JAXA宇宙探査イノベーションハブ第6回研究提案事業に採択される

各位
2020 年 11 月 4 日
デリカフーズホールディングス株式会社


JAXA 宇宙探査イノベーションハブ第 6 回研究提案募集に採択される
デリカフーズ株式会社、株式会社メディカル青果物研究所

菱熱工業株式会社や産業技術総合研究所、千葉大学と連携して、
「資源循環社会に向けた自立循環型水耕栽培システム(地産地消型探査技術)

の研究提案募集に採択されました


当社グループ会社であるデリカフーズ株式会社(東京都足立区 代表取締役 大﨑 善保)
と株式会社メディカル青果物研究所(東京都足立区 代表取締役社長 大﨑 善保)は、菱熱工
業株式会社(東京都大田区 代表取締役社長 近藤 貢)や国立研究開発法人産業技術総合研究
所(東京都千代田区 理事長 石村 和彦)、国立大学法人千葉大学(千葉県千葉市 学長 徳久
剛史)の産官学 3 機関と連携して、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)宇宙探査イ
ノベーションハブが公募した「太陽系フロンティア開拓による人類の生存圏・活動領域拡大に向
けたオープンイノベーション」に関する研究提案募集のうち、「資源循環社会に向けた自立循環
型水耕栽培システム(地産地消型探査技術)」の採択を受けました。


デリカフーズホールディングス株式会社は、外食・中食向け業務用野菜に関する仕入販売及び
カット野菜の製造販売事業を展開するデリカフーズ株式会社を中心に、食品分析を主に担当する
株式会社メディカル青果物研究所や物流事業、コンサルティング・研究開発事業を展開していま
す。デリカフーズグループは、卸売事業者として国内外の契約産地から安定した仕入を行うこと
ができる調達力と、高品質で安全な野菜加工、全国 28,000 店舗の飲食店へ配送するチルド配送
網を構築していることを強みとしています。


今回の採択を踏まえ、今後 植物性の残渣を高速分解する技術を基盤として、そこから発生す
る炭酸ガス、および無機元素を全量回収し、養液栽培に利用する手法の確立を目指して参ります。


1.研究の背景
デリカフーズグループの青果物取扱量は年間約 12 万トンで、そこから野菜残渣(カット端材、





青果物外皮・外葉など)が毎日約 30 トン排出されますが、微生物発酵技術に拠って処理し堆肥
化・飼料化することで、食品リサイクルを実践しています。今後、SDGs の国内外での進展を踏
まえ、処理時に発生する炭酸ガスの低減化や野菜栽培への有効利用、堆肥の液化による水耕栽培
への展開、また野菜残渣の更なる有効活用法の開発などを検討する必要があります。


2.研究の要旨
前項の研究の背景を踏まえ、JAXA を加えた産官学 6 機関が連携して、
「閉鎖型生物残渣高速液
化技術と環境浄化型養液栽培技術の確立」の共同研究に取り組むことを提案しました。宇宙にお
いて食料の自給のためには、生物残渣に含まれる元素を有効に活用するとともに、限られたスペ
ースで効率的に処理し、且つ循環システムとして構築する必要があります。本研究では,植物性
の残渣を高速分解する技術を基盤として、そこから発生する炭酸ガス、および無機元素を全量回
収し、養液栽培に利用する手法の確立を目指します。本システムは、残渣の投入から農産物の生
産において、閉鎖型管理で実施し、各工程の全必須元素の収支(出入り)を解明することによっ
て、環境浄化型植物生産法を確立します。本技術は、リサイクル処理技術の導入だけでなく、月
面などの宇宙や地上の両方に有効なものを達成します。


<共同研究参画機関と主な活動>
1 デリカフーズ株式会社 :野菜残渣の提供、残渣分解装置の設置・稼働
2 株式会社メディカル青果物研究所 :野菜残渣や液化堆肥、環境浄化型植物などの評価・分析
3 菱熱工業株式会社 :残渣分解装置の導入、自動搬入・自動計量機能の追装
4 国立研究開発法人産業技術総合研究所 :炭酸ガスの捕獲・分析、有効利用
5 国立大学法人千葉大学 :炭酸ガス・液化堆肥での野菜栽培実証
6 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 :月面農場関連技術の適用検討


<事業実施期間(予定)>
2020 年 11 月~2022 年 10 月(2 年間)


<研究代表機関>
デリカフーズ株式会社




※JAXA 宇宙探査イノベーションハブ 第 6 回研究提案募集(RFP)結果:
121 件の研究提案の中、JAXA(外部有識者、技術専門家含む)での選考の結果、
34 件(課題解決型 5 件/アイデア型 27 件/チャレンジ型 2 件)が採択されました。
https://www.ihub-tansa.jaxa.jp/RFP_announcement6.html





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