株式会社CICS(リゾートトラスト株式会社の連結子会社)、ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)の国内第1相臨床試験の主要評価に関する観察期間完了

2022 年 9 月 9 日


各 位


会 社 名 リ ゾ ー ト ト ラ ス ト 株 式 会 社
代 表 者 名 代 表 取 締 役 社 長 伏 見 有 貴
コ ー ド 番 号 4681東証プライム市場、名証プレミア市場
問 い 合 わ せ 先 サステナビリティ推進部長 牧 野 剛 士
電 話 052-933-6519



株式会社CICS(リゾートトラスト株式会社の連結子会社)

悪性黒色腫と血管肉腫を対象としたホウ素中性子捕捉療法(BNCT)の
国内第Ⅰ相臨床試験の主要評価に関する観察期間完了


リゾートトラスト株式会社の連結子会社である株式会社CICS(代表取締役社長:古川哲也、本社:東京都江東
区、以下「CICS」)及びステラファーマ株式会社(代表取締役社長:上原幸樹、本社:大阪市中央区、以下「ス
テラファーマ」)が実施しているBNCT(Boron Neutron Capture Therapy: ホウ素中性子捕捉療法)について、
悪性黒色腫※1及び血管肉腫※2を対象とした国内第Ⅰ相臨床試験の主要評価に関する90日間の観察期間が完了した
ことをお知らせします。

本試験は、悪性黒色腫及び血管肉腫に対するCICSの加速器(CICS-1)とステラファーマのホウ素薬剤(SPM-
011)を用いたBNCTによる治療の安全性及び忍容性を検討することを主目的としていました。その結果、治療の
安全性ならびに実施した照射線量(皮膚線量18Gy-Eq)に関する忍容性が認められ、効果安全性評価委員会(委
員長:川崎医療福祉大学 医療技術学部 診療放射線技術学科 平塚純一先生)でもその評価が支持されました。
また、本試験の奏効率は60%と高い結果が得られました。今回実施した第Ⅰ相試験は、局所進行もしくは局所
再発の患者様で、他に有効な治療選択肢がない患者様を対象に行った試験です。特に血管肉腫は、有効な治療の
手立てがまだ確立されていない疾患のため、今回得られた結果は今後のBNCTの適応拡大に貢献すると期待されま
す。
詳細につきましては、別紙をご覧ください。なお、本件に関する今期当社連結業績への影響は、軽微です。
CICS及びステラファーマは本試験結果を受け、年内開始予定の国内第Ⅱ相臨床試験に向けた活動を推進してま
いります。

リゾートトラスト株式会社は、1994年にメディカル事業に参入し、会員制医療倶楽部の運営支援を開始。山中
湖クリニックにて当時研究用装置であった陽電子放出断層撮影(Positron Emission Tomography、以下「PET」)
をがん検診に導入しました。国内のPET普及に大きく貢献したほか、大学病院と画像診断や先制医療等の研究活
動も推進してきました。現在は検診はもちろん、治療におけるソリューションを拡大し、当社グループでがん先
端免疫治療の施設も運営支援しています。
当社グループが、BNCTをがんの治療法として確立することを目指し取り組む背景には、「がんで大切な人を亡
くさない社会をつくりたい」という、がん検診・治療に関わってきた思いがあります。
リゾートトラストグループは新たな技術の開発で、がん治療に新たな光をもたらしていきたいと考えています。

※1
悪性黒色腫について
悪性黒色腫は皮膚がんの一つで、黒色腫又はメラノーマと呼ばれることもあります。皮膚の色と関係するメラニン色素を産
生する皮膚の細胞で、表皮の基底層に分布しているメラノサイト又は母斑細胞が悪性化した腫瘍と考えられています。

※2
血管肉腫について
血管肉腫とは、血管の内皮細胞から発生するがんのことです。体のいたるところにできる可能性があり、皮膚に生じること
が多いがんです。

以 上
NEWS RELEASE
報道関係者各位
2022 年 9 月 9 日


株式会社 CICS
ステラファーマ株式会社



悪性黒色腫及び血管肉腫を対象とした 国内第Ⅰ相臨床試験の
主要評価に関する観察期間完了のお知らせ


株式会社 CICS(代表取締役社⻑:古川哲也、本社:東京都江東区、リゾートトラスト株式会社の
連結⼦会社、以下「CICS」)及びステラファーマ株式会社(代表取締役社⻑:上原幸樹、本社:⼤
阪市中央区、以下「ステラファーマ」)が実施している BNCT(Boron Neutron Capture Therapy:
ホウ素中性⼦捕捉療法)について、悪性⿊⾊腫※1 及び⾎管⾁腫※2 を対象とした国内第Ⅰ相臨床試験
の主要評価に関する 90 ⽇間の観察期間が完了したことをお知らせします。


本試験は、悪性⿊⾊腫及び⾎管⾁腫に対する CICS の加速器(CICS-1)とステラファーマのホウ
素薬剤(SPM-011)を⽤いた BNCT による治療の安全性及び忍容性を検討することを主⽬的として
いました。その結果、治療の安全性ならびに実施した照射線量(⽪膚線量 18Gy-Eq)に関する忍容
性が認められ、効果安全性評価委員会(委員⻑:川崎医療福祉⼤学 医療技術学部 診療放射線技術学
科 平塚純⼀先⽣)でもその評価が⽀持されました。
また、本試験の奏効率は 60%と⾼い結果が得られました。今回実施した第Ⅰ相試験は、局所進⾏
もしくは局所再発の患者様で、他に有効な治療選択肢がない患者様を対象に⾏った試験です。特に
⾎管⾁腫は、有効な治療の⼿⽴てがまだ確⽴されていない疾患のため、今回得られた結果は今後の
BNCT の適応拡⼤に貢献すると期待されます。


CICS 及びステラファーマは本試験結果を受け、年内開始予定の国内第Ⅱ相臨床試験に向けた活動
を推進してまいります。



※1
悪性⿊⾊腫について
悪性⿊⾊腫は⽪膚がんの⼀つで、⿊⾊腫⼜はメラノーマと呼ばれることもあります。⽪膚の⾊と関係するメ
ラニン⾊素を産⽣する⽪膚の細胞で、表⽪の基底層に分布しているメラノサイト⼜は⺟斑細胞が悪性化した腫
瘍と考えられています。


※2
⾎管⾁腫について
⾎管⾁腫とは、⾎管の内⽪細胞から発⽣するがんのことです。体のいたるところにできる可能性があり、⽪
膚に⽣じることが多いがんです。





【BNCT について】
BNCT とは、放射線治療の⼀種であり、新しいがんの治療⽅法です。




患者様にホウ素薬剤を投与すると、ホウ素(10B)ががん細胞に集まります。その後、患部に体外
から中性⼦線を照射します。照射する中性⼦線は、⾮常にエネルギーが⼩さく、⼈体への影響はほ
とんどありませんが、ホウ素(10B)とぶつかると核反応を起こし、放射線(アルファ線と 7Li 核)
が発⽣します。BNCT は、この放射線によってがん細胞を選択的に破壊する治療法です。また、原
則 1 回の中性⼦線の照射で治療が完了し、⾝体への負担が少ない治療法として期待されています。
BNCT は⽇本の研究が世界をリードしており、世界初の薬事承認を経て 2020 年 6 ⽉から頭頸部
癌(切除不能な局所進⾏または局所再発の頭頸部癌)で保険適⽤されています。




【メディア関係者お問い合わせ先】

■ 治験・機器に関するお問い合わせ先
株式会社 CICS
〒135-0063 東京都江東区有明 3-5-7 TOC 有明ウエストタワー17F
TEL:03-3529-6301 Mail: tec@cics.jp

■ 薬剤に関するお問い合わせ先
ステラファーマ株式会社
〒541-0043 ⼤阪府⼤阪市中央区⾼麗橋 3-2-7 ORIX ⾼麗橋ビル 8F
総務部 Tel:06-4707-1516 Mail: sp-contact@stella-pharma.co.jp





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