株式会社凜研究所への出資について

2023 年 5 月 31 日

各 位

会 社 名 ア ルフ レッサ ホ ールデ ィ ングス株 式 会 社
代表者名 代 表 取 締 役 社 長 荒川 隆治
(コード番号2784 東証プライム)
問 合 せ先 執行役員 コーポレートコミュニケーション部長 羽野 和明
(TEL:03-5219-5102)



株式会社凜研究所への出資について

当社は、抗体医薬※1 を主体とした研究開発を行う株式会社凜研究所(本社:東京都中央区、代表取締
役:吉松賢太郎、以下「凜研究所」といいます)に対し第三者割当増資による出資(以下「本件出資」とい
います)を実施いたしましたので、下記のとおりお知らせいたします。



1.背景と目的
当社グループは、「22–24 中期経営計画 未来への躍進 ~進化するヘルスケアコンソーシアム®~」
のグループ経営方針として「新たな価値の創造」を掲げ、各セグメントが持つ強みを活かし、当社グル
ープのサプライチェーンをトータルに活用することによる「トータルサプライチェーンサービス」の実現に
向けて取り組んでおります。また、医薬品等製造事業においては事業方針として「次代の基盤創り」を
掲げ、トータルサプライチェーンサービスの実現に向けた取り組みとして、国内外の研究開発型企業等
のニーズに応えるべく新たな製造技術・生産設備の導入を検討しております。
凜研究所は、国立がん研究センター発の認定ベンチャーの中で唯一、抗体医薬の開発を行うバイオ
ベンチャー企業です。本件出資により凜研究所は、主要パイプラインである抗 TMEM180 抗体※2の
Phase1 試験の更なる推進や、第 2 パイプラインである抗不溶性フィブリン抗体-薬物複合体※3の治験に
向けた本格的な非臨床開発、および複数の後続パイプラインの研究開発を推進いたします。
当社は、本件出資により医薬品・コンパニオン診断薬としての抗 TMEM180 抗体の国内共同開発に
関する独占交渉権および血清診断薬としての抗 TMEM180 抗体の共同開発権を取得する予定です。こ
れにより、当社グループで医薬品等製造事業を行うアルフレッサ ファーマ株式会社において、凜研究所
が保有する抗体医薬品・体外診断薬の開発および製造を検討してまいります。
当社グループは、凜研究所が進める抗体医薬の開発を支援していくとともに、トータルサプライチェー
ンサービスの実現に向けて医薬品等製造事業における開発パイプラインと製造技術を強化してまいりま
す。

※1:抗体を使用した治療法で、体外で人工的に作製されたモノクローナル抗体(単クローナル抗体)を使用し、異物や病原
体に対して特異的に結合し、その標的を攻撃する能力を持ちます。抗体医薬は、この特異性と高い結合力を利用して、
がんや自己免疫疾患などの病気の治療に応用されています。
※2:大腸がんなどに高発現する TMEM180 分子に対する抗体であり、ADCC を作用機序とし、ヒト大腸がんの patient-
derived xenograft(PDX)モデルで優れた抗腫瘍効果を示します。凜研究所は、サルを用いた GLP 安全性試験におい
て、他の抗がん抗体医薬に比べて安全性に優れていることを確認しています。
※3:悪性化したがん細胞により腫瘍血管が傷害されて生成される不溶性フィブリンに対する抗体と抗がん剤を結合させた
もの。不溶性フィブリン上で活性化される線溶系酵素のプラスミンによりリンカーが切断されて抗がん剤がリリースさ
れ、周囲の癌細胞を破壊します。凜研究所は、PDX モデルで優れた腫瘍縮小効果を確認しています。


2.本件出資の内容
新たに取得する相手方の株式の数 100,000 株
払込金額の総額 5 億円

3.相手先(凜研究所)の会社概要(2022 年 11 月 1 日現在)
(1) 名称 株式会社凜研究所
(2) 所在地 東京都中央区築地 4-12-2
(3) 代表者の役職・氏名 代表取締役 吉松 賢太郎
(4) 事業内容 抗体を主体とした医薬品および体外診断用医薬品の研究開発
(5) 資本金 1,009,680 円
(6) 設立年月日 2016 年 1 月 21 日
(7) URL https://rinmab.co.jp/

4.今後の見通し
本件による業績へ与える影響は、現時点では軽微であると見込んでおりますが、中長期的には当社
グループの企業価値向上に資するものと考えております。 今後、本件に関して開示すべき事項が生じ
た場合には速やかにお知らせいたします。

以 上

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