2023年12月期 通期決算説明会等における主な質疑応答

2024 年2月 19 日
2023 年 12 月期 通期
決算説明会等における主な質疑応答

【質問】説明会資料 P9、10「戸建部門(2023)「建築物部門(2023)
」 」の第4四半期の売上高の内訳
について第3四半期との比較で教えてほしい。
戸建部門については、価格効果が微増、数量効果が 7%強の増加で合算すると+7.7%、建築物部門は、
価格効果が 3%強の減少、数量効果が 17%強の増加で合算すると+13.6%となっている。


【質問】
(上記回答を受けて)戸建部門の数量増加の要因を教えてほしい。建築物部門の価格効果が減少
している点について説明してほしい。
住宅業界の季節性として第4四半期が繁忙期に当たることに加え、当社独自の施策として、施工体制の
整備を背景とした積極的な営業を展開できたことが奏功した。建築物部門の価格減少については問題視
しておらず、第4四半期の3か月間は施工単価が高いアクアモエン NEO 工事の売上計上が少なく、ア
クアフォーム NEO 工事が多かったという理由であり、結果的に施工面積の増加にもつながった。施工
時期の話であり、アクアモエン NEO 工事の需要が減っているということではない。


【質問】説明会資料 P21「建築物部門(2024) について。
」 施工面積は約 20%増加、施工単価は約 5%
の増加を見込んでいるが、これまでは、アクアモエン NEO 工事を優先し、単価 UP を図る反面、施工
面積は減少という流れだったと思う。変化した背景を説明してほしい。
2023 年の施工体制整備により、建築物部門も施工力を増強できたので、アクアモエン NEO に加えてア
クアフォーム NEO 工事の受注を進めていく。結果としてアクアフォーム NEO 工事のウエイトが上が
り、単価は約5%の伸びで面積が約 20%増えるという予想を立てている。


【質問】説明会資料 P18「売上総利益、経常利益(2024)
」について。2024 年業績予想が前年と比較
してあまりにも弱く感じる。説明会資料 P19「戸建部門(2024)」について。価格戦略でパイを取りに
行くとしてもあまりにも利益率が低いので説明してほしい。
全社の利益率低下の要因は、売上の約半分を占める戸建部門の粗利率低下によるところが大きいので、
戸建部門の戦略について説明する。戸建部門の市場環境は厳しいが、他のウレタン施工業者あるいは繊
維系断熱材からシェアを奪うチャンスと考えている。そのため、新規取引先を対象に必要に応じて競争
力がある販売価格の提示(価格の引き下げ)も想定している。


【質問】説明会資料 P21「建築物部門(2024)」について。売上予想のうち現時点での受注はどの程度
か。また、アップサイドの要因、期待できる目安を教えてほしい。
1月末までで売上予想の6割超の受注は確保できている。2023 年の同時期は5割弱だったので前年よ
り良いペースで進んでいる。再開発に関係する工事の需要が旺盛なので、施工体制を勘案しながらこれ
を獲得していくことがアップサイドにつながる。現時点で定量的な目安は予想できない。


【質問】説明会資料 P25「業績予想」について。業績予想に織り込んでいるリスクと想定していないリ

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スクはあるか?アップサイドの可能性としてどのようなことが考えられるか。
想定していないリスクとしては中東の地政学リスクの高まりによる原料価格が上昇することがある。一
方、アップサイドの可能性としては、建築物部門の受注が伸びること、戸建部門の価格引き下げ幅が予
想より少なくなること、円高等によって原料調達金額が下がることなどが考えられる。


【質問】説明会資料 P12「原料販売 副資材・機械・その他(2023)
」について。原料販売の 2023 年
度の粗利率(17.9%)が前年度(29.9%)から下がった理由と、そもそも原料販売の販売先はどうい
うところが対象なのか。
2022 年度は国内全体でウレタン原料不足があったこともあり、強めの価格設定を行うことができた。
2023 年度はウレタン原料不足が解消され、拡販に向け価格戦略を実施したこともあり、利益率は低下
した。原料販売で特に伸びているのが建築物向けのアクアフォーム NEO であり、販売先はウレタン施
工業者。今までは競合メーカーのウレタン原料を使っていたが、性能やコスト面から当社商品に切り替
える例が増えている。


【質問】中期経営計画 P13「成長と利益分配の好循環」について。2026 年まで営業所出店などの設備
投資は続くという見通しで良いのか、どれぐらいの拠点数を予定しているのか。
大型の物流拠点である営業所は年間に1~2か所出していく方向。小型拠点の倉庫は賃借物件を主に考
えているので設備投資には該当しない。営業所を新設する場合は、もともと拠点がある所にリニューア
ルして建てるケースも多い。当社の営業所は寮施設も兼ねるので、良好な住環境を提供し工務社員の採
用増につなげる目的もある。


【質問】説明会資料 P25「業績予想」について。2024 年度の業績予想では、上期の営業利益が 3 割減
益で、下期が大幅増益となる要因を教えてほしい。
建築物部門の大型工事が下期に寄っていることがあり、上期が少なくなっている。


【質問】説明会資料 P32「売上高成長イメージ」について。今後、日本は人口減少となっていくが、売
上高 1,000 億円に向けた成長は国内で達成するのか、あるいは海外も含まれるのか。この場合、東南
アジアへのウレタン原料販売以外も何か考えているのか。
売上高 1,000 億円は国内で達成したいと考えている。そのためには、戸建部門だけでなく、建築物と防
水を大きく伸ばして3本柱の構築が必要。東南アジアへの進出は、ウレタン原料の販売から始め、将来
的には施工も手掛けたいと考えている。


【質問】説明会資料 P22「不燃断熱材の販売金額」について。2023 年は施工体制の拡充に注力したと
のことだったが、増員によって施工能力が拡大しても、アクアモエン NEO の伸びは続くのか。
アクアフォーム NEO の伸びは続くと思う。直近に外部調査機関に委託して建築物向け断熱材の市場調
査を行ったところ、競合断熱材メーカーから「不燃断熱材のニーズが高い」
「不燃断熱材の対象をスーパ
ーゼネコン以外に広げていく」
「不燃断熱材商品の開発を進めたい」といった声があったと聞いており、
引き続きニーズは高いと認識している。




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【質問】2024 年問題の影響で 2023 年と比べて建設物の工期遅延やゼネコンへの見積り金額の増大が
あると聞いている。日本アクアにとってこの状況はポジティブ、ネガティブ、どちらになるのか。
工期の遅延はネガティブになると思う。一方、金額増大はポジティブになる。


【質問】中期経営計画 P26「ガバナンス」について。2023 年 12 月に東証が親子上場の方針などを示
すように求めるというニュースが出ていると思うが、改めて日本アクアの方針や親会社グループとのシ
ナジーを教えてほしい。
当社の親会社としてヤマダホールディングス、ヒノキヤグループが存在しているが、経営面では独立性
を維持し、両社に依存することなく自主性をもって取り組んでいきたい。また、シナジーという点では、
グループの住宅会社への断熱材施工の取引はあるが、当社売上高に対する割合は数%であるため、他の
ビルダーや工務店を対象として業容の伸長を図っている。


【質問】説明会資料 P19「戸建部門(2024)」について。上位等級の施工は単価も上昇するが工数も増
えるとのことだが、1棟当たりの利益はどうなるのか。
ご質問は断熱等級6以上の工事のことと思うが、1棟当りの単価も2倍超になるが、工期も2倍となり、
採算性はどうなるのかという点では、利益率は良くなると思う。2023 年度の上位等級の実績はまだ少
ないため、具体的な数字は見込みにくい。


【質問】
(上記回答を受けて)上位等級は主に注文住宅での施工になると思うが、施主が等級6や7を指
定するのか、あるいは住宅会社が施主に提案するのか、教えてほしい。
住宅会社が提案するケースが多いと思う。もちろん、上位等級を指定する施主様もいると思うが、提案
の方が多いのではないか。


【質問】
(上記回答を受けて)では、戸建部門の予想に対してどれぐらいの受注が取れているのか。
建築物部門のように案件ごとの積み上げではなく、工務店・ビルダーごとに棟数をカウントする形で積
み上げている。○○工務店で3月から月○棟の工事を実施といった感じ。現時点においてこの合計は計
画の半分程度ではないか。


【質問】
(上記回答を受けて)毎年、そのやり方なのか。また、足もとで何か変化はあるか。
毎年、このやり方で予想を立てている。また、足もとでは、繊維系断熱材を主としている工務店から上
位等級対応でアクアフォームを使いたいという引き合いが増えており、チャンスと感じている。



以上


【お問い合わせ先】
株式会社日本アクア 管理本部 経営企画部 小室 昌彦
電話番号:03-5463-1117
Eメール:m.komuro@n-aqua.com



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