HMT、再生医療研究を推進する琉球大学との共同研究によりエクソソーム精製技術を開発 メディカルヘルスケア領域におけるエクソソーム応用研究に貢献

2022 年 12 月 16 日
各 位


ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ株式会社

HMT、再生医療研究を推進する琉球大学との共同研究により
エクソソーム精製技術を開発
メディカルヘルスケア領域におけるエクソソーム応用研究に貢献

ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ株式会社(本社:山形県鶴岡市、代表取締役社
長:橋爪 克仁、以下、HMT)は、国立大学法人琉球大学(沖縄県中頭郡西原町、学長:西田睦、
以下、琉球大学)との共同研究の成果として、研究用途のエクソソーム精製カラム(製品名:
「EVs Quick Filter™」「EVs Quick Filter™ Midi」)を開発し、本年 12 月 19 日より販売開始
いたします。

細胞外小胞体の一種であるエクソソーム※1(以下、「エクソソーム」という。)は、生体内で
の細胞間の情報伝達を担っていると考えられ、様々な生理作用を有することから、疾病の診断
や再生医療、治療などの幅広い領域において、多くの研究が世界中で行われています。
また、昨今の研究では、天然資源(植物・農作物など)にもエクソソームが存在することが
明らかとなり、化粧品開発や食品開発において機能性エクソソームの応用に関する研究が盛ん
に行われるなど、ヘルスケア分野においても、注目度が高まっているホットな研究分野の一つ
です。従来、エクソソーム精製方法としては、超遠心法※2 が主流ですが、高額な超遠心機が必
要であり、操作が煩雑で回収量が不安定であり、多検体の精製が行えないなどの課題が存在し
ます。
本製品はエクソソームの膜が帯びる負電荷とのイオン交換能を利用しており、界面活性剤な
どの変性剤※3 を用いない条件でエクソソームを溶出し精製することが可能です。これにより、
高価な機器と時間を必要とする超遠心法に比べ、非常に簡便かつ短時間でエクソソームを精製
することが可能となります。

琉球大学は、国内で最初に顔面陥凹性病変に対して培養脂肪組織由来幹細胞を用いた再生医
療を成功させ、再生医療の研究開発を推進しています。また、琉球大学発 1 号ベンチャーであ
る株式会社 Grancell は、脂肪由来幹細胞培養上清液を化粧品として販売を開始しており、今後
はエクソソーム含有化粧品の上市を目指しています。このように、琉球大学の幹細胞に関連す
る研究が治療への応用やベンチャー企業での事業化に至っています。詳細な取り組みについて
は、琉球大学のニュースリリースをご参照ください。

今般、琉球大学と HMT は、脂肪由来幹細胞の培養過程で培養液に放出されるエクソソームに
着目した共同研究を進め、エクソソームをより簡便に精製する技術の特許を取得し、その技術
を用いて本製品を開発いたしました。

HMT は、本製品を販売することにより、今後の市場規模の広がりが期待されるエクソソーム
関連の研究開発を支援するとともに、エクソソームに含まれるたんぱく質やマイクロ RNA、代
謝物などの解析サービスを開発し、お客様のニーズにお応えしてまいります。また、天然資源
に含まれるエクソソームにも着目しており、機能性エクソソームを探索し、その有用性の情報
をヘルスケア関連企業などに提供することにより、ヘルスケア・ソリューションサービスの構
築にも取り組んでまいります。

なお、本件による当社業績に与える影響は軽微です。


-1-
エクソソーム精製カラム「EVs Quick FilterTM」 「EVs Quick FilterTM Midi」の詳細について
は当社ホームページをご参照ください。
https://humanmetabolome.com/jpn/service/exosome/

※1 エクソソーム
細胞から分泌される直径 30~150 nm の粒子(細胞外小胞体)であり、血液、尿、母乳、唾液などの体液
中に存在することが確認されています。エクソソーム内には、マイクロ RNA、タンパク質、代謝物等が含
まれ、細胞や組織の損傷を脳や各機能に伝達したり、損傷を被った細胞を修復したりする役割を持ってい
るとされています。
※2 超遠心法
遠心力が 10 万 g 以上の超高速回転に最適化された遠心分離機を用いた物質の分離方法。
※3 変性剤
物質本来の性質や機能を失わせる薬品




〇各機関の概要

【国立大学法人 琉球大学 概要】
所在地: 沖縄県中頭郡西原町字千原 1 番地
代表者: 琉球大学 学長 西田睦
URL: https://www.u-ryukyu.ac.jp/


【ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ株式会社 会社概要】
本社所在地: 山形県鶴岡市覚岸寺水上 246 番地 2
代表者: 代表取締役社長 橋爪克仁
証券コード: 6090 (東証グロース)
事業内容: 先端研究開発支援事業(メタボローム解析試験の受託)
ヘルスケア・ソリューション事業(ヘルスケア研究開発支援)
URL: https://humanmetabolome.com/

【本件に関するお問い合わせ先】

ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ株式会社
事業統括本部 プロジェクト推進 研究企画・開発部
TEL:03-3551-2180 FAX:03-3551-2181
E-mail:bm-support@humanmetabolome.com
以上
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