MIPI(R) CSI-2インターフェース直結型V-by-One(R) HS新製品のお知らせ

2019 年 1 月 15 日
各 位
会 社 名 ザインエレクトロニクス株式会社
代表者の役職名 代表取締役社長 高 田 康 裕
(JASDAQ・コード番号:6769)
問 い 合 わ せ 先 取締役総務部長 山 本 武 男
電 話 番 号 03- 5217-6660


MIPI® CSI-2 インターフェース直結型 V-by-One® HS 新製品のお知らせ
~イメージセンサデータを長距離伝送可能とするチップセットを提供~

当社は、 高速インターフェースや画像処理の分野で世界をリードするミックスドシグナル LSI 企
業ですが、MIPI® CSI-2 インターフェース(注 1)に直結可能な V-by-One® HS 既存製品 THCV241 とペ
アを成す新製品 THCV242 をサンプル出荷開始し、2019 年 Q1 に量産出荷することとしましたので
お知らせします。
なお、 月 16 日から 1 月 18 日に東京ビッグサイトで開催される第 11 回オートモーティブワール


ドでは、当社製品 THCV241 と新製品 THCV242 を nVidia®製 JetsonTM プラットフォームに 6 ペア搭
載した 6 チャネルカメラシステムのデモンストレーションをご覧いただけます。
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昨今、イメージセンサは高解像度化と HDR(注 2)対応のような高性能化が進んでおり、その使用用
途は携帯電話のカメラ機能をはじめ、車載カメラや監視カメラ等、多様なアプリケーションに展開
されています。大容量の撮像データ出力を特徴とするイメージセンサは、MIPI® CSI-2 インターフ
ェースを搭載することが一般的になっていますが、 MIPI® CSI-2 インターフェースは規格上 撮像デ
ータの伝送距離に制約が生じるため、 アプリケーションにおけるイメージセンサのレイアウトに制
限が生じる課題があります。
今回、サンプル出荷を開始する V-by-One® HS 新製品 THCV242 の最大の特徴は、既存製品
THCV241 を用いて MIPI® CSI-2 インターフェースを V-by-One® HS インターフェースへ変換し、伝
送距離を 15m まで大幅に伸ばした高速信号を、受信端で V-by-One® HS インターフェースから元の
MIPI® CSI-2 インターフェースへ再変換する機能です。
新製品 THCV242 は、既存製品 THCV241 と 1 対 1 の V-by-One® HS インターフェース接続が可能
です。使い方としては、THCV241 を介して最大 8Mpixel 30fps の撮像データ(または、最大 8Mpixel
60fps の撮像データ)を V-by-One® HS へ変換、 対のシールド付ツイストペア線あるいは 1 本の同軸 1
線(または、1 本のシールド付ツイストクアッドケーブル)で長距離伝送し、受信端の減衰した
V-by-One® HS 信号から元の MIPI® CSI-2 インターフェースへ復元するようなケースです。
これにより、MIPI® CSI-2 インターフェースを搭載したイメージセンサが抱える伝送距離制約を
解消できると同時に、 少ないケーブル本数で大容量の撮像データ伝送線路を構築できるチップセッ
トソリューションを提供できます。更に、イメージセンサを制御するための GPIO/UART/2 ワイ
ヤ・シリアルインターフェースのブリッジ機能を有しており、撮像データ伝送先の MIPI® CIS-2 イ
ンターフェース搭載のプロセッサ側から伝送元のイメージセンサ動作を制御することができます。
また、電源の供給を同じケーブルで行うことも可能です。
新製品 THCV242 は、 急速に需要が拡大傾向にあるカメラを複数個 搭載するアプリケーション要
求に、レイアウトフリー、かつケーブル数削減による重量低減可能なソリューションとしてお使い
いただけます。また、本製品は HDR 機能搭載イメージセンサが出力する大容量撮像データにも対
応でき、V-by-One® HS 1lane で 2Mpixel 60fps のデータ伝送が可能です。更に、V-by-One® HS 技術
はデータ非圧縮の高速伝送方式であるためデータ圧縮・伸長処理時間が必要なく、 「高解像度 HDR
映像の伝送」と「伝送遅延ロス低減」の両立を実現できます。
新製品 THCV242 のサンプル出荷開始、および 2019 年 Q1 の量産出荷を予定するに当たり、当社
代表取締役社長 高田康裕は次のように述べています。 「当社は、本新製品のサンプル出荷を開始し
てから、数年内に 1 億台への拡大が見込まれる車載カメラ市場をはじめ、監視カメラ市場、医療用
カメラ市場等のお客様へサンプルのご提供と製品評価サポートを進めてまいりました。
今後は、THCV242 の量産により、お客様の製品の付加価値向上に貢献するとともに、お客様の更
なるニーズにお応えできる製品開発をしていく方針です。 」

なお、第 11 回オートモーティブワールドにおける、THCV241 と THCV242 を nVidia®製 JetsonTM
プラットフォームに 6 ペア搭載した 6 チャネルカメラシステムのデモンストレーションは、
Hawyang Semiconductor 社と Appro Photoelectron 社が共同で開発したものであり、Aimmet Industrial
社ブース(ブース番号 E40-11)にて、ご覧いただけます。

■THCV242 の特徴
・V-by-One® HS 入力(1/2lane, 4Gbps/lane)、MIPI® CSI-2 出力(1/2/4lane, 1.2Gbps/lane)
・最大 8Mpixel (4K2K) 60fps の撮像データ受信可能 (V-by-One® HS 2lane 使用時)
・GPIO/UART/2 ワイヤ・シリアル・インターフェースの制御信号ブリッジ機能
・CRC を含むエラー検知機能 (撮像データ伝送経路)
・パッケージ:QFN 64 ピン(9mm□, 0.5mm ピッチ, Exposed Pad)

※「V-by-One」はザインエレクトロニクス株式会社の登録商標です。
※「MIPI」は MIPI Alliance, Inc.の登録商標です。

(注 1) MIPI® CSI-2 (Mobile Industry Processor Interface Camera Serial Interface - 2)インターフェース
MIPI Alliance が策定したモバイル機器内のカメラインターフェース規格。 2008 年に制定され
た物理層規格 D-PHY はソース同期方式であり、 主な使用用途は携帯電話のビデオ信号接続用。
信号振幅を±200mV と定義することで低消費電力、かつ高速シリアル伝送を実現できる特徴
がある一方、距離を伴う伝送には対応困難となっている。

(注 2) HDR (High-dynamic-range rendering)
ハイダイナミックレンジ合成。ダイナミックレンジ(最も明るい部分と最も暗い部分の明暗
の比)の広い画像に対し、コントラストを落とした画像に変換する画像合成技法。



ご注意:本文中における各企業名、製品名等は、それぞれの所有者の商標あるいは登録商標です。

<報道機関各位からのお問い合わせ先>
ザインエレクトロニクス株式会社 取締役総務部長 山本 武男
〒101-0053 東京都千代田区神田美土代町 9-1 MD 神田ビル 4F
TEL 03-5217-6660 FAX 03-5217-6668
URL: http://www.thine.co.jp E-mail: ir@thine.co.jp

<お客様各位からのお問い合せ先>
ザインエレクトロニクス株式会社 営業部(お問合せフォーム)

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