モーニングスター・エクイティ・リサーチレポート発行のお知らせ

2023 年 2 月 27 日
各 位


会 社 名 株式会社アクシス
代 表 者 名 代表取締役 社長執行役員 小倉 博文
(コード番号:4012 東証スタンダード)
問 合 せ 先 取締役 常務執行役員 経営企画室長 石川 浩一
(TEL.03-6205-8540)


モーニングスター・エクイティ・リサーチレポート発行のお知らせ


モーニングスター株式会社より、当社に関するエクイティ・リサーチレポートが発行されましたのでお知ら
せいたします。
詳細につきましては、添付資料もしくは以下のリンクよりご覧ください。


https://portal.morningstarjp.com/stock/er_report/pdf/er4012_230227.pdf


以上
Morningstar Equity Research Report 2023.2.27

金融向けシステム構築で実績豊富
投資判断(2/24)


アクシス(4012・東証スタンダード) 新規 Overweight

株価 投資単位 時価総額 昨年来高値 昨年来安値 PER 予)


1,288円 53.6億円 1,545円 1,212円 11.3倍
100株
(2/24) (2/24) (22/1/4) (23/1/16) (2/24)



光る堅実経営、成長局面続く
■ DX 取り込む、公共・情報通信向けも拡大 想定株価レンジ 2,000円~ 2,200円
22 年 12 月期は売上高が 5,854 百万円(前期比 22.6% (円)
2,200

増)、営業利益が 576 百万円(同 14.2%増)となり、い 2,000

ずれも計画(各 5,580 百万円、504 百万円)を上回り過 1,800

去最高を更新した。DX の加速を背景に主力のシステム 1,600
1,485 13週線
26週線
1,400
インテグレーション事業が好調に推移している。得意と
(千株)
1,200
する金融系の大型案件を受注したほか、力を入れている 1,212 250
出来高 125
公共分野や情報通信の受注も拡大した。同事業の売上高
13週平均線


(月) 23 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2
は同 23.4 %増の 5,569 百万円となり、期末受注残高は 13週移動平均線 26週移動平均線 出来高
(13週平均)

1,304 百万円(同 23.6%増)に高まった。また、プロジ 1,278円 1,350円 42,646株
ェクトの件数が 302(前期は 252)に増え、平均売上高
は 1,845 万円(同 1,791 万円)に上昇した。一方、IT サ 21 年 12 月期~ 23 年 12 月期(計画ベース)の売上高年
ービス事業は売上高が 285 百万円(前期比 9.4%増)と 平均成長率は 18.8%となっている。25年12月期までの
なり、リアルタイム車両運行管理システム「KITARO」の 中期経営計画では売上高8,000百万円(営業利益率10%)
契約台数は 8,067 件(同 1.0%増)だった。期末の SI 従 を目指しているが、足元の成長軌道を維持すれば24年
業員数(注)は 396 人(前期末は 380 人)で、業務を委 12月期には目標を前倒しで達成することになる。このた
託するビジネスパートナーも増員した。 め、会社側は計画のローリングに取り組んでおり、近く
23 年 12 月期は売上高 6,734 百万円(前期比 36.9%増 新たなプランを公表することが予想される。主力の金融
※当期から非連結決算に移行したため比較は単体ベース、 向けの IT 需要は、中長期的にも決済手段の多様化に伴う
以下同じ)、営業利益 634 百万円(同 20.5%増)を計画 システム投資や、デジタルマネーへの対応、地銀の再編
している。豊富な受注残をこなしていくほか、プロジェ などを背景に拡大していく公算が大きい。また、同社は
クトの平均売上高は 2,095 万円とさらに上昇する見通し。 安定的にエンジニアを採用していることに加え、ビジネ
費用面では引き続き人件費拡大が見込まれるが、前期に スパートナーの比率が前期実績で 4 割弱と業界の標準(推
膨らんだ売上高外注比率は横ばいの計画。 定 50 ~ 60%)と比べてまだ低いことから、受注能力を
(注)SI 従業員数=システムインテグレーション事業に 高める余地が残る。モーニングスターでは同社の 1 株利
関わる営業なども含めた人数 益について 24 年 12 月期を 134 円、25 年 12 月期を 158
円と予想する。25 年 12 月期予想ベースの PER は 8 倍台
■中期計画は前倒し達成へ
と割安感が強い。フェアバリューは 2,000 ~ 2,200 円、
同社は創業来黒字決算を継続するなど、堅実な経営で レーティングは新規で「Overweight」とする。
業績を拡大してきた。近年は成長の勢いが加速しており、  (鈴木 草太)
業績動向(2/24時点)
売上高 前年比 営業利益 前年比 経常利益 前年比 純利益 前年比 EPS
(百万円) (%) (百万円) (%) (百万円) (%) (百万円) (%) (円)
21 年 12 月期(連) 実績 4,774 ― 505 ― 528 ― 349 ― 87.3
22 年 12 月期(連) 実績 5,854 22.6 576 14.2 586 11.0 390 11.7 97.1
会社予想 6,734 ― 634 ― 649 ― 461 ― 111.3
23 年 12 月期(単)
MS 予想 6,896 ― 677 ― 669 ― 470 ― 113.0
24 年 12 月期(単) MS 予想 8,206 19.0 804 18.8 795 18.8 558 18.7 134.1
※ 23 年 12 月期から非連結決算に移行

本資料は投資判断の参考としての情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的とするものではありません。銘柄の選択、投資判断の最終決定はお客様ご自身の判断でなさるようお願いいたします。本資料に掲載された意見
は作成日における判断であり、予告なしに変更される場合があります。本資料に掲載された意見・データは、当社が信頼できると判断したデータ等により作成いたしましたが、その正確性、安全性等について保障するものではあ (1/3)
りません。著作権、知的所有権等一切の権利はモーニングスター株式会社並びに Morningstar.Inc に帰属しますので、許可なく複製、転写、引用等を行うことを禁じます。
Morningstar Equity Research Report 2023.2.27

アクシス(4012 東証スタンダード)





■ 会社概要 SI従業員数と従業員1人当たり売上高
1991 年創業のシステムインテグレーター。金融系を中 円 人
16,000 500
心に流通系や官公庁系のシステムが主力。アプリケーショ 14,000 450

ンの開発からインフラ構築、テスト、運用 ・ 保守までをト 12,000

10,000 300
ータルでサポートする。顧客の事業分野と業務内容に精通
8,000 250
し、的確な問題提起とサービス提供により長期の取引実績 6,000 200

を積み上げている点が特徴。システムインテグレーション 4,000

事業の業種別の売上高は案件が大型になりやすい銀行が最 2,000 50

も多く、次いで公共・社会インフラ、情報通信が大きなウ
2020 年 2021 年 2022 年 2023 年
エートを占める。同事業は顧客と直接取引のほか、富士通 従業員 1人当たり売上高(左軸) SI 従業員数(右軸)
や NTT データなどの一次請け企業が相手となるケースも ※SI従業員数はSI事業に関わる営業なども含めた人数
出所 会社資料

多い。一方、IT サービス事業では、クラウドサービスとし
て 2018 年に参入したリアルタイム車両運行管理システム
「KITARO」を展開する。同サービスは企業の営業車など商 にキャパシティを広げていることから市場成長を取り込ん
用車の位置情報や走行履歴をはじめとする車両データを把 でいく確度が高い。IT サービス事業は、デジタルコンサ
握することで、効率化につなげる。また、セキュリティ関 ルティングサービスの収益増が模索中の段階にある一方、
連サービスや、中小企業向けなどのデジタルコンサルティ 「KITARO」に関しては契約台数増のほか、ドライブレコー
ングも展開している。なお、23 年 1 月 1 日に傘下のヒュー ダーやデジタルタコグラフといった付帯機器の導入による
マンソフト社を吸収合併しており、23 年 12 月期から非連 客単価の底上げが見込まれる。また、アルコールチェック
結決算に移行した。 の義務化に備え、検知器の販売を始めている。




リスク要因
■ 事業環境と展望
システムインテグレーション事業で主力とする金融分野 IT の内製ツールのイノベーションにより企業が DX を
自前で賄う流れが形成されること、競合の台頭に伴う受
は、複雑な業務内容への理解や法制度への柔軟な対応が求
注競争の激化、世界的な金融危機などに起因する企業の
められる。同社はこの領域で豊富な実績を積み上げてお
IT 投資抑制、IT 人材のさらなる逼迫がエンジニアの拡充
り、メガバンクなど大手顧客との長期的な取引関係を構築
の妨げとなること、などがリスク要因に挙げられる。た
している。金融企業は国際競争力の向上やセキュリティ強
だ、同社は 80 年代バブルの崩壊直後に創業した経緯があ
化へ向け今後も IT 投資を積極化していく可能性が高く、事
り、リスクコントロールに抜かりがなく、プロジェクト
業環境の先行きは明るい。また、22 年 12 月期は公共・社
マネジメントや収支管理の徹底により創業以来継続して
会インフラや情報通信向けの売上高が大きく拡大した。金
黒字を計上してきた。また、実績面でも豊富で顧客との
融業界の IT ニーズは今後も高まっていくことが予想され 関係性は強い。
る中で、同社はエンジニアやパートナーの拡充により順調




株主還元(2/24時点)
■ 配当の状況 ■ 株主優待
1株当たり配当金 なし

中間期末 期末 年間

21年12月期 実績 0円 5円 5円

22年12月期 実績 0円 10円 10円

23年12月期 会社予想 0円 15円 15円



本資料は投資判断の参考としての情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的とするものではありません。銘柄の選択、投資判断の最終決定はお客様ご自身の判断でなさるようお願いいたします。本資料に掲載された意見
は作成日における判断であり、予告なしに変更される場合があります。本資料に掲載された意見・データは、当社が信頼できると判断したデータ等により作成いたしましたが、その正確性、安全性等について保障するものではあ
りません。著作権、知的所有権等一切の権利はモーニングスター株式会社並びに Morningstar.Inc に帰属しますので、許可なく複製、転写、引用等を行うことを禁じます。 (2/3)
Morningstar Equity Research Report 2023.2.27

アクシス(4012 東証スタンダード)





競合他社比較 (2/24時点)


アクシス クロスキャット エヌアイデイ
(4012 東証スタンダード)
・ (2307 東証プライム)
・ (2349 東証スタンダード)


株価 1,288円 1,241円 1,785円
投資単位 100株 100株 100株
基本事項
最低投資金額 128,800円 124,100円 178,500円
決算月 12月 3月 3月
PER 予)
( 11.6倍 ― 9.5倍
株価指標 PBR 実)
( 2.1倍 4.4倍 1.2倍
配当利回り
(予) 1.2% ― 1.5%
売上高成長率
(予) ― 4.8% 9.6%
成長性 営業利益成長率
(予) ― 3.7% 7.8%
EPS成長率
(予) ― 0.6% 29.2%
売上高営業利益率
(予) 9.4% 9.1% 12.0%
収益性 自己資本当期純利益率
(実) 15.3% 19.5% 10.4%
総資産経常利益率
(実) 16.8% 16.9% 11.6%
自己資本比率
(実) 72.9% 61.2% 74.8%
財務安定性 デット エクイティ レシオ
・ ・ (実) 0.0% 14.4% 2.1%
流動比率
(実) 420.5% 273.8% 584.3%
競合は金融向けシステムインテグレーターのクロスキャット( 2307)、エヌアイデイ( 2349)を選んだ。
※アクシスは 23 年 12 月期から非連結決算に移行したため、収益の前期実績の記載は省略した。


■成長性 ■収益性 ■財務安定性
アクシスは銀行や証券など金融向け アクシスの営業利益率は22年12月 アクシスの22年12月期末の現預金
のシステム開発を主力とし、公共分野 期 が9.8 %(21年12月 期 は10.6 %)
。 は2,063百万円(前期比294百万円増)
や情報通信向けの受注も足元で拡大し 外注(ビジネスパートナー)比率が拡 で有利子負債はない。自己資本比率は
ている。顧客の事業分野と業務内容に 大すると製造原価を押し上げる構造だ 72.9%と高い。増加した現金は人材投
精通し、豊富な長期取引実績を誇る。 が、それにより売上高販管費率は低下 資を中心に充当する方針。また、同期
DXニーズが拡大する中で、エンジニア するため収益性の低下にはつながりに は大きな設備投資がなく、FCFは411
数の増加も着実に進めている。売上高 くい。23年12月期は営業利益率9.4% 百万円(同336百万円増)に大きく増
は23年12月期までの3年平均で18.8 を計画している。 えた。
%が見込まれる。




モーニングスター株式会社
株式分析部 アナリスト  鈴木 草太
03-6229-0078 




本資料は投資判断の参考としての情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的とするものではありません。銘柄の選択、投資判断の最終決定はお客様ご自身の判断でなさるようお願いいたします。本資料に掲載された意見
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モーニングスター エクイティ リサーチレポートの読み方
・ ・
特 徴
(1)第三者機関として中立的な立場を重視 Overweight (オーバーウエート)
 モーニングスター・エクイティ・リサーチレポートは、 今後、半年間の株価推移が現値水準を 15%以上上回ると
モーニングスターが位置する中立的な第三者としての立場 予測される場合
を重要視し、客観的な比較・評価情報の提供に努めていま Neutral (ニュートラル)
す。モーニングスターがカバーする全銘柄に対し、アナリ 今後、半年間の株価推移が現値水準の- 15%~+ 15%に
スト個人の見解に加え、複数のアナリストから成る銘柄評 とどまると予測される場合
価委員会の意見を反映し、投資判断・想定株価レンジ・業 Underweight(アンダーウエート)
績予想を決定しています。 今後、半年間の株価推移が現値水準を 15%以上下回ると
予測される場合
(2)カバー銘柄のユニバース
 カバー銘柄は下記対象銘柄から銘柄評価委員会が選出し  モーニングスターでは業績見通しや財務状況、株価の値
ています。 動きなどに関する見解の変更により、機動的に投資判断を
【銘柄選定基準】 変更します。ただし、影響力のある、新しい情報が明らか
● アナリストのカバー率が低い国内新興市場上場銘柄 となり、判断に時間を要する場合には投資判断を「Under
●  人投資家からの人気が高い銘柄(各オンライン証券
個 Review」(保留)とする場合があります。また、取引時間
のデータを参考) 中の投資判断の変更は行いません。アナリストが退職した
● 時価総額を考慮(50 億円程度以上を目安) 場合などは投資判断をいったん「Suspension」(停止)と
● 整理、監理銘柄や継続疑義、債務超過銘柄を除く する可能性があります。

(3)3 段階の投資判断 (4)中期的な想定株価レンジ
 カバー銘柄に対する投資判断は、モーニングスターの各  向こう半年間で想定される株価のレンジを示します。株
アナリストによる調査・取材・分析を基に銘柄評価委員会 価指標などを用いた適正株価水準のほか、チャートのフシ
の協議を経て決定しています。 下記の基準を基に 3 段階(最 目や直近の高値・安値、トレンドライン、移動平均線など
上位から「Overweight 」(オーバーウエート)「Neutral」
、 テクニカル面や価格帯別出来高なども考慮して、中期的な
(ニュートラル)「Underweight」
、 (アンダーウエート) ) 上値メド、下値メドを決定しています。
で予測しています。



項目説明
■ アナリストコメント ■ 会社概要 ■ 成長性
 直近の業績動向や事業環境につい  各銘柄がどのようなビジネスを展  今期会社計画の売上高成長率、営
て、取材に基づいた評価をコメント 開しているのか、どこに収益源があ 業利益成長率、EPS 成長率を競合他
しています。投資判断の根拠や業績 るのかなどを詳しく解説するほか、 社と比較するほか、過去の経緯や主
予想に対する見方、今後の事業展望 今後どの事業に力を入れていくの 力事業の成長力などを評価します。
などを記載し、株式投資をするうえ か、中期的にはどのような事業展開
で最も重要な情報を掲載していま を図っていくのかなどの中期的な見 ■ 収益性
す。また、読みやすさを考慮してテー 通しも取材を踏まえて掲載します。  今期会社計画の売上高営業利益率
マごとに 2 ~ 4 つのパラグラフに と前期実績の自己資本当期純利益
まとめているほか、重要なポイント ■ 事業環境と展望 率、総資産経常利益率を競合他社と
を太字で強調しております。  各銘柄が属する業界について、足 比較するほか、過去からの収益性の
元の状況や将来の成長性などの観点 変動などを評価します。
■ 業績動向 から解説します。競合他社への取材
 通期決算の実績 2 期分と会社予 も実施することで業界全体を多方面 ■ 財務安定性
想、およびモーニングスターの独自 から捉えるほか、業界団体のデータ  前期実績の自己資本比率、 デット・
予想を今期、来期の 2 期分掲載し など具体的な数値も掲載します。 エクイティ・レシオ(=有利子負債
ております。各銘柄への取材に加え、 / 自己資本× 100)、流動比率(=流
四半期毎での過去の業績傾向やセグ ■ リスク要因 動資産 / 流動負債× 100)を競合他
メント毎での分析に基づいて業績数  各銘柄が有するリスクを解説しま 社と比較するほか、現預金やキャッ
値を予測しています。 す。事業面でのリスクに加え、業績 シュフローなどの観点から財務安定
面や財務面、株式市場独自のリスク 性を評価します。
なども考慮して様々な角度から見た
リスクを示します。



本資料は投資判断の参考としての情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的とするものではありません。銘柄の選択、投資判断の最終決定はお客様ご自身の判断でなさるようお願いいたします。本資料に掲載された意見は作成日に
おける判断であり、予告なしに変更される場合があります。本資料に掲載された意見・データは、当社が信頼できると判断したデータ等により作成いたしましたが、その正確性、安全性等について保障するものではありません。著作権、知
的所有権等一切の権利はモーニングスター株式会社並びに Morningstar.Inc に帰属しますので、許可なく複製、転写、引用等を行うことを禁じます。

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