株式会社CICS(リゾートトラスト株式会社の連結子会社) 、 血管肉腫を対象としたホウ素中性子捕捉療法(BNCT)の国内第2相臨床試験を開始

2022年11月9日


各 位

会 社 名 リ ゾ ー ト ト ラ ス ト 株 式 会 社
代 表 者 名 代 表 取 締 役 社 長 伏 見 有 貴
コ ー ド 番 号 4681東証プライム市場、名証プレミア市場
問 い 合 わ せ 先 サステナビリティ推進部長 牧 野 剛 士
電 話 052-933-6519




株式会社CICS(リゾートトラスト株式会社の連結子会社)

血管肉腫を対象としたホウ素中性子捕捉療法(BNCT)の国内第Ⅱ相臨床試験を開始



リゾートトラスト株式会社の連結子会社である株式会社CICS(代表取締役社長:古川哲也、本社:東京都江東
区、以下「CICS」)及びステラファーマ株式会社(代表取締役社長:上原幸樹、本社:大阪市中央区、以下「ス
テラファーマ」)が実施するBNCT(Boron Neutron Capture Therapy: ホウ素中性子捕捉療法)について、血管
肉腫※1を対象とした国内第Ⅱ相臨床試験を開始することをお知らせします。

本試験の主目的は、切除不能な血管肉腫を対象に、CICSの中性子照射装置(CICS-1)とステラファーマのホウ
素薬剤(SPM-011)を用いたBNCTの奏効率を評価することです。また本試験は、国立研究開発法人国立がん研究
センター中央病院で症例数10例を目標に単群試験※2で行われます。対象は、化学放射線療法や放射線治療が困難
な局所進行又は局所再発の患者様です。現在のところ、血管肉腫においては化学放射線療法や放射線による治療
が困難な場合、局所制御に有効な治療法は確立されていません。
詳細につきましては、別紙をご覧ください。なお、本件に関する今期当社連結業績への影響は、軽微です。

リゾートトラスト株式会社は、1994年にメディカル事業に参入し、会員制医療倶楽部の運営支援を開始。山中
湖クリニックにて当時研究用装置であった陽電子放出断層撮影(Positron Emission Tomography、以下「PET」)
をがん検診に導入しました。国内のPET普及に大きく貢献したほか、大学病院と画像診断や先制医療等の研究活
動も推進してきました。現在は検診はもちろん、治療におけるソリューションを拡大し、当社グループでがん先
端免疫治療の施設も運営支援しています。
当社グループが、BNCTをがんの治療法として確立することを目指し取り組む背景には、「がんで大切な人を亡
くさない社会を作りたい」という、がん検診・治療に関わってきた思いがあります。
リゾートトラストグループは新たな技術の開発で、がん治療に新たな光をもたらしていきたいと考えています。

※1
血管肉腫について
血管肉腫とは、血管の内皮細胞から発生するがんのことです。体のいたるところにできる可能性があり、皮膚に生じること
が多いがんです。

※2
単群試験について
すべての参加者が同一の治療を受ける試験です。



以 上
NEWS RELEASE
報道関係者各位
2022 年 11 月 9 日


株式会社 CICS
ステラファーマ株式会社



血管肉腫に対する BNCT 国内第Ⅱ相臨床試験開始のお知らせ



株式会社 CICS(代表取締役社⻑:古川哲也、本社:東京都江東区、リゾートトラスト株式会社の
連結⼦会社、以下「CICS」)及びステラファーマ株式会社(代表取締役社⻑:上原幸樹、本社:⼤
阪市中央区、以下「ステラファーマ」)が実施する BNCT(Boron Neutron Capture Therapy: ホウ
素中性⼦捕捉療法)の国内第Ⅱ相臨床試験が開始されることをお知らせします。
第Ⅰ相臨床試験の結果に基づいて計画された本試験では、⾎管⾁腫※1 の患者様を対象とします。


本試験の主⽬的は、切除不能な⾎管⾁腫を対象に、CICS の中性⼦照射装置(CICS-1)とステラ
ファーマのホウ素薬剤(SPM-011)を⽤いた BNCT の奏効率を評価することです。また本試験は、
国⽴研究開発法⼈国⽴がん研究センター中央病院で症例数 10 例を⽬標に単群試験※2で⾏われます。
対象は、化学放射線療法や放射線治療が困難な局所進⾏⼜は局所再発の患者様です。現在のところ、
⾎管⾁腫においては化学放射線療法や放射線による治療が困難な場合、局所制御に有効な治療法は
確⽴されていません。


本試験について、国⽴がん研究センター中央病院放射線治療科⻑の井垣浩先⽣は、次のようにコ
メントされています。
「本試験は、化学放射線療法、放射線治療が困難な局所進⾏または局所再発の
⾎管⾁腫の患者様が対象で、とりわけ⾼齢者が多くいらっしゃいます。原則 1 回の中性⼦照射で完
了する BNCT は⾝体への負担が少なく、第Ⅰ相臨床試験の結果で忍容性が確認され、60%と⾼い奏
効率も⽰されました。本試験を、有効な治療⼿段を持たない患者様に希望をもたらす、新たな治療
⼿段として確⽴する⼿がかりとしたいです。」


CICS 及びステラファーマは、BNCT の適応拡⼤を⽬指し、⼀⼈でも多くのがん患者様に治療を
提供できるよう、推進してまいります。

※1
⾎管⾁腫について
⾎管⾁腫とは、⾎管の内⽪細胞から発⽣するがんのことです。体のいたるところにできる可能性があり、⽪
膚に⽣じることが多いがんです。


※2
単群試験について

すべての被験者が同⼀の治療を受ける試験です。





【BNCT について】

BNCT とは、放射線治療の⼀種であり、新しいがんの治療⽅法です。




患者様にホウ素薬剤を投与すると、ホウ素(10B)ががん細胞に集まります。その後、患部に体外から中性⼦

線を照射します。照射する中性⼦線は、⾮常にエネルギーが⼩さく、⼈体への影響はほとんどありませんが、

ホウ素(10B)とぶつかると核反応を起こし、放射線(アルファ線と 7Li 核)が発⽣します。BNCT は、この放

射線によってがん細胞を選択的に破壊する治療法です。また、原則 1 回の中性⼦線の照射で治療が完了し、⾝

体への負担が少ない治療法として期待されています。

BNCT は⽇本の研究が世界をリードしており、世界初の薬事承認を経て 2020 年 6 ⽉から頭頸部癌(切除不

能な局所進⾏または局所再発の頭頸部癌)で保険適⽤されています。


【CICS-1 について】

CICS-1 は、CICS が開発した加速器型の中性⼦捕捉治療装置です。RFQ(⾼周波四重極)直線加速器で加速し

た陽⼦をリチウムターゲットに衝突させることで中性⼦を⽣成するもので、⼈体への悪影響の⼤きい⾼速中性

⼦の混在が少ないことが特徴です。また⽣成する中性⼦のエネルギーが 800keV 以下と低いため、BNCT に適

した 10keV 程度のエネルギーに減速するための減速体系の⼩型化が可能となりました。



【SPM-011 について】

SPM-011 は、ステラファーマが創⽣した BNCT ⽤ホウ素薬剤(⼀般名:ボロファラン(10B)
)です。従来の

臨床研究では溶液の不安定さに問題を抱えていましたが、SPM-011 は、溶解補助剤を⼯夫することにより、こ

の問題を解決しました。また、SPM-011 には、ステラファーマの関係会社ステラケミファ株式会社が有する、

国内で唯⼀の 10B の濃縮技術による濃縮率 99%以上の 10B を使⽤しています。


【メディア関係者お問い合わせ先】

■ 治験・機器に関するお問い合わせ先
株式会社 CICS
〒135-0063 東京都江東区有明 3-5-7 TOC 有明ウエストタワー17F
Tel :03-3529-6301 Mail: tec@cics.jp

■ 薬剤に関するお問い合わせ先
ステラファーマ株式会社
〒541-0043 ⼤阪府⼤阪市中央区⾼麗橋 3-2-7 ORIX ⾼麗橋ビル 8F
総務部 Tel:06-4707-1516 Mail: sp-contact@stella-pharma.co.jp





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