日本における乾癬治療への貢献を目指して ヒト化抗ヒトIL-17Aモノクローナル抗体「イキセキズマブ」戦略的販売提携 契約締結のお知らせ

プレスリリース
2016 年 1 月 8 日

報道関係各位

日本イーライリリー株式会社
鳥居薬品株式会社


日本における乾癬治療への貢献を目指して
ヒト化抗ヒト IL-17A モノクローナル抗体「イキセキズマブ」
戦略的販売提携 契約締結のお知らせ

日本イーライリリー株式会社(本社:兵庫県神戸市、代表執行役社長:パトリック・ジョンソン、
以下「日本イーライリリー」)と鳥居薬品株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:髙
木 正一郎、以下「鳥居薬品」)は、このたび、日本イーライリリーが開発中で昨年「中等症から
重症の尋常性乾癬、関節症性乾癬、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症」を適応症として日本国内
における製造販売承認申請をした、ヒト化抗ヒトIL-17Aモノクローナル抗体「イキセキズマブ
(遺伝子組換え)製剤、以下『イキセキズマブ』」について、日本の皮膚疾患領域における戦略
的な販売提携契約を締結したことをお知らせします。

イキセキズマブは、米国イーライリリー社が世界同時開発を進めており、日本の患者さんも多
く治験に参加していただいています。イキセキズマブの製造、販売、流通は日本イーライリリ
ーが行います。本契約に基づき、皮膚疾患領域における医療従事者への情報提供活動は両
社で行っていきます。

今回の契約締結に関して、日本イーライリリーの筋骨格事業本部長 兼 自己免疫事業本部
長、バレット B. マドリガルは次のように述べています。「この契約締結により、日本の皮膚疾
患領域において医薬品の提供を通じ豊富な経験を持つ鳥居薬品と、バイオ医薬品の製造販
売における専門知識と経験を培ってきた日本イーライリリーが、両社一丸となりイキセキズマ
ブの情報提供活動を行っていくことで、より多くの患者さんのアンメットニーズに応えていきた
いと思います。日本イーライリリーは今後も、皮膚疾患領域における患者さんの治療ゴールを
達成するための一助となれるよう努力し続けて行きます。」

また、鳥居薬品の常務取締役 医薬営業グループリーダーの田村明彦は次のように述べて
います。「このたびの提携により、日本イーライリリーと鳥居薬品が協力し、医療現場へ新しい
価値を提供できることを喜ばしく思います。鳥居薬品の重点領域である皮膚疾患領域におい
て、イキセキズマブという新たな治療の選択肢を医療現場へ迅速に、適切にお届けする仕事
に携わることで、皮膚疾患領域の医療へより貢献していきたいと思います。」

日本イーライリリーと鳥居薬品は、乾癬治療の新たな選択肢として期待されるイキセキズマブ
の販売提携を通じて緊密な協働関係を築き、乾癬治療に一層の貢献をしていきたいと考えて
います。

以上
<参考情報>

イキセキズマブについて
イキセキズマブは、ヒトインターロイキン17A(IL-17A)に高い親和性を持って特異的に結合し中和
するモノクローナル抗体です。乾癬において、IL-17Aは過剰な角化細胞の増殖と活性化に主要な
役割を果たします。イキセキズマブは、IL-17B、IL-17C、IL-17D、IL-17E、IL-17Fには結合しませ
ん。イキセキズマブは、皮下注射により投与されます。日本における承認申請は、尋常性乾癬、
関節症性乾癬、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症を適応症として、乾癬患者を対象とした国際共同試
験(UNCOVER-1, UNCOVER-2, UNCOVER-3)および国内臨床試験(UNCOVER-J)結果に基
づいて行われました。
・製造販売元:日本イーライリリー株式会社
・販売提携:鳥居薬品株式会社

乾癬について
乾癬は、皮膚に現れる慢性の非伝染性の自己免疫疾患です。これは、免疫システムが皮膚細胞
の成長サイクルを加速させるよう間違ったシグナルを送ることによって発症しますi。乾癬は、米国
で750万人もの患者がいる最も一般的に見られる炎症性疾患で、全世界での罹患者は1億2,500
万人 ii、日本では43万人と推計されていますiii。また、日本における関節症性乾癬の罹患者は6万
人と推計されていますiv。乾癬は、体のあらゆる部位に発症し、糖尿病や心臓病等の他の重篤な
疾患にも関連していますv,vi。
乾癬で最もよく見られるのは、尋常性乾癬と呼ばれるもので、銀白色の鱗屑をともなった境界明
瞭な盛り上がった紅斑が現れます。尋常性乾癬の約 17%が中等度から重度といわれています vii 。

日本イーライリリー株式会社について
日本イーライリリー株式会社は、米国イーライリリー・アンド・カンパニーの子会社で、人々がより
長く、より健康で、充実した生活を実現できるよう革新的な医薬品の開発・製造・輸入・販売を通じ
て日本の医療に貢献しています。統合失調症、うつ、双極性障害、注意欠如・多動症(AD/HD)、
がん(非小細胞肺がん、膵がん、胆道がん、悪性胸膜中皮腫、尿路上皮がん、乳がん、卵巣がん、
悪性リンパ腫、胃がん)、糖尿病、成長障害、骨粗鬆症などの治療薬を提供しています。また、ア
ルツハイマー型認知症、関節リウマチ、乾癬などの診断薬・治療薬の開発を行っています。詳細
はウェブサイトをご覧ください。http://www.lilly.co.jp

鳥居薬品株式会社について
鳥居薬品は、「世界に通用する医薬品を通じて、お客様、株主、社会、社員に対する責任を果た
すとともに、人々の健康に貢献する」ことを企業ミッションとし、「腎・透析領域」、「HIV 領域」、「ア
レルゲン領域」、「皮膚疾患領域」を重点領域と位置付けております。
JT(日本たばこ産業株式会社)グループの一員であり、新規化合物の研究開発機能は JT に集中
し、製造・販売の各機能は鳥居薬品に集中するという機能分担により JT と連携しています。また、
鳥居薬品は、既存製品の剤形改良や効能追加等の機能を担うとともに、自社が得意とする領域
における研究開発を実施しております。詳細はウェブサイトをご覧ください。http://www.torii.co.jp/

【本件に関するお問い合わせ先】

日本イーライリリー株式会社 広報・CSR 部
白井 未佳 TEL:03-5574-9225 / MAIL:shirai_mika@lilly.com

鳥居薬品株式会社 経営企画部 広報担当
TEL:03-3231-6814 / MAIL:webmaster@torii.co.jp

〈このプレスリリースは、厚生労働記者会、厚生日比谷クラブ、重工記者クラブ、兜クラブ(東証)、本町記者会、道修町薬業記者
クラブ、神戸経済記者クラブへ配付しております〉
================================================================================
REFERENCES
i. National Psoriasis Foundation®, File, Communications, Psoriasis, http://www.psoriasis.org/file/communications---all-
documents/MediaKit.pdf (Accessed August 20, 2014)
ii. 同上
iii. 久保田潔、佐藤嗣道、大場延浩他(2013)ナショナルレセプトデータベースの活用可能性を探る-乾癬の疫学研究から–日本薬
剤疫学会、11月16日-17日2013、東京、2013:39
iv The Journal of Rheumatology 2015; 42:8; doi:10.3899/jrheum.141598
v. Rapp SR, Feldman SR, Exum ML, Fleischer AB, Reboussin DM. Psoriasis causes as much disability as other major
medical diseases. J Am Acad Dermatol. 1999;41:401-7.
vi. Kurd SK, et al. The Risk of Depression, Anxiety, and Suicidality in Patients With Psoriasis. Arch Dermatol.
2010;146(8);891-895.
vii. National Psoriasis Foundation®, “Psoriasis Severity,” http://psoriasis.org/about-psoriasis/treatments/severity
(Accessed July 15, 2014)

8790