統合報告書2023

INTEGRATED REPORT 2023
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人を幸せにすることで、私たちも幸せになれる。こうした理念の
もとにリブセンスは創業しました。2006 年の創業から 17 年が
経ち、事業も組織も変化を続けてきましたが、この理念は現在ま
で変わらずにリブセンスの大切な価値観としてあり続けていま
す。


どうすれば人は幸せに近づいていけるのでしょうか。私たちは人
生における「選択」に着目しました。仕事選び、住まい探し、パー
トナーとの出会い。人生には未来を左右するような重大な選択が
あり、そうした選択が生活に与える影響は計りしれません。こう
した選択を支援することは、大きな意義とインパクトがあります。


創業事業では、紙媒体が中心だったアルバイト求人をインター
ネットに移すことで、求職者にとっては自分にあった求人を探し
やすく、企業にとっては費用対効果が見えるようになりました。
その後は転職や不動産へと領域を広げ、口コミやビッグデータを
活用しながら、人々の最適な選択を手助けしています。


時代や領域に応じて提供する事業の形は変わりますが、私たちが
目指す社会の姿は変わりません。リブセンスはこれからも原点と
なる経営理念のもと、社会に根付いた不便や歪みを是正し、各々
の人生にとって最適な選択ができる未来を描き続けます。
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Philosophy



幸せから生まれる幸せ
人間が最も大きな幸せを感じられるのは、自分以外のだれかを幸せにできたとき。
それは、私たちが考える人間の根源的な幸せのあり方であり、リブセンスが据えている大切な価値観です。
事業を通じてお客様を幸せにし、結果として私たち自身も幸せになろう。
そんな想いが「幸せから生まれる幸せ」という言葉に込められています。
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Vision



あたりまえを、発明しよう。
私たちの事業は、社会の問題や日常生活の中にある「?」が起点です。
だれもがあたりまえだと思って諦めている世の中の常識や仕組みを疑い、
課題の本質を見極め、テクノロジーを駆使して解決していく。
そして、新しいあたりまえとして定着させていくことが、
私たちの事業が目指すビジョンです。
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Our Business
リブセンスの事業と社会の課題 リブセンスの事業領域

人は誰もが幸せに向かって生き、人生の転機から日々の嗜好に至る リブセンスの事業は、解決すべき課題の内容に加え、社会に大きなイ
まで、幸せに近づくために選択をしています。 ンパクトを与え、新しい「あたりまえ」となりえるかという基準を大切
インターネットの出現以降、あらゆる分野において選択肢と選択の にしています。人生の時間に占める割合が高く、大きな意思決定を伴
ための情報量は爆発的に増加しました。それらの情報は人の選択を う「仕事」や「住まい」にまつわる領域を皮切りに、社会が求める課
大いに助けています。しかし、未だ個人や組織が常に最適な選択を 題解決に向けて、広く果敢に取り組んでいきます。
行える状態にはなっていません。
例えば、転職の場面。転職者の転職理由には職場環境や人間関係、 リブセンスのこれから
やりがいといった要素が多く挙げられる一方、企業が公開している
求人票のみからそれらの要素を判断するのはほぼ不可能です。ま 現 在、リブ センスではマッハ バイト、転 職 会 議、転 職ドラフト、
た、企業は採用競争が加速する中、自社にフィットする人材へのア IESHIL(イエシル)に加え、将来の当社の柱となりえる新たな事業
プローチやジャッジに多大な労力を使っています。一方、スキルや の開発・運営を行っています。
人物像の判断が個人の主観のみに委ねられている会社も少なくあり いずれの事業も世の中に新しい価値を提供し、ユーザーや企業の最
ません。このように、今でも様々な場面で情報の不均衡さや情報処 適な選択に貢献しているものの、世の中の新たな「あたりまえ」とな
理の非効率さに由来するミスマッチが発生しています。 るにはまだ道半ばです。当社は、
事業の規模を拡大してより多くの人々
そのような最適な選択を妨げる「構造の歪み」を社会の課題と捉え、 にサービスを届けること、そしていずれ、当社のサービスが世の中の
テクノロジーによって解消するのがリブセンスの事業です。 「あたりまえ」となり、
社会の課題が解決されることを目指しています。
また、構造の歪みは既存プレーヤーにとっては事業の前提でもありま
す。現状に最適化された事業を行っている競合に対し、リブセンスが
歪みの解消を図っていくことは顧客の課題解決と事業上の差別化要素
を両立し、構造的な優位性を作ることにも繋がります。
リブセンスは、事業を通じて「人の最適な選択」を追求し、持続的な
成長と経営理念「幸せから生まれる幸せ」の実現を図っていきます。
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Our History
4 月 紹介型マッチングサービス knew

(ニュー)
」プレリリース
2月 BtoB のサービス比較・発注情報サイト imitsu
「 (現 アイミツ)」 11 月 面接最適化クラウド batonn(バ

共同運営を開始 トン)
」β版をリリース
8月 連結子会社 Livesense America」設立





2月 競争入札型転職サービス「転職ドラフト」サービス開始
2月 東京都新宿区(早稲田大学内)にて株式会社リブセンスを設立 12 月 東京証券取引所マザーズ市場へ株式上場 2020
4月 アルバイト求人サイト「ジョブセンス(現 マッハバイト)
」サービス開始    転職クチコミサイト「転職会議」の会員機能を
リニューアルし本格稼働 2019
3 月 東京都港区(竹芝)へ本社移転
2018 4 月  東京証券取引所の市場区分再編に
5月 成功報酬型正社員転職サイト「ジョブセンスリン 伴いプライム市場へ移行
ク(転職ナビ)
」サービス開始
10 月 東京証券取引所市場 2017
   第一部へ市場変更
8 月 東京都新宿区 (高田馬場)へ本社移転
10 月 資本金を 300 万円から 1,500 万円へ増資 2016
2015 10 月 東京地区のオフィス拠点を1カ所に集約


2013 1月 連結子会社「株式会社フィルライフ」設立
連結子会社「株式会社リブセンスコネクト」を設立
2012 9月 京都府京都市に新オフィス(京都オフィス)を開設 2022 年 1 月に閉鎖)


2011 1月 東京都品川区(目黒)へ
本社移転

6 月 「ジョブセンスリンク」のサイト名を「転職ナビ」に変更しリニューアル
2009 9 月 「ジョブセンス」のサイト名を「マッハバイト」に変更しリニューアル

4月 成功報酬型賃貸情報サイト DOOR 賃貸」サービス開始


10 月 派遣社員求人サイト「ジョブセンス派遣」サービス開始
2006 4月 株式会社 waja を連結子会社化
12 月 東京都渋谷区(渋谷)へ本社移転 新卒就活サービス 「就活会議」サービス開始
8月 不動産情報サービス IESHIL」サービス開始

3 月 「ジョブセンス」をリニューアルし、全国展開 9月 宮崎県宮崎市に新オフィス (宮崎オフィス)を開設




売上高推移
サービス終了、譲渡、解散など、2022 年末時点で当社が運営していない事業もしくは法人
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目次


イントロダクション 人事戦略 編集方針

本報告書は、株 主・投 資家をはじめとしたステークホルダーの皆
3 Philosophy 30 人事・組織の方針 様に当社グループをより深くご理解いただき、対話を促進するとと
もに、広く社会からの信頼を得ることを目的に制作しています。
4 Vision
私たちリブセンスは「幸せから生まれる幸せ」の経営理念のもと、
5 Our Business インターネットをベースとして複数の事業を展開しています。
マテリアリティ
6 Our History 生 産設備や販 売するモノを持たないインターネットビジネスにお
33 リブセンスのマテリアリティ いては、サービスの質やサービスを運営する人材が最も重要なファ
クターです。そして、サービスを通じて社会をより良くしていくこと、
トップメッセージ
34 社会の課題を解決し、価値を創出する 個人や組織のより良い選択を支援していくことが 私たちの使命で
35 社会の基盤創造に貢献する す。
8 トップメッセージ 初回発行となる今回の報告書においては、上記のような当社の考
37 持続的な成長を実現するための基盤を構築する
え方と非財務情報を含めた価値創造の全体像をお伝えすることに
注力しました。
価値創造 ステークホルダー・社会からの信頼を得ていくには持続的かつ誠
ガバナンス
実な開示が不可欠です。今後も皆様のご意見を反映しながら、統
12 価値創造ストーリー
39 コーポレート・ガバナンス 合報告書の質的向上を図っていきます。
13 価値創造プロセス
45 役員紹介 報告対象期間
14 独自性と強み
46 社外取締役からのメッセージ 2022 年度 2022 年 1 月 1 日~ 2022 年 12 月 31 日)

16 財務方針 一部に 2023 年 1 月 1 日以降の活動内容等を含みます。
17 2022 年度財務レビュー
パフォーマンスデータ 報告対象組織
株式会社リブセンスおよびグループ会社
48 財務ハイライト
リブセンスの事業
49 財務データ Web サイト
19 事業理念と事業ポートフォリオ
51 非財務データ コーポレートサイト https://www.livesense.co.jp/
21 マッハバイト IR 情報 https://www.livesense.co.jp/ir/

23 転職会議
参考ガイドライン
25 転職ドラフト
54 株式情報 国際統合報告評議会 IIRC)
( 「国際統合報告フレームワーク」
27 IESHIL 経済産業省「価値協創ガイダンス」
55 会社情報
28 新規事業
イントロダクション トップメッセージ 価値創造 リブセンスの事業 人事戦略 マテリアリティ ガバナンス パフォーマンスデータ 8

トップメッセージ

デジタル情報社会の変化と私たちのビジネス

2023 年、リブセンスは創業 17 年、上場から 12 年を迎えました。
創業当時はまだ iPhone も世の中に登場しておらず、サーバ環境や処
理できるデータ量も限られていました。時が経つに連れて、多くの人
がスマートフォンを持つようになり、どこでもインターネットに繋が
るようになりました。また、クラウド化が進んで大量のデータを保持
できるようにもなり、AI やアルゴリズムをより適切に活用できる環
境へと進化しています。
こうした社会的な変化や事業環境の変化は、想像よりも速いものだっ
たと感じています。私の好きな言葉に「人は 1 年でできることを過大
評価しすぎる、そして 10 年でできることを過小評価しすぎる」とい
うものがあります。その言葉どおり、この 10 年の変化は「こんなに
変わるものなのか」と思うほど大きなものでした。
2045 年にはシンギュラリティ※ が訪れるとも言われていますが、
ChatGPT など、局所的には人間を大きく超えると思われるレベルの
技術も登場しています。2045 年より早くシンギュラリティに到達す
ることも十分にありえます。
リブセンスではこれまでも、サービス内のユーザーデータの記録・解
析を行う基盤「Livesense Analytics」や、機械学習にもとづく処理
を実行する基盤「Livesense Brain」を自社独自で構築し、データ活

変化の激しい時代にあっても、 用と技術力向上に取り組んできました。しかし、変化のスピードが速
く、常にもっと先があると予測できる状況においては、自分たちが先

「幸せから生まれる幸せ」を変わらず追求し続けます んじているという感覚を持つことはむしろ危うさにつながります。常
に変化を追いかけ、自らも変化し続けなければならないと改めて感じ
代表取締役社長兼執行役員 ています。
村上 太一 ※技術的特異点。人工知能(AI)をはじめとする技術が人類の知能を大きく超える転換点
イントロダクション トップメッセージ 価値創造 リブセンスの事業 人事戦略 マテリアリティ ガバナンス パフォーマンスデータ 9




創業以来、変わらず大切にし続けてきた想い こうした創業時からの一貫性は、企業としての強さにもつながってい
ると感じます。今、SDGs(持続可能な開発目標)などを含めて、企
外部環境は大きく変化しましたが、一方で、創業以来リブセンスが掲 業が社会と共存し、社会にとって意味ある事業を行うことが問われる
げてきた経営理念「幸せから生まれる幸せ」や「あたりまえを、発明 ようになっていますが、リブセンスは創業以来その思想を持ち続け、
しよう。
」というビジョンは変わらずに大切にしてきたという実感が 実践し続けてきたと自負しています。
あります。
社会が大きく変わっても、人間が日々の生活を営み、
「幸せになりたい、 コロナ影響からの回復に注力した 2022 年度
他の人と交流したい」と願うことは変わらないものだと思っています。
ただ、情報があふれる中で生活をしていると、より早く、より多くを 2020 年度から 2021 年度にかけては、新型コロナウイルス感染症の
知りたいという過剰な欲求が生じます。それらを刺激するような商品 影響によって採用市場が低迷し、それが収益に影響を与える苦しい状
やサービスがどんどん世の中に生まれているのも事実です。 況が続きました。しかし、2021 年度には構造改革に踏み出し、これ
私たちは、どんなに収益性が高くても掲げてきた哲学にそぐわない からの事業の方向性を明示するとともに、
「転職ナビ」の事業撤退と
ビジネスは手がけないという意志を貫いてきました。
「リブセンスの いう決断も行いました。黒字化という目標にフォーカスを当てるとと
サービスを使って良かった」
「使うことで社会全体が一歩前に進んだ」 もに、目標を達成できるという意識を社内に根付かせることに注力を を基礎にした、新たな収益源の創出」を目標に掲げ、増収増益と新た
と感じられるようなサービスを作り続けることが、
「幸せから生まれ してきた 1 年でした。 な展開を目指していく考えです。
る幸せ」に通じるのではないかと思っています。例えば、
「マッハバ そうした変化の流れを、業績面で具体的に形づくることができたのが
イト」に数多くの案件が掲載されることで、求職者が適職を選択で 2022 年度だったと考えています。主要事業の成長と収益力強化施策 テクノロジー企業だからこそ問うべき「人間性」
きるようになった。
「転職会議」に企業の口コミが掲載され可視化さ によって増収、通期黒字を実現することができました。厳しい状況を
れることによって、ブラック企業という言葉が世の中から減ってき 乗り越え、期初計画を大きく上回る利益を実現したメンバーに報いよ 2022 年度は、これまで変わらず掲げてきた経営理念やビジョンをよ
た。
「IESHIL」で中古マンションの価格データをオープンにするこ うという思いから、特別賞与の支給による還元ができたこともうれし り言語化できるようになった年でもありました。
「最適な選択を妨げ
とで、不動産事業者とユーザーの間の情報の非対称性が減ってきた。 く感じています。 る構造の歪みを社会の課題と捉え、テクノロジーで解決する」という
それら一つひとつは、小さな前進かもしれません。しかし未来から このように既存事業の回復は順調に推移した一方で、周辺領域への展 事業理念に基づき、 DX によるモデル刷新」
「 「高い透明性」
「人間性
見たとき、小さな前進の集合体が社会を変える力になっていてほし 開や新たな成長領域への進出は課題が残る形となりました。こうした の尊重」の 3 つの事業テーマを改めて明文化しています。
いと願っています。 実績を踏まえて、2023 年は「既存ビジネスの強化」と「現在の事業 テクノロジーを駆使してビジネスを行う企業として、デジタル化に
イントロダクション トップメッセージ 価値創造 リブセンスの事業 人事戦略 マテリアリティ ガバナンス パフォーマンスデータ 10




よって利便性や効率性を向上させること、情報の非対称性を解消して とが求められるようになるのではないかと考えています。
「転職ドラ また、メンバーが個性を発揮するためには、マネージャーがそれを許
透明性を高めることでミスマッチを減らすことは当然目指すべきテー フト」で提案メールを自動で一斉送信せず、企業が一通ずつスカウト 容し、一人ひとりの成長度ややりがいを見極めて采配することも重要
マです。その上で、デジタル化や機械化が過度に進むことによるデメ を作成する仕組みを設けているのも、そうした思いを形にした一例と です。このため、今後はマネージャー層を強化し、現場での指導力を
リットを意識し、人間のあるべき姿にも目を向けなければならないと 言えます。 上げていくことにも注力していきたいと考えています。
考えています。アルゴリズムが高度化することで情報量が増えた反面、 さらに、この数年でガバナンス体制の強化にも取り組み、2023 年度
人々がそれらの情報に違和感を感じたり、最適な意志決定につながら 個の強さが、次の時代の新しい価値を築いていく には社外取締役が過半数となりました。それぞれに専門性を持った役
ないケースも生じています。情報があふれる時代だからこそ、テクノ 員の視点を活かし、複合的に経営の意志決定を行えるようになったと
ロジーの使いどころを見極め、人間味のあるマッチングを実現するこ リブセンスでは、事業の企画から開発、マーケティング、セール 実感しています。
ス、カスタマーサポートまで、すべてのプロセスを内製化してお
り、人材が最大の資本であると捉えています。ビジョンを実現す これからも、事業を通じて人々の幸せに貢献する
るためには、メンバー一人ひとりが社会のためを思って個性を発
揮していくことが重要です。それぞれのメンバーが持っている強 リブセンスという社名は、 LIVE =生きる」 SENSE =意味」に由
「 「
みを掛け合わせることで、より広く伝わるものを生み出せると考 来します。人としてのあるべき姿や誠実さを大切にしようという思い
えています。 を、創業以来変わらず持ち続けてきました。
ベンチャーマインドを大切にし続けてきた会社ですから、世の中の 株価や時価総額、業績という面では今より高い時期もありましたが、
基準からすれば個性的な人材が集まっているとは思いますが、型に 今が当時より悪いとは思っていません。過去との比較や短期的な視点
はまらないようなやんちゃな人がもっと増えると、サービスに新し に囚われず、常に長期の視点でより良い未来を作る、そのための改善
い価値を付加したり、これまでにない領域を切り開く力になってく のサイクルを回し続けることが重要だと考えています。もちろん短期
れるのではないかと感じています。こうした個性あふれる人材が活 の実績は大切ですが、創業の意思を形にし続けることにもこだわり続
躍できるよう、社内のルールや手続きは可能な限り減らし、創造性 け、両輪で進んでいくことが会社の風土やブランドを強くすることに
を発揮できるようにしています。また、メンバー間の関係性が部門 つながると信じています。
内で閉じたものにならないよう、職種間など横のつながりを強化す これからも私たちは、社会の不便や非効率を解消し、新しい価値を作
るようなコミュニケーション施策にも力を入れ、新しい刺激によっ り続けることで「幸せから生まれる幸せ」を実現していきたいと思い
て成長を促しています。 ます。
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価値創造
イントロダクション トップメッセージ 価値創造 リブセンスの事業 人事戦略 マテリアリティ ガバナンス パフォーマンスデータ 12




価値創造ストーリー

選択の最適化を通じ、世の中の「幸せ」を増やす 情報格差を是正する「転職会議」は、求職者に「企業の口コミ」と る原動力となっているのが「企業風土」「変化を生む組織」「事業創
いう新たな情報源を提供し、最適な職場選択を支援しています。 出力」の 3 つの要素です。
リブセンスが社会に提供する最も重要な価値(アウトカム)は「社 その後、デジタル技術は飛躍的に進化・浸透しました。世の中が効 リブセンスにおいては、「今ある事業を大胆に変革すること」「新た
会における選択の最適化」です。人は幸せに向かって日々選択を繰 率化され様々な情報が流通するようになった一方、大量のデータを な事業に挑戦すること」はまったく特別なことではなく、当然やる
り返しています。その選択をサポートすることは個々の人生を豊か 統計的に処理した結果のマッチングは、必ずしも個人にとって最適 べきことと理解されています。これは、大学起業でスタートした当
にし、世の中の幸せの総量を増やすことに繋がります。それこそが とは限りません。リブセンスは、画一的なスカウトメールを廃した 社の創業以来の DNA と、従業員の理念・ビジョンへの共感による
私たちの目指す価値創造です。 「転職ドラフト」等によって、この新たな課題に挑戦しています。 ものです。リブセンスの採用においてはスキル・能力に加えカル
社会は常に変化し、人々の最適な選択を妨げる課題も移り変わって そして現在、生成 AI が世の中を大きく動かそうとしています。デ チャーマッチを重視しており、変化や挑戦を志向する風土が培われ
いきます。社会に価値を提供し続け、永続的な成長を実現するため ジタル技術は進化を続け、シンギュラリティの到来も現実味を帯び ています。
には、外部環境の変化を的確に捉え、自ら変化し新たな価値を生み てきました。私たちを取り巻く環境がどう変化するかを正確に予測 そのような風土を事業の運営と創出に活かすため、組織形態は「事
出すプロセスが欠かせません。 することは困難ですが、環境の変化に伴って新たな課題が出現して 業部制」
「インハウス運営」
「職種リーダー(VP)制度」を組み合
くることは間違いなく、その課題も多くはテクノロジーやビジネス わせてデザインしました。リブセンスでは、サービス単位の事業部

外部環境の変化と変化への対応 によって解決が可能なはずです。 門ごとに開発・デザイン・企画・営業・CS の各職種を直接雇用中
心で配置するとともに、職種リーダーによる横串の人材育成機能を
リブセンスが創業した 2006 年、情報システムやインターネット 価値創造を可能にする資本と成長の原動力 組み合わせた組織運営をしています。これにより、一貫した意思決
は急激な進化の過程にありました。一方で、その広がりは現代から 定と素早い行動、個人の成長加速と外部環境の変化に応じた戦略の
見るとまだ十分とは言えず、世の中には多くのアナログで非効率な このような変化への対応と価値創造を可能にする資本(インプット) 柔軟な転換や遂行を実現しています。
仕組みやサービスが残っていました。リブセンスは、その中でアル が、私たちが保有する人的資本と多くの事業創出経験、システム基 これらの風土や組織をベースに社内に蓄積されたノウハウやデータ
バイト求人に着目し、アルバイト求人サイト「ジョブセンス(現マッ 盤やデータを始めとする技術資産です。固定資産を持たず、サービ と、「あたりまえを、発明しよう。」というビジョンに基づき、リブ
ハバイト)」を立ち上げました。紙の求人誌を前提とした課金形態 スの質やビジネスモデルが勝負を決める IT 業界においては、優秀 センスでは 30 以上の新規事業に挑戦してきました。成功・失敗に
やビジネスモデルを再構築し、「成功報酬」「お祝い金」を特長とし な人材はきわめて大きなレバレッジを生み出します。また、競争優 かかわらずこれらの事業創出経験は貴重な資本となり、次の事業の
たこの事業は現在でも当社のメイン事業です。 位を確立 維持するためには、
・ 他社にはない独自のデータやそのデー 創出と現在の事業の変革を支えています。
また、流通する情報の少なさは情報の非対称性を生み、人生の選択 タを活用する仕組みが大きな力となります。 私たちはこのような仕組みを基に社会に価値を提供し、より良い社
にも影響を及ぼしていました。転職の場面における求職者と企業の これらの資産を最大限にビジネスに活かし、持続的な成長を実現す 会の実現と永続的な成長を目指しています。
イントロダクション トップメッセージ 価値創造 リブセンスの事業 人事戦略 マテリアリティ ガバナンス パフォーマンスデータ 13




価値創造プロセス マテリアリティの詳細は P33 をご覧ください。 
 ~  はマテリアリティと対応しています。





インプット ビジネス アウトプット アウトカム



人的資本 4 4
最適な選択を妨げる構
1 社会における
変化を生む組織
多様で高度な 造の歪みを社会の課題 選択の最適化

プロフェッショナル人材 多様なプロフェッショナルの
協働と成長支援
と捉え、テクノロジーで

解決する 社会の構造的な歪みを是正し、人々が
最適な選択をできる社会を実現する

知的資本 SERVICE

多くの事業の創出経験 事業創出力
人材の成長・増加と
独自の分析・機械学習 社会の課題の変化に応じた
基盤とデータ 事業拡大
事業の創造・変革



財務資本 安定した財務基盤
企業風土 収益の増加

理念、ビジョンへの共感

社会・関係資本

各サービスの顧客・ユーザー基盤 社会・環境に対する
相互に価値提供するパートナー企業 責務の履行
ガバナンス / セキュリティ・プライバシー 6 7




外部環境
・不便で非効率なオペレーション ・過度な機械化による、 ・デジタルや AI の進化による
デジタル化の進展に伴い、 ・情報の不透明さ   個の多様性・価値観の軽視  新たな課題の発生
社会の課題は変化してきた
イントロダクション トップメッセージ 価値創造 リブセンスの事業 人事戦略 マテリアリティ ガバナンス パフォーマンスデータ 14




独自性と強み

風土と組織が育む事業創出能力
変化を生む組織 事業創出力
リブセンスは創業以来 17 年間、新たな事業の立ち上げに挑戦し続
多様なプロフェッショナルの協働と成長支援 ノウハウ・行動特性 社会の課題の変化に応じた事業の創造・変革
けてきました。その数は撤退・譲渡した事業を含めて 30 以上にの
ぼり、うち 9 事業は年間売上高 1 億円規模までグロースしています。
多くの事業を生み出してきた要因のひとつは、事業創出の過程で得
られた個々のノウハウを組織の中に蓄積し、横断的な事業改善や新 ビジョン・行動規範の浸透 変化経験と事業創出の DNA

規事業の創出に役立ててきたことです。例えば、アルバイト事業で
生まれた成果報酬型モデルを中途採用領域や不動産領域に展開す
る、人材領域で培われたアルゴリズムをマッチングアプリに応用す
#00b0ec #f6b317




企業風土
H 196° H 40°




る、特定の事業で生まれた広告出稿やコンテンツ作成のノウハウを
S 85% S 90%



B 85% B 96%



理念・ビジョンへの共感
事業間で共有するなど、その応用分野は多岐にわたります。
さらに、蓄積・転換されるのはノウハウだけではなく、事業創出に
Fix
必要なコンピテンシー(行動特性)も含まれます。これは当社のビ
Jobsense Haken Logo Design Projection SCALE ガイドライン参照



C: 79 M: 74 Y: 71 K: 45 C: 0 M: 52 Y: 91 K: 0 C: 67 M: 28 Y: 100 K: 0


#00b0ec #32bbd6 #f6b317 #f6b317




ジョンである「あたりまえを、発明しよう。」にも現れており、社
H 196° H 189° H 40° H 0°



S 85% S 73% S 90% S 50%




会や日常生活の中にある「?」を見過ごさず、常識を疑い課題の本
B 85% B 78% B 96% B 89%




質を見極めるような行動規範が組織全体に根付いています。リブセ
V ISU A L ID E N T IT Y Fix carimo Logo



ンスが立ち上げた事業はすべて、社内で生まれた「なぜ転職のとき
Design Projection


#34B0E2 DOOR Logo Design Projection by door





創業以来の新規事業数
に企業の内情が見えないんだろう」「なぜ転職では年収が最後に提 COSPA LOGO

ICON TYPE STANDARD TYPE



示されるのだろう」「なぜ採用面接は複雑かつアナログなんだろう」 キャリモ




といった疑問や課題意識に端を発しています。
Fix Motors-net Logo Design Projection
以上 SCALE ガイドライン参照



C: 79 M: 74 Y: 71 K: 45 C: 26 M: 100 Y: 100 K: 0 C: 62 M: 52 Y: 49 K: 0 KANA TYPE




世界でいい(商品)を選ぶ。
世界で一番いい証券を選ぶ。

C: 100 M: 100 Y: 100 K: 100 C: 29 M: 100 Y: 74 K: 0
世界でいい選択をする
イントロダクション トップメッセージ 価値創造 リブセンスの事業 人事戦略 マテリアリティ ガバナンス パフォーマンスデータ 15




変化を生み出す組織体制
事業部制
多様なプロフェッショナルの協働 事業部ごとに全職種を配置し内製で事業運営


リブセンスの事業創出・運営能力のポイントのひとつが、全職種を
内製していることによるチーム一貫体制です。リブセンスでは、サー
ビスごとに事業部に分かれる事業部制の組織形態を採っており、事 Engineering
Skill
業内では企画からデザイン・システム開発、マーケティング、セー Sales & BizDev
ルスやカスタマーサポートまで、すべての重要プロセスを内製化し VP 制度
Design
ています。社内で素早く PDCA を回し続けることでサービスの価 職種領域ごとの
リーダーを設置 Business
値向上を図るほか、各職種領域におけるノウハウや経験を社内に蓄 Operation
Career
積することで、事業の創出や変革を確度高く行うことができます。 Product &
Marketing 専門スキル向上 迅速な連携と
また、チーム一貫体制のもう一つのメリットは、職種の業務範囲を キャリア支援 変化創出
超えた「越境型人材」の創出です。複雑化し、競争が激化する現代
の IT 業界においては、専門領域における個別最適の集合で競争に
勝つことは難しくなっています。リブセンスでは各職種の強みを組
み合わせ、全体最適で勝つ戦略を描くべく、「越境型人材」を推奨
しています。職種同士の距離が近いリブセンスにおいては、セール 域に設置されています。各職種領域への理解が深い VP によって
VP 制度による成長支援
スやマーケテング職も SQL でデータベースを参照しながら営業や 職種ごとのロールモデルやリブセンスにおけるキャリアモデルの形
メディア改善に取り組んでいます。他にも、エンジニアが直接カス リブセンスには事業部によるタテの組織構造に加え、職種ごとのヨ 成、職能向上などのミッションが推進されています。
タマーの声を聞いてみたり、企画職がシステムや法務の観点を統合 コの組織構造である VP(Vice President)制度があります。 事業運営においてはタテの事業部によって事業ビジョン・方針の浸透
しながら新機能の導入を進めたり、職種を越境しながらサービスの リブセンスにおける VP は職種領域ごとのリーダーに該当し、エン が図られた上で迅速な意思決定と職種間連携がされると同時に、VP
向上に取り組んでいます。 ジニアリング、デザイン、プロダクト&マーケティング、セールス 制度によって専門能力の向上やノウハウ共有、個人のキャリアアップ
&ビジネスディベロップメント、ビジネスオペレーションの 5 領 が促されることで、会社全体の価値創造能力が高められています。
イントロダクション トップメッセージ 価値創造 リブセンスの事業 人事戦略 マテリアリティ ガバナンス パフォーマンスデータ 16




財務方針

株主・投資家へのメッセージ 2023 年度全社方針と投資戦略 株主還元方針

日頃より多大なるご支援を賜り、誠にありがとう 喫緊の課題であった黒字化、そして黒字体質への再転換を果たし 当社は、株主に対する利益還元を重要な経営課題のひとつであると
ございます。 たことから、2023 年は持続的な成長に向けた基盤作りと投資の 認識しており、具体的な利益還元の方法及び構成については、資本
取締役兼執行役員 当社は過去新型コロナウイルス感染症の影響によ フェーズとなります。 構成のあり方や投資計画、財務状態、経営成績及びキャッシュ・フ
桂 大介
り厳しい状況にも置かれましたが、それを事業・ 具体的には「既存ビジネスの強化による、持続成長基盤の確立」
「現 ローの状況等を勘案し、適宜最適な方法を検討してまいります。
組織両面における改革の契機とし、業績向上へと努めてまいりまし 在の事業を基礎にした、新たな収益源の創出」
「新たな事業における 現在、当社は配当による株主還元は行っておらず、利益の全額を内
た。当時の苦境を支えてくださった皆様には深く感謝いたします。 PMF の実現」の 3 点を主要な取り組みテーマとし、増収増益基調

部留保及び成長投資に充てております。
引き続き持続的・中長期的な企業価値の向上を図ると共に、透明性 を維持した上で中長期的な成長に向けた投資の強化を行います。 これは、当社が安定的な経営基盤及び持続成長基盤の確立の過程に
の高い情報開示を続け、株主の皆様をはじめ、関係各位の皆様のご 投資については、 あるためであります。内部留保資金を充実させ経営基盤の安定化を
期待に応えてまいります。 1. 既存顧客の取引拡大のための広告投資 図ると共に、事業の基盤確立や拡大のための投資によって一層の企
今後ともご支援を賜りますよう、なにとぞよろしくお願い申し上げます。 2. 新たな成長の柱を創るための新規事業投資 業価値向上を図ることが、株主に対する最大の利益還元に繋がると
3. 中長期成長を支える人材投資 考えております。

2022 年度の総括 を主要な投資項目とします。

市場変更について
※ PMF(プロダクトマーケットフィット):サービスが特定の市場において、顧客から受け入れられている状態



当 社 は 新 型 コ ロ ナ ウ イ ル ス 感 染 症 の 影 響 に よ っ て、2020 年、
2021 年と 2 年連続で創業以来初となる 10 億円超の営業赤字を計 2023 年 12 月期連結業績予想 (百万円) 当社は現在プライム市場に上場していますが、2022 年 12 月末時
上しました。2022 年はこのような苦しい状況から脱却し、黒字転 点において同市場の上場維持基準を満たしていません。
FY2023
FY2022 YoY 増減額
換への道筋をつける 1 年と位置付けていました。 業績予想
このたび、株主の皆様が安心して当社株式を保有・売買できる環境
そのために前年から進めていた不採算事業の撤退や固定費削減等の 売上高 4,757 6,000 26.1% 1,242
を整え、事業成長に集中することが重要と判断し、東京証券取引所
施策を着実に実行するとともに、各事業においても売上・利益成長 営業利益 284 350 23.2% 65 の規則改正を機にスタンダード市場への移行を選択いたしました。
を実現するための成長戦略を推進していきました。 経常利益 438 500 14.1% 61 その上で、安定的・継続的にプライム市場の上場維持基準を充足す
結果として、黒字体質への再転換は順調に進捗し、当初予定を前倒 親会社株主に る状態を保つことができるよう企業価値を高め、将来的に改めてプ
537 460 △ 14.4% △ 77
しする形で黒字化を実現することができました。 帰属する当期純利益
ライム市場への上場を目指します。
イントロダクション トップメッセージ 価値創造 リブセンスの事業 人事戦略 マテリアリティ ガバナンス パフォーマンスデータ 17




2022年度財務レビュー
業績概要 業績推移

2021 2022 YoY 売上高 営業利益
売上高 ■マッハバイト ■転職会議 ■転職ドラフト ■転職ナビ ■その他
4,179 4,757 +13.8%
(百万円)
5000 4,757
営業利益 4,179 29
△ 1,112 284 -

(百万円) 620
530 固定費削減等 特別賞与 FY2022
954 +290 △79 営業利益
営業利益率 320

転職ナビ撤退 +284
- 6.0 -
(%) による損失減

+330
経常利益
(百万円)
△ 916 438 - 2000
2,943 FY2021 既存事業


親会社株主に帰属する
2,515 営業利益 営業利益増
△1,112 +854
当期純利益 △ 943 537 -
(百万円)

(百万円) (百万円) (百万円)





求人ニーズの上昇に加え、既存事業において顧客への拡販を積極的 マッハバイト、転職会議、転職ドラフトの主要 3 事業がすべて前 主要 3 事業を中心とした事業成長が黒字化に大きく寄与しました。
に推進したこと等により、売上高は前期比 13.8% 増となりました。 期比増収となりました。 また、事業成長に加え、2023 年 1 月に「転職ナビ」事業から撤退
また、利益面においては、既存事業が売上高の増加に伴い増益と マッハバイトは顧客の採用ニーズの回復に合わせた積極的な拡販を したことで当該事業の損失分がなくなったこと、オフィスの移転・
なったことに加え、不採算事業の撤退や固定費削減等の取り組みに 行うと同時に、セールスとマーケティングの連携による高効率な集 閉鎖や有期雇用社員・業務委託の契約見直し等により固定費を削減
より、営業利益は期初の計画より前倒しで黒字転換を実現いたしま 客を行うことで顧客ニーズを満たし、取引を拡大しました。 したことから、2022 年度の目標であった「黒字体質への再転換」
した。親会社株主に帰属する当期純利益は、税効果会計上の繰延税 転職会議はサイト改善により閲覧者数が増加したほか、セールスに を実現し、3 期ぶりの黒字となりました。
金資産の回収可能性を見直したことにより法人税等調整額を計上し より大口提携先の予算枠を獲得いたしました。 また、期初計画を大きく上回る利益を実現したことに伴い、従業員
た結果、大きく増加しました。 転職ドラフトは IT エンジニアの採用ニーズの高さを背景に、参加 への特別賞与も計上しています。
会員数及び参加企業数は前期比で増加基調が続きました。加えて、
料金体系の改訂も寄与し、大幅に増収となりました。
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リブセンスの事業
イントロダクション トップメッセージ 価値創造 リブセンスの事業 人事戦略 マテリアリティ ガバナンス パフォーマンスデータ 19




事業理念と事業ポートフォリオ

リブセンスの事業理念と事業テーマ 事業ポートフォリオの最適化方針 事業ポートフォリオ最適化の進捗

会社の大きな方向性を示し組織をまとめるにあたって、経営理念や リブセンスは、社会の課題を解決し、新しい「あたりまえ」を創造 新規事業開発のための人的リソース確保を目的に、2019 年には
ビジョンの存在は欠かせません。しかし、それらはときに大きすぎ、 するため、特定の事業領域にこだわらず複数の事業を運営するとと 「DOOR 賃貸」 2020 年には「就活会議」の 2 事業を他社に譲渡

あるいは抽象度が高すぎるために現実との接続が見えにくくなるこ もに、常に事業ポートフォリオの最適化を図っています。 しました。
とがあります。リブセンスでは経営理念「幸せから生まれる幸せ」 ただし、「特定の事業領域にこだわらない」ということは「何でも これを受け、2020 年からは大幅に体制を強化し新たな事業の開発
およびビジョン「あたりまえを、発明しよう。」と一つひとつの事 良い」ということではありません。当社の運営する事業は、原則と を進めています。新型コロナウイルス感染症の影響により 2020
業を接続するため、ひとつの事業理念と 3 つの事業テーマを設け して「最適な選択を妨げる構造の歪みが存在する」「社会へのイン 年、2021 年の 2 年間は大きな連結営業損失を計上しましたが、こ
ています。これらはリブセンスが事業を通して解決したい課題であ パクトが大きい」「新しい『あたりまえ』を生み出せる」の 3 点を の間も継続して投資を行ってきました。
り、事業創造や事業変革の指針でもあります。 満たす必要があると考えています。 これまで複数の事業案の検証を行っており、現在は紹介型マッチン
この 3 点を満たす事業を常に模索すると同時に、既存の事業も時 グサービス「knew」と面接最適化クラウド「batonn」の 2 事業
事業理念 代の変遷に合わせて常にアップデートを図っています。 の検証が進捗しています。
最適な選択を妨げる構造の歪みを社会の課題と捉え、テクノロジー また、基準を満たさなくなった事業や収益の向上が難しい事業につ
で解決する いては適宜撤退や譲渡を検討し、経営資源を適切に配分することで、
新規事業投資額
リブセンス全体としての成長と新しい「あたりまえ」の創造を目指
事業理念に基づく 3 つの事業テーマ します。 譲渡

1. 利便性・効率性を向上させる、DX によるモデル刷新 検証開始

2. フェアな選択のための高い透明性 リブセンスの事業参入基準

3. 機械的な処理ではない、誠実で人間らしいマッチング ・最適な選択を妨げる構造の歪みが存在する 242
・社会へのインパクトが大きい
・新しい「あたりまえ」を生み出せる 136



(百万円)

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事業一覧 主要事業の構成

当社の主要事業はマッハバイト、転職会議、転職ドラフトの 3 事
アルバイトの求人広告をサイト上へ掲載し、求職者へ求人情報を提供することで、採用決定をサポートするサー 業で、連結売上高の約 95% を占めています。その中でも創業事業
ビスです。求人広告掲載企業にとっては成功報酬型の価格体系や費用対効果の高さ、求職者にとっては採用が
であるマッハバイト(旧ジョブセンス)は、売上の過半を占め、人
決定した際に「祝い金」が贈呈されることなどが特長です。
員構成でも最多となっています。利益においては転職会議、転職ド
ラフトも大きく貢献しており、この 3 事業がリブセンスの収益の
社員による企業の評判・社風・面接対策をはじめとする口コミ情報や求人情報を閲覧できるサービスです。 柱となっています。
求人票からではわからない企業の情報を提供し、転職者がより自身に合った企業へ入社できるようサポート
近年は転職ドラフトが高い成長率にあります。連結売上高に占める
します。
割合は、2020 年には 4.8% でしたが、2022 年には 13.0% まで
増加しました。
プロスポーツの選手獲得時に行われるドラフト会議のように、IT エンジニアをドラフト指名(競争入札)する
サービスです。指名時に想定年収や個別の指名理由が提示されるなど、求職者に寄り添った独自のルールによっ
て高い満足度を得ています。
事業別売上高比率

その他
マッハバイト
機械学習によって算出された部屋別の参考相場価格、物件の災害リスクや学区・保育園等の住環境データ等、 5.0%
61.9%
中古マンションの売買判断に必要な情報を閲覧できるサービスです。不動産売買に関する無料アドバイス等、 転職ドラフト
安心して不動産取引を行うためのサポートをします。 13.0%




新規プロダクトの開発及び他社への出資・業務提携・M&A 等による新たな事業の立ち上げを行っています。
その他 現在は紹介型マッチングサービス「knew」や面接最適化クラウド「batonn」など、当社の今後の成長の柱と 転職会議
20.1%
なる新たなプロダクトの開発に取り組んでいます。
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解決したい課題
ミッション
バイトを変える、日本が変わる
アルバイトを探す大きな目的のひとつは「すぐにお金が欲しい」と
現在、日本における雇用者の 4 割近くは非正規雇用です。その人 いうものです。しかし、この目的と「月末締め翌月払い」という標
数は 2000 万人以上で、30 年前と比較すると人数・比率とも 2 準的な給与支払いサイクルには大きなギャップがあります。また、
倍以上に増えています。 アルバイト探しのプロセスもそれ自体が目的ではなく、働くまでの
アルバイトをはじめとする非正規雇用者はあらゆる場所で業務を支 期間や手間は可能な限り短縮すべきです。
えているにもかかわらず、今も多くの課題を抱えています。例えば マッハバイトは、マッハボーナス」による金銭的なメリットやマッ

正社員との待遇差、求人と実態のミスマッチ、年齢・国籍など多様 チングの最適化等による効率的なアルバイト探しを通じ、まずは求
化する人材への対応など。 職者のニーズを充足していきます。
マッハバイトはこういった課題に対し、将来的にはアルバイトとし そして、将来的にはアルバイトという雇用形態そのものが抱える課
てしっかりキャリアを積める世界、キャリアが評価される世界、ひ 題の解決に挑戦していきます。
とつの生き方として安心して働ける世界を目指します。
労働力人口の減少が見込まれる日本において、アルバイトの可能性 アルバイト探しのプロセスにおける課題
が最大限に広がることは、個人においても企業においても大きなイ 求人案件数の増加により
検索・比較
ンパクトがあるはず。 比較の手間が増大

バイトが変われば、日本が変わる。
合格可能性がわからない状態で
マッハバイトはアルバイトの新しい「あたりまえ」を作ります。 応募・面接 応募・面接の繰り返し



勤務


初出勤後、
給与支払い 最長 2 ヶ月後の給与支払い
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事業概要 ビジネスモデルと特長 業績
サービス名 マッハバイト 効率的な採用・求職を実現するアルバイト求人サービス 外部環境の変化に対応し、過去最高の売上高を達成

マッハバイトは求人企業から求人の依頼を受け、Web サイトやア 新型コロナウィルス感染症の影響により、アルバイト採用市場は
サービス内容 アルバイト求人サービス
プリに求人を掲載します。 2020 年に大きく縮小しました。
料金プランは無期限に掲載できる成果報酬型プランと掲載期間で契 マッハバイトは、このような外部環境の変化に対して顧客構成を変
事業開始 2006 年
約する掲載課金型プランがあり、求人企業の採用ニーズに応じて選 えるなどの対策を進めながら、同時に独自の強みの確立に取り組ん
択が可能です。特に「成果報酬型プラン」は採用が決まるまでは完 できました。
売上高 2,943 百万円 2022 年度)

全無料で無駄な費用をかける必要がなく、費用対効果の高い採用が アルバイト採用市場の回復に加え、培ってきた独自の強みを生かし
求人企業 可能です。 て企業の求人ニーズに合わせた集客を行うことで大口顧客との取引
主要顧客
業種例:飲食店、小売店、警備会社等
一方、求職者は検索や広告等を通じてマッハバイトの求人を見つけ、 を拡大し、2022 年度は過去最高の売上高となりました。
応募をします。採用が決まると「マッハボーナス」というお祝い金
・採用決定でもらえるお祝い金「マッハボーナス」

特長
・成果報酬型プラン等、ニーズに応じた課金プラン を受け取れる点が大きなメリットです。
・Web マーケティングや機械学習のノウハウによるマッチング
の最適化 マッハボーナスは求職者のリピートや口コミを促進すると同時に、 売上高の推移
採用を検知し求人企業の不正を防ぐ役割も持っています。 2,943
求人掲載数 28 万件以上 2022 年 12 月末現在)

関連指標
累計会員登録数 約 310 万人 2,515
応募送客
2,283
閲覧/応募
祝い金 情報掲載
成果報酬


ユーザー 顧客
導入・利用して
求職者 求人企業
もらいやすい
成功報酬型サービス

採用 (百万円)
祝い金がもらえる 無駄な費用なし

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解決したい課題
ビジョン
「ここで働きたい」がわかる、ふえる。
転職における情報の非対称性とミスマッチを解消する

わたしたちは、生活している時間の約 3 分の 1 を労働に費やして 転職会議が誕生した 2010 年当時、現在ほど SNS は社会に浸透
います。どの会社で働くか、誰と働くか、どんな働き方をするかは しておらず、企業の実態を知る手段は限られていました。転職会議
人生の大きな意思決定のひとつです。そして、「万人にとって良い は、仕事探しにおける情報の非対称性は転職で生じるミスマッチの
会社」は存在しません。わたしたちは自らのライフステージや志向 要因になっていると考え、「公式にはないリアルな情報」として会
性、価値観に沿って最適な会社を選ぶ必要があります。 社の口コミを集めて公開することで、求職者の情報収集と意思決定
一方、企業にとって人的資本の重要性はますます増しています。自 をサポートしてきました。
社の文化に合う人材を採用すること、自社が求める人材を採用する 口コミによる情報収集が一般的となった現在は、口コミ情報に加え
ために組織改善を行うことは、企業の長期的な成長にとって必須の て企業の公式情報や求人情報、企業側の発信といった情報も充実さ
要素となっています。 せています。転職会議は、より多くの人が納得できる転職を実現す
転職会議は、一般的な求人票からはわからない生の声を集めること る手助けとなることを目指しています。
で、個人には「この会社で働けて良かった」と思えるような選択を、
企業にはエンゲージメントの高い「良い会社」への変革をサポート 求人サイト
します。 企業サイト


・会社概要 ・実年収
・事業内容 ・残業時間
・募集要項 ・面接情報
・福利厚生 ・社員口コミ
入手できる
・IR 情報 企業情報 ・口コミへの返信
・社員インタビュー etc… ・企業概要、求人情報 etc…
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事業概要 ビジネスモデルと特長 業績
サービス名 転職会議 転職希望者の集まるプラットフォーム 大口提携先の予算獲得により、大幅増収

転職会議は約 20 万社 400 万件の口コミを保有する、国内でも数少 転職会議は継続的なサイト改善を続けており、2022 年には閲覧者
サービス内容 転職口コミサイト
ない大規模転職口コミサイトであり、これらの口コミと口コミ閲覧 や口コミ数の増加など、収益の基盤となるサイト価値の向上が進展
のためにサイトを訪問する会員が転職会議の価値の基盤となります。 しました。
事業開始 2010 年
企業の口コミを閲覧する会員は大部分が転職希望者です。会員は、 あわせて、セールスによる提携先の獲得・取引拡大が順調に進み、
転職会議への会員登録時に提携人材紹介会社等に登録する、サイト 大口提携先の予算獲得によって売上高が大きく伸長しました。
売上高 954 百万円 2022 年度)

内の提携求人情報に応募する、といった転職活動が可能です。当社 また、口コミを無制限に閲覧できるサブスクリプション商品「口コ
人材紹介会社 はこれらの提携先から紹介フィーを受け取ります。 ミパス」の利用者も増加しました。
主要顧客
求人情報サイト
また、会員は口コミを投稿することで無料での口コミ閲覧ができま
すが、口コミ投稿が不要な閲覧手段としてサブスクリプション型の
・国内最大規模の転職に関する口コミサイト

特長
・職場の雰囲気や評判といった会社のリアルな情報を入手可能 口コミ閲覧権「口コミパス」も提供しています。 売上高の推移
・口コミの閲覧・書き込み以外に求人応募や複数の人材紹介会
社への登録が可能


口コミ投稿企業数 約 20 万社
関連指標 掲載口コミ数 約 400 万件
(2023 年 7 月時点)

送客
閲覧・投稿
口コミ フィー
閲覧料


ユーザー 応募送客 人材紹介会社
(求職者) 求人情報サイト
閲覧・応募
求人情報 情報掲載・
フィー (百万円)

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解決したい課題
ビジョン
「実力が正当に評価される世界」を実現する
転職のプロセスから不要な要素を取り除き、透明化する

会社員が「自身の客観的な市場価値」を判断する機会はきわめて限 現在の転職のプロセスには、多数の不透明で非効率な要素が潜んで
られています。現在の社内における評価は、あくまでその会社の評 います。
価基準や年収水準に沿ったものに過ぎません。 例えば、条件に一致した何百人もの対象者に一斉に送られるスカウト
転職活動は市場価値を測る数少ない機会のひとつですが、それすら メール、履歴書の年齢や性別の項目、現年収をベースにした年収提示、
「現年収」を参考に年収提示がされることが少なくありません。 選考プロセスの最後でようやくわかる提示年収など。
あるいは、年齢、性別といった属性情報。これらは「本人の提供す 転職ドラフトは「実力が正当に評価される世界」を目指して、転職の
る価値に応じて報酬を支払う」という観点からは、バイアスとなり プロセスを 1 から見直しました。
える情報ではないでしょうか。なぜこのような情報が必要なので 「個別メッセージと年収提示付きの指名」
「資料のみでの年収提示を可
しょうか。 能にする質の高いレジュメ」
「他社の指名状況や金額まで公開される
転職ドラフトは、このような評価においてバイアスとなる情報を排 透明な選考プロセス」といった独自のプロセスやルールによって、満
除し、「エンジニアが実力によって正当に評価され、実力に見合っ 足度の高い転職を実現します。
た報酬を得られる」シンプルな世界の実現を目指しています。


スカウト 選考 内定・採用



従 限定的な情報を ポジションや
来 入社後のポジションや
基にした画一的な 条件の不一致による
年収が不明なまま進行
オファー 内定辞退



ド 詳細なレジュメ等の 期待ポジションや 双方の納得度が高く、
ラ 情報を基にした 想定年収を スムーズな

ト 個別オファー 最初に明示 内定・入社
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事業概要 ビジネスモデルと特長 業績
サービス名 転職ドラフト 独自のプロセスとルールによる、満足度の高い転職 前年比約 2 倍の成長を実現

転職ドラフトは IT エンジニア限定の求人サービスで、求人企業 エンジニアの採用市場は従来から企業側の需要がきわめて強く、
サービス内容 競争入札型転職サービス
から年間の利用料、および採用成功時の成功報酬をいただくビジ 2022 年も同様の傾向が継続し、事業成長の追い風となりました。
ネスモデルです。 転職のマッチングサービスである転職ドラフトは、求職者と求人企業
事業開始 2016 年
毎月一定期間「ドラフト会議」が開催され、求人企業はエントリー をバランス良く増やすことが事業成長の鍵となります。
した求職者に対して「想定年収」
「任せたいミッション」
「指名理由」 2022 年はサービスの認知や顧客体験の向上により、参加会員数およ
売上高 620 百万円 2022 年度)

等を提示して指名を行います。このような指名を可能にするのが び参加企業数がともに増加しました。加えて、料金体系の改定も寄与

主要顧客 Web/IT サービスの自社開発企業
充実したレジュメです。当社はすべての参加者のレジュメに審査・ し、売上高は前年比 93.6% 増と大きく成長しています。
フィードバックを行い、レジュメの中で実力の判断ができるよう
・ユーザーに対するレジュメ審査やフィードバック等、独自のサー にしています。
特長
ビスルール提供による、質の高いユーザー基盤
求職者にとっては自分への理解度が高いオファーの届く効率的でス 売上高の推移

ドラフト参加会員数 503 名 トレスのない転職サービスとして、求人企業にとっては質の高い求
関連指標 ドラフト参加企業数 253 社 620
職者が集まる採用プラットフォームとして高い評価を得ています。
(2022 年の各回平均)





指名 A社

審査 800 万 197
B社
650 万

900 万 C社
(百万円)
登録ユーザー 審査通過ユーザー ドラフト参加企業 2020 2021 2022
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お客様にどこよりも透明化された
ビジネスモデルと特長 事業概要
ビジョン

不動産サービスを提供する 独自のアルゴリズムで査定価格を推定 サービス名 IESHIL


多くの人にとって、「家」は人生で最も大きな買い物であり、「どこ IESHIL では、
首都圏の住宅用マンションに対し、
独自に収集した売買・
サービス内容 不動産情報サービス
に住むか」「どんな家に住むか」はときとして人生の満足度すら左 賃貸履歴などのデータを活用した独自アルゴリズムによる価格査定を
右します。しかし、大きな買い物ゆえに売買の経験や知識がある人 行っています。また、部屋別の参考相場価格に加え、物件の災害リス
事業開始 2015 年
は少なく、意思決定の良し悪しすら判断できないことも珍しくあり クや学区・保育園等の住環境データ等、売買判断に必要な様々な情報
ません。一方、不動産会社の利益の源泉は「一度しか取引をしない を参照することもできます。あわせて、売買に必要な知識の向上を図 株式会社フィルライフ
関連子会社
(アドバイザーサービスを提供)
消費者の満足や利益」ではなく「成約」であり、前者を追求する動 るメディア運営や、中立的な立場からのアドバイザーサービスも行っ
機は薄いのが現状です。 ています。
主要顧客 不動産会社
この結果、今も不動産業界には一般消費者との知識差や情報の非対 IESHIL のユーザーは多くが不動産の売買希望者です。当社はユーザー
称性によって利益を上げる構造が存在しています。 を提携している優良不動産会社に紹介することで紹介フィー(送客料)
・独自のアルゴリズムでマンション 1 部屋ごとの売買価格を推定
また、法律の規制や業界慣習等により、システム化や効率化も十分 を受け取ります。 特長 ・周辺の災害情報など売買に必要な情報を集約して提供
・中立の立場からのアドバイザーサービスを提供
に進んでいるとは言えません。
リブセンスはこのような構造に大きな課題とビジネスチャンスを見 関連指標 自動査定された掲載物件数 約 29 万棟
出しています。「透明性」と「IT による効率化」を武器に不動産業
界の構造的な課題を解決し、より納得感の高い不動産取引の実現を
目指します。
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新規事業


新規事業への取り組み
新たな課題の解決と持続的な成長に向けて いいね・スワイプ不要のマッチングアプリ 企業の採用力を向上させるオンライン面接サービス

グローバルな政治・経済情勢や人々の価値観の移り変わり、技術の 現代では、交際・結婚のパートナー探しにおいてマッチングアプリを 面接最適化クラウド「batonn」は面接や選考プロセスの改善に貢献し、
進歩やイノベーションなど、私たちの社会は常に変化しています。 使うことも一般的になりました。紹介型マッチングサービス「knew」 採用力の向上を実現するオンライン面接サービスです。
同時に、その変化に伴って新たな課題も生まれています。 は「まるで、親友からの紹介」をコンセプトとする新たなマッチング 採用面接は基本的にクローズドな場で行われ、個人の経験や感覚に依
リブセンスは社会の変化に合わせて事業を変化・進化させるととも アプリです。 存した質問や通過判断も少なくありません。
に、新たに生まれた課題に対して常に事業機会を探っています。 顔写真は非公開、いいねやスワイプ、メッセージのやりとりも不要で、 batonn は面接の録画と自動文字起こしにより、リアルな面接内容を
「新しいあたりまえ」となりえる事業の種に対しては、事業モデル 運営が個人のプロフィール情報や好みを基に独自のマッチングアルゴ 記録します。面接の動画と文字起こしのテキストに面接担当者の所感
の多様化と将来の収益の柱となる事業の創出を目指し、積極的な投 リズムで厳選した相手を紹介します。 が紐づけられるため、次の担当者はそれを見て無駄のない面接やアト
資を行います。 マッチング後はまず 5 分のビデオチャットで会話してやり取りを継続 ラクトができます。同時に、記録を基に評価基準のすり合わせや面接
「あたりまえを、発明しよう。」をビジョンとするリブセンスは、事 するか判断し、その判断が紹介精度の向上に繋がっていきます。 の指導を行うことで、企業の採用力の向上にも貢献します。
業の変化と創出を繰り返すことで常に社会に価値を提供し、持続的 まるで親友からの紹介のように、しっくりくる出会いを提供するサー
な成長を目指しています。 ビスです。
直 近 に お い て は、 新 規 事 業 開 発 の 専 任 組 織 に お い て「knew」
「batonn」のふたつのプロダクトを開発し、PMF ※ を目指してい
ます。


※ PMF(プロダクトマーケットフィット):サービスが特定の市場において、顧客から受け入れられている状態
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人事戦略
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人事・組織の方針

方針実現のための重点項目
人事方針

リブセンスでは、経営理念である「幸せから生まれる幸せ」
プロフェッショナル人材が 持続的な成長を実現するにあたり、事業を支えるプロ

を全従業員共通の価値と定義し、コーポレートビジョンで 集まる会社 フェッショナル人材の継続的な採用は必須です。高い
要件を備えた人材を採用するために、「自由と自律」に
主な取り組み
● 質にこだわった採用の強化
ある「あたりまえを、発明しよう。」を通した経営理念の よるワークスタイルや十分な報酬水準など、プロフェッ
● 採用競争力のある報酬水準の設定
実現を目指しております。理念・ビジョンを実現するため ショナル人材にとって魅力的な会社を創り上げます。加
● 魅力的な環境の整備と採用ブランディングの強化
には高い自律性と専門性、協働を通じて新たな価値を創造 えて、社外の採用候補者に魅力が伝わるような企業ブラ

する力を兼ね備えたプロフェッショナル人材こそが最重要 ンディングに取り組みます。

資本かつキーファクターであると位置づけ、プロフェッ
プロフェッショナル人材が 変化の早い IT 業界においては常に学びが求められます。
ショナル人材にとって魅力的な制度や強みを発揮できる環
境整備を重視しています。 育つ会社 また、リブセンスには多様な職種の専門家が揃い、互い
に学び合う文化があります。この文化を活かし、自律的
主な取り組み
● 自主的な学習・成長の支援

当社は、職種や専門性といった多様な強みを活かし合える な学びを積極的に支援すること、成長の機会を提供する ● 個人の思いを実現するキャリアアップの制度整備

連携体制を構築すること、性別や国籍などの個人の属性や ことで個々の成長やキャリアアップを促進します。
ライフステージに左右されずに活躍できる組織であるこ
プロフェッショナル人材に IT 業界の人材流動性は高く、優秀な人材はいつでも転職
と、会社として自律的な成長を支援し続けることが会社の
魅力と強みに繋がると考えます。これらの取り組みによっ 選ばれ続ける会社 が可能な状態にあります。そのような環境で、人材が定
着し成果を出し続けてもらうためには「リブセンスで働 主な取り組み
て、人材の採用→価値創出と成長→事業拡大→さらなる成
きたい」と感じてもらわなければいけません。現代は企 ● 健全な組織風土の維持・醸成

長機会の提供と採用による増員という組織の成長サイクル 業が人を選ぶ時代ではなく、人が企業を選ぶ時代です。 ● 働きやすく魅力的な環境の整備

を構築し、新たなあたりまえ、そして幸せを創造し続けて リブセンスは選ばれ続ける企業になるため、共に働く仲 ● 個人の能力や成果が正当に報われる評価制度と

いきます。 間と風土、勤務環境やダイバーシティ等の働きやすさ、  報酬水準の設定
個人の能力や成果への正当な評価など、会社の魅力作り
と継続的なアップデートに取り組みます。
イントロダクション トップメッセージ 価値創造 リブセンスの事業 人事戦略 マテリアリティ ガバナンス パフォーマンスデータ 31




プロフェッショナル人材が集まる会社 プロフェッショナル人材が育つ会社 プロフェッショナル人材に選ばれ続ける会社

リブセンスでは、当社にマッチし成果を出せる人材を 5 つの C 人材の自律的な成長を促進する仕組みとして、「自主的な学習・成 個人が会社を選ぶ時代において、会社は常に自社の魅力を磨き続け、
(Commitment、Creativity、Collaboration、Change、Culture) 長の支援」「個人の思いを実現するキャリアアップ」に重点的に取 「選ばれる理由」を作る必要があります。
で定義しています。これらはリブセンスが重視しているコンピテンシー り組んでいます。 リブセンスでは、共に働く仲間と風土」勤務環境やダイバーシティ
「 「
であり、持続的な成長に必須の要素です。採用においてはこれらの力 例えば、社内では多様なジャンルで自主的な勉強会が開催されてい 等の働きやすさ」「個人の能力や成果が正当に報われること」が重
を高い次元で保有している、あるいは見込める人材であることにこだ るほか、雇用形態を問わず 1 人年間 2 万円の学習費用を補助する「学 要であり、リブセンスが選ばれる理由になりえると考えています。
わり、採用競争が激しい中でも基準に妥協することはありません。 習支援制度」などが設けられています。 風土面においては、理念・ビジョンをベースとした利他の思想と
一方、これらを兼ね備えた人材は他社との獲得競争となります。多 また、キャリア開発においては、本人の希望により異動を前提とせ 営利企業としての成長の両立はリブセンスの大きな特長のひとつ
くの会社の中からリブセンスを知り、選んでもらうため、会社とし ず他部署の業務を短期間経験できる「社内インターン」アルバイト
、 ・ です。
ての魅力づくりと発信に取り組んでいます。リモートと出社のハイ 契約社員から正社員へ雇用形態を転換できる「Mission Stairs 制 ダイバーシティについては、有給生理休暇や育児支援等、個人の
ブリッド勤務など、自由と自律」
「 をテーマにした「リブセンス ワー
・ 度」など、挑戦を促す制度を整備しています。あわせて定期的なキャ 属性やライフステージにかかわらず活躍できる制度の整備を進め
ク・スタイル」の制定、採用競争力を意識した報酬水準の引き上げ リア希望の確認、マネージャー支援などにより全社的なキャリア開 ています。
など、人材確保に向けた改善・投資を続けています。 発・成長の支援も行っています。 また、報酬や評価制度についても、社内だけではなく労働市場を意
識した水準・制度を目指し改定を行っています。2022 年には黒字

Commitment 転換の実現に伴う特別賞与の支給、2023 年にはミドル・ハイレイ
徹底してやり切る力 ヤーの従業員を中心とした報酬水準の引き上げと賞与比率の向上等
の報酬制度改定を行いました。
これらの取り組みによって、定期的に行っている組織サーベイ※の
Culture Creativity
理念・ビジョン
5つの 評価は上昇傾向にあります。
C
課題を発見・
への共感 解決できる力と
専門能力
※組織サーベイの詳細は P51. 非財務データ」をご参照ください


Change Collaboration
自ら変化する力 専門領域を超えて
思考・協働できる力
32




マテリアリティ
イントロダクション トップメッセージ 価値創造 リブセンスの事業 人事戦略 マテリアリティ ガバナンス パフォーマンスデータ 33




リブセンスのマテリアリティ

分類 マテリアリティ 目指す姿


1 利便性・効率性を向上させる、DX によるモデル刷新 • アナログな運用や慣習といった旧来型のモデルをテクノロジーにより刷新し、日常生活やビジネスの利便性・効率性を向上させる

社会の課題を解決し、
2 フェアな選択のための高い透明性 • 情報の非対称性を解消し、公正中立な情報に基づくフェアな取引を実現する
価値を創造する

3 機械的な処理ではない、誠実で人間らしいマッチング • 過度な機械化やパターン化された処理に対して、個人の本質的な希望に適うマッチングの機会を提供する


• 強みにフォーカスし、一人ひとりのポテンシャルを最大限に発揮する
4 多様で高度なプロフェッショナル人材が
• 組織として選択と集中を適切に行い、大胆な変化を生み出す
社会の基盤創造に   新たな価値を創出し続ける組織文化の構築
• 多様な価値観を尊重しサポートすることで、一人ひとりが安心しながら最大限の挑戦ができる
貢献する

5 社会・環境に対する責務の履行 • 社会の公器としての振る舞いや環境への配慮といった規範を常にアップデートし、求められる責務を積極的に果たす


持続的な成長を 6 コーポレートガバナンスの強化と充実 • 持続的な企業価値向上のための監督を行うとともに、あらゆるステークホルダーから継続的な信頼を獲得する
実現するための
基盤を構築する 7 プライバシー保護とセキュリティ確保 • 重要なデータを守るための高い安全性と高度なデータ活用のための利便性を両立する


当社は、持続的な企業価値の向上を果たすために取り組むべき重要課題(マテリアリティ)を上記のとおり特定しました。
これらの重要課題に取り組むことで、社会に対する価値提供と当社の企業価値向上を目指していきます。



マテリアリティ特定プロセス

STEP1 マテリアリティ候補の洗い出し STEP2 マテリアリティ候補の議論と抽出 STEP3 マテリアリティの特定と体系化

統合報告書のガイドラインや当社の価値創造プロセスを踏まえ、機会・リスクの 中長期の企業価値向上における重要度や、リブセンスとして大事にしたい要素な 抽出されたポイントを再整理し、7 つのマテリアリティを特定した後、各マテリ
両面からマテリアリティの候補となる要素の洗い出しを行いました。 どの観点から議論を行い、重要なポイントを抽出しました。 アリティの性質を踏まえて 3 つの分類に体系化しました。
イントロダクション トップメッセージ 価値創造 リブセンスの事業 人事戦略 マテリアリティ ガバナンス パフォーマンスデータ 34




社会の課題を解決し、価値を創出する

リブセンスは、事業活動を通じた社会の課題の解決を目指しています。
事業理念に基づく 3 つの事業テーマをマテリアリティとして設定し、これらを推進することで社会への価値提供と事業・会社の持続成長を実現します。




1 利便性・効率性を向上させる、
DX によるモデル刷新 2 フェアな選択のための高い透明性
3 機会的な処理ではない、
誠実で人間らしいマッチング


現在の日常生活やビジネスには、仕組みがアナログなまま取り残さ 正しい選択をするためには正しい情報が必要です。しかし、現実 様々な分野で大量のデータを基にしたマッチングの機械化や自動化
れ、非効率的になっている分野が多く存在しています。 には様々な領域において、公正中立な情報提供がされないことに が進む中で、個人は「属性」や「条件」といったラベルに変換され、
私たちは DX によって各分野における旧来のモデルを刷新し、そ よるミスマッチや不平等な取引が発生しています。 画一的な処理をされる場面が増えています。
の分野に残された課題や歪みを解消することで、利便性・効率性を 私たちは事業を通じて情報の非対称性の解消を目指すことで、 私たちは人の多面性や多様性を重視し、個人を尊重したマッチング
向上させていきます。 より良い選択ができる社会を実現していきます。 を実現していきます。



事業における例 事業における例 事業における例




創業時は紙の求人が主流だったア 採用面接の内容や評価の根拠を 約 400 万件の企業の口コミを掲 中古マンションの部屋別の相場価 企 業 が レ ジ ュ メ 内 容 に 応 じ て、 個人のプロフィールや好みを基に
ルバイト業界においてデジタル化 データによって可視化すること 載し、求人票や公式サイトだけで 格や地盤の安全性・災害リスクと 一人ひとりに想定年収とミッ 運営がお相手の候補を提案し、ビ
を推進。現在はマッチングの最適 で、人依存や認識のずれを解消。 はわからない企業の実態を可視化 いった情報を利用者に提供し、不 ションを提示。求職者は質の高 デオチャットからやり取りを開
化やマッハボーナスを通じて求職 効率的かつミスマッチの少ない採 することで、最適な転職を支援し 動産売買の透明化を推進します。 いスカウトを基に転職先候補を 始。内面を含めた最適なマッチン
者がすぐにアルバイトを探せる、 用の実現を目指します。 ます。 選べます。 グの実現を目指します。
すぐにお金がもらえるよう支援し
ています。
イントロダクション トップメッセージ 価値創造 リブセンスの事業 人事戦略 マテリアリティ ガバナンス パフォーマンスデータ 35




社会の基盤創造に貢献する 


4 多様で高度なプロフェッショナル人材が新たな価値を創出し続ける組織文化の構築



人に選ばれ、人が活きる組織を創る
KPI
IT 業界においては、知的成果物であるアイディアや仕組み、ソー ■ ミドル・ハイレイヤー人材比率 ■ eNPS(Employee Net Promoter Score)※ 1
スコードが競争優位を創り、大きな価値を生み出します。それらの 全従業員に占める一定の要件を満たした人材の比率です。採用・ 従業員のエンゲージメントを数値化した指標です。優秀な人材か
知的成果物を生み出すプロフェッショナル人材を獲得・育成するこ 育成による向上を目指します。 ら選ばれる会社となることを目指します。
と、自社で働き続けてもらうことは企業価値を向上させる上できわ 直近 3 年では概ね 35% 前後で推移しています。2022 年は自然 2021 年は業績不振・事業撤退等により数値が大きく低下しまし
めて重要です。 退職により比率が減少しました。 たが、2022 年には回復しました。また、IT 業界平均に対して
リブセンスでは健全な組織文化の構築と絶え間ない制度や組織の も高い水準となっています。
アップデートにより、プロフェッショナル人材に選ばれ、新たな価
36.8 37.9
値を生み出す会社であり続けることを目指します。 34.0




-57.0 -53.6
人事に関する方針

-70.7
P30「人事方針」をご覧ください 2022年
eNPS業界平均値 ※2
-83.9
(%)

※ 1 eNPS はベイン・アンド・カンパニー、フレッド・ライクヘルド、NICE Systems,
Inc. の役務商標です。 ミドル・ハイレイヤー人材:
「事業内の重要なミッションを任され、新たな価 eNPS:
「現在の職場で働くことを親しい友人や知人にどの程度おすすめしたい
※ 2 株式会社エモーションテック「会社が顧客志向であることが従業員エンゲージメントを 値を創造・付加しながら完遂することができ、事業全体や全社への貢献意識も と思いますか?」という質問に 0 ~ 10 の推奨度から回答してもらい、9・10
高めている~ 15 業界での eNPSSM 調査~」 「インターネットに関する情報通信業」
P12 高い」といった要件を満たしている人材を指します。 を選択した「推奨者」の割合から 0 ~ 6 を選択した「批判者」の割合を引いて
の平均値
算出します。
   https://www.emotion-tech.co.jp/column/whitepaper/2023/employ_
engagement2023/
イントロダクション トップメッセージ 価値創造 リブセンスの事業 人事戦略 マテリアリティ ガバナンス パフォーマンスデータ 36




5 社会・環境に対する責務の履行



社会の善き一員として 社会への利益還元と発信
KPI
リブセンスは創業以来、幸せから生まれる幸せ」の理念のもと、社
「 「 社会への利益還元・支援として、非営利団体を対象にマッハバイト ■ 社会への利益還元額
会の課題の解決」という目的に基づいた事業運営をしてきました。 の利用料金を 7 割引とする「NPO 割引」、従業員のボランティア 2022 年実績




「企業の社会的責任」や「社会に貢献する」といった言葉は私たち 活動を支援する「有給ボランティア休暇」等の制度を設けています。
にとって特別なものではなく、事業活動のすぐ隣にあるものです。 また、オウンドメディア「Q by Livesense」では、社会問題をリ
百万円
例えば、社会や国、地球環境を含む多様なステークホルダーに配慮 ブセンスの視点から問い直すスタイルによって啓発・発信活動を
し利益を還元すること、事業で解決することが難しい課題に事業以 行っています。 ※社会への利益還元額:
 NPO 割引額+有給ボランティア休暇の人件費換算額
外の形で協力すること、従業員の自発的な活動を支援すること。そ
れらを特別なものとしてことさらに力を込めるのではなく、当然のこ
ととして地に足をつけて取り組むのが私たちのスタンスです。 ■ GHG 排出量(Scope1+Scope2)
気候変動への対応方針
同時に、これらの取り組みは私たちが社会の善き一員として様々な 2022 年実績
ステークホルダーから長期的な信頼を得るための大切な取り組みで 当社の事業特性上、気候変動に関する事業上のリスクは小さいもの
あると認識しています。 と認識しています。
一方で、気候変動への取り組みは社会の一員としての責務であると
141.2 t-CO2

認識し、サーバーのクラウドシフト、全社でのリモートワーク、ペー ※ Scope1 はオフィスにおけるガス直接使用にかかる二酸化炭素排出量
パーレス化の推進等、CO2 排出量の削減に取り組んでいます。 ※ Scope2 はオフィスにおける電気使用にかかる二酸化炭素排出量
※ CO2 排出係数は契約電気会社による排出係数で計算
気候変動に関する情報開示については、TCFD 提言に基づき、適
 ・東京オフィス:0.000503t-CO2/kwh
切に開示してまいります。  ・宮崎オフィス:0.000296t-CO2/kwh
イントロダクション トップメッセージ 価値創造 リブセンスの事業 人事戦略 マテリアリティ ガバナンス パフォーマンスデータ 37




持続的な成長を実現するための基盤を構築する


6 コーポレートガバナンスの強化と充実
7 プライバシー保護とセキュリティ確保



コーポレートガバナンスに関する方針と詳細 基本的な考え方 推進体制


P39「コーポレート・ガバナンス」をご覧ください
IT 企業であるリブセンスは、全事業で通信ネットワークに依存し 全社で利用する情報システムを統括するコーポレートテクノロジー
ており、その多くでクラウドサービスを利用しています。こうした ソリューション室と、事業データの管理を担うテクノロジカルマー
環境の中で、多様なデータを取り扱う企業として情報セキュリティ ケティング部を中心に、データの完全性・機密性を確保した上で、
への投資を継続し、情報を適切に保護することで、ユーザーをはじ 事業運営に資する可用性の高いデータ管理体制を構築しています。
めとしたステークホルダーの信頼を得られている状態の実現を目指 また、移り変わりの早い技術革新に適した取り組みをできるよう、
しています。 常時アップデートを図っています。
当社の情報資産を保護する指針として、情報セキュリティ基本方針
を定めています。インターネット関連事業をコアビジネスとしてい
情報保護に関する取り組み
ることを踏まえ、情報資産の機密性、完全性及び可用性に対する脅
威から情報資産を確実に保護するため、それぞれの業務実態に応じ 求職者の応募情報等の個人情報を取得利用しているため、「個人情
た適切な管理策を講じます。また、個人情報の取り扱いに関しては、 報の保護に関する法律」が定める個人情報取扱事業者としての義務
個人情報保護基本規程を定め、適切な管理に努めています。 を課されています。
個人情報の外部漏洩の防止はもちろん、不適切な利用、改ざん等の防
止のため、個人情報の管理を事業運営上の重要事項と捉え、個人情報
保護基本規程等を制定し、個人情報の取り扱いに関する業務フローを
定めて厳格に管理しています。また、全従業員を対象として社内教育
を徹底する等、適用される関連ガイドラインを遵守し、個人情報の保
護に積極的に取り組んでいます。
38




ガバナンス
イントロダクション トップメッセージ 価値創造 リブセンスの事業 人事戦略 マテリアリティ ガバナンス パフォーマンスデータ 39




コーポレート・ガバナンス

コーポレート・ガバナンスの体制
コーポレート・ガバナンスの体制
コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
株主総会
当社は、当社サービスをご利用くださるお客様はもちろん、株主や
投資家の皆様、お取引先等の本質的な需要を満たし、社会に貢献す 選任・解任 選任・解任

るサービスを提供することで、あらゆるステークホルダーから当社 監査
に対して継続的な信頼を得ることが重要であると認識しています。 監査役会・監査役 取締役会・取締役

このような認識のもと、当社の取締役、監査役、従業員は、それぞ 選定・解職 報告 執行指示
れが求められる役割を理解し、法令、社会規範、倫理などについて
連携 指示・報告 代表取締役
内部監査担当者 執行役員会
継続的に意識の維持向上を図り、適正かつ効率的な経営活動に取り 執行役員
組みながら、コーポレート・ガバナンスの充実に努めています。 連携 選任


監査 監査 コンプライアンス委員会 指示・監督
なお、コーポレート・ガバナンスに関する詳細は「コーポレート・ 会計監査人
ガバナンス報告書」にも記載しています。 連携
当社 Web サイトよりご参照ください。 相談・助言
顧問弁護士 各部門




コーポレート・ガバナンス報告書
社外取締役 女性取締役比率 社外監査役





https://www.livesense.co.jp/company/governance/




3 名/ 5 名 % 名/ 3 名
イントロダクション トップメッセージ 価値創造 リブセンスの事業 人事戦略 マテリアリティ ガバナンス パフォーマンスデータ 40




取締役会
■ 2022 年評価結果
取締役及び取締役会 取締役会の実効性評価
• 取締役会全体の実効性は概ね確保されている
当社の取締役会は、取締役 5 名(うち社外取締役 3 名)により構 取締役会全体の実効性について、毎年全役員による分析・評価を行 • 取締役の人数や多様性の確保等において改善の余地がある
成されており、法定事項の決議、経営に関する重要事項の決定及び い、その結果をコーポレート ガバナンス報告書で開示しています。

業務執行の監督等を行っています。毎月 1 回の定時取締役会を開催 今後も継続的な分析・評価を行い、取締役会の実効性のさらなる向 ■ 評価に基づく施策
するほか、迅速かつ的確な意思決定を確保するため、必要に応じて 上に努めます。 • 社外取締役の増員を実施し、体制の拡充と多様性の向上を
臨時取締役会を開催しています。  図りました



取締役会の構成

当社は、社内に異なる経験・技能・属性を反映した多様な視点や価
値観が存在することは、持続的な成長を確保する上での強みとなり
えると認識し、様々な立場の構成員が活躍できる環境づくりを行う
とともに、多様性の確保を推進しています。この考えに基づき、取 評価方法
締役についても性別、国籍等の別なく、役割や能力に基づき選任を
手法 全役員へのアンケート調査
行い、取締役会全体として知識、経験、能力のバランスや多様性が
確保されるように努めています。
頻度 年1回
社外役員は経営、社会課題、会計、財務、法務の観点において高い
専門知識と豊富な経験を有しており、経営の方針や経営改善、経営
主なアンケート項目 取締役会の運営、取締役会の内容、取締役会の体制、その他改善点
幹部の選解任その他の取締役会の重要な意思決定等について、監視
監督を行い、独立した立場で適時的確な意見を述べています。 ・アンケート結果を取締役会に報告
評価後の対応
・アンケート結果及び取締役会の議論を受けた対応策の検討・実行
イントロダクション トップメッセージ 価値創造 リブセンスの事業 人事戦略 マテリアリティ ガバナンス パフォーマンスデータ 41




監査役会/監査の状況

監査役及び監査役会 内部監査及び監査役監査の状況 社外役員の独立性

当社は、監査役会設置会社を採用しており、毎月 1 回の監査役会を 内部監査については、代表取締役社長直轄の内部監査担当者 1 名が 当社は、社外取締役を選任し、社外監査役とともに独立した立場か
開催しています。当社の監査役会は、監査役 3 名 ( うち社外監査役 内部監査業務を実施しています。年間の内部監査計画に則り全部門 ら、取締役会の牽制及び監視を行っています。
2 名 ) により構成されており、当社の経営に対する監視並びに取締 に対して監査を実施し、監査結果については代表取締役社長に定期 なお、独立社外取締役の数が取締役会の過半数を超えていること、
役の業務執行の適法性について監査を行っています。また、常勤監 的に報告する体制となっています。 当社取締役会の規模や取締役会内外において実質的な議論がなされ
査役は取締役会へ出席するとともに社内の重要な会議へ出席するな 監査役監査については、監査役監査計画に基づき監査を行い、原 ていること等を鑑み、独立した委員会は設けていません。
ど、監査機能がより有効・適切に機能するよう努めています。 則として月 1 回開催される監査役会において情報共有を図っていま 取締役、監査役、経営幹部は、独立社外取締役との情報共有や意見
当社の監査役には、適切な経験・能力及び必要な財務・会計・法務 す。 交換が定期的になされているほか、取締役の報酬・指名を含む重要
に関する知識を有する者を選任しており、特に財務・会計において また、監査役は内部監査担当者とともに、定期的に会計監査人との な事案については取締役会等における議論の場を設け、独立社外取
高い専門知識を有する会計士が 1 名、法務において高い専門知識を 意見交換等を行っており、相互の連携を強化することで、適正な監 締役による関与・助言を受けています。
有する弁護士が 1 名在籍しています。 査が実施できる環境を整備しています。 社外役員の独立性に関する事項は「社外役員の独立性判断基準」に
社外監査役を含む監査役会は、内部監査担当者及び会計監査人との て定めています。
意見交換等により相互の連携を図りながら、適正かつ効果的な監査
実施の為の環境整備を行っています。社外監査役は、公認会計士や
社外役員の独立性判断基準
弁護士としての専門的立場からの助言、牽制及び監視の役割を担っ https://www.livesense.co.jp/company/governance/
ており、原則として毎月 1 回開催される当社取締役会に出席し、意
思決定及び業務執行等について監視を行っています。
イントロダクション トップメッセージ 価値創造 リブセンスの事業 人事戦略 マテリアリティ ガバナンス パフォーマンスデータ 42




役員候補の選解任 役員報酬
取締役・監査役候補の選定・指名を行うにあたっては、当社の企業 取締役の報酬・指名を含む重要な事案については取締役会等にお 役員区分ごとの報酬等の総額、報酬等の種類別の総額及び
価値・株主共同の利益の確保・向上において、最良と思われる候補 ける議論の場を設け、独立社外取締役による関与・助言を受けて 対象となる役員の員数
者を取締役会において選任・指名しています。 います。
報酬等の種類別の総額(千円)
社外役員については、東京証券取引所や機関投資家等が設定する独 取締役の報酬等は、企業価値の持続的な向上を図るインセンティブ 報酬等 対象となる
左記の
役員区分 の総額 役員の員数
立性要件を適宜参照の上、当社独自に独立性判断基準を設けており、 として十分に機能するような報酬体系とし、取締役の個別報酬の決 固定 業績連 退職 うち
(千円) (人)
報酬 動報酬 慰労金 非金銭
基準を充足する候補者の選定・指名に努めています。 定に際しては、株主総会の決議により定められた報酬総額の上限額 報酬等
社外取締役候補者及び社外監査役候補者の選任理由については、株 の範囲内において、各職責を踏まえた適正な水準とすることを基本
取締役
主総会招集通知にて開示しています。 方針としています。当社の取締役の個別報酬は、月例の固定報酬を (社外取締役 25,350 25,350 -  -  -  2
を除く)
また、解任についても、取締役会において決定することとしており すべてとし、役位、職責に応じて他社水準、当社の業績、従業員給
ます。 与の水準も考慮しながら、総合的に勘案して、取締役会にて決定し 監査役
(社外監査役 5,520 5,520 - - - 1
ています。 を除く)
また、監査役の報酬等は、株主総会の決議により定められた報酬総
額の範囲内で、法令等に定める監査役機能を十分に果たすために必 社外取締役 9,600 9,600 - - - 2
要な水準とすることを基本方針としています。監査役の個別報酬は、
業務分担の状況等を勘案し、監査役会で協議し、決定しています。
社外監査役 7,200 7,200 - - - 2


(注)取締役の支給額には、使用人兼務取締役の使用人分給与は含まれていません。
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コンプライアンス/リスクマネジメント

リスク管理体制 2022 年実績 事業等のリスク

経営推進部が主管部署となり、各部門との情報共有を行うことで、 コンプライアンス研修受講率 当社では、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に





リスクの早期発見と未然防止に努めると共に、外部の顧問弁護士等 重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクを
の専門家を通報窓口とする内部通報制度を制定しています。組織的 以下の 5 つに分類し、リスクの管理・軽減に取り組んでいます。
または個人的な法令違反ないし不正行為に関する通報等について、 % 詳細は有価証券報告書をご参照ください。
適正な処理の仕組みを定めることにより、不正行為等による不祥事 1. 事業環境に関するリスクについて
の防止及び早期発見を図っています。 2. 事業内容及びサービスに関わるリスクについて
また、法令遵守体制の構築を目的として「コンプライアンス規程」 コンプライアンス委員会開催数 3. 事業運営体制に係わるリスクについて





を定め、役員及び社員の法令及び社会規範の遵守の浸透、啓発を図っ 4. システムに関するリスクについて
ています。推進にあたっては、代表取締役社長が指名する者を委員 5. 法的規制及び知的財産等に関するリスクについて
長とする「コンプライアンス委員会」を設置し、定期的に施策の確 ※いずれも定例開催 回
認等を実施しています。


内部通報件数
有価証券報告書





https://www.livesense.co.jp/ir/financial-report/




イントロダクション トップメッセージ 価値創造 リブセンスの事業 人事戦略 マテリアリティ ガバナンス パフォーマンスデータ 44




役員のスキル・マトリックス

  村上 太一 桂 大介 淡輪 敬三 安川 新一郎 川口 加奈 江原 準一 尾崎 充 片山 典之



企業経営 ·   ·          




組織・人事   · ·          




サービス・プロダクト設計 ·       ·      




テクノロジー · ·   ·        




営業・マーケティング ·     ·        




社会課題   ·     ·      




財務・会計           · ·  




リスクマネジメント・法務           ·   ·
イントロダクション トップメッセージ 価値創造 リブセンスの事業 人事戦略 マテリアリティ ガバナンス パフォーマンスデータ 45




役員紹介




代表取締役社長兼執行役員 取締役兼執行役員 社外取締役 社外取締役 社外取締役 常勤監査役 社外監査役 社外監査役
村上 太一 桂 大介 淡輪 敬三 安川 新一郎 川口 加奈 江原 凖一 尾崎 充 片山 典之
TAICHI MURAKAMI DAISUKE KATSURA KEIZO TANNAWA SHINICHIRO YASUKAWA KANA KAWAGUCHI JUNICHI EHARA MITSURU OZAKI NORIYUKI KATAYAMA




役員構成

取締役 5 名 監査役 3 名
社内取締役 2 名 常勤監査役 1 名
社外取締役 3 名(うち独立役員 3 名) 社外監査役 2 名(うち独立役員 2 名)
イントロダクション トップメッセージ 価値創造 リブセンスの事業 人事戦略 マテリアリティ ガバナンス パフォーマンスデータ 46




社外取締役からのメッセージ

健全な想いを強みに。 リブセンスの未来を描き、 異なるバックグラウンド、属性を
さらに充実した経営体制づくりが課題 新規事業を立ち上げる 取締役会の多角化・多様化につなげる
リブセンスは創業以来、社会にポジティブな影響を生み出していこ リブセンスは現在、良い意味での「踊り場」にあると考えています。 2023 年 3 月に社外取締役に就任し、まず感じたのは、ビジョンや
うという、非常に健全な想いに基づいて事業を行っています。この 上場企業として適切な形は整い、これからはガバナンス面でも事業 ミッションを非常に大切にする企業だということ。それもただ掲げ
健全さは「リブセンスが手掛ける事業なら安心できる」と思っても 面でも、リブセンスらしい成長を遂げるための戦略を描き実行して るだけではなく、社員一人ひとりにまでしっかり浸透・共有されて
らえる強み・ブランド力になりえます。 いく段階に入っていきます。そのためには、現在のビジョンに加え いることに感銘を受けました。私も組織経営をしている身なので、
現在のガバナンス体制はバランスも取れており監督も効いています て、より具体的で、株主や投資家を含む社外ステークホルダーへ強 それがどれだけ凄いことかはよくわかります。ぜひ、社員の方々と
が、多岐にわたる事業を運営していくには、もう少し大きなボード く響くメッセージが必要です。どんな事業を目指すのか、どうやっ も対面でお話しする機会をつくっていきたいです。
のほうが適しているとも考えられます。特に社内役員増強に向けた て事業管理をしていくのかを一気通貫で示せる戦略を出すことが期 取締役会では活発な議論が行われており、淡輪さん、安川さんはそ
リーダー層の育成、経営体制の強化は現在のリブセンスの課題のひ 待されるステージにあると考えています。 れぞれのバックグラウンド 経験を活かした意見を積極的に出され、

とつです。今後の成長には各事業の責任者のステップアップや、マ 事業では、新規事業の立ち上げが課題です。この点については私が 村上さんと桂さんは大変柔軟な姿勢で、さまざまな意見や状況の変
ネジメント体制の整備が欠かせません。 これまで IT・コンサルティング業界で培った経験・知識を活かせ 化にマルチに対応しています。私自身は、他の取締役会メンバーと
事業面では、収益性の向上と同時に、未解決の課題に挑む IESHIL ると考えており、どんなやり方が有効なのかをさらに探っていきま は全く違う NPO の代表というバックグラウンドを持っており、さ
や knew といった新しいサービスの確立も重視しています。AI を す。今まではリモート会議での経営参加が主でしたが、今年からは らに女性、大阪府在住、母親であるなど属性も異なります。そういっ
はじめとする新しい技術を事業にどう取り入れ成長させていくか できるだけオフィスにも行き、リモートだけではわからない社内の た違いは取締役会の多角化・多様性に繋がります。深くリブセンス
も、社内でともに検討していきたい重要なテーマです。 課題や社員の声なども把握するよう努めています。 を理解しつつ、私ならではの役割を果たしていきたいです。




社外取締役 社外取締役 社外取締役
淡輪 敬三 安川 新一郎 川口 加奈
KEIZO TANNAWA SHINICHIRO YASUKAWA KANA KAWAGUCHI
47




パフォーマンスデータ
イントロダクション トップメッセージ 価値創造 リブセンスの事業 人事戦略 マテリアリティ ガバナンス パフォーマンスデータ 48




財務ハイライト

売上高 営業利益 経常利益


2022年: 47億57 百万円 2 84 百万円
2022年: 億 2022年:4 億38 百万円


6,791 122

6,189
△5
4,757
4,078 4,179


△916
△1,032



(百万円) (百万円) △1,129 △1,112 (百万円)





親会社株主に帰属する当期純利益 総資産 EPS(1 株当たり当期純利益)


1,250
2022年: 5 億37百万円 2022年: 44 億68 百万円 44.4
2022年: 19.6 円
6,240
537 19.6
285 10.1
4,322 4,216 4,468
3,874




△943
△1,089 △34.4
(百万円) (百万円) (円) △39.3

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財務データ

連結損益計算書
単位 2018 2019 2020 2021 2022
売上高 千円 6,791,913 6,189,832 4,078,911 4,179,613 4,757,968
原価 千円 685,870 506,647 422,953 742,853 756,564
売上総利益 千円 6,106,042 5,683,184 3,655,957 3,436,759 4,001,403
販売管理費 千円 5,983,720 5,688,869 4,785,054 4,549,144 3,717,398
 広告宣伝費 千円 2,148,632 2,366,855 1,495,039 1,567,557 1,397,792
 人件費 千円 2,402,523 2,148,684 2,174,544 2,002,819 1,589,747
営業利益 千円 122,321 △ 5,684 △ 1,129,096 △ 1,112,384 284,005
経常利益 千円 261,468 94,308 △ 1,032,345 △ 916,384 438,246
親会社株主に帰属する当期純利益 千円 285,188 1,250,022 △ 1,089,701 △ 943,944 537,538




連結貸借対照表
単位 2018 2019 2020 2021 2022
流動資産 千円 3,949,917 5,834,391 4,030,547 3,339,022 4,116,849
 現金及び預金 千円 3,235,481 5,232,871 3,031,742 2,705,081 3,560,051
固定資産 千円 103,715 84,162 - - 2,731
総資産 千円 4,322,680 6,240,710 4,216,671 3,874,297 4,468,172
流動負債 千円 612,274 1,297,694 540,932 690,928 1,087,625
固定負債 千円 2,732 2,732 35,175 84,357 23,697
純資産 千円 3,707,673 4,940,283 3,640,563 3,099,011 3,356,849
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連結キャッシュ・フロー計算書
単位 2018 2019 2020 2021 2022
営業活動によるキャッシュ・フロー 千円 135,677 255,854 △ 1,991,096 △ 361,009 731,034
投資活動によるキャッシュ・フロー 千円 △ 53,319 1,726,749 △ 12,457 19,345 128,835
財務活動によるキャッシュ・フロー 千円 79,129 14,786 △ 197,574 15,002 △ 4,900




経営指標
単位 2018 2019 2020 2021 2022
営業利益率 % 1.8 - - - 6.0
株価(12 月末時点終値) 円 246 301 245 179 279
時価総額(12 月末時点終値ベース) 億円 69 84 68 50 78
EPS(1 株当たり当期純利益) 円 10.1 44.4 △ 39.3 △ 34.4 19.6
PER(株価収益率) 倍 24.3 6.8 - - 14.2
ROE(自己資本当期純利益率) % 8.0 29.0 △ 25.4 △ 28.0 16.7
ROA(総資産経常利益率) % 6.0 1.8 △ 19.7 △ 22.7 10.5
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非財務データ

人的資本
項目 単位 2018 2019 2020 2021 2022
総従業員数  名 415 388 391 345 255
連結正社員 名 299 273 280 245 207
連結有期雇用 名 116 115 111 100 48
従業員数
単体正社員 名 283 267 273 238 195
単体有期雇用 名 111 114 110 98 46
フルタイム換算(FTE)従業員数 名 375 366 363 323 238
男性比率 % 54.3 52.7 50.8 48.7 52.0
総従業員
女性比率 % 45.7 47.3 49.2 51.3 48.0
男性比率 % 87.9 89.8 83.3 81.7 80.0
管理職
女性比率 % 12.1 10.2 16.7 18.3 20.0
男女比率
男性比率 % 65.9 61.5 61.4 59.2 57.1
正社員
女性比率 % 34.1 38.5 38.6 40.8 42.9
男性比率 % 24.3 25.4 24.5 22.0 29.2
有期雇用
女性比率 % 75.7 74.6 75.5 78.0 70.8
エンジニア / デザイナー % 38.6 40.7 35.6 35.2 31.9
プランナー % 19.1 24.7 31.2 17.6 13.3
職種比率 ※ セールス % 26.5 18.6 15.1 26.7 29.6
カスタマーサポート % 2.8 2.6 3.9 7.4 8.1
コーポレート % 13.0 13.4 14.1 13.1 17.0
平均年齢 歳 31.8 31.8 32.7 33.2 33.2
平均勤続年数 年 2.7 3.1 3.8 4.6 5.0
障がい者雇用率 % 1.0 1.0 1.0 0.9 1.6


※ 当社単体・東京オフィス正社員
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項目 単位 2018 2019 2020 2021 2022
全体 名 90 88 34 16 27
新卒 名 21 9 8 7 4
採用人数
中途 名 27 46 17 6 15
有期雇用 名 42 33 9 3 8
平均有給休暇取得率 % 79.1 68.5 58.9 73.1 76.2
全社 % 59.0 54.6 57.0 61.8 67.1
男女賃金格差指数 正社員 % 67.9 60.1 61.3 63.9 68.9
有期雇用 % 79.7 84.3 96.7 106.3 102.9
全体 % - 77.8 89.5 83.3 77.8
平均育休取得率 男性 % - 57.1 66.7 66.7 71.4
女性 % 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0
全体 月 8 12 9 8 8
平均育休取得期間 男性 月 3 4 3 5 5
女性 月 10 14 11 10 10
全体 % 100.0 95.0 100.0 90.0 84.6
育休取得後復職率 男性 % 100.0 100.0 100.0 100.0 80.0
女性 % 100.0 92.9 100.0 85.7 87.5
プロフェッショナル人材比率 % 32.3 33.7 36.8 37.9 34.0
eNPS - - - -57.0 -83.9 -53.6
人材開発支援制度活用率 % - - 3.9 14.0 18.7
理念・ビジョンへの共感 - - - - +38.5 +57.6
成長実感 - - - - +24.8 +27.3
組織サーベイ ※
企業風土 - - - - +28.5 +45.8
働きやすさ - - - - +55.7 +67.8


※ 社内アンケートによる従業員からの評価。最小値 -100、最大値 +100
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社会・環境
項目 単位 2018 2019 2020 2021 2022
Scope1+Scope2 t-CO2 - - - - 141.2
CO2 排出量 Scope1 ※ 1 t-CO2 - - - - 0.0
Scope2 ※ 2 t-CO2 - - - - 141.2
社会への利益還元額 千円 - - 2,374 3,826 3,089
NPO 割引適用法人数 法人 - - 14 10 6
有給ボランティア休暇取得日数 日 - - 8 12 22




ガバナンス
項目 単位 2018 2019 2020 2021 2022
総数 人 5 3 3 3 4
社外 人 3 1 2 2 2
取締役
独立 人 3 1 2 2 2
独立社外取締役比率 % 60.0 33.3 66.7 66.7 50.0
総数 人 3 3 3 3 3
監査役 社外 人 2 2 2 2 2
独立 人 2 2 2 2 2
女性役員比率 % 0.0 0.0 0.0 0.0 12.5
コンプライアンス研修受講率 % 100.0 97.7 100.0 100.0 100.0
コンプライアンス委員会開催数 回 4 4 4 4 4
内部通報件数     件 6 2 3 1 1


※ 1 オフィスにおけるガス直接使用にかかる二酸化炭素排出量
※ 2 オフィスにおける電気使用にかかる二酸化炭素排出量
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株式情報

株式基本情報 株主構成 2022 年 12 月 31 日現在
株主名 持株数 持株比率
上場市場 東京証券取引所プライム市場 大株主
村上 太一 13,696,700 48.7%
証券コード 6054
桂 大介 2,698,000 9.6%
上場日 2012 年 10 月 1 日(東証一部) 2011 年 12 月 7 日(東証マザーズ)

株式会社日本カストディ銀行(信託口) 1,239,600 4.4%
事業年度 1 月 1 日~ 12 月 31 日
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口) 861,500 3.1%
株主確定基準日 12 月 31 日
株式会社リブセンス 740,320 2.6%
定時株主総会 毎年 3 月
野村證券株式会社 567,657 2.0%
株主名簿管理人 三菱 UFJ 信託銀行株式会社
株式会社 SBI 証券 392,588 1.4%
〒 100-8212 東京都千代田区丸の内一丁目 4 番 5 号
楽天証券株式会社 291,600 1.0%
株式手続きに 三菱 UFJ 信託銀行株式会社 証券代行部
JP モルガン証券株式会社 180,000 0.6%
関するご連絡先 東京都府中市日鋼町 1-1
TEL 0120-232-711(通話料無料) 岡橋 美榮子 154,000 0.5%
詳しくは、下記をご参照ください。
所有者別株式構成比
https://www.tr.mufg.jp/daikou/ その他法人 0.3% 当社役員 58.6%

金融機関 14.1%
発行可能株式総数 96,000,000 株
外国法人等 1.1%
発行済株式数 28,160,000 株


個人・その他
26.0%
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会社情報

会社概要 社名の由来 リブセンスという社名の由来は「LIVE =生きる」 SENSE =

意味」 人は、誰もが幸せに向かって生きています。 人生の転

会社名 株式会社リブセンス Livesense Inc.)
( 機から日々の嗜好に至るまで、すべては「自分にとっての幸せ」
事業内容 インターネットメディア運営事業 に近づくための選択です。
代表者 代表取締役社長兼執行役員  村上 太一

所在地 本社
〒 105-7510
東京都港区海岸 1-7-1 東京ポートシティ竹芝 10 階
宮崎オフィス
〒 880-0812
宮崎県宮崎市高千穂通 1-6-38 ニッセイ宮崎ビル 6 階 ロゴの由来 新しい発想から新たなあたりまえとなるサービスを生み出し、地
道に、徹底的に社会に浸透させていく姿勢を、コーポレートロゴ
設立年月日 2006 年 2 月 8 日
で表現しています。
資本金 237 百万円(2022 年 12 月 31 日現在)

従業員 正社員 203 名 臨時従業員 43 名 2022 年 12 月 31 日現在、リブセンス単体)

【発想】常識に、疑問を。常に、自問を。
決算期 12 月
ロゴマークを逆さにすると「?」に。世の中の常識に疑問を持ち、
監査法人 有限責任監査法人トーマツ
課題の本質を見極め、新しいあたりまえを発想することを表現し
主要取引銀行 三井住友銀行 赤坂支店
ています。
連結子会社 株式会社フィルライフ


【徹底】雨垂れ、石を穿つ。
雨の水滴も、長い年月、石に落ちつづければ穴をあける。故事成
語「雨垂れ、石を穿つ」のように、新しいあたりまえを浸透させ
る努力を日々積み重ね、世の中のあり方を変えていくという意志
を表現しています。
株式会社リブセンス


〒 105-7510
東京都港区海岸 1-7-1 東京ポートシティ竹芝 10 階
TEL: 03-6275-3330
URL: https://www.livesense.co.jp/

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