森をつくる農業「アグロフォレストリー」栽培による産地認証取得カカオ豆の取り扱い開始について

News Release
株式会社フルッタフルッタ
2020年9月18日

森をつくる農業「アグロフォレストリー」栽培による
産地認証取得カカオ豆の取り扱い開始について
この度株式会社フルッタフルッタ(所在地:東京都千代田区 社長:長澤 誠)は、ブラジルの
提携農協であるトメアス総合農業協同組合(以下 CAMTA)より、この度初となる IG 認証(=産
地認証(日本では GI 認証(Geographical Indication)に相当)取得カカオ豆を輸入し、本日日
本にコンテナ船が入港したことをお知らせいたします。
IG 認証とは、『トメアス産カカオの産地認証』
(Indicação de Procedência “Tomé-Açu”
para o Produto Cacau)のことで、品質や社会的評価、その他の特性が産地に紐づくものとして
トメアスのカカオ豆が 2019 年 1 月 29 日にブラジル知的財産庁(INPI)から認可を受けまし
た。またトメアスにおいては「森をつくる農業」と呼ばれるアグロフォレストリーでカカオ栽培
が行われているため、本 IG 認証は事実上のアグロフォレストリー認証ともいえます。


アグロフォレストリーは 2015 年 9 月の国連ミットで採択された「持続可能な開発のための
2030 アジェンダ」にて記載された 2016 年から 2030 年までの国際目標である SDGs
(Sustainable Development Goals)に合致する具体的な取組として、世界中から注目を集めて
いる農法です。
今回、当社輸入のカカオ豆にこの IG 認証マークが貼付されることにより、消費者にとっても、
生産地と結び付いた特性を有する産品を見分ける目印として差別化が可能となりました。
当社は IG 認証のアグロフォレストリー産カカオ豆の拡販を通して、今後も持続可能な経済、社
会を実現するために貢献していく所存です。




認証マーク アグロフォレストリーによるカカオ栽培の様子


■株式会社フルッタフルッタについて https://www.frutafruta.com/
「自然と共に生きる」を理念に、森をつくる農業「アグロフォレストリー」の発展にビジネス
の力で貢献し、経済と環境が共存する持続可能な社会の実現を目指して 2002 年設立。
ブラジルのトメアス総合農業協同組合(CAMTA)よりおもにアグロフォレストリーで栽培され
たアサイーをはじめとするアマゾンフルーツ原料を輸入し、メーカーや外食チェーンへ販売を行
うほか、
「ナチュラル・新鮮・おいしい・本物」をモットーとする自社製品の製造と販売、ジュー
スバーの運営などを展開し、2014 年東証マザーズに上場。

本件に関するお問合せ先:株式会社フルッタフルッタ 広報
℡:03-6272-9081
補足資料
■アグロフォレストリーの仕組み
アグロフォレストリーはトメアスおよびその周辺地域において 2 万ヘクタールに及ぶとされ、
拡大傾向にありますが、森のような農地になるまでに 20 年以上の年月を要します。
アグロフォレストリーは世界各国で様々な実践例がありますが、トメアスのアグロフォレスト
リーは 1 年目から収穫が得られ、持続的に収入を得られるよう計画的に農地を構成していく点が
特徴です。草原が森のように遷移していくような様相から、「遷移型アグロフォレストリー」と
も呼ばれています。


【荒廃地】 【1年目】 【5~10 年目~】 【20年目~】




トメアスの周辺には伐 1 年目から将来にわたり コショウが枯れ、果樹 高木と低木が共存する
採などで荒廃地化した 収穫を得られるよう計 が実をつけます。この 森のようなアグロフォ
土地が広がっていま 画的に野菜やコショ 時期が最も作物の種類 レストリーが完成し、
す。アマゾンの土壌は ウ、果樹、材木の苗を が多く、また最も二酸 光のコントロールをし
薄く、伐採してしまう 植えます。 化炭素の吸収量が多い ながら低木果樹の生産
と養分が流れて作物が 時期とされています。 性を維持していきま
育ちにくくなります。 す。


■国内外から評価されるトメアス式アグロフォレストリー
彼らの取組みは支援を必要とせず商業的に自立し、地域振興にもつ
ながっている点が持続可能であるとして国内外から注目され、とりわ
け、アマゾンの所得の低い人々にボランティアでアグロフォレストリ
ーを教え、生活を改善し地域の保安や環境保全にも貢献した点がブラ
ジル政府より評価され、2010 年に「地域発展貢献賞(ブラジル国家
表彰)」の最優秀賞を受賞しています。
(画像は CAMTA を代表してルラ大統領(当時)より表彰を受ける
理事(当時)の小長野道則氏)


■日系農協「トメアス総合農業協同組合・CAMTA」
CAMTA は 1929 年よりトメアスに移住した日本人がア
マゾンという辺境の地で経済的に自立するために 1931
年に創立された農業組合です。
創立当初は野菜や米の販売を主な事業とし、のちに基
幹作物となったコショウ栽培の失敗からアグロフォレス
トリーへの転換を先導しました。そしてジュース工場の
設立を機にアマゾンフルーツの生産が拡大します。
彼らが工場を設立し、アサイーの量産に成功しなけれ
ば、アサイーなどのアマゾンフルーツが世界に広く知ら
れることはなかったといっても過言ではなく、まさにアマゾンフルーツのパイオニアとしての地
位を築いています。


本件に関するお問合せ先:株式会社フルッタフルッタ 広報
℡:03-6272-9081

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