字幕・手話放送プラットフォーム「アイ・ドラゴン4」の普及促進合意に関するお知らせ

平成29 年9月6日
各 位
会 社 名 株 式 会 社 ト ラ ン ザ ス
代 表 者 名 代表取締役社長 藤吉 英彦
(コード番号:6696 東証マザーズ)
問合せ先 取締役管理部長 稲田 淳
(TEL.045-650-7000)


字幕・手話放送プラットフォーム「アイ・ドラゴン4」の普及促進合意に関するお知らせ

当社は、株式会社アステム(本社:大阪市北区、代表取締役:大嶋 雄三)が開発する聴覚障害者用
情報受信装置「アイ・ドラゴン」の新シリーズであり、IPTV 国際標準規格 H.702 に準拠した世界初の
STB である字幕・手話放送プラットフォーム「アイ・ドラゴン4」を開発・製造し、国内・海外での同
製品の普及促進に協力することに合意いたしましたので、お知らせいたします。


■ 今回の合意の背景
国内においては、平成 26 年に「障害者の権利に関する条約」が批准され、平成 28 年には「障害者差
別解消法」が施行される中、平成 32 年の東京オリンピック・パラリンピックの開催が決定されている
ことから、バリアフリー社会、障害者の社会参加推進に向けた「アクセシビリティ」、特に情報に対す
る「アクセシビリティ」の向上への機運が高まっております。


■ 今回の合意の狙い
株式会社アステム(以下、
「アステム」
)は、平成7年の阪神淡路大震災当時、手話ニュースが放送中
止となり、数少ない手話の番組がなくなってしまったことの経験から、平成 10 年に「字幕」と「手話」
の放送局「目で聴くテレビ」の立ち上げを聴覚障害者当事者団体と衛星通信会社と協力して行い、「目
で聴くテレビ」の専用受信機「アイ・ドラゴン」を開発することで長年、聴覚障害者支援に力を入れて
おります。
アステムは、IPTV アクセシビリティ基本機能を定義している世界初の IPTV アクセシビリティ国際技
術標準の標準化にも産学共同で貢献しており、平成 28 年 10 月 25 日からチュニジアにおいて開催され
た WTSA(世界電気通信標準化総会)においては、IPTV 国際標準規格 H.702 を実装した IPTV を世界で初
めてデモンストレーションいたしました。
当社は、平成 14 年より単機能型コンピュータである STB(セット・トップ・ボックス)の提供を開始
しており、設計・開発・製造までを一気通貫で行うことから小ロットの注文にも対応することも可能で
す。そのため、小ロットでのニーズが発生しやすいエンタープライズ向けに STB を提供しており、主に
映像配信にご利用いただいております。


国内におけるアクセシビリティ向上への機運が高まっており、また、IPTV アクセシビリティ国際技術
が標準化されたことで、国内・海外の聴覚障害者の間で話題となっている IPTV 国際標準規格 H.702 に
準拠した世界初の STB である「アイ・ドラゴン4」の開発が待たれております。アステムの研究開発力
と当社の STB 開発・製造力を活かし、早期に「アイ・ドラゴン4」の提供を開始し、聴覚障害者のアク
セシビリティ向上に貢献してまいります。


■ 今後の展開について
アステムと当社は、
「アイ・ドラゴン4」を早期に国内において提供することはもとより、平成 29 年
1月 30 日に国際協力機構(JICA)による「中小企業海外展開支援事業~案件化調査~」において、ア
ステムの「視聴覚障害者の放送アクセスを保障するアイ・ドラゴンを活用した災害復興に関する案件化
調査」(エクアドル)が採択されていることから、世界的に同製品を提供をすることで世界中の障害者
の社会参加推進に向けた「アクセシビリティ」の向上に寄与したいと考えております。
また、「アイ・ドラゴン4」は、IPTV 用の標準「LIME」を用いていることから、同一映像に対して多
言語字幕を付与し、訪日外国人向けに放送番組やデジタルサイネージ等に多言語字幕サービスを提供す
ることが可能です。そのため、訪日外国人の「アクセシビリティ」向上にも寄与してまいります。


■ 「アイ・ドラゴン4」について
「アイ・ドラゴン4」は、字幕・手話放送のプラットフォームである認定 NPO 法人障害者放送通信機
構(以下、
「機構」
)が配信する「目で聴くテレビ」の専用受信機であり、厚生労働省が定める日常生活
用具給付等事業対象品となります。また、IPTV 国際標準規格 H.702 に準拠した世界初の STB です。
これまでは字幕や手話は、放送局が重畳させない限り付与されませんでしたが、IPTV 国際標準規格
H.702 に準拠し光回線を利用する IPTV(LIME)を利用することで、映像情報の配信主体が字幕等を配信
しなくても第三者が字幕や手話の情報を付与することができ、同一映像に対して多言語字幕等の付与が
可能となります。
その他にも、機構が配信する「リアルタイム手話・字幕」は、従来は一つの放送番組に対してしか手
話・字幕の付与ができなかったものが、「アイ・ドラゴン4」では同時に複数の放送番組へ付与するこ
とができます。また、アーカイブ機能を搭載したことで「目で聴くテレビ」をはじめ情報提供施設制作
番組、ろう映像作家制作番組など様々な手話番組をお楽しみいただけます。


<株式会社アステム> http://www.astem-co.co.jp/
名 称:株式会社アステム
所在地:大阪府大阪市北区東天満二丁目7番 12 号
設 立:昭和 49 年 12 月
代 表:代表取締役 大嶋 雄三
資本金:60 百万円(2017 年 12 月末時点)



以上

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