エッジAIの機械学習を全自動化する「SyncLect Edge AI Automation」を開発

2022 年 11 月 15 日

株式会社ヘッドウォータース

(コード番号:4011 東証グロース)




エッジ AI の機械学習を全自動化する
「SyncLect Edge AI Automation」を開発
~ スマートストア、スマートビルディング、スマートシティを想定した
実証実験で運用コスト 9 割削減に成功 ~



AI ソリューション事業を手掛ける株式会社ヘッドウォータース(本社:東京都新宿区、代表取締役:篠田

庸介、以下「ヘッドウォータース」)は、エッジ AI の機械学習を全自動化するシステム「SyncLect Edge AI

Automation(シンクレクト エッジ エーアイ オートメーション)」を開発しました。本システムは、従来、

多大な人手と時間が必要だったエッジ AI の機械学習コストを大幅削減し、さらにクラウド AI で推論精度を向

上させる画期的なシステムとなります。




■開発の背景

近年、日本でも 5G の普及や IoT 技術の発達によりスマートストアやスマートビルディング、スマートシテ

ィの分野でもエッジ AI を活用した事業課題の解決やサービス向上に取り組む企業が増加しています。こうした

エッジ AI 活用においては機械学習による推論精度の向上が重要であり、そのための各プロセス(データ収集→

アノテーション→再学習→再配布)にはデータサイエンティストやエンジニアなどの専門人材による作業が必

要となります。
しかし、市場で不足する専門人材を採用することは難しく、また採用後も高額な作業費が長期間にわたって

発生するため、エッジ AI を導入する企業にとって大きな負担となっているのが実情です。

ヘッドウォータースでは、こうした専門人材の不足やコスト負担の課題を解決するため、エッジ AI の機械学

習プロセスを全自動化する「SyncLect Edge AI Automation」を開発しました。



■コスト削減効果の実証実験について

「SyncLect Edge AI Automation」開発過程において、機械学習の中でも重要であり、かつ作業工数がかか

るアノテーション作業への削減効果に関する実証実験を行った結果、作業時間を約 90%削減することに成功し

ました。



<実証実験の概要>

・実験内容:エッジ AI カメラからの画像データについて、手作業でアノテーションを実施した場合と
「SyncLect Edge AI Automation」でアノテーションを実施した場合の処理時間を計測



・実験結果:

手作業 SyncLect Edge AI Automation

作業結果 1 回目:90 枚/1 時間 平均:90~150 枚/8 分※

2 回目:150 枚/1時間

(平均:120 枚/1 時間)



※SyncLect Edge AI Automation では、90 枚と 150 枚の処理時間に大きな差は出ず、

概ね 8 分となりました



■推論精度の向上機能について

一般的に IoT エッジデバイスとして利用される端末機器のコンピューティング性能は、クラウド上で動作す

るサーバーと比較して大きく劣っています。よって IoT エッジデバイス上で動作する AI の機械学習モデル

は、性能面を考慮してプログラム処理を軽量化して作るため、結果クラウド上のサーバーで実行された画像解

析結果よりも推論精度は劣ってしまうことがほとんどとなります。



「SyncLect Edge AI Automation」は、この性能差の解消にも成功しております。優秀なクラウド上のサー

バーによる推論を使ったアノテーション、再学習、再配布のサイクルを繰り返すことでエッジ AI の推論精度を

クラウド AI レベルまで向上させることが可能となります。
■活用シーンについて

「SyncLect Edge AI Automation」は、エッジ AI カメラで収集した大量データを高精度かつタイムリーに

画像解析する必要がある環境において特に高い効果を生み出すことが期待できます。具体的な活用シーンは次

のとおりです。



・スマートストアやスマートビルディングにおける商品管理や混雑状況把握への活用

・スマートシティにおける画像解析への活用

・メーカー製造ラインにおける不良品検知への活用




■今後について
ヘッドウォータースでは、日本マイクロソフトが提供する「Microsoft Azure」、NVIDIA が提供する

「NVIDIA Jetson シリーズ」などの世界最先端のテクノロジーを活用し、独自の技術力を生かしたエッジ AI

システムをスマートストアやスマートビルディング、スマートシティ推進に取り組む多くのお客様に提供して
まいりました。



こうしたご支援を通じて、お客様からご相談いただくことの多かった機械学習に関する専門人材の不足やコ
スト負担の課題を解決するため、独自ノウハウと技術力を生かして「SyncLect Edge AI Automation」は開発

されました。これより順次、お客様への提供を開始し、これらの課題を解決してまいります。

また、「SyncLect Edge AI Automation」のシステム仕様について特許申請済みであり、さらに利便性の高
いシステムへと進化させてまいります。


なお、本件による当社の当期業績に与える影響は軽微であります。今後開示すべき事項が発生した場合には
速やかにお知らせいたします。


■商標について
記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
<会社情報>
会社名:株式会社ヘッドウォータース
所在地:〒163-1304 東京都新宿区西新宿 6-5-1 新宿アイランドタワー4階
代表者:代表取締役 篠田 庸介
設立 :2005 年 11 月
URL:https://www.headwaters.co.jp


<本件のお問い合わせ>
株式会社ヘッドウォータース
メール:info@ml.headwaters.co.jp

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