三谷産業、細胞医薬を開発するバイオベンチャーJUNTEN BIOに出資

Press Release
【報道関係各位】
2020 年 12 月 24 日
三谷産業株式会社


三谷産業、細胞医薬を開発するバイオベンチャーJUNTEN BIO に出資

三谷産業株式会社(本社:石川県金沢市/代表取締役社長:三谷 忠照、以下 三谷産業)は、順天堂大学
発の創薬ベンチャー企業である株式会社 JUNTEN BIO(ジュンテン バイオ、本社:東京都中央区/代表取
締役:河南 雅成、以下 JUNTEN BIO)に対して、このたび出資を⾏いました。
JUNTEN BIO は、臓器移植患者さまのクオリティ・オブ・ライフを向上させる画期的な技術をもつ、将来
性が非常に高い企業であると考えています。本出資を通じて三谷産業は、三谷産業グループの複合力を活か
し、細胞医薬における原料・資材等の供給や IT システムの各種ソリューション提供などで JUNTEN BIO と
のシナジー創出を図っていくほか、今後も新たな成長領域の創出に向けて新規事業開発やベンチャー企業
への出資・協業にも積極的に取り組んでまいります。

細胞医薬『誘導型抑制性 T 細胞 JB-101』のポイント

➢ 臓器移植にあたっては、従来、移植後の免疫抑制剤投与が生涯継続
→ドナー臓器に対する免疫拒絶反応のみを選択的に抑制できるという特徴により、実際に
投与した患者さまにおいて、全員が免疫抑制剤を中断または減量することに成功
➢ 免疫抑制剤投与に伴う、移植患者さまの高額な薬価負担と副作用発生の懸念
→副作用が発生しなかった効果を確認し、また移植費用を大幅に下げられる可能性
➢ 2026 年中の承認・実用化に向けた研究開発
→2020 年の厚生労働省「先駆け審査指定制度」
(再生医療等製品)の対象品目に唯一指定
免疫抑制剤が不要な肝移植の実現に向けた医師主導治験が開始


■ 医療業界が直面する臓器移植の課題
たとえば肝臓移植は、さまざまな要因から肝機能が低下し肝硬変へと進⾏していく患者さまを救う唯一
の手段であり、国内では年間 400 件程度※1 ⾏われていますが、術後に患者さまは、移植された臓器に対す
る生体の拒絶反応を抑えるための「免疫抑制剤」を生涯継続して服用する必要があります。そして免疫抑制
剤の薬価は高額になるため、移植患者さまの経済的負担は非常に重いといわれています。また免疫抑制剤の
服用は生体の安定に必要とされる免疫機能までも抑制してしまうため、他の疾病や感染症に罹りやすく、糖
尿病や腎機能障害、発がんなどの罹患リスクを上昇させるおそれが高いとされています。
移植患者さまに課される高額な薬価負担と副作用発生の懸念から、医療業界では臓器移植等に必須な免
疫抑制剤を中断または減量できる治療方法の確立が課題となっています。
※1 一般社団法人日本移植学会「2018 臓器移植ファクトブック」より


■ 順天堂大学と JUNTEN BIO が開発する細胞医薬
順天堂大学の研究グループは、ドナー臓器に対する免疫拒絶反応のみを選択的に抑制できる「誘導型抑制
性 T 細胞」を発見し、
「免疫寛容」という免疫抑制剤からの離脱が1年以上継続する状態を誘導する研究に
長年取り組んできました。


同大学発の創薬ベンチャー企業である JUNTEN BIO との共同研究により開発さ
れた細胞医薬『誘導型抑制性 T 細胞 JB-101』
(以下 JB-101)は、複数の移植患
者さまへの投与の結果、全員が免疫抑制剤を中断または減量することに成功し、
副作用も発生しなかったという効果が確認されています。また JB-101 を活用し
た場合の移植費用は、通常の移植費用に比べ大幅に下がる可能性があります。


■ JB-101 の製品確立に向けた動き
JB-101 は、免疫寛容の誘導が大きく期待されているだけでなく、既に安定製造する方法を確立すること
に成功しており、厚生労働省「先駆け審査指定制度※2」(再生医療等製品)の対象品目に 2020 年では唯一
指定されました。また同年9月には免疫抑制剤が不要な肝移植の実現に向けた医師主導治験が開始されて
おり、現在、2026 年中の承認・実用化を目指して研究開発が進められています。
※2 革新的医薬品・医療機器・再生医療等製品を日本で早期に実用化すべく、世界に先駆けて開発され、早期の治験段階で
著明な有効性が見込まれる医薬品等を指定し、各種支援による早期の実用化を目指す制度




(補足情報)

【三谷産業グループについて】https://www.mitani.co.jp/
石川県金沢市で創業して 92 年、ベトナムで創業して 26 年の複合商社です。北陸、首都圏、ベトナムを拠
点に、化学品/情報システム/樹脂・エレクトロニクス/空調設備工事/住宅設備機器/エネルギーの 6
セグメントで事業を展開しています。商社でありながら、時にメーカーとして、また時にコンサルタントし
て、お客様にとっての最適を追求するとともに、 「創業 90 年を越えるベンチャー企業」として更なる進化
へと挑戦しています。
2020 年 3 月期:連結売上高 77,595 百万円/連結従業員数 3,355 名


【株式会社 JUNTEN BIO について】https://juntenbio.co.jp/
『日本初の細胞治療で世界の医療に大きな貢献を果たす』をスローガンに、順天堂大学の基礎研究シーズを
基盤として、抗原選択的な免疫抑制作用により免疫寛容を誘導する治療薬の開発に取り組んでいます。臓器
移植後の薬摂取による副作用や費用負担の低減に貢献すべく、世界に先駆けて画期的な治療薬・治療の実現
を目指しています。




<報道機関からのお問い合わせ先>
三谷産業株式会社 コーポレート本部 経営企画部 PR 企画課
TEL: 03-3514-6003(担当:木下・宮城)


<JUNTEN BIO および誘導型抑制性 T 細胞 JB-101 について>
株式会社 JUNTEN BIO 管理部
TEL: 03-5812-4757 Mail: info@juntenbio.co.jp(担当:中村)





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