黒鉛とモリブデン合金の接合研究を開始

2023 年 2 月 14 日

各 位

会社名 東邦金属株式会社
代表者名 代表取締役社長 小樋 誠二
(コード番号:5781 東証スタンダード)
問合せ先 総 務 部 部 長 西﨑 友彦
( TEL:06-6202-3376 )


黒鉛とモリブデン合金の接合研究を開始

当社は、核融合科学研究所と共同で開発した、タングステンと銅合金の異種金属接合技術である
特許第 6563581 号「ダイバータ用異種金属接合体」を発展させ、被接合材を非金属まで拡張することで、
黒鉛とモリブデン合金の接合を可能とする新技術の開発を、同研究所と共同で行う新たな研究契約を締
結しました。既に基礎研究を 2022 年 11 月に開始し、現在、本格的な実験に向けた準備を行っておりま
す。


この研究の目的は、核融合炉の実現に向けた要素研究の過程で必要となる、黒鉛を含む様々な炉壁条
件を実現するために必要な技術の開発です。現在、黒鉛と金属合金との接合はロー付け法が主流ですが、
製造工程の複雑さや処理に要する時間、接合する材料同士の熱膨張差による反りの問題等から、必ずし
も最適な方法とはなっておりません。


本共同開発は、ロー付け法に代わる新たな接合技術として期待されており、得られる成果は核融合炉
の実現に向けた研究開発に大きく貢献するものと考えております。




「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」


核融合科学研究所と核融合炉実現に向けた様々な研究に取り組むことで当社は SDGs「エネルギーをみ
んなにそしてクリーンに」を進めて参ります。核融合発電は、地球温暖化の原因となるCO2は排出せ
ず、持続可能で環境負荷の少ないエネルギー源です。




次ページより、核融合科学研究所様よりご提供いただいた資料を基に、核融合発電についてご案内さ
せていただきますので、ご覧下さい。


以上 
東邦金属株式会社
核融合による発電って!?

化石燃料に代わる新しいエネルギー




•環境に優しいエネルギーで
太陽光発電 すが、産業や都市機能を維
持する大規模な発電は困難
風力発電
です。天候にも影響されます。


•クリーンなエネルギーですが、
燃料電池 燃料となる水素を作るための
エネルギーが必要です。



核融合 •資源の枯渇の心配が無く、環
境負荷が小さく、大規模な発
エネルギー 電が可能です。




核融合発電を基幹エネルギー源とし、地域性・環境性に配慮した、
バランスのとれたエネルギー源の組み合わせが必要です。
資料提供:核融合科学研究所



東邦金属株式会社
核融合による発電って!?
核融合による発電のしくみ

核融合反応で生じるエネルギーを熱に変換。その熱で水を
沸騰させて蒸気を作り、タービンを回して発電します。




この部分に当社と核融合科学研究所が開発し
た「プラズマを利用した異種金属接合技術」で
接合した、タングステンと銅合金などの接合材
(ダイバータ)が使用されます。




燃料となる重水素とリチウム(三重水素の原料)は、
海水中に豊富に含まれています。
核融合発電には、資源の枯渇の心配のない海水を
使用します。



資料提供:核融合科学研究所



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