FーRITに準拠したMACプロトコルの製品化に成功

NEWS RELEASE
2017年5月9日
株式会社アイ・エス・ビー


F-RIT※1 に準拠した MAC プロトコルの製品化に成功


株式会社アイ・エス・ビー(本社:東京都品川区、代表取締役社長:若尾 逸雄)は、京都大学大学院情報学研究科(原田博司
教授研究グループ)と東京ガス株式会社が共同で開発した F-RIT の技術移転を受け、このたびMACプロトコルの製品化に成
功いたしました。F-RIT は、スマートメーター用無線通信規格の一つである「米国電気電子学会(IEEE:アイトリプルイー)」
802.15.4eRIT(Receiver Initiated Transmission)に準拠した世界で初めての無線技術で省電力化、安定化等が期待できます。
当社では、この技術を当社が進める『IoT トータルコーディネート』サービスの中で、電池駆動における長時間運用が必要とさ
れる屋外の社会インフラ用途から家電・医療等生活に密着した用途まで幅広く製品提案を進めてまいります。


・京都大学原田研究室開発成果:http://www.dco.cce.i.kyoto-u.ac.jp/ja/PL/PL_2017_01.html
・東京ガス株式会社開発成果:http://www.tokyo-gas.co.jp/Press/20170313-01.html


1.F-RIT のメリット
(1)電池駆動での長期間運用が可能
特に、IoT センサーネットワーク部は、電源設備がない場所での設置ニーズも高く、その対応策として、電池で機器を駆
動させることが重要なポイントとなっています。そのなかで、F-RIT においては、電池で駆動できるうえ、省電力のため長
時間の稼働が可能です。また、電池駆動にすることにより、設備設計費、工事費が抑制できること、電源設置に比べラン
ニングコストの低減も期待できます。


(2)高密度・安定的な無線通信の実現
多くのセンサーを配置した高密度 IoT センサーネットワークでは、情報通信を長期・安定的に運用していく必要がありま
す。F-RIT はそのための耐干渉性、高伝送効率性を備えています。


(3)シンプルなユーザーインタフェースの具備
F-RIT はシンプルなユーザーインタフェースを具備し、アプリケーション制御によりチャンネル設定やペアリング制御な
ど特別な手順なしで自動的にセンサーネットワークを構成するシステムが実現でき、幅広い分野・利用シーンでの導入も
期待されます。


2.今回の開発成果
京都大学より技術移転を受けた IEEE 802.15.4e RIT ソフトウェアをベースに、商用に必要となる長期運用のための機能を
整備し、各種 Wi-SUN 認証済みモジュールに搭載可能な「製品版 RIT ソフトウェア」を開発しました。このソフトウェア評価の
ためローム社製 Wi-SUN 認証済みモジュール BP35A1 が搭載された USB ドングル(WSR35A1-00)にポーティングし、特性
評価を実施、具体的には、1親機対16子機の接続状態における数十日間の長期安定稼働に成功し、製品化のための堅牢
性を実証しました。また、京都大学、東京ガスが行った干渉実験と同等の環境での特性試験を行い、両者と同等の特性が
確認されたことにより、耐干渉性、高伝送効率性も実証されました。
3.今後の展望
省電力環境におけるセンサーネットワーク通信、特に当社が得意とする Wi-SUN システムへの導入が期待されます。
この開発ソフトウェアは、Wi-SUN 認証モジュールであれば、どのモジュールでも搭載できるため、当社としては、今後、幅広
いユーザーに導入サービスも行っていく予定です。
期待される導入分野:屋外におけるフィールド分野、社会インフラ分野
家電制御、医療等生活に密着した分野


『IoT トータルコーディネート』サービス : http://m2m.isb.co.jp/iot/




※1 F-RIT: Feathery Receiver Initiated Transmission
IEEE802.15.4-2015 の低消費電力 MAC 方式である RIT(Receiver Initiated Transmission)の耐干渉性能を強化した無線通
信技術




◆本件に関する技術的な問い合せ先: ◆本記事に関する問い合せ先:
(株)アイ・エス・ビー 第 1 営業部 担当:庵 (株)アイ・エス・ビー 管理企画室
TEL 045-478-5570(代)、FAX 045-478-5582 TEL 03-3490-1761(代)、FAX 03-3490-7718
連絡先: https://m2m.isb.co.jp/contact/ 連絡先: ml-isb-info@isb.co.jp
Web: http://m2m.isb.co.jp/ Web: http://www.isb.co.jp/


※本ニュースリリース記載の会社名・商品名は各社の商標または登録商標です。

※記載された内容は、2017 年5月現在のものです。

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