新製品の販売開始に関するお知らせ

News Release
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平成 31 年1月7日
各 位
会 社 名 パルステック工業株式会社
代 表 者 名 代表取締役社長 鈴木 幸博
(コード番号 6894 東証第二部)
問 合 せ 先 取締役管理部長 工藤 孝史
(TEL 053-522-5176)


新製品の販売開始に関するお知らせ

当社は、平成 31 年1月7日付で『非接触硬さムラスキャナ』の販売を開始することにいたしました
ので、お知らせいたします。
本製品は、鋼材表面の硬さのムラを、非接触・非破壊で高速に検出することができるスキャナで、
硬さのムラを簡単に可視化することができます。
高精度の金属部品は、高い寸法精度や表面粗さを確保するために研削を行いますが、金属の特性は
常に変化しているので最適な研削条件であっても 「研削焼け」という不具合を生じることがあります。
研削焼けとなった金属部品を使用すると、クラックや剥離が発生し易く重大事故の原因になるため、
研削焼けの検査は極めて重要です。研削焼けは、焼き戻りによる軟化や、再焼き入れによる硬化とし
て現れるため、「硬さのムラ」を可視化したことで容易に研削焼けの有無を判別することができます。
従来は、ナイタールエッチング(※)による破壊検査や目視検査などが実施されていますが、いず
れも抜き取り検査であり、コストや時間が掛る割には信頼性が低く、悩ましい課題の一つとなってい
ます。
本製品は、今まで決め手となる解決策がなかったこのような課題を一掃することができる世界初の
画期的なスキャナであると言えます。
(※)金属組織を観察するために用いる検査方法。





1.製品の名称・型式
名称:非接触硬さムラスキャナ
型式:muraR(
「ムラール」と呼びます。)

2.新製品開発の経緯
当社の主力製品「ポータブル型X線残留応力測定装置」の累計販売台数が 300 台を超え、各方面
のお客様から次のようなご要望をいただいておりました。
① 研削焼けの状態を可視化して観測したい。
② 試料を研磨することなく、非接触・非破壊で鋼材表面の硬さを簡単に測りたい。
③ 残留応力と同じように硬さの分布が見たい。
④ 顕微鏡で観察し硬さのムラを検査しているが、もっと早く、簡単に検査できる装置が欲しい。
⑤ 抜取りで硬さを検査しているが、非破壊で全数検査できる方法はないか?
⑥ ロボットを使って無人で硬さの検査ができないか?
⑦ 現場で簡単に使える非接触の硬さ計が欲しい。
⑧ 加工や表面処理行程の前後で硬さの変化を早く、簡単に把握したい。
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以上のようなお客様からのご要望を参考にさせていただき、現場で、非接触・非破壊で、簡単に、
高速で鋼材表面の硬さのムラを検知できるスキャナを開発することにいたしました。




本製品の写真

3.本製品の主な特長
本製品は、製造現場のような劣悪な環境下でも使用していただけるよう、 気密性に配慮するとともに、
ロボット搭載やインライン検査にも対応できるよう小型・軽量化を図りました。
また、検知した硬さムラの情報をアナログ信号として出力するので、合否判定も容易に行えます。
対象物の形状やスキャンの条件にもよりますが、60mm 角の全面を硬さでマッピング表示するために
必要な時間は2分程度であり、高速のマッピング表示(オプション)を実現しています。
スキャナから得られる硬さムラの情報は、業界標準となっている「硬さ基準片」と相関を取ることが
できます。
標準的な硬さ計では、計測対象物に傷をつけてしまうので同一箇所及びその周辺は一度しか計測でき
ませんが、本製品は非接触・非破壊であり同一箇所も何度でも繰り返して計測できるほか、抜群の繰
り返し精度を誇ります。

4.製品仕様
項 目 仕 様
X線管球の電圧/電流 Cr 30kV/1.6mA 空冷
照射径 Φ3mm(標準)

試料距離 製品下部より 45mm

入射方向 試料に対し垂直

出力 アナログ出力0~10Ⅴ(標準)
センサ部:約 3.7kg
重 量
電源部 :約 5.3kg
センサ部:W108×L213×H171(mm)
外形寸法
電源部 :W141×L279×H193(mm)
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5.活用事例
・切削・研削加工の確認(研削焼けの有無・検査、加工の最適条件の把握・確認)
・熱処理効果の確認(熱処理前後の硬さを把握、製品検査、樹脂埋め検査工程の削減)
・加工や表面処理などの工程管理(工程前後の硬さの変化を把握、工程内の異常を監視)

6.販売開始時期と当期の販売目標
販売開始時期:平成 31 年1月7日
販売目標:当期 0 台、来期 10 台(売上高約1億円)
(注)第5回自動車部品&加工 EXPO (東京ビッグサイト、平成 31 年1月 16 日~18 日)に出展予定。

7.新製品に関する問い合わせ先
パルステック工業株式会社 営業部 営業1課 加藤 達也
TEL 053-522-3611(代) FAX 053-522-3666
以上

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