空中浮遊映像技術を用いた非接触インターフェースを開発、サンプル提供を開始

News Release
2021 年 2 月 9 日




空中浮遊映像技術を用いた非接触インターフェースを開発、サンプル提供を開始

株式会社村上開明堂(本社:静岡県静岡市葵区伝馬町 11 番地 5、代表取締役社
長:村上太郎 証券コード 7292)は、次世代の「空中浮遊映像」光学技術を使
用した非接触インターフェース・システム「Floating Pictogram Technology※
(フローティング・ピクトグラム・テクノロジー:以下、FPT)」の基礎開発を
完了し、2021 年 2 月から当技術を搭載した装置サンプルの外部提供を開始いた
しました。
空中浮遊テンキー サンプル

1. 開発の背景

当社は自動車用バックミラーの開発・製造を行うミラーシステム事業と、OA 機器等に向け薄膜技術で
光を制御する光学部品を開発・製造するオプトロニクス事業をグローバルに展開しています。今回、基
礎開発が完了した非接触 FPT システムは、エレベーターの操作ボタンや銀行の ATM のテンキーなど、
不特定多数が触れるインターフェースを空中に映像として浮かび上がらせることで、ボタンや操作パネ
ルに直接触れることなく操作ができるシステムです。ウィズ・コロナ&アフタ・コロナにおける安心・
安全・快適につながるソリューションとして実用化に向けた開発の最終段階に至りました。




共用/公衆トイレの作動操作 銀行 ATM の操作/テンキー入力




エレベーターの操作 病院などの受付入力



本研究開発は、技術開発型ベンチャー企業であり空中浮遊映像技術の先駆者でもある株式会社パリテ
ィ・イノベーションズ(本社:京都府相楽郡精華町光台三丁目5番地 NICT ビル、代表取締役:前川
聡)と共同で行い、同社が持つ光学特殊ミラー「パリティミラー®」の技術と、当社の自動車関連部品
事業で培った高品質なものづくり技術とを融合させることで、実用性の高いシステムを構築しました。
News Release

2. 非接触 FPT システムの主な特徴

① 明るく視認性の高い空中浮遊映像システム
② 独自アルゴリズムにより空中で操作する指の位置を絞
り込み、人の感覚に即した高速応答性を実現する空間
センシング技術(特許出願中)
③ 組み込み対象製品の大きさや画質要求に応じ、多用途
展開しやすいシンプルなシステム構成 パリティミラー® イメージ


パリティミラー®が持つ「空中での高品質な映像表示技術」と当社が独自開発した「空中での高感度セ
ンシング技術」を組み合わせ、明るく高画質で人の感覚に即した応答性能と操作感覚を実現し、様々な
業界や用途で幅広く活用していただけるように汎用性の高い設計にしております。
※ 本ニュースリリース中の非接触 FPT システムの空中画像は合成です
※ Floating Pictogram Technology は商標出願中です


3. 非接触 FPT システムサンプル
主な仕様※
輝度 3000cd/㎡
表示解像度 1280×294 pixel
サイズ/重量 W280×D98×H115mm、700g


空中浮遊トイレリモコン サンプル
4. 当社の取り組み

2021 年 2 月より非接触 FPT システムサンプルの有償提供を開始し、メーカー様や病院様で使用感など
をご評価いただいております。今後、サンプル提供数を増やし使用場面に応じた改良を加えることで実
用性を高めるとともに、2022 年の量産化を目指してまいります※。
当社では、非接触 FPT システムの提案を通じて様々なお客様のご要望を研究開発に生かし、健康・衛生
の分野においても、これまで自動車業界で培った高品質なものづくりをベースとして経営理念である
「人の役に立つ」技術を提供し、世界の人々が安心・安全・快適に暮らせる社会インフラの整備に貢献
してまいります。
※ 仕様、計画などは今後、変更する可能性があります


5. お問い合わせ先

株式会社村上開明堂 FPT プロジェクト事務局
連絡用 E メールアドレス fpt@murakami-kaimeido.co.jp


<株式会社パリティ・イノベーションズの紹介> http://www.piq.co.jp
代表の前川氏が国立研究開発法人 情報通信研究機構(NICT) 在籍中に開発した空中浮遊映像技術を事
業化させるべく、NICT 初のベンチャーとして 2010 年に設立。新価値創造展 2018 では新価値創造賞
特別賞を受賞するなど、当技術に対する国内外からの注目度は高い。

5311