アマゾン森林火災による当社事業への影響について

News Release
株式会社フルッタフルッタ
2019年8月30日


アマゾン森林火災による当社事業への影響について


今般、報道各社よりブラジルのアマゾンにおいて記録的な森林火災が発生しているとのニュー
スが多数報じられています。これを受け当社事業への影響を案じられる声が上がっていることか
ら、現在の状況をお伝えいたします。


当社のアサイーをはじめアマゾンフルーツはブラジルの法定アマゾン域に位置するパラ州トメ
アス市を主たる産地としておりますが、昨今のアマゾン森林火災による、現地生産現場への直接
的な被害、影響は現在のところ発生しておらず、引き続き安定的な供給が可能な状況となってお
ります。


当社が提携しているトメアスの農協 CAMTA(トメアス総合農業協同組合)は、多様な農作物
と樹木を森のしくみにならって植えていく農法の「アグロフォレストリー」を実践しています。
彼らの手法は、アマゾンの原生林を新たに切り開くのではなく、荒廃した土地を農業と林業で森
のようによみがえらせていくことから「森をつくる農業」と呼ばれています。


当社は、創業当初からのテーマ「一杯のジュースから森林再生を」を神髄として掲げており、
CAMTA が主にアグロフォレストリーで生産したアマゾンフルーツ原料を買取り、購買量を増や
すことでアグロフォレストリーの発展に貢献することを創業時からのミッションとしています。
アマゾンの開発が加速する中、当社といたしましては、アマゾンの再生に少しでも貢献できる
よう、より一層に CAMTA のアマゾンフルーツ原料を使用した製品の拡販に努め、アグロフォレ
ストリーの発展を応援してまいる所存です。




森のように繁茂したアグロフォレストリーの様子


■株式会社フルッタフルッタについて https://www.frutafruta.com/
ブラジルの提携農協・トメアス総合農業協同組合(CAMTA)よりおもにアグロフォレストリーで
栽培されたアサイーなどのアマゾンフルーツ原料を直輸入し、メーカーや飲食店へ販売を行うほ
か、自社製品の製造と販売、ジュースバーの運営などを展開。2014 年東証マザーズに上場。

■報道機関からのお問合せ先■
株式会社フルッタフルッタ 広報 ℡:03-6272-9081 Mail:pr@frutafruta.com
補足資料
■アグロフォレストリーの仕組み
アグロフォレストリーはトメアスおよびその周辺地域において 2 万ヘクタールに及ぶとされ、
拡大傾向にありますが、森のような農地になるまでに 20 年以上の年月を要します。
アグロフォレストリーは世界各国で様々な実践例があり、トメアスのアグロフォレストリーは
1 年目から収穫が得られ、持続的に収入を得られるよう計画的に農地を構成していく点が特徴で
す。草原が森のように遷移していくような様相から、「遷移型アグロフォレストリー」とも呼ば
れています。


【荒廃地】 【1年目】 【5~10 年目~】 【20年目~】




トメアスの周辺には伐 1 年目から将来にわたり コショウが枯れ、果樹 高木と低木が共存する
採などで荒廃地化した 収穫を得られるよう計 が実をつけます。この 森のようなアグロフォ
土地が広がっていま 画的に野菜やコショ 時期が最も作物の種類 レストリーが完成し、
す。アマゾンの土壌は ウ、果樹、材木の苗を が多く、また最も二酸 光のコントロールをし
薄く、伐採してしまう 植えます。 化炭素の吸収量が多い ながら低木果樹の生産
と養分が流れて作物が 時期とされています。 性を維持していきま
育ちにくくなります。 す。


■国内外から評価されるトメアス式アグロフォレストリー
彼らの取組みは支援を必要とせず商業的に自立し、地域振興にもつ
ながっている点が持続可能であるとして国内外から注目され、とりわ
け、アマゾンの所得の低い人々にボランティアでアグロフォレストリ
ーを教え、生活を改善し地域の保安や環境保全にも貢献した点がブラ
ジル政府より評価され、2010 年に「地域発展貢献賞(ブラジル国家
表彰)」の最優秀賞を受賞しています。
(画像は CAMTA を代表してルラ大統領(当時)より表彰を受ける
理事(当時)の小長野道則氏)


■日系農協「トメアス総合農業協同組合・CAMTA」
CAMTA は 1929 年よりトメアスに移住した日本人がア
マゾンという辺境の地で経済的に自立するために 1931
年に創立された農業組合です。
創立当初は野菜や米の販売を主な事業とし、のちに基
幹作物となったコショウ栽培の失敗からアグロフォレス
トリーへの転換を先導しました。そしてジュース工場の
設立を機にアマゾンフルーツの生産が拡大します。
彼らが工場を設立し、アサイーの量産に成功しなけれ
ば、アサイーなどのアマゾンフルーツが世界に広く知ら
れることはなかったといっても過言ではなく、まさにアマゾンフルーツのパイオニアとしての地
位を築いています。
日本人のアマゾン移住は今年で 90 周年を迎え、今後ますますの発展が期待されます。

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