有機ELディスプレイ用ブルー光高透過偏光板の開発

ニュースリリース



2017年5月8日
株式会社ポラテクノ
代表取締役社長 森田博美

有機ELディスプレイ用ブルー光高透過偏光板の開発

株式会社ポラテクノ(代表取締役社長:森田博美、本社:新潟県上越市)は、新規高性能色素と配
向技術により、ブルー光の透過性能を大幅に向上させた新規な染料系偏光板の開発に成功しました。
有機ELディスプレイではブルー光の発光効率に課題がありますが、新偏光板を使用することで課題
が改善され更なる低消費電力、長寿命化が可能になります。

有機ELディスプレイ(OLED)は、自発光型ディスプレイであるため高い表示コントラストや
視野角の広さ、バックライトが不要なことによる薄型・軽量といった特徴により、モバイル機器や大
型テレビで普及しており、今後もさらなる成長が予想されています。しかしフルカラーを実現するレ
ッド、グリーン、ブルーの発光材料の中で、ブルー光の発光効率には依然として課題があり、消費電
力のほとんどがブルー光に費やされています。また、OLEDでは電極からの反射を抑制するために
偏光板を備える必要がありますが、従来の偏光板はブルー光の透過性能が悪いため、発光効率をさら
に低下させ、低消費電力、長寿命化を妨げる原因となっています。
株式会社ポラテクノではOLEDの発光効率の課題を解決するため、新規高性能色素と優れた配向
技術により、ブルー光の透過性能を大幅に向上(従来比約20%向上、図1)させた新規な染料系偏
光板を開発しました。反射防止性能と染料系偏光板の特徴である高温、湿熱環境下での安定性も併せ
持ちます。新染料系偏光板は、OLEDの低消費電力化、長寿命化、さらには車載ディスプレイのよ
うな高耐久用途への展開にも貢献できると考えております。

この内容は、5月23日~26日にロサンゼルスで開催される国際シンポジウムSID2017に
て発表する予定です。




新偏光板 従来OLED用偏光板

図2.青色バックライトの上に乗せて撮影




図1.新偏光板の透過率の分光スペクトル



新偏光板採用 従来の表示
本件に関するお問い合わせ先 図3.OLEDに採用したときの表示の様子
株式会社ポラテクノ 経営企画部
電話:0255-78-4700
以上

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