日本農芸化学会2015年度大会 黒大豆ポリフェノールのむくみ改善作用を発表


2015 3 27


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神戸市中央区港島中町 6-13-4 フジッコ株式会社 東証第一部コード番号 2908

-日本農芸化学会 2015 年度大会
日本農芸化学会 2015 年度大会-
黒大豆ポリフェノールのむくみ改善作用を発表
黒大豆ポリフェノールのむくみ改善作用を発表
むくみ

フジッコ株式会社(代表取締役社長 福井正一)は、黒大豆の健康効果に関する研究成果に
ついて、2015
ついて、2015 年 3 月 26 日(木)~29 日(日) 岡山市で開催される日本農芸化学会 2015 年度
201 日(木)~2 日(日 、岡山市で開催される日本農芸化学 2015
、岡山市で開催される日本農芸化学会
大会において発表いたします。
大会において発表いたします。


血管、血液の不調は、疲労や冷え、むくみといった日常的な症状から、動脈硬化などによる
血管、血液の不調は、疲労や冷え、むくみといった日常的な症状から、動脈硬化などによる
日常的な症状から、動脈硬化など
重篤な疾患の原因となることが知られています。
重篤な疾患の原因となることが知られています。
黒大豆は古くから生薬として利用され、なかでも血管・血液の健康に対する効果として、
「活
血」作用が知られ、複数の漢方書に記載されています。黒大豆の活血作用についてはこれまで
血」作用が知られ、複数の漢方書に記載されています。黒大豆の活血作用についてはこれまで
にもいくつかの科学的な研究結果が報告されていますが、本発表では特に、脚の「むくみ」に
着目し、検討を行なった結果を報告します。
着目し、検討を行なった結果を報告します。
検討


研究の概要と結果
■ 研究の概要と結果
【むくみのメカニズムと Tie2】
血管の内側を構成する細胞(血管内皮細胞)と、外側を取り巻く細胞(壁細胞)との結び
つきが弱くなると、血管の構造が不安定化し、血漿や老廃物が過剰に漏出し、むくみや炎症
つきが弱くなると、血管の構造が不安定化し、血漿や老廃物が過剰に漏出し、むくみや炎症
等の症状が引き起こされます。これら細胞どうしの結びつきは、Tie2(タイツー)と呼ばれ
等の症状が引き起こされます。これら細胞どうしの結びつきは、Tie2(タイツー)と呼ばれ
Tie2(タイツー)
る受容体タンパクによって調節されています。様々なストレスや加齢にともなって
る受容体タンパクによって調節されています。様々なストレスや加齢にともなって Tie2 の
活性が低下し、血管の不安定化を招くことが知られています。
活性が低下し、血管の不安定化を招くことが知られています。
低下し
壁細胞 活性の低い Tie2 活性の高い Tie2




内皮細胞
漏れ出た水分や老廃物
(むくみ等の原因)

老化が進むと、Tie2 活性が低下し、細 壁細胞から分泌されるアンジオポエチン
胞の接着が弱くなることで、水分や老 1 により、Tie2 が活性化されると、壁細胞
が内皮細胞に接着し、 血管の構造が安定化
廃物が漏れ出す。
する。

図.Tie2 が活性化されることにより血管の構造が安定化する





【 黒 大 豆 種 皮 成 分 と Tie2】
によって活性化されますが、いくつか
Tie2 は壁細胞から分泌されるアンジオポエチン 1 によって活性化されますが、いくつか
の植物成分がアンジオポエチン 1 様作用を持ち、Tie2 を活性化できることが様々な研究に
植物成分がアンジオポエチン 様作用を持ち、Tie2
成分
より報告されています。黒大豆は、種皮に多くのポリフェノールを含み、これまでに様々な
より報告されています。黒大豆は、種皮に多くのポリフェノールを含み、これまでに様々な
黒大豆は、種皮に多く
生理活性を持つことが報告されています。本研究では、黒大豆種皮に含まれるポリフェノー
生理活性を持つことが報告されています。本研究では、黒大豆種皮に含まれるポリフェノー
を持つことが報告されています。本研
ルを抽出し、その抽出物が Tie2 やむくみに対してどのような影響を与えるかを調べました。


【 試 験 ① 】 黒 大 豆 種 皮 抽 出 物 の Ti e2 活 性 化 作 用
本研究ではまず、黒大豆種皮抽出物が
本研究ではまず、黒大豆種皮抽出物が Tie2 を活性化するかどうかを調べるために、培養
まず
細胞を用いた試験を行ないました。その結果、黒大豆種皮抽出物は Tie2 を活性化し、その
作用は、低分子のポリフェノールを多く含む画分において、より強いことがわかりました。
<方法>
を過剰発現させたマウスの血管内皮細胞を用いた。培地に直接
マウスの血管内皮細胞 直接試料(黒大豆種皮
Tie2 を過剰発現させたマウスの血管内皮細胞を用いた。培地に直接試料(黒大豆種皮
抽出物など)を添加して
抽出物など)を添加して 15 分後、細胞を洗浄し、細胞抽出液を回収しました。細胞抽
分後、細胞を洗浄し、細胞抽出液を回収しまし
ました。細胞抽
出液に含まれる活性化
出液に含まれる活性化 Tie2 の量を、ウェスタンブロット法により測定しました。
の量を、ウェスタンブロット により測定 ました。
ウェスタンブロット法 測定し
<結果>陰性対照を とした際の、Tie2
<結果>陰性対照を 1 とした際の、Tie2 活性の強さを相対値で示す。


陽性対照:アンジオポエチン 1
陰性対照:溶媒のみ
(いずれも比較対照のための試験区)




陽性対照 陰性対照 黒大豆種皮 黒大豆種皮
抽出物 抽出物低分子画分
(400μg/mL) (200μg/mL)



【試 験② 】黒大豆 種皮 抽出物 のむ くみ改 善作 用
黒大豆種皮抽出物が、実際にヒトの脚のむくみを抑制するかどうかを調べるために、むく
みを自覚する女性を被験者として、ヒト摂取試験を実施しました。結果、黒大豆種皮抽出物
を摂取することで、夕方の脚のむくみが明らかに改善されることが確認されました。
<方法>
または偽薬(デキスト
むくみを自覚する女性 20 名を対象に、黒大豆種皮抽出物 100mg または偽薬(デキスト
リン)を摂取させ、その日の朝(9:00~9:30)と夕方(17:30~18:00)の脚の体積を測
リン)を摂取させ、その日の朝(9:00~9:30)と夕方(17:30~18:00)の脚の体積を測
9:00 )と夕方(17:30
定し、比較しました。
比較しました。
まし 体積の測定には水槽を用い、水位の上昇によって計測しました
水位の上昇によって計測しました
まし (右
写真) なお、測定は 回ずつ実施し、増加体積(むくみ)の平均値を算出しまし
写真) なお、測定は 2 回ずつ実施し、増加体積(むくみ)の平均値を算出しました。
。なお、
。 ました。
<結果>夕方に増加した脚の体積(むくみ)を示す。
<結果>夕方に増加した脚の体積(むくみ)を示す。




偽薬 黒大豆種皮 <体積測定の様子>
抽出物



発表学会
学会情報
■ 発表学会情報
【大 会 名】 日本農芸化学会 2015 年度大会(http://www.jsbba.or.jp/2015/)
日本農芸化学会 2015 年度大会 http://www.jsbba.or.jp/2015/)
大会(
【 会 2015 日(木)~2 日(日
期 】 2015 年 3 月 26 日(木)~29 日(日)
【一般講演会場】 岡山大学 津島キャンパス(岡山市北区津島中)
【一般講演会場】 岡山大学 津島キャンパス(岡山市北区津島中)
黒大豆種皮抽出物 血管に対する作用
種皮抽出物の 作用」
【発 表 演 題】 「黒大豆種皮抽出物の血管に対する作用」
2015 日(土
【発 表 日 時】 2015 年 3 月 28 日(土)15 時 27 分~、F22 会場




(http://www.kurodaizu-lab.jp)に協賛しています。
フジッコ㈱は『黒大豆の機能性研究会』 http://www.kurodaizu-lab.jp)に協賛しています。
(http://www.kurodaizu




お問い合わせ先
フジッコ株式会社
担当者:研究開発室 難波 文男
責任者:研究開発室長 戸田 登志也
TEL:078-303-5385 FAX:078-303-5946
ホームページアドレス:http://www.fujicco.co.jp


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