東京青果株式会社が農林水産省の令和3年度補助事業として取り組んだ「場内流通のAI動態分析による物流改善施策検討・検証」を全面的に支援しました。

2022 年 8 月 12 日

(コード番号:4011 東証グロース)

株式会社ヘッドウォータース




東京青果株式会社が農林水産省の令和 3 年度補助事業として取り組んだ


「場内流通の AI 動態分析による物流改善施策検討・検証」を全面的に支援しました。




AI ソリューション事業を手掛ける株式会社ヘッドウォータース(コード番号:4011 東証グロース、本社:

東京都新宿区、代表取締役:篠田 庸介、以下ヘッドウォータース)は、東京青果株式会社(本社:東京都大田
区、代表取締役社長:川田 一光、以下東京青果)が農林水産省の令和 3 年度補助事業として取り組んだ「場

内流通の AI 動態分析による物流改善施策検討・検証」(以下 AI 動態分析)を全面的に支援しました。




2021 年 6 月 15 日に閣議決定された「総合物流施策大綱(2021 年度~2025 年度)」で触れられているよ

うに、「新型コロナウイルス感染症の流行による社会の劇的な変化もあいまって、我が国の物流が直面する課

題は先鋭化・鮮明化」していると言えます。



特に青果物の物流においては、青果物輸送のドライバー不足を背景として、大都市拠点市場への出荷集約が

進む中、東京青果の年間取扱量は年々増加傾向にあり、課題の 1 つとして「卸売場の狭隘化による場内渋滞」

が挙がっていました。
場内卸売場の運用は、限られた場所と時間の中で、東京青果社員および仲卸業者の経験に基づく工夫により

実現されているものの、時によって属人的かつ部分最適な行動が見られ、商品の滞留やフォークリフト・ター

レの動線混雑といった問題が発生していました。

上記の問題解決を目指して、全体最適の視点から現状の運用と課題を把握し施策を講じるために、商品配置

およびフォークリフト・ターレ動線について、カメラ画像による AI 動態分析を行ったうえで、それらの最適化

に向けた施策の検討・検証を実施しました。



商品配置が最適化され、フォークリフト・ターレの動線が適切に確保された状態になれば、商品探索やピッ

キングといった仲卸業者の荷引き時間が短縮されることで、「より多くの荷物を、より鮮度良く、低コストで

供給できる」という状態が実現されます。

このことは、拠点市場のハブ機能の強化、さらには国産青果物供給の国際的な競争力強化に繋がるものと考

えます。



このような構想のもと、今回の AI 動態分析の取り組みは、東京青果が農林水産業の補助事業として「令和 3

年度食品等流通持続化モデル総合対策事業」のうち「持続的サプライチェーン・モデル確立事業」に応募のう

え実施したもので、ヘッドウォータースは東京青果に伴走する形で、企画段階から AI 動態分析の仕組み構築、

施策の検討・効果検証までの一連の業務を支援しました。



肝となる商品動態分析については、大田市場内の東京青果利用スペース内に Web カメラおよびエッジデバ

イスを設置し、撮影した画像に基づいて商品動態をデータ化する仕組みを Microsoft Azure 上に構築したう

え、Microsoft Power BI で可視化・分析するという仕組みを構築しました。
また、仕組みを活用したデータ分析に加えて、東京青果の協力を得て現地視察や協議を重ねることで、より

実効性のある施策を検討し、実施および効果検証することができました。



なお、フォークリフト・ターレ動線の分析については、東京青果が導入した映像解析ソフトウェア

「BriefCam」を活用しました。

「BriefCam」は、BriefCam 社(本社イスラエル)が開発したソフトウェアで、数時間の録画映像を数分の

映像に要約し、様々な条件で検索・分析できるもので、キヤノンマーケティングジャパン株式会社(コード番

号:8060 東証プライム、本社:東京都港区、代表取締役:足立 正親、以下キヤノンマーケティングジャパ

ン)が導入を支援しました。




AI 動態分析では、最終的に東京青果利用スペースの一定範囲を対象とした施策の試行と効果検証を実施し、
「実施した施策が、全体の利用効率向上に繋がる」との結論を得ました。
今回の結論を踏まえて、今後は、可視化・分析の対象を拡大し、利用スペース全体の最適化に向けた取り組
みが進行していく予定です。
また、こうした取り組みは、全国の卸売市場など俯瞰的なデータ分析が必要な場所へ広がり、より大きな範
囲でスペースの有効利用が図られることで、物流の状況を変えていく可能性があると考えています。


ヘッドウォータースは、今回の AI 動態分析で支援したような「データ化されていない情報のデータ化、可視
化、分析」および「データに基づく施策の検討、試行、効果検証」に加えて、「日々収集されるデータに基づ
く継続的な改善」に関する支援を推し進め、今後も物流業界の課題解決に貢献してまいります。
また、各産地の収穫状況、拠点市場への配送状況、拠点市場の利用状況、仲卸への移送状況、仲卸の保管状
況、小売店への配送状況など、青果物サプライチェーンにおけるデジタルツインの取り組みも進めてまいりま
す。


なお、本件による当社の当期業績に与える影響は軽微であります。今後開示すべき事項が発生した場合には
速やかにお知らせいたします。



■商標について
記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
<会社情報>
会社名:東京青果株式会社
所在地:〒143-0001 東京都大田区東海 3-2-1
代表者:代表取締役社長 川田 一光
設立 :1947 年 5 月
URL :https://www.tokyo-seika.co.jp/


会社名:キヤノンマーケティングジャパン株式会社
所在地:〒108-8011 東京都港区港南 2-16-6
代表者:代表取締役 足立 正親
設立 :1968 年 2 月
URL :https://canon.jp/


会社名:株式会社ヘッドウォータース
所在地:〒163-1304 東京都新宿区西新宿 6-5-1 新宿アイランドタワー4F
代表者:代表取締役 篠田 庸介
設立 :2005 年 11 月
URL :https://www.headwaters.co.jp


<本件のお問い合わせ>
株式会社ヘッドウォータース
メール:info@ml.headwaters.co.jp

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