ビサヤ地域のCATV事業者に対して、本格的に国際通信回線を提供開始

株式会社アイ・ピー・エス
NEWS RELEASE 2018 年 11 月 6 日
各位

ビサヤ地域の CATV 事業者に対して、本格的に国際通信回線を提供開始
地理的な理由で料金が高止まりしていたビサヤ地域に、低料金で国際通信回線を提供


当社は、フィリピン共和国ビサヤ地域、パナイ島カリボ地方(注 1)とネグロス島ドゥマゲテ市(注 2)に
ある CATV 事業者・中小通信事業者(合計3事業者)に対して、CATV 事業者の拠点から香港までの国際通信
回線を、長期リースの条件で提供することになりました。また回線敷設工事の遅延のため、開通が遅れていた
ミンダナオ地域のゼネラルサントス市にある事業者 1 社に対しても、本年 12 月中にサービスを追加提供する
ことをお知らせいたします。


フィリピンは、多くの島で構成されており、ビサヤ地域では、国内海底ケーブルを保有しないと国際通信サ
ービスを提供することは事実上できません。この海底ケーブルを持つすべての中堅の通信事業者は、既に大手
2 事業者の傘下にあり、そのため大手 2 事業者の協力なしにビサヤ・ミンダナオ地域でのサービス提供をする
ことはできなくなっております。
そのことが、当社がマニラと地方の CATV 事業者を結ぶ回線を敷設することを意図し、フィリピンでの通信
事業に参画を検討する動機となりました。


そうした中、今回大手事業者の一つと当社は、ビサヤ地域・ミンダナオ地域で、CATV 事業者向けに長期の
リースで国際通信回線を提供することで合意し、当社グループが顧客開拓を進めることとなりました。


そして右の地図にあるように、本年 12 月までに、少な
くともビサヤ地域・ミンダナオ地域の4都市で、CATV
事業者へのサービスの新規提供・追加ができるように準
備を進めることとなっております。
今後も当社は、ルソン島以外は、大手通信事業者から
国内外のネットワークを借りつつ、新規設備の構築が
必要なときは、当社子会社が回線を敷設するなどして、
CATV 事業者へのサービス提供を進める予定です。
そして CATV 事業者のもつネットワークを利用して、
地方でのインターネット接続環境の改善も図ってまいる
所存です。
業績に与える影響
今回紹介した案件は、当期につきましては、本年 12 月以降に売上が発生いたします。一部 IRU もあります
が、使用料は分割で支払われることになっているので、期間中のリース料が一括で当期に計上されるものでは
ありません。それぞれ 5 年程度にわたり、平準化されて計上される予定です。


注1
カリボ地方:パナイ島にある人口約 8 万人の地方。カリボ空港は、フィリピン有数のリゾート地ボラカイ島の
玄関口となっております。
表のとおり、人口は安定的に増加しております。
年 1990 2000 2010 2015

人口 51,387 62,438 74,619 80,605

引用 フィリピン統計庁 国勢調査データ


注2 カリボ地方(参考)
ドゥマゲテ市:ネグロス・オリエンタル州の州都、人口約 13 万人の都市。世界有数のサトウキビ生産地であ
るネグロス島の中心地です。市況に大きく影響される状況からの脱却が進みつつあり、人口も増加しておりま
す。
今回の新規導入先がサービスを提供している地域(ネグロス・オ
リエンタル州)の人口は下記のとおりです。
年 1990 2000 2010 2015

人口 925,272 1,130,088 1,286,666 1,354,995

引用 フィリピン統計庁 国勢調査データ



本サービスの意義 ネグロス島(参考)

1)ボラカイ島のケース
本 PR で紹介しているカリボ地方の CATV 事業者は、唯一のビサヤ地域のお客様でしたが、マニラからカリ
ボまでの料金が高かったため、提供できるキャパシティに限界がありました。同社は、カリボ市とボラカイ島
で CATV 事業のほか、インターネット接続サービスを展開してお
ります。今回の帯域の追加により、既存顧客のインターネット接
続サービスの高速化を進めるとともに、ボラカイ島での事業拡大
を計画しているとのことです。
2)ビサヤ・ミンダナオ地域でのネットワーク構築の構想
今回は、大手事業者と提携して、当社が大手事業者から国内回
線を含んだ形で、サービスを提供することになっており、当分こ
のスキームで顧客を開拓していく予定です。 ボラカイ島(参考)
しかし同時に、InfiniVAN 社も、この地域での CPCN の PA を取得しており、当社マニラ拠点とビサヤ地域
の CATV とを結ぶ回線構築の検討をしてまいりました。ただ地理的にこのエリアへのサービス提供には、海底
ケーブルの構築が必須であり、また新設する回線のキャパシティに見合った十分な需要を見込むことは難しい
のが現状で、採算性は、マニラ首都圏地域での通信サービスに比べて非常に厳しいと認識しております。Third
Telco(第三のキャリア)の需要の取り込みの可否などが、採算性に大きく影響しますので、慎重に対応いた
します。今後ビサヤ地域での顧客開拓を通じて、この地域での通信需要をより一層十分に把握し、ルソン島以
外の地域での当社グループの戦略・計画を立てていく予定です。


3)ミンダナオ地域について
ミンダナオ地域については、各地からダバオまで回線が用意出来れば、グアムまでの国際通信回線と接続す
ることは可能です。そのためインターネットの高速化は容易のように見えますが、今回サービスを拡大させる
2 社とも、CATV 事業者と当社子会社が共同して、地方自治体など
の許可を取ってダバオまでの回線を敷設し、ダバオの当社設備と接
続することになっております。ニーズはあっても、大手 2 社のネッ
トワークが十分に整備されておらず、回線設備を自社で設置するほ
かないという地域がいくつもあります。
参考 ゼネラルサントス市 人口
年 1990 2000 2010 2015

人口 250,389 411,822 498,904 544,261

ゼネラル・サントス市(参考)



社名:株式会社アイ・ピー・エス
証券コード 4390
所在地:東京都中央区築地 4 丁目 1 番 1 号 東劇ビル 8 階
代表者:代表取締役 宮下 幸治

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