統合報告書2019 1/2

証券コード 6287





サトーホールディングス株式会社 統合報告書


Integrated Report 2019




SATO HOLDINGS CORPORATION
http://www.sato.co.jp/
目次 サトー企業理念




サトー企業理念 2

従業員への企業理念の浸透 3 社 是
三行提報 4

環境・社会・技術の変化に挑戦してきた歴史と未来 5

サトーグループの目指す姿 7
page 11
数字で見るサトーグループ 9
Mission 優れた製品・サービスでお客さまの新たな価値を創造し、
トップメッセージ 11
使 命 より豊かで持続可能な世界社会の発展に貢献することを使命とします。
サステナビリティ推進の枠組み 17

サトーグループのビジネスモデル 25 Vision 変わりゆく社会から必要とされ続け、最も信頼される会社になること。
ビジョン 自動認識ソリューション事業で世界ナンバーワンになること。
カバーする幅広い市場×業界×用途 27

商品・サービス 29
Credo 「あくなき創造」
の精神の下、変化と新しいアイデアを追求し、
持続可能な成長に向けて 31 信 条 失敗を恐れず顧客志向のイ ベーションを推進します。

page 17
最新ソリューション事例 39 真のプロとして、お客さまの期待を超えることにこだわりを持ち、常に全力を尽くします。
最新アライアンス事例 40 物事をありのままに見て、なすべきことを今すぐ実行します。

新たな取り組みへの挑戦 41 すべての社員を個人として尊重し、お互いに信頼し合い、そしてチームとして一致協力します。
大企業病につながる形式主義を排除し、自由闊達な組織であり続けます。
CFOメッセージ 43
得られた成果を、株主・社員・社会・会社の四者に還元します。
コーポレート・ガバナンス 47

社外取締役メッセージ 53

役員紹介 55
page 31
2018 年度 2019 年 3 月期)
( 事業概況 57

11 年間の財務ハイライト 59

株式情報 61

会社概要 62

自動認識技術の基礎知識 63

用語集 64


巻末に
「自動認識技術の基礎知識」
と「用語集」
を掲載していますので page 47
ご活用下さい。




編集方針
2019 年統合報告書では、サトーグループによる中長期的な価値創造のストーリーを、財務と非財務の両面から統合的に説明しています。
本業である自動認識ソリューション事業を通じた持続可能な価値を創造していく姿を読み取っていただければ幸いです。





従業員への企業理念の浸透 三行提報



40 年以上続く、変化の源泉「三行提報」
企業理念推進活動

 世界中のサトーグループ社員が、サトーのCredo 信条)
( 最も大きなイ トは SATO Values Workshop 」 世界
ベン 「 で、
を学び、一人一人の行動に現わせるように活動をしています。 中のグループ会社で実施しています。毎年開発するワーク
この活動は事業に必要な
「変化と実行」
を後押しし、ビジョ ショップ・プログラムに沿って、現地の理念リーダーが現地
ンの達成を促し、サトーのミッションである
「より豊かで持 語でファシリテータを務めています。理念研修中に使用さ
続可能な世界社会の発展に貢献」
することに通じています。 れるツール類は15カ国語に翻訳されていて、ネームホルダー  創業者、佐藤陽は
「経営者だけでは決して会社を運営し、 創意・ ふ ・気付いたこ
く う との提案や考えとその対策の報告」

 世界各地で理念リーダーを選出し、 名余がアンバサ 内に入れる企業理念ポケットリーフレットは、表は共通語 発展させ続けることはできず、全社員の力を結集させ世界 を行う仕組みです。全社員から毎日、現場で得たお客さま
ダーとして各地で理念推進活動を行っています。その中で の英語、裏は各ローカル言語になっています。 社会の発展に貢献できる会社にしたい」
という想いから、 の声や市場情報など多くの提案や報告が提出されています。
1976 年に
「三行提報制度」
を開始しました。この制度は毎 これがまさに経営の原動力となり、社内における変化の源
「SATO Values Workshop」
の様子 日全社員一人一人が経営トップ宛てに、
「会社を良くする 泉となっています。




提案内容をもとにしかるべき相手、 経営 40年間で
部署へ改善指示 フ
・ ィードバック トップ 800万件の
改 ア データベース
善 フィード ク
指 シ
バック ョ

提案 ン
提案
Credo Awards World Cup 会社を良くする創意 く ・
・ ふう
社員 気付いたことの提案や考えと
 サトーでは Credo
「 (信条)
を土台とした良き行動」
を一 リストが選ばれます。 その対策の報告 日々の業務に生かす

人一人が毎年振り返り、それぞれの良き行動をサトーグルー  彼らは、年一回開催の
「サトーグループ・サミット会議」
プとして表彰し、世界の仲間たちにその行動を紹介しよう に招待され、そこで催される Credo Awards World Cup 」

というイ トを毎年行っています。
ベン でそれぞれが取った良き行動を発表します。毎年、世界中
 自身の 1 年間の挑戦行動を振り返り、イベントに参加し の社員の参加数が増え行動の質も高まっており、特にファ
ます。毎年、世界の各部門で Credo 表彰優秀者が選出さ イナリストたちが、世界大会後に自信と意欲に満ち れ、
れ表彰しています。 大きな成長を遂げてチームを盛り上げているという報告も
 その中から、世界中の責任者達の投票によってファイナ 届いています。

三行提報入力画面
「Credo Awards World Cup」
の様子




社員から提出された三行提報をもとに経営トップ
から関係部署に改善指示が出されます




Web


三行提報はホームページからもご確認いただけます。
http://www.sato.co.jp/company/management/sangyo-teiho.html





環境・社会・技術の変化に挑戦してきた歴史と未来




 当社は工場、倉庫、店舗をはじめとした現場で働く人た 継続しながらソリューション事業へ軸足を移し、お客さま
ちのお 困りごとを
「なんとかしたい」との 想 いから、竹 材 の現場の課題を解決するお手伝いをしています。ビジネス
加工機、 ドラベラー、
ハン バーコードプリ と、
ンタ モノづくりに は時代と共に変化していきますが、創業から80 年を迎え
徹していくつもの商品を生み出してきました。そして今では、 ようとしている今でも、お客さまの現場を想う創業の志は
商品の開発・製造・販売という、モノづくりのビジネスを 変わらず、今日にも受け継がれています。




1940 年 1964 年 1990 年代

創業 ラベルの 製造を開始 現場課題の解決提案

竹材加工機の製造販売を開始 ハンドラベラーの安定した印字・貼り付け品質 DCS & Labeling グローバル・
を担保するためにラベル製造を開始。今では
「コト売り」
へ転換し、多様な市場のお客さまご
高温の鉄鋼へ貼り付けられるラベルから環境
とに異なる現場データを効率的に収集してお ソリューション・
に配慮したラベルまで、さまざまなニーズに合
わせたラベル製品を提供できる体制を構築。
客さまの上位システムにお届けするというサトー
グループのビジネスモデルをDCS & Labeling
プロバイダー
と標榜。


過 現 未
去 在 来



1962 年 1981 年 2010 年代∼
持続可能な
世界初の 世界初熱転写方式 経営課題の解決提案
社会
ハンドラベラー誕生 バーコードプリンタを開発 DCS & Labeling+One
小売店における値付け作業の省力化のために、 スーパーマーケットへの POSシステムの浸透 2000 年代に入ると、生産性向上や人手不足
価格印字貼付機(現:ハンドラベラー )
を発明。 が進む中、正確性や省力化を求めるお客さま 対応など普遍的な経営課題が顕在化。ビジネ
現在のサトーグループの基盤を築いた重要な の要請に応えるべく熱転写方式バーコードプ スモデルであるDCS & Labeling の
「コト売り」
事業ドメイン、
「タギング」
の原点となる。 リンタを開発。以降、バーコードの用途拡大に を進化させたDCS & Labeling+Oneを展開、
2014 ∼ 2015 年
よって小売だけではなく物流、製造業、 お客さまのお困りごとを解 決するためなら、
ヘルスケアなど幅広い市場、業界へと 自前主義にこだわらず、さまざまな自動認識技 IoT 技術実装プリンタ CLNXシリーズを発売
携わるきっかけとなるさまざまなプリ 術を、アライアンスも通じて組み合わせ、顧客 IoT 保守サポートSOS SATO Online Services )

ンタを開発。 価値を創出する自動認識ソリューション事業 を提供開始
のベースを形成。
2017 年

オリジナル RFID サプライの自社生産を本格化
IDP 事業開始

社会の変化に合わせビジネスを展開

サトーの
時代の ニー ズに合わせた商品を開発 DCS & Labeling を提供 さらに進化した自動認識ソリューション事業へ
ビジネス展開
歴史の根底に流れ るタギングの強み 自社の開発による モノづくりへ のこ だ わり


社会の変化 スーパーマーケットの普及 バーコードの普及 現場課題の複雑化 普遍的な経営課題の顕在化 消費者志向の多様化 IoT 社会の拡大




サトーグループの目指す姿

持続可能な
現在世界では 、サプライチェーンの多様化や安心・安全への希求、深刻化する人口問題への対
社会
応などの社会課題に対して、 や AI などの技術革新による解決が求められています。
IoT サトーグ
ループにとって大きな成長機会となるこうした外部環境の変化の中で、幅広い市場、業界に対
して、
「タギング」
を中軸とする
「コト売り」
を展開することで、グローバル・ソリューション・プロバ
イダーへと飛躍し、持続可能な社会に貢献することがサトーグループの目指す姿です。


中期経営計画 2019 年度 -2021 年度
グローバル・
自動認識ソリューション事業に経営資源を傾け、 ソリューション・
持続可能な成長力と収益基盤を確立する
自動認識ソリューション事業の進化・拡大
プロバイダー
成長戦略
グローバルアライアンスによるビジネスの強化・拡大
消費者価値創造の B2B2Cビジネスの創出
( IDPソリューションの事業化、 RFID 技術の事業化)




「コト売り」
=ソリューション売り
外部環境

社会課題 技術革新

リテール 製造
IoT

サプライチェーン
の多様化
2025 年度目標
AI

人やモノに情報を
連結売上高: 2,000 億円
安心・安全
ヘルスケア
タギング 食品
連結営業利益: 240 憶円
への希求 5G
機会
関連する
SDGs


センシング
人口問題
現場力
公共 物流
ロボティクス

温暖化



自動認識ソリューション事業
キラーコンテンツの継続的創出
(キーとなるソリューション・製品・サービス・デバイスの開発)



サステナビリティ ̶ お客さまとサトー の価値を創造 ̶


コー ポレート・ガ バナンス ̶ 海外子会社の ガ バナンス強化 ̶




数字で見るサトーグループ


業績のポイント 可変情報ラベル バーコードラベル
シェア プリンタシェア 創業



2018 年度の連結業績は、売上高116,179 百万円(前期比102.5% ) 営業利益7,679 百万円
、 (同
122.9%) 親会社株主に帰属する当期純利益 3,773 百万円 92.6% )
、 (同 となりました。国内・ 世界 位 世界 位 周年
海外とも増収増益となり、それらを含む主力の自動認識ソリューション事業ならびに連結にて、 ※ 当社推計 ※ 出典:2019 年 プリンタ市場の全貌 (2020 年度)

売上高および営業利益とも過去最高を更新しました。

財務ハイ ト
ライ 非財務ハイ ト
ライ

売上高/営業利益 親会社株主に帰属する当期純利益/ ROE 1 人当たり生産性 新卒 3 年以内の離職率/平均勤続年数
売上高 売上高が順調に拡大する中、2018 年度は ROE 2017 年度は固定資産売却にともなう特別利
POINT 営業や業務効率改善効果が寄与して収益性が高まり、 POINT 新卒 1、 年目の研修充実化などにより新卒 3 年以内の離職

116,179 百万円 6.9 %
国内・海外とも前期比約 20% の営業増益を 益があった一方、2018 年度は海外子会社に
1 人当たりの生産性も向上しています。 率は継続的に改善。社員のワーク・ライフ・バランスを実現
果たしました。 関わる減損損失が計上されました。
するために行った各種制度の改善によって、平均勤続年数も
(百万円) (百万円) (%) 長期化の傾向にあります。
113,383 116,179
120,000 105,504 106,302 12,000 5,000 10 (万円) (%) (年)
99,831 14.6 14.6 14.9
3,763 4,074 13.8
3,687 3,773 200 193 30 13.4 15
4,000 7.6 8
90,000 7,679 9,000 3,221 7.6 6.9
7,444 7.1 184
21.8
6,455 6,249 6.2 181 19.6
6,104 3,000 6
60,000 6,000 180 20 10

2,000 4 175 13.3
13.2
30,000 3,000 8.0
1,000 2 160 10 5


2014 2015 2016 2017 2018 (年度) 2014 2015 2016 2017 2018 (年度)

売上高(左軸) 営業利益
  (右軸) 親会社株主に帰属する当期純利益(左軸)  (右軸)
ROE 2014 2015 2016 2017 2018 (年度) 2014 2015 2016 2017 2018 (年度)

1 人当たり生産性=営業利益(除くのれん償却費・基幹システム減価償却費)/実働人員数 新卒 3 年以内の離職率(左軸)  平均勤続年数(右軸)
フリーキャッシュフロー 2015 年度はその後の業績改善につながる EBITDA マージン
基幹システム投資などによりマイナスになり 2018 年度は EBITDA
(営業利益+減価償却
取締役人数/社外取締役比率 特許登録の利用率
4,152 百万円 11.4 %
ましたが、以降はフリーキャッシュフロー創 費+のれん償却費)
が過去最高となり、同マー
出の拡大を継続しています。 ジンも1 ポイント改善しています。
POINT 1999 年から社外取締役を置き、2002 年から複数に、 POINT お客さま価値につながる特許を念頭に取り組みを進めた
(百万円) (%) その後重要性が増す中で 2016 年から取締役会の過半 結果、2017 年度以降、電気機械製造業の平均利用率
11.1 11.4 数を社外取締役で構成しています。 を上回り、継続的に増加傾向にあります。
6,000 12 11.0 10.6 10.4
4,152 (人) (%) (%)
4,000 2,983 15 (2)

2,679 9
2,052
2,000 12 (
11 5) (
11 6) 80 80 72.1
(4)
10 65.2 67.1
△3,504 6
63 59.1 56.1
0 9 (5)


54.1
3 45 35.9
△2,000 6 40 40 40 44.0

28.0
△4,000 0 3 20 20
2014 2015 2016 2017 2018 (年度) 2014 2015 2016 2017 2018 (年度) 14


2002 2004 2010 2016 2019 (年度) 2014 2015 2016 2017 2018 (年度)
設備投資/減価償却 1 株当たり配当金
2018 年度の設備投資は 、前年度の生産設 社内取締役(左軸) 社外取締役
  (左軸)  社外取締役比率(右軸) 当社特許登録の利用率※1※2  電気機械製造業の平均利用率※3※4
設備投資 備増強および工場移転にともなう急増の反 ( )内は、社外取締役人数
※1 特許登録は、登録日基準です ※2 社内調べ 

4,801 百万円 70 円
動が見られた一方、減価償却は投資実績を ※3 特許権 の利用率 ※4 出典:特許行政年次報告書2015 ∼2019 年版
(所有)
反映してやや増加傾向にあります。 配当方針に沿って安定増配を継続しています。

(百万円) (円)


知財功労賞「特許庁長官表彰」を受賞
10,000 9,044 80 70

7,372 60
8,000 55
6,717 60
5,723 45
 サトーグループでは、創業者の時代から特許の重要性を強く意識し、多数の
6,000
4,307
4,801
4,489 特許で独自技術を保護しています。お客さま価値につながる特許の取得を念
3,941 3,996 40
4,000 頭に権利化業務を推進した結果、特許の実施率が4 年間で30% 向上しました。
2,500
20 こうした取り組みが評価され、知的財産権制度を有効に活用し、その発展およ
2,000
び普及・啓発に貢献のあった個人・企業などを経済産業省特許庁が表彰する

2014 2015 2016 2017 2018 (年度) 2014 2015 2016 2017 2018 (年度) 平成 31 年度「知財功労賞」「特許庁長官表彰」
の を受賞しました。
設備投資  減価償却


トップメッセージ




過去最高の売上高・  2018 年度の業績は、過去最高の連結売上高 1,162 億円、同営業利益 77 億
円を達成することができました。
営業利益を達成。
 好業績の要因として、国内では 2016 年度以降に業界別に戦略を立てて取り
「コト売り」
を加速させる
組んできた
「コト売り」の成果が実を結んだことが挙げられます。お客さまにプ
リンタなどの商品と最適なソリューションを融合し、導入効果を示して提案する
「コト売り」 付加価値の高いビジネスであり、
は、 収益性の向上にも大きく貢献し
ました。
 海外では、プリンタ商品やサプライの販売などのベースビジネスが主に伸長
しました。しかしながら、米州・欧州における戦略転換に時間を要したことで、
残念ながら期初の計画は達成できませんでした。また、課題として、近年実施
したM&Aによって新たに加わった海外子会社とのシナジーが十分に生まれて
いない点があります。当然、ソリューションビジネスがまだ浸透していない海外
のポテンシャルが発揮されるのはこれからですので、主軸戦略である
「モノ売り」
から
「コト売り」への転換をさらに加速し、海外事業を大きな収益の柱へと成長
させる考えです。
 2019 年度中の新技術商業化を目指すIDP 事業は、研究開発がほぼ計画通り
に進 しました。現在、商業化に向けた実証実験を開始しています。小売店や
ブランドと一般消費者のエンゲージメントを促進する同事業は、B2B2Cビジネ
スを展開していく中で大きな可能性があると期待しています。
持続可能な社会に貢献する
グローバル・ソリューション プロバイダーを目指して、
・ 業績の推移(売上高と営業利益は年平均成長率)



成長を加速させます。 連結※ 海外事業 国内事業

2018 年度 vs 2016 年度 2018 年度 vs 2016 年度 2018 年度 vs 2016 年度
+4.5% +5.5% +3.8%
サトーホールディングス株式会社
代表取締役社長兼 CEO 売上高 売上高 売上高

小瀧 龍太郎 営業利益 +12.2% 営業利益 +16.5% 営業利益 +23.6%
営業利益率 5.7% → 6.6% 営業利益率 4.2% → 5.2% 営業利益率 6.8% → 9.6%
(百万円) (百万円) (百万円)
経営方針 116,179
113,383 42,585 43,316 72,435
106,302 70,482
「凡事徹底・連携・挑戦」
38,926 67,283
6,982

5,831
成長戦略 7,679
4,571
6,249 2,239
自動認識ソリューション事業に経営資源を傾け、持続可能 6,104
1,865
な成長力と収益基盤を確立する 1,650

1. 自動認識ソリューション事業の進化・拡大
2. グローバルアライアンスによるビジネスの強化・拡大
2016 2017 2018 (年度) 2016 2017 2018 (年度) 2016 2017 2018 (年度)
3. 消費者価値創造のB2B2Cビジネスの創出 売上高  営業利益 売上高  営業利益 売上高  営業利益
( IDPソリューションの事業化、 RFID 技術の事業化)
新 ※ IDP 事業を含む





トップメッセージ




競争優位性  人やモノに情報をタギングするノウハウを事業基盤として、さまざまな市場の
現場オペレーションに応じた最適なソリューションを提供するのが、私たちの
自動認識ソリューション事業です。この事業における私たちの強みは、何よりも
社会の変化を追い風に、 にあります。 「現場力」 3つの要素で構成されています。
「現場力」 この は 一つ目が、
長きにわたり数多くのお客さまの現場に直接足を運び、お困りごとをヒヤリングし、
目指す姿を実現していきます。 機器やサプライのベストな組み合わせ、他の技術やサービスとの融合などを通し
て最適解を提案してきたインテグレーション力。二つ目が、現場を知ることで蓄
積された
「市場×業界×用途」
という細かい単位で課題を解決できるカバレッジ力。
そして最後が、機器導入後も、丁寧な保守サービスによって、お客さまと深く、
長い関係構築をするメンテナンス力です。
 これらの力が三位一体となった
「現場力」 継続的に創出されるキラーコン
と、
テンツといえる優れた商品やサービスの開発力を掛け合わせたソリューションサー
ビスの提供。そして、 (システムインテグレーター )
SIer との強力なパートナーシッ
私たちの目指す姿  現在世界では、サプライチェーンの多様化や安心・安全への希求、深刻化す プによる連携が、競合他社との最大の差別化要因であり、優位性となっています。
る人口問題などへの対応といった社会課題に対して、 やAIなどの技術革新
IoT
による解決が求められています。こうした外部環境の大きな変化は、リテール、
製造、食品、物流、ヘルスケアなど幅広い分野において、自動認識ソリューショ 競合との差別化
ン事業を展開する当社にとって大きな成長機会となります。こうした環境の追い
風と優位な立ち位置「現場でのタギング※」
を背景に、世界規模で事業を拡大す
サトーグループは「現場起点」の
ると同時にメーカーとして
「モノづく にもこだわりながら
り」 「コト売り」
を強化す ソリューション・プロバイダー
ることで、グローバル・ソリューション・プロバイダー へと飛躍し、持続可能な
社会に貢献することが私たちの目指す姿です。
上位起点 ERP 、WMS 、MESなどの 上位起点
※ タギング:人やモノにID などの情報をひも付ける物理的な作業。豊富な「現場力」に裏付けられた自動 SIer ※ 大手ソリューション・プロバイ ダー 競合
SIer ※
認識ソリューションの実践的ノウハウを活用し、 個々に異なるお客さまの現場で、多様な人やモノに情報
関係
をひも付ける。
補完関係 パートナーシップ
サトーグループの目指す姿

持続可能な社会に貢献する
グロー バル・ソリューション・プロバイダー ソリューションサービス


競合他社
「コト売り」 ソリューション
外部環境 競合 サービス
リテール 製造 関係
グローバル・
社会課題 人やモノに情報を
ソリューション・
サプライチェーンの多様化や タギング
プロバイダー
安心・安全への希求など
ヘルス 人やモノに情報を
食品
ケア
タギング キラーコンテンツ キー製品・サービス・デバイス・ソリューション
技術革新 を継続的に創出
機会 成長の
AI 5 センシング、
IoT 、 、 G 、 持続可能な 商品
実現
ロボティクスなど 社会 ・インテグレーション力・カバレッジ力
現場力
公共 物流 ・メンテナンス力
間接販売
現場起点

サトーグループの目指す姿の詳細は、 7-8 をご覧下さい。
P. ※ SIer:ITシステムのコンサルティング、設計、開発、運用、ハードウェアの選定等を一括で請け負うことを
事業としている企業のこと





トップメッセージ




事業発展の根源は人財  私たちは
「事業発展の根源は人財」
という考えから、企業理念のCredo 信条)

を体現する人財の育成に努めてきました。その一環として、世界各地の企業理念
リーダーと共に浸透活動を推進しています。その上で、私たちの目指す、グロー
対話の機会を増やし、
バルにお客さまの現場課題にフォーカスした最適解を提供するソリューションプ
ロバイダーとして、 ト売り」
「コ を加速する戦略に力を入れていきます。 エンゲージメントの深化を
 具体的には、営業活動を ト売り」
「コ に集中させるために顧客接点を持つサポー
ト部隊の強化を図ります。さらに、サポート部隊がお客さまとのコミュニケーショ
図っていきます。
ンを通じて得た情報やニーズを可視化し、営業スタッフと連携を図ることで、
提案力の強化へとつなげていきます。その他、特定の市場分野に精通した事業
責任者が市場のトレンドや法改正などによって発生した新たなニーズやソリュー
ションの最新事例を全世界の社員へ紹介するなどして横連携を強化していきます。
海外人財については、即戦力となる人財の中途採用を強化するだけではなく、
日本から市場分野別に専任人財を派遣してノウハウの共有を図ります。併せて、
エンジニアなどのスタッフの現地採用も積極的に進めていきます。  こうした点も含め、今後はサトーグループが持つ独自の強みについて深くご
理解いただけるよう、対話の機会を増やし、エンゲージメントの深化を図って
成長の基盤となる  2019 年 6 月より、取締役会の人数をこれまでの11 人から8 人へ変更しました。 いきます。
この変更によって、これまで以上に迅速な意思決定が可能になると共に、社外  また、当社は昨年度のサステナビリティへの取り組みの基本方針制定に続き、
ガバナンス体制を構築
取締役の比率が高まったことで、外からの客観的視点がより強化され、さらに 2019 年度からお客さまへの提供価値、地球環境保全などの観点からマテリア
透明性の高いガバナンス体制が構築できたと考えています。 リティ(経営の重要課題)
を策定し、本格的な取り組みを開始しました。サステ
 また、取締役会の実効性を高めるためには、社外取締役の役割は非常に大き ナビリティ活動については、国連グローバル・コンパクトの 10 原則にものっとり
いと認識し、社外取締役のサポート体制の充実を図っています。その一環として、 ながら進めていきます。
取締役会の前に執行役員や各部門のトップが社外取締役に事業の現況に関す  なお、年間配当金についてですが、2018 年度は 1 株当たり前年度比 5 円増
る詳細報告と質疑応答を行う
「取締役懇談会」
を設けています。また、経営戦略 配の 70 円としました。2019 年度は、大きな成長の見込まれる海外事業への
上、特に重要となる新規投資やM&Aについては、社外取締役が適切かつ迅速 投資が期待されていることから、 1
これまでの増配幅を縮小し、 株当たりの年
な経営判断ができるよう、取締役会直下の
「ビジネスリスク委員会」
において十 間配当金を2018 年度比 3 円増配の 73 円とさせていただく予定です。
分な検討を行い、意見書を作成し取締役会に上程するスキームを構築しています。  サトーは、今後も自動認識ソリューション事業を通じて、グローバルでの持
続的成長を目指していきます。皆さまにはご理解と一層のご支援を賜りますよう、
エンゲージメントの深化  私はサトー独自のビジネスモデルの本質について、まだまだステークホルダー よろしくお願い申し上げます。
の皆さまに十分伝えきれていないと感じています。私たちが提供する顧客価
サトーホールディングス株式会社
値は生産性の向上など普遍的なものが中心であることから、サトーグループ 代表取締役社長兼 CEO
の企業体質は環境の変化に対してリスク耐性が高いと言えます。展開する自動
認識ソリューション事業はメガトレンドを捉えて
「市場×業界×用途」
ごとに細
部にわたって深く携わることから、ビジネスチャンスはグローバル規模で多種
多様に存在すると考えています。これまでは国内で着実にこのチャンスを捉え
て多様な収益ポートフォリオの構築につなげてきましたが、今後は海外事業で
の展開を加速させることで、さらなるポートフォリオの拡充を目指し、環境の変
化に対する耐性を一層高める予定です。





サステナビリティ推進の枠組み



企業理念において、
「より豊かで持続可能な世界社会の発展に貢献すること」
を使命としてきた
サトーグループにとって、持続可能な社会への貢献は本業と不可分のものです。SDGs
(持続可
能な開発目標)
など世界的な課題解決への関心が高まる中、2018 年のサステナビリティへの取 マテリアリティ・マップ
お客さまへの提供価値  価値創造基盤  地球環境

り組みの基本方針策定に続き、2019 年にはその取り組みを具体化すべく、ステークホルダーと
サトーグループにとってのマテリアリティ
(重要課題)
を特定しました。 極


大気への排出

い 資源の有効活用 生産性向上の支援
サステナビリティへの取り組みの基本方針
ス 自然との共生 サプライチェーン・マネジメント 安心・安全の提供

サステナビリティをお客さま価値の創造および企業価値の向上と不可分のものと捉え、 ー
1 価値の創造 ク 廃棄物減少の支援
それらを経営の根幹に据えて取り組みます。


ダ 商品・サービスの安全性および品質
2 本業の帰結 本業を通じてサステナビリティへの取り組みを推進します。 ー

と ステークホルダーとの対話 環境商品の提供

3 再現性の重視 継続的にあるいはグループ横断的に展開できるサステナビリティへの取り組みを目指します。 て
の 社会との調和 ダイバーシティ&インクルージョン 人財育成

4 現場とのひも付け 現場の実態をサステナビリティの理念につなげていきます。 要
性 人権の尊重と労働慣行

労働安全衛生 働き方改革
5 開示の充実 サステナビリティへの取り組みを積極的に開示し、
ステークホルダーへの説明責任を果たします。


高い サトーグループにとっての重要性 極めて高い



マテリアリティ構成の考え方
コーポレート・ガバナンス、リスクマネジメント

 マテリアリティは、サトーグループの本業である自動認 「価値創造基盤」 社会とサトーグループを取り巻く
、 「地球
識ソリューションと密接に結び付いた
「お客さまへの提供 環境」 3つのカテゴリーから構成されています。
の また、コー
マテリアリティ特定のプロセス
価値」 人財育成やサプライチェーン・マネジメントといっ
、 ポレート・ガバナンスおよびリスクマネジメントが、上記の
た社内外の取り組みを通じて継続的な価値創造を支える カテゴリーを支える基本的な土台となっています。  マテリアリティの特定にあたり、
「環境」 社会」 ガバナ
「 「 企画、人財といったメンバーで複数回にわたり議論やワー
ンス」
それぞれの主管部門や、 および広報などステーク
IR クショップを重ねました。その中で、ステークホルダーと
マテリアリティの構成・全体像 3 つのカテゴリー )
( ホルダーと関わりのある部門によって構成されたサステ サトーグループにとって重要性の高い経営課題を選別し、
ナビリティ推進事務局を編成しました。国連グローバル・ マテリアリティ・マップを作成しました。今後も幅広いステー
A お客さまへの提供価値 B 価値創造基盤 C 地球環境 コンパクトの考え方や国際的なガイドライン、豊富な事例 クホルダーからの意見に耳を傾け、継続的なレビューを行っ
を参照すると共に、経営陣を含め、営業、開発、生産、商品 ていきます。
廃棄物減少 生産性向上 人財育成 ダ バーシティ&イ ルージョン
イ ンク 大気への排出

安心・安全 環境商品の提供 ステークホルダーとの対話 サプライチェーン・マネジメ ト
ン 資源の有効活用

商品・サービスの安全性および品質 働き方改革 社会との調和 自然との共生

人権の尊重と労働慣行 労働安全衛生
国連グローバル コンパクトの原則の実践

状況および国連の様々な目標の支持につい
て、
このコミュニケーシ ン オン プログレス
ョ ・ ・
を通じて報告しています。
D コーポレート・ガバナンス、リスクマネジメント
コミュニケーション オン
・ ・ 内容に関するご感想 ご意見を歓迎します。

A 社会課題に対し、 トーグループがお客さま志向の本業を通じて提供する価値
サ プログレス

B その提供価値を持続的に創造するための基盤
ワークショップの様子
C 社会とサトーグループを取り巻き、守るべき地球環境
D 全体を支える土台





サステナビリティ推進の枠組み




お客さまへの提供価値
関連するSDGs

 サトーグループの本業である自動認識ソリューションと
密接に結び付いており、マテリアリティのコアとなるのが、
お客さまへの提供価値です。環境商品の提供を通じたお
客さまの環境負荷軽減や、自動認識ソリューションの導入
による省力・省資源、安心・安全の提供、さらに継続的 善については、お客さまアンケートなどによりご要望の反
な商品・サービスの品質改善などが含まれます。品質改 映および満足度向上を目指します。




廃棄物減少の支援、生産性向上の支援、
環境商品の提供 安心・安全の提供

 地球温暖化対策は、サトーグループはもちろんのこと、 Council® )認証制度に基づく森林認証を受けた紙類など、  自動認識ソリューションを通じたデータ収集や自動化支 などにおいては、ソリューションの導入によるオペレーショ
お客さまにとっても重要な課題となっています。ごみとなる 環境にやさしい商品を提供することで、お客さまによる環 援によるお客さまの在庫を可視化することで、廃棄物の減 ン品質の改善により、サトーグループのお客さまおよび、
台紙を使用しないラベルやFSC® Forest Stewardship
( 境負荷の軽減を支援しています。 少を実現しています。また、業務効率改善や、サプライチェー お客さまの先にいる消費者への安心・安全な商品の提供
ンの最適化にも寄与している他、食品やヘルスケア市場 を可能にしています。


商品・サービスの安全性および品質

 サトーグループでは商品やサービスの企画段階から、 Services )
により、予防保守やエラー時の早期復旧が可
商品・サービスそのものの安全性や品質の向上はもちろん、 能となります。さらにこのサービスでお客さまはプリンタ
台紙の無いシール・ラベル
製造や物流、販売、保守などバリューチェーンの各段階で の稼働・活用状況を一覧でき、資産管理も容易となります。
「ノンセパ」 の向上も念頭に置いた取り組みを進めています。例えば企  同時に障害や不具合のモニタリングにも注力しています。
画段階で
「メンテナンスしやすい商品」
という視点を取り入 万一問題が発生した場合には、原因の徹底的な追及と速
れることで、保守スタッフの作業負担が軽減され、お客さま やかな改善により、高い安全性と品質を誇る商品・サービ
ノンセパ
ラベル の現場を極力止めないことで、より高品質な保守サービス スの提供に努めています。さらに、アンケートで寄せられ
が提供可能となります。 た要望に対応することなどを通じて、お客さまの声を反映
 また、お客さまのプリンタをクラウドに接続して遠隔で する仕組みづくりに取り組んでいきます。
モニタリングを行うサービスであるSOS SATO Online


製造工程から台紙を使わないので、原料となる木材使用量を節減。さらに台紙
の焼却処理も不要なので、 2 排出量削減にも貢献します。
CO
台紙のある
ラベル
「カーボンフットプリント宣言認定」
を取得
「ノンセパ」
はシール・ラベル業界で初めて
「カーボンフットプリント CFP )
( 宣言認定」

取得しています。CFPとは、製品の原材料調達から廃棄・リサイクルに至るライフサイク
ル全体でのCO2 排出量をわかりやすくマークで表示する仕組みです。CFPプログラムは、
この
「見える化」
された情報を用いてさらなるCO2 排出量の削減を目的としています。





サステナビリティ推進の枠組み




サトーグループの

価値創造基盤 ダイバーシティ宣言
関連するSDGs
 サトーグループは、個人の人種、性別、国籍、文化、宗教、年齢、学歴、
障がいなどにかかわらず、一人一人の社員がお互いの個性を尊重しなが
 お客さまへの価値を持続的に創造するための基盤とな
ら自由闊達に議論し、主体的に行動できる環境整備に努めます。
るのが、以下に取り上げる人財育成やダイバーシティ&  この活動を推進することは、多様性に富み、革新的なアイデアがより多
インクルージョン、健康経営といった社内の取り組みと、 く創出される企業文化の醸成につながります。これはサトーグループの企
サプライチェーンマネジメントやステークホルダーとの対 業理念である
「あくなき創造」
と共通する精神であり、経営戦略の中核をな
すものとして、日々これを磨き上げていかなければなりません。
話などの社外の取り組みです。責任ある調達を実現する ダーとの対話により、フィードバックをもとに経営改善の
 世界中のお客さまのニーズに応えることを通じて、社員が個人として
ため、サプライヤーと連携してサプライチェーンの管理お サイクルを回すことで、企業価値の向上を目指します。
成長するだけでなく、組織としてもグローバルに優れた生産性と持続的
よび適正化を推進します。さらに継続的なステークホル な成長・発展を実現することを目指します。




人財育成/ダイバーシティ & インクルージョン 健康経営

 サトーグループの強みである
「現場力」
と企業理念を体現 イデアが創出される企業風土は、企業理念である
「あくな  従業員が健康で安心して働ける職場づくりを目指し、 Well-being 3G Action Greet with a smile:笑 顔であい

する人財を育成するための施策を推進しています。2019 年 き創造」
と共通する精神であり、そして、これがサトーグルー 健 康 経 営 を 推 進しています。CWO Chief Wellness
( さつ) Good condition:心身の健康度改善) Great Job:
( (
には管理職に求められるコンピテンシーを階層別に定義し、 プのダイバーシティ&インクルージョンです。特に、国内に Officer )
を設置し、メタボリックシンドロームに該当する 生産性向上)
という行動指針を掲げ、従業員の健康と労働
これに基づいた多面観察を実施。加えて、国内外での企業 おいて早くから定年延長等の取り組みを行っていることが 従業員への運動習慣の奨励や、社内アンケートによる従 生産性の向上の両立に努めていきます。
理念ワークショップを通じて理念の浸透を図っています。 評価され、2018 年には未来社会創造コンソーシアム主催の 業員満足度調査などの取り組みを行い、全ての従業員が
 また、一人一人の社員が個性を尊重しながら主体的に 「第 2 回 Enjoy Aging Award 」
を受賞しました。 心身共に健康な状態で働けるよう注力しています。こう 外部評価

行動できる環境整備に努めています。ここから革新的なア した取り組みが評価され、2017 年には健康経営銘柄、
2017 年∼ 2019 年と3 年連続で
「健康経営優良法人ホワ
人財戦略ロードマップ イ 500」
ト に選定されました。さらに、フレックスタイムや、

目指す姿 「現場力」 その土台である
と 「サトー企業理念」
を実践して顧客価値を創造 提供し続ける人財であふれる組織を実現し、
・ サトーのビジネスの成長に貢献する
どこでもワーク
(場所を選ばない働き方)
などの制度の導入

と共に、 人当たり営業利益などのKPIを設定することで、 健康経営優良法人ホワイ 500
ト ダイバーシティ経営企業 100 選
実施済 2019年度 2020年度 2021年度以降
従業員の柔軟な働き方を可能にしてきました。今期からは
企業理念の浸透
企業理念ワークショップ 海外人財マネジメ ト ガバナンスの強化
ン ・

ステークホルダーとの対話
( 欧 州、 米、 米、
北 南 アジ グローバルグレード
ア オセアニア)
、 コンピテンシー(海外法人社長向け) 多面観察(海外法人社長向け) 「 SNAM サステナビリティ・インデックス」構成銘柄に選定
グローバルグレードベースの 報酬設定プロセス
(海外法人社長向け) グローバル標準報酬制度(海外法人社長向け)


人財マネジ ン コンセプ
メ ト ト
グローバル共通管理職教育  サトーグループでは、常に投資家をはじめとするステー 当社は損保ジャパン日本興亜アセットマネジメ ト
ン (株)
グローバル統一の目標管 タレントマネジメ ト

外 理制度(海外法人社長)
クホルダーとの対話に取り組んでおり、経営改善への示 ( SNAM )
が設定する SNAM
「 (エスナム)
サステナビリ
サクセッションプラン ティ・インデックス」
の構成銘柄に選定されました。
海外派遣者規定改訂、
プロ 新海外派遣者規定 唆に富んだフィードバックを受けています。IR 活動におい
  SNAM サステナブル運用」 ESGの評価が高い
「 は、
セス改善 新海外派遣者プロセス オペレーション

グローバル モビリティ ポリシー
・ ・ ては、機関投資家向けに年に2 回の決算説明会や、のべ 企業(約 300 社)
に幅広く投資するプロダクトで、現在、
海外から日本本社への育 アジアを皮切りに ト売り」
「コ 人財への投資
ローカル社員のグローバルキャリア育成
成派遣パイ ト
ロッ 200 社以上との個別面談を実施している他、さまざまな 複数の年金基金・機関投資家に採用されています。
グローバル ベネフ ッ ・
・ ィ ト マネジメ ト

ローカル社員の英語能力育成
テーマについて説明会やスモールミーティングなどを開
新管理職制度
開催した説明会・スモールミーティングの例
階層別コンピテンシー研修、新管理職向け研修 催し、CEOおよび IR 部門や事業責任者、社外取締役など
階層別コンピテンシー
新管理職制度設計 階層別コンピテンシーに基づいた多面観察 が直接ステークホルダー の皆さまと対話を行う機会を設
サクセッションプラン
階層別コンピテンシー設計
グローバル共通管理職教育 けることで、バリュエーションの適正化および資本コスト
ベテラン社員活性化
日 育成体系およびキャリア開発の充実 の低減を目指しています。
部門別働き方ガイドライン タレントマネジメ ト


タレントマネジメ トツール
ン ビッグデータ解析のタレントマネジメ トへの適用

働き方改革の検証 成果に結び付く働き方 新本社における新しい働き方
公募式海外人財派遣 決算説明会 個人投資家向け説明会
ダイバーシティ & インクルージョン
(ベテラン社員、女性社員活躍などの重点施策、働きがい向上委員会など)
英語推進
海外(特にアジア) 「コ
への ト売り」人財の育成
部門別目標値に基づく英語能力育成


サステナビリティ推進の枠組み




地球環境
関連するSDGs

 私たちは地球環境保全が人類共通の重要課題であり、
サトーグループの持続的な企業活動に不可欠であるこ
とを認識し、地球環境の負荷を低減させる活動と環境に
やさしい商品、サービスの提供はもとより、事業全体の
環境調和を環境方針としています。




大気への排出
プリンタの回収とリサイクルの流れ
 CO2 排出量削減による地球温暖化対策は、持続可能な で日本が定めた中期目標を指針に、以下の通りに設定して 2018 年度は前年比 138%のプリンタをリサイクル分別しま
社会の実現のために必須の活動になっています。その責任 います。 した。 2019 年7月より、回収にあたってのお客さまサポート お客さま
を全うするべく、事業におけるCO2 排出量を把握し、具体 ※ パリ協定:2015 年 12 月12日、COP21で採択された気候変動抑制に関する 体制の確立やCRM
(顧客情報管理) ステ
シ ムを活用した社内
国際協定 直送
的な地球温暖化対策の取り組みを推進しています。 作業負担の軽減など、回収率を上げるための取り組みを 営業拠点、サポートセンター
プリンタ
回収
 事業活動における環境負荷低減の目標として、パリ協定※ 進めています。 プリンタ
回収
分解
東日本メンテナンスセンター 分別
中長期の環境経営目標と進
金属類、モータ類、ゴム類、 スチック、
プラ 基板など
2018 年度 2019 年度 2020 年度 2030 年度
取り組み項目 貢献項目 主要指標
実績 目標 目標 目標
2013 年度 素材でのリサイクル  RPF※としてリサイクル
SCOPE1 & SCOPE2 による
CO2 排出削減
日本 CO2 排出量対比 8.0 % 削減 10 % 削減 15 % 削減 26 % 削減 ※ RPF Refuse Paper & Plastic Fuel ) 廃棄物から製造した固形燃料の一種。
( 、
事業活動における ( t CO2)
リサイクル室 素材によって分別されたパーツ
環境負荷低減 2015 年度
SCOPE1 & SCOPE2 による
CO2 排出削減 (主要生産拠点)
海外 CO2 排出量対比 15.6 % 増加 6 % 削減 10 % 削減 26 % 削減
( t CO2)
自然との共生

 再生可能エネルギーの導入を積極的に進めるため、 動を開始すべきであるという認識の下に設立した日本独自  サトーグループのコアビジネスの一つであるサプライ事  今後も環境保全につながる事業活動の積極的展開と、
2018 年に日本気候リーダーズ・パートナーシップ JCLP )
( の企業グループです。グループでの活動を通じて、自家消 業の主力製品(ラベルなど) 伐採された木材を主原料
は、 森づくりボランティアへの参加を通じて従業員の環境保全意
の賛助会員となりました。JCLPは、持続可能な脱炭素社 費型発電設備の導入を現在検討中です。 としていることから、生物多様性の保全、地球環境の回復 識の向上を図っていきます。
会の実現には産業界が健全な危機感を持ち、積極的な行 に貢献するため、自然環境の保護活動を推進しています。  2016 年 10 月には、
「とうきょう森づくり貢献認証制度貢
  2014 年 3 月より
(公財)東京都農林水産振興財団が推 献認定書」
を東京都より授
進する
「花粉の少ない森づくり運動 」
の一環として、企業・ 与されています。
資源の有効活用



団体の協賛により森林整備を行う
「企業の森」へ参画して
 持続可能な社会を実現するため、一方通行型の社会経  サトーグループではお客さまがプリンタの入れ替え時 います。
済システムではなく、物質の循環の輪を途切れさせること に不要となったプリンタを無償で引き取り、分解し、各材料  2014 年に青梅市の森に
「あくなき創造の森(青梅柚木)、
」 ※ 花 粉の少ない森づくり運 動は、
花粉を多く飛散するスギ・ヒノキ
なく、適正に資源を処理する循環型のシステムに変えてい (鉄、銅、真鍮、ステンレス、アルミニウム、ゴム、基板、電 2019 年にあきる野市の森に
「あくなき創造の森(あきる野 の人工林を伐採し、 花粉の少ない
(花粉の数が約 1 / 100)
スギ・ヒノキなどに植え替える活動です。花粉症の
く必要があります。生産者の責任において、循環型社会の 線、廃プラ)
に分別、リサイクル業者を通じてサーキュラー 小和田)と名付けて、
」 森林整備による森林生態系保全活
原因となる花粉を減らし、 森の循環を促進し、木材の安定供給と林業の活
形成を推進しています。 エコノミーを推進する活動を2007 年から始めています。 動と水源のかん養機能保全活動に取り組んでいます。 性化を図っています。





サトーグループのビジネスモデル
サトーグループのビジネスモデルであるDCS & Labeling+Oneは、自社と
アライアンスで開発したキラーコンテンツとパートナーのシステム周辺機器
上位システム ( ERP / WMS / MESなど※ ) を組み合わせたソリューションで
「人やモノに情報をタギング」
させ、データ
として上位システムへ届ける仕組みです。お客さまの普遍的な課題と技術
自動認識ソリューション事業 革新から、さまざまな市場に対するソリューションを展開。当社グループの


DCS & Labeling+One
社員は、自ら現場へ足を運び、運用を知り、課題を把握し、その解決策を
提 案する
「現 場力」を土 台としています。当社グループは、このDCS &
Labeling+Oneを中心として、社会の課題解決に取り組み続けていきます。




人やモノに情 報をタギング 現場起点の商品・サービス
外部環境 創出価値
キラーコンテンツ


技術革新 正確



IoT AI 5G アライアンス

自社商品と組み合わせソリューション創出 新ビジネス創出 省力

センシング ロボティクス




省資源
自社商品
サービス
お客さまの プリンタ サプライ ソフトウェア コンサルティング 保守サポート
普遍的な課題 安心・安全

安心・安全
生産性向上 コスト削減
の向上 25c
3cm

パートナー提供 00.0g 環境
人手不足
環境保全 法令対応
対応 一般的なシステム周辺機器 特定の分野での対応機器


・カバレッジ
現場力
感動
・インテグレーション
・メンテナンス
市場× 業界× 用途


リテール 製造 食品 物流 公共 ヘルスケア




※ ERP:Enterprise Resource Planning
(基幹システム)WMS:Warehouse Management System
(倉庫管理システム)MES:Manufacturing Execution System
(製造実行システム)

カバー する幅広い市場×業界×用途



私たちは、幅広い市場、業界の用途に応じた裾野の広いビジネスを展開しています。
 例えば、食品市場一つとってもさまざまで、食品製造、飲料、 トラ ホテル、
レス ン、 ファス フード

など多くの業界があり、それぞれ抱える課題も多種多様です。私たちは、各業界で蓄積した知見・
ノウハウをもとに、一社一社のお客さまの課題に合わせたソリューションサービスを提供しています。




リテール市場 製造市場 食品市場 物流市場 公共市場 ヘルスケア市場



量販店 アパレル 自動車 住宅建材 鉄鋼 食品製造 ファス フード
ト ホテル 倉庫 EC 省庁・自治体 レジャー 警察 製薬 血液 医療機器




通信販売 ドラッグス ア
ト 化学 電子機器 レストラン 飲料 運輸 3PL 文教 郵便 病院 調剤薬局

12.6% 35.2% 10.0% 26.1% 3.9% 12.2%

※ 日本市場別売上高構成比 2018 年度)





ソリューション事例:食品製造


 食品の入出荷から在庫管理まで、あらゆる工程における現場 一括表示ラベル
従業員の体調・衛生管理
作業の自動化や、データ管理の効率化にサトーグループのソ 食品表示 計量・小分けチェック
HACCP 投入チェック
梱包
リューションが貢献しています。 トレーサビリティ
トレーサビリティ 出荷ラベル
自動化
自動化 製品在庫管理
輸出入商品一括表示
フレキシブルなラベル貼り付け 食品表示
トレーサビリティ

出荷時の梱包・ラベル貼り付けを正確・高速化
原材料入荷
冷蔵庫の温度管理
食品表示 トレーサビリティ
HACCP

多言語対応の輸出入ラベル
異物混入チェック
HACCP トレーサビリティ
HACCP

クラウド上でのデータ管理 入荷業務、在庫業務、移動業務管理 受け入れ検査

作業に合わせた言語対応 製造業務、計量・投入業務管理 HACCP

タイムリーなワークフローの確認 出荷業務管理 食品表示ラベル
加熱調理品の
アラートで問題をお知らせ 出荷トレース 芯温検査 賞味期限ラベル
作業機器との連動 HACCP 施設の衛生管理 自動化

HACCP
詳細は、 39 をご覧下さい。
P.





商品・サービス プリンタの 新商品のモニタ周りにブルーのラインを組み込み、

ブルーライン 色の変化でプリンタの状態をわかりやすく伝えると共に、
統一されたブラ ドイ
ン メージを創り上げています。

現場ごとのニーズに対応 耐熱ラベル


サプライ
現場起点で生み出す プリンタ同様、 年以上にわたり1 枚のラベルにこだわり現場課題



商品・サービス
を解決してきました。そのノウハウを生かしてお客さまの課題に応
じた基材の開発、運用効率を向上させる印刷加工技術で最適なサ
プライをご提案しています。また、近年利用が進んでいる RFID に
Video
おいても、アンテナの設計から開発、加工、検査まで、自社で一貫
私たちは業界ごとのお客さまの現場へ直接足を運び、
して製造できる環境を整えており、より現場環境に合わせた性能で
そこで得た知見から、新たな商品・サービスを生み出 の提供を行っています。 オリジナル RFID
しています 。メーカーとして綿密な設計から、開発・
製造・加工・検査、徹底した品質管理まで行い、ソリュー
ションサービスにおいても、現場でのテストを幾度と 現場の課題を解決する
なく実施し、お客さまへご提供しています。
ソリューションサービス
人手不足、生産性向上や食の安心・安全の要請など、社会は日々変化して
Video
います。私たちは、現場の課題を捉え、物流倉庫でのフォークリフトや作業
者の移動時間を削減する位置測位ソリューション Visual Warehouse® 」
「 や、
現場を止めない、ビジネスが加速する Video 位置測位技術を活用した 義務化が進むHACCP 対応をペーパーレスで実現する @Form 」
「 を開発。
庫内業務効率化ソリューション
現場起点のソリューションを形にし、お客さまへお届けしています。

プリンタ
Video
30 年以上にわたり培ってきた製品設計技術を集約し、国境を超えた統一オペレーショ 日々の現場運用を支援
ンを実現するプリンタを設計・開発。シンプルな操作性、多言語印字対応、多様なイン
ターフェイスに対応する他、 技術により24 時間 365日プリ
IoT ンタの稼働状況を見守り、 ソフトウェア
お客さまの現場を止めない運用をご提供しています。
スキャントロニクス CL4NX-J
ラベル・タグの印字データをレイアウトし、発行するためのソ
フトウェアや、多拠点のデータを一元管理する仕組みなど、
ラベルレイアウト作成を ラベルデータ配信・管理
現場シーンに対応するラインアップ 日々現場から上げられる情報を元に、ラベル発行・管理業務
支援するソフトウェア 効率化アプリケーション
を支援するソフトウェアを開発・提供しています。
NEW




現場の知見・ノウハウの提供

コンサルティング
プチラパン SCeaTa タフアーム FLEQV
PW208NX CT4-LX LR4NX-FA FX3-LX

配達業務や、倉庫内業務など、 市場に広く普及したコンパクト 現場のさまざまな生産ライン Android OSを搭載し多彩な
持ち運び運用に最適なモバイ プリンタの最新モデルが2019 の流れに対応し正確な印字貼 アプリで業務をサポートする
ルプリンタ 年 10 月にリリース り付けを実現する装置 タッチパネルプリンタ  私たちは、これまで培った知見・ノウハウをコンサルティングという形で、
お客さまへ提供しています。自動認識技術と業務プロセス改革のノウハウ

Video を活用した現場オペレーションの改善支援や、
「売れる」商品・パッケージ
IoT で、 時間 365 日プリンタの稼働状況を見守る SOS ※」
24 「 を搭載しています を市場調査から企画、戦略立案、デザイン、印刷、プロモーションまでお
※ SATO Online Services 「売 れる」 品 パッケージをご 提

手伝いする
「デザインプロモーション」 メーカーとしての商品だけでなく、

案するデザインプロモーション
知識・ノウハウを提供し、より良い社会へ貢献しています。


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