株式会社ロックオンとテックビューロ株式会社がブロックチェーン技術を応用したEC用受注エンジンの実証実験を開始

報道機関各位
プレスリリース
2015 年 12 月 28 日
株式会社ロックオン
代表取締役社長 岩田 進
テックビューロ株式会社
代表取締役社長 朝山 貴生


株式会社ロックオンとテックビューロ株式会社がブロックチェーン技術を
応用した EC 用受注エンジンの実証実験を開始
~中・大規模 EC サイトのバックエンドにフィンテックのブロックチェーン技術を応用。
運用コストを従来の 1/3 程度に~


株式会社ロックオン(本社:大阪府大阪市北区 代表取締役社長:岩田 進、以下ロックオン)とテックビュ
ーロ株式会社(本社:大阪府大阪市西区 代表取締役社長:朝山 貴生、以下テックビューロ)は、大型 EC サ
イトのバックエンド運用コストを 3 分の 1 程度に圧縮する可能性を持つ、ブロックチェーン技術「mijin」を
応用した EC のゼロダウンタイム受注エンジン開発の実証実験を、共同で行うことを 2015 年 12 月 28 日に発
表いたします。


■フィンテックの最新技術を e コマースに応用
近年、フィンテック(※1)の分野でも注目を集めるプライベート・ブロックチェーン(※2)技術は、セキ
ュリティを妥協せずにゼロダウンタイムの勘定システムを安価に構築することが可能です。テックビューロが
有する国内唯一のプライベート・ブロックチェーン技術「mijin」を、EC サイトの受注エンジンに応用するこ
とで、秒間数百件の受注があるような大規模 EC サイトでも、安価にゼロダウンタイムで運用が可能なインフ
ラを構築することが可能となります。さらにロックオンが提供する日本 No.1EC 構築オープンソース(※3)
「EC-CUBE」に展開することで、大規模 EC サイトの構築分野に技術革命と価格破壊をもたらすことを目指し
ます。


■EC サイトのボトルネックを解決
EC サイトが成長する際に、問題となるのが受注の同時集中による機能の停止や Web サイト自体のダウンタ
イムです。本来は販売機会であるはずの状況が、様々なボトルネックにより大きな機会損失を生むことが多々
ありました。しかし、従来の典型的なシステム構成では、ピーク時の秒間数十件の注文を滞りなく捌くために
は年間数千万円ものコストが必要となり、結果的に多くの固定費が無駄になっていました。
その大きなボトルネックの一つが、在庫管理や受注部分を担うデータベースでした。ページ自体や画像ファ
イルについては、近年の CDN の発達により負荷の分散が比較的容易となりましたが、勘定データベースにつ
いては機器増強によるスループット向上が唯一の解決法でした。
■ブロックチェーンでゼロダウンタイムを実現
通常のデータベースでは、待避の仕組みを導入しない限りキャパシティを超えるとダウンしてしまいますが、
ブロックチェーンでは落ちることなしに自動的に遅延処理されます。




例えば、
「EC-CUBE」の受注部分にプライベート・ブロックチェーン「mijin」を実装すれば、安価なサー
バー数台だけで、秒間数百件の受注を処理可能なゼロダウンタイム EC システムの構築が可能となります。




■劇的なコスト圧縮
例えば、秒間数十オーダーのピークに併せて必要だった 1 千万円以上の年間コストが、
「mijin」のブロック
チェーンと「EC-CUBE」と組み合わせることによって、ライセンス料を含めても年間数百万円未満に圧縮で
きます。
■EC-CUBE のままで運用コスト 3 分の 1 未満を実現
従来の一般的なシステム構成では、中規模以上の EC サイトを「EC-CUBE」ベースで運営するには、インフ
ラコストがかさむことでコスト効率が悪化し、他社製品への乗り換えが多く発生しておりました。




しかし「EC-CUBE」の受注エンジンを「mijin」にすることによって、中規模から大規模の EC サイトにお
いても、そのままのスキームで運営が継続可能となり、規模によっては運用コストを 3 分の 1 未満にまで圧縮
することが可能となります。


■セキュリティと整合性の向上
もともとブロックチェーンには、二重払いを防止する機能と、内部データの改ざんを防止する機能、そして
データの整合性を保つ勘定機能とが備わっています。また、それらの多くがソフトウェア内の暗号技術で完結
しており、従来のデータベースやアプリケーションよりもより高いセキュリティ環境を実現することができま
す。
「mijin」を「EC-CUBE」の勘定機能に応用することによって、在庫や注文の二重計上を自動的に防止し、
それらデータの不整合を排除することが可能となります。


■ロックオンとテックビューロの今後の取り組み
ロックオンとテックビューロでは、2016 年 1 月から共同でブロックチェーン技術を応用した EC 受注エン
ジンの実証実験を開始します。将来的にはロックオンより「EC-CUBE」における「mijin」利用パッケージを
独占販売することや、ロックオンのソリューション事業部(http://www.lockon.co.jp/ec-solution/)での、
本技術を利用した大規模 EC サイト構築の受注を視野に入れております。
なお、
「mijin」は 2016 年夏にオープンソースとして公開予定であり、商用ライセンスの価格は年間数十万
円程度を予定しております。


■「株式会社ロックオン」について(Web サイト:http://www.lockon.co.jp/)
株式会社ロックオンは、導入社数 7000 社を超えるマーケティングプラットフォーム『アドエビス』を始め、
国産リスティング広告運用プラットフォーム『THREe』
、国内 No.1 EC 構築オープンソース『EC-CUBE』
、マ
ーケティング関連の研究・情報発信を行う『マーケティングメトリックス研究所』など、国内最大級のマーケ
ティングソリューションを提供しています。2014 年 9 月には東京証券取引所マザーズに上場し、関西発 IT
ベンチャー企業として更なる国内での事業拡大を目指しています。また、日本国内にとどまらず、米国シリコ
ンバレーやベトナムに関連会社を設立するなど、海外にも積極的に展開中です。
■「EC-CUBE」について( Web サイト:http://www.ec-cube.net/)
EC オープンプラットフォーム「EC-CUBE」は、ロックオンが開発した EC サイト構築パッケージをオープン
ソースとして 2006 年 9 月に公開したもので、日本 No.1 EC 構築オープンソースとして認定されており、ダ
ウンロード数 170 万件超、推定 22,000 店舗以上で実際に稼働しております(ロックオン調べ)。 2014 年 9
月には企業間商取引(BtoB)向け EC サイト構築パッケージ「EC-CUBE B2B」をリリース。2015 年 7 月には
「拡張性」の向上を追及した最新バージョン「EC-CUBE 3.0」をリリースいたしました。


■「テックビューロ株式会社」について( Web サイト:http://techbureau.jp/)
テックビューロ株式会社は、暗号通貨技術とブロックチェーン技術に基づいたソフトウェアとサービスを開発
しているクリプト・フィンテック・ラボ(Crypto-Fintech Lab.)です。ビットコインを含む暗合通貨の為替
取引プラットフォーム「Zaif」やプライベート・ブロックチェーン基盤ソフトウェア「mijin」の他、ブロック
チェーン技術導入の受託開発やコンサルティングサービスを提供しております。


■「mijin」について( Web サイト:http://mijin.io/)
「mijin」は、クラウド上や自社データセンター内に、企業内や企業間で利用可能なプライベート・ブロック
チェーン環境を構築できるプラットフォームです。既存のデータベースや勘定システムを置き換えて劇的にコ
ストを削減すると同時に、改ざん不可能なセキュリティ環境が構築できる他、実質ゼロダウンタイムを実現し
ます。金融機関から電子マネー、ポイント、オンラインゲーム、ロジスティクスまで、幅広くご利用頂けます。
「mijin クラウドチェーン」は、この「mijin」をクラウド上で利用できるようにした PaaS(Platform as a
Service)です。


※1: フィンテック(FinTech)とは金融(Financial)と技術(Technology)を掛け合わせた造語で、金融と IT を融合
させた金融システムの革新的活用を意味します。従来は、このフィンテックが担う分野は金融機関向けにサービスを提供
する大手 IT ベンダーが関与するものでした。しかし、ここ数年は技術革新とともに比較的小規模のベンチャー・スタート
アップ企業の参入が多くなり注目を集めています。


※2: ビットコインによって発明された、P2P 方式によるデータ処理の基盤技術です。複数のコンピューターが分散型合
意形成を行い、暗号署名しながらブロック単位で複数データを処理するのが特徴です。安価なコンピューターで稼働し、
ゼロダウンタイムと、改ざん不可能なセキュリティを実現します。バックアップや冗長化も必要なく、劇的なコスト削減
が可能であり、キャパシティを超えても落ちないため、金融機関にも注目されています。


※3:独立行政法人情報処理推進機構「第 3 回オープンソースソフトウェア活用ビジネス実態調査」による
【プレスリリースに関するお問い合わせ先(報道機関窓口)

株式会社ロックオン 広報担当:梶原
問い合わせフォーム:http://www.lockon.co.jp/contact/
TEL:06-4795-7500


テックビューロ株式会社 担当:芳村
TEL:06-6533-2230 / E-mail: pr@techbureau.jp


本文中の商品名は、各社の商標または登録商標です。

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