「Tg 型 OKD48-LUC マウス
(酸化ストレス可視化トランスジェニックマウス) 」および「Tg 型 IDOL マウス(炎症可視化マウス)」 )
に加わることにより多面的にストレスと疾患との関係の研究がすすむことが期待されます。

今後、当社は 2017 年度中に本マウスの販売を開始し、本マウスを含めてモデルマウス事業を強力に推
進することで、中長期的なジェノミクス事業の成長を図ります。



◆論文情報
論文タイトル(和訳) :Transgenic mouse model for imaging of ATF4 translational activation-related
cellular stress responses in vivo(ATF4 の翻訳活性化に関連した細胞ストレス応答の生体イメージ
ングを可能にする遺伝子組換えマウスモデルの開発)
著者:岩脇隆夫(責任著者) 、赤井良子、豊嶋孝恵、竹田直樹、石川智夫、山村研一
掲載雑誌:Scientific Reports

◆ご 参 考
細胞ストレスとは
細胞ストレスとは、細胞レベルのストレスのことで、低酸素ストレスなどの組織内要因(細胞外)で生じ
るストレスと、酸化ストレスや小胞体ストレスなど細胞内のストレスがあり、様々な疾患に関与するこ
とが報告されています。

小胞体ストレスとは
小胞体ストレスとは、細胞内におけるタンパク質の製造、品質管理工場である小胞体で、不具合で生じ
た変性タンパク質(不良品タンパク質)が蓄積することにより引き起こされるストレスのことをいい、
細胞内に蓄積することにより細胞死が誘導され、アルツハイマーなどの神経変性疾患、メタボリックシ
ンドローム、がんなどの要因になると考えられています。
酸化ストレスとは
酸化ストレスとは、体内の酸化反応が亢進する状況のことをいい、DNA、脂質やタンパク質などの生
体成分の酸化変性、細胞機能の障害を引き起こします。さらに、これら変性生体成分が、動脈硬化、糖
尿病、リウマチなどの要因になると考えられています。

炎症とは
炎症は、創傷、微生物感染、自己免疫疾患などが原因として起こり、発赤、腫脹、発熱といった急性炎
症の症状を呈します。慢性化した炎症は、老化、がん、動脈硬化、肥満、神経疾患など様々な病態と関
わっていることが示唆されています。炎症箇所には、様々な炎症性細胞が浸潤し、炎症性因子を発現す
ることが知られており、その代表的な因子として IL-1β (interleukin 1 beta) があげられます。

◆上記リリースに関連する当社製品・受託サービス情報
・ モデルマウス製品ラインナップ

以上

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