科学技術振興機構による「ゼオライトナノ粒子の製造技術の確立」に関する成功認定のお知らせ

2019 年 10 月 17 日
各 位
会 社 名 株式会社中村超硬
代表者名 代表取締役社長 井上 誠
(コード:6166、東証マザーズ)
問合せ先 取締役社長室長 藤井 秀亮
(TEL.072-274-1072)


科学技術振興機構による「ゼオライトナノ粒子の製造技術の確立」
に関する成功認定のお知らせ



当社は、2016 年より国立研究開発法人科学技術振興機構(以下、JST)の委託を受け取り組ん
でまいりました、産学共同実用化開発事業(A-STEP NexTEP-A)の開発課題である「ゼオライト
ナノ粒子の製造方法と粒径制御技術」が、JST において成功と認定されましたことをお知らせい
たします。


本開発課題は、東京大学大学院 工学系研究科化学システム工学専攻 脇原 徹 准教授らの研
究成果をもとに、2016 年8月~2019 年3月にかけて JST が当社に委託して、企業化開発を進め
ていたものであります。


ゼオライトは、結晶構造に由来した微細な空孔を有するアルミノ珪酸塩鉱物であり、その構
造により吸着、触媒、イオン交換などといった様々な目的で工業用途に利用されております。近
年では、ナノ粒子化することにより機能の向上が見込めるほか、他の材料への添加がしやすくな
るなど、さらなる用途の拡大が期待されることから、マイクロサイズのゼオライトをナノ粒子化
する試みが進んでおります。
しかしながら、ゼオライトをナノ粒子化するには特殊な環境下で行う必要があり、また、コ
ストがかかり、粒径も不安定で量産化が難しいなどといった課題があり、解決が望まれておりま
した。


本開発では、100nm 以下の小径ゼオライトナノ粒子を作成する「粉砕・再結晶化法」と、150
~300nm の大径ゼオライトナノ粒子を作成する「粒成長法」の2つの手法により、ゼオライトナ
ノ粒子の安定的な合成に成功いたしました。これにより、従来手法に比べ、約1/10 のコストで
ゼオライトナノ粒子の製造が可能となりました。


すでに、梱包材、コスメティック、衛生用品などの用途に向けてサンプル品を頒布し、ユー
ザ評価を進めており、高機能透明フィルム用途では、一部企業において製品化に移行する段階に
なっております。


ゼオライトナノ粒子は、幅広い分野、用途での活用が期待されることから、当社といたしま
しては、早期の事業化を目指してまいります。


以 上

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