企業価値向上の実現に向けて

2023 年6月 14 日
各 位
上場会社名 株式会社テノックス
代表者名 代表取締役社長 佐藤 雅之
(東証スタンダード・コード 1905)
問合せ先責任者 経営戦略本部長 堀切 節
(TEL 03-3455-7758)



企業価値向上の実現に向けて



当社は「基礎工事を通し社会に安全、安心を提供し、全てのステークホルダーが豊かさを実感
できるサステナブルな企業を目指す」ことを長期ビジョンに掲げ、日々事業の成長と企業価値の
向上に努めております。
2023年3月31日に東京証券取引所から「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」
に関する要請がありました。これは上場企業の企業価値向上の実現に向けた意識改革を促すもの
であり、当社としても、ステークホルダーの期待に応える持続的な成長と中長期的な企業価値向
上を実現しなければならないとの思いを強くしております。
このたび、企業価値向上の実現に向けた当社の取り組みを添付資料の通り整理しましたのでお
知らせいたします。主に以下の4点です。


1.当社の資本コストの把握とあるべき資本収益性
当社の資本コスト = 株主資本コスト
企業価値の源泉であるエクイティスプレッド(ROE(自己資本利益率)- 株主資本コスト)
を生み出す資本収益性を確保するには、ROE 最低5%必要

ROE の引き上げが PBR(株価純資産倍率)向上の大前提
PBR1倍を目指すためには ROE を8%以上にする必要がある


2.ROE の引き上げに向けて
主な指標の過去 10 年間の推移から見える課題
・PBR は 0.4~0.6 辺りの推移 ➜ 当社の成長性に対する市場の評価は低い
・BPS(1株当たり純資産)は右肩上がり ➜ 積み上がった自己資本の有効活用が不可欠
・ROE は直近3ヶ年5%割れ ➜ ROE の引き上げが急務
3.ROE 引き上げの施策
① 利益増加
中期経営計画の3つの基本戦略(開発戦略、営業・施工戦略、ESG 戦略)の着実な遂行
② 将来のキャッシュを生み出す成長分野への投資拡大
・M&A による既存事業の拡大、新規事業への進出
・気候変動に対応する環境関連の投資
・人的資本経営のための投資
③ 資産の有効活用
〔総資産回転率の向上〕
・資産の見える化(グループ内情報共有、DX 推進)
・資産稼働率向上
④ 株主還元政策
・安定した配当
・機動的な自己株式取得


4.ROE 引き上げと次期中期経営計画について
現中期経営計画において、最終年度である 2023 年度の ROE 目標値を8%としていますが、
2023 年5月 12 日に公表した 2023 年度の業績予想では目標値達成は厳しい状況です。ROE 引
き上げの施策を着実に実行し、次期中期経営計画(2024 年度~2026 年度)において ROE8%
以上に再チャレンジします。
〔次期中期経営計画期間中に目指すべき指標〕
売 上 高 : 240億円以上
経常利益 : 15億円以上
R O E : 8 %以上


次期中期経営計画に関しましては、現中期経営計画の振り返りを踏まえて、来年5月に開示予
定です。その際に、企業価値向上の実現に向けてのこれまでの取り組みを総括し、課題解決策を
織り込んだ企業価値向上計画を開示いたします。
PBR向上を目指してIR活動の一層の充実に努め、支えてくれる方々のご意見を直接お聞きし、経
営に反映させ持続的な成長を図ってまいります。




以上
企業価値向上の実現に向けて
2023年6月14日


証券コード:1905
本資料の内容


1. 当社の資本コストの把握とあるべき資本収益性

2. ROEの引き上げに向けて

3. ROE引き上げの施策

4. ROE引き上げと次期中期経営計画について

5. IR活動の一層の充実



2 Copyright © 2023 TENOX CORPORATION All rights reserved.
1. 当社の資本コストの把握とあるべき資本収益性


当社の資本コスト=株主資本コスト ※有利子負債がほぼ無いため
企業価値の源泉であるエクイティスプレッド(ROE-株主資本コスト)を
生み出す資本収益性の確保



ROE最低5%以上
ROEの引き上げ=PBR向上の大前提




PBR1.0倍を目指すには、ROE8%以上にする必要がある

3 Copyright © 2023 TENOX CORPORATION All rights reserved.
2.ROEの引き上げに向けて
(過去10年間の主な指標の推移から見える課題)
当社の成長性に対する市場の評価は低い
0.62倍
0.58倍 0.55倍
0.51倍 0.52倍
0.45倍 0.48倍 0.44倍
PBR 0.41倍 0.41倍

(株価純資産倍率) 13.2%

10.0% 直近3年間のROEが低く、ROEの引き上げは急務
8.5%
6.6% 6.6%
5.7%
ROE 4.8% 4.0%
3.0%
(自己資本利益率)
1.5%



1,850.63円
BPS 1,742.11円 1,748.57円 1,781.85円
1,668.33円
(1株当たり純資産) 1,548.68円 1,591.14円
1,457.74円
1,301.71円
1,194.30円 積み上がった自己資本の有効活用が不可欠
993円 955円
期末 847円 886円
750円 798円 789円
708円
株価 601円
538円



2013年度 2014年度 2015年度 2016年度 2017年度 2018年度 2019年度 2020年度 2021年度 2022年度

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3-1.ROE引き上げの施策(利益増加)

中期経営計画の3つの基本戦略の着実な遂行


新技術の創出 鉄道整備プロジェクト
基礎地盤の強靭化への貢献 関西のインフラ強靭化プロジェクト
ICT技術の活用・導入 開発戦略 営業・施工戦略 eコマース関連構造物にスマート
産学連携によるインキュベーション 設計の提案
発信 営業領域の拡張




環境配慮型社会の形成
激甚災害への備え
ESG戦略
技術と品質の向上
労働安全衛生の充実
人材の確保と育成
経営の健全性
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3-2.ROE引き上げの施策(投資拡大)


将来のキャッシュを生み出す成長分野への投資拡大

● M&Aによる既存事業の拡大、新規事業への進出

●気候変動に対応する環境関連の投資

●人的資本経営のための投資




6 Copyright © 2023 TENOX CORPORATION All rights reserved.
3-3.ROE引き上げの施策(資産の有効活用)


総資産回転率の向上

●資産の見える化(グループ内情報共有、DX推進)

●資産稼働率向上




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3-4.ROE引き上げの施策(株主還元政策)

●安定した配当
●機動的な自己株式取得
(百万円)
450 140%
総還元性向(右目盛)

400 自己株式取得総額(左目盛) 118.7%
120%
106.0%


98.1%
217 169 100%

84.3%
配当金総額(左目盛) 206
80%

66.6% 配当性向(右目盛)

200 60%

227 46.8% 47.8%
208 44.3%

29.6%
32.5% 40%
236 44.3%


29.2% 20%



0 0%
2018年度 2019年度 2020年度 2021年度 2022年度 2023年度予想


1株当たり配当金 30円 33円 25円 25円 35円 38円


※ 総還元性向=(配当金総額+自己株式取得総額)÷親会社株主に帰属する当期純利益、 配当性向=1株当たり配当金÷1株当たり当期純利益


8 Copyright © 2023 TENOX CORPORATION All rights reserved.
4-1.ROE引き上げと次期中期経営計画について


次期中期経営計画中に目指すべき指標

・売上高w:240億円0以上
経常利益:015億円0以上
ROEw:008%0 以上
に再チャレンジ


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4-2.ROE引き上げと次期中期経営計画について
8.0%以上に
経常利益率(%) 4.0(計画6.0)
4.6(予)(計画8.0) 再チャレンジ
3.5(計画3.9)
2.1 6.3

3.0(計画4.0) 3.8(計画5.0) 4.0(予)(計画6.8)

(百万円) 1.5 ROE(%) (百万円)
25,000 24,000以上 2,500

売上高計画 売上高実績 22,000
経常利益計画 経常利益実績
20,000
20,000 21,200 (予) 2,000
18,000
18,317
1,500 1,500以上
15,000 15,906 1,500
14,817


1,000
10,000 1,000


840 (予)

5,000 500





2020年度 2021年度 2022年度 2023年度 2026年度までに
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4-3.ROE引き上げと次期中期経営計画について

企業価値向上の実現に向けて、これまでの取り組みを総括し
次期中期経営計画と併せて、課題解決策を織り込んだ企業価値向上
計画を開示する




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5.IR活動の一層の充実
支えてくれる方々のご意見を直接お聞きし経営に反映、持続的な成長へ
実施項目 内 容

関 年2回(2Qと4Q)実施。スピーカーは代表取締役社長。
決算説明会 2023年度よりリアル形式+オンラインのハイブリッド形式にて開催。

資 決算説明会のアンケートから得た機関投資家の声を経営に反映させることを
家 経営へのフィードバック 目的に、取締役会にてフィードバックを実施。

け 個別(1on1)ミーティング実施、IRツールの作成、WEBサイト整備、英文開示の拡充

実施項目 内 容

人 2023年度は、7/29に札幌にて企業IR&個人投資家応援イベントを開催
会社説明会 予定。スピーカーは代表取締役社長。毎年継続的な実施が定着。

資 会社説明会のアンケートから得た個人投資家の声を経営に反映させることを
家 経営へのフィードバック 目的に、取締役会にてフィードバックを実施。

け WEBサイトに「個人投資家のみなさまへ」設置、説明会資料掲載

実施項目 内 容

主 年2回(2Qと4Q)制作。
向 株主通信の制作・発行 連載企画「What’sテノックス」「News&Topics」を掲載し、テノックスに親し
みを感じていただくよう尽力。株主向けだがIRツールとしてHPに掲載。

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