世界初 フレキシブルLTPS TFT圧力分布センサーの開発ー アクティブマトリクス技術で広領域を高精細度で測定可能 ー

2022 年 6 月 16 日

各 位
会 社 名 株式会社ジャパンディスプレイ
代表者名 代表執行役会長 CEO スコット キャロン
(コード番号 6740 東証プライム)
問合せ先 代表執行役 CFO 大河内 聡人
(TEL. 03-6732-8100)



世界初 フレキシブルLTPS TFT圧力分布センサーの開発
- アクティブマトリクス技術で広領域を高精細度で測定可能 -


当社は、低温ポリシリコン薄膜トランジスタ(LTPS TFT)をマトリクス状に用いることで、広い領
域を高い精細度で測定可能なフレキシブルLTPS TFT圧力分布センサー(以下「本圧力分布センサー」
といいます。)の開発に世界で初めて1成功いたしました。


ロボットが物品を把持する時の力加減や、歩行時の足裏接地部の圧力分布など、様々な新技術、新
商品の開発あるいはスポーツ、医療の研究場面において、圧力分布を精度高く測定することが求めら
れています。外部から観察が困難な接触面の測定に必要な薄くシート状の圧力分布センサーにおいて
は、精細度と測定面積の両立が難しく、更に、高精細領域では周辺画素の影響により正確なセンシン
グが困難になるクロストークのリスクが指摘されていました。


当社は、ディスプレイに使われるアクティブマトリックス技術と導電性感圧層2を組み合わせ、各画
素に流れる電流をモニタリングすることで、高精細かつクロストークの無い圧力分布センサーを実現
いたしました。実証実験では、床に設置した圧力分布センサーの上を歩行したところ、下図に示すよ
うにそれぞれの足指を容易に識別できる解像度の高い圧力分布画像を取得することができました。こ
のように、高精細な圧力分布センサーを用いることで、これまで分解出来なかった各部位や場所ごと
の圧力分布やその推移を解析することが可能になります。


フレキシブル高精細圧力分布センサーの実証実験結果





本圧力分布センサーは、スポーツやリハビリにおける動作解析の高度化や、ロボットへの触覚付与
などへの応用が期待され、また、歩行やグリップなどのフィジカル情報をサイバー空間に送ることに
より、メタバースへの応用も可能になります。今後、当社は本圧力分布センサーの実用化を目指して
応用検証を進め、ロボットやスポーツ・福祉分野の発展に貢献いたします。




本圧力分布センサーのスペック




利用イメージ




既存技術品との特性比較





センシングの仕組み




1 2022 年 6 月 当社調べ

圧力を加えると抵抗が減少する材料





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