「スマート農業」における「スマートビニールハウス」事業開始のお知らせ

日本を世界一豊かに。
その未来へ心を尽くす一期一会の「いちご」


2018 年 9 月 25 日
各 位
会 社 名 い ち ご 株 式 会 社
代 表 者 代表執行役会長 スコット キャロン
(コード番号 2337 東証第一部)
問合せ先 常務執行役管理本部長 吉松 健行
(電話番号 03-3502-4818)
www.ichigo.gr.jp

「スマート農業」における「スマートビニールハウス」事業開始のお知らせ

当社グループの一員である株式会社テヌート(以下、 「テヌート」という。
)は、株式会社宮
崎銀行(以下、「宮崎銀行」 ) 100%子会社の株式会社宮交シティ
という。、 (以下、「宮交シティ」
という。)およびいちごマルシェ株式会社(以下、 「いちごマルシェ」という。)の協力により、
テヌートの光合成効率促進装置を設備装着した生産性の高い「スマートビニールハウス」を農
家の皆様へ賃貸借する事業を開始いたしましたので、下記のとおりお知らせいたします。



1. 背景と事業の内容
わが国の施設農業において、温室の設置面積は約 46,500ha、そのうち温度や湿度、光等の複
数の環境を制御できる装置を備えた温室は 700ha 弱(1.4%)となっております。
政府では、競争力のある農業を育成するため、天候に左右されずに野菜等の安定供給を確保
できる環境制御装置を導入した温室農業を始めとした「スマート農業」の割合を高め、生産性
を向上させることを目指しています。
いちごは、ICT(情報通信技術)を駆使して温室内の環境制御を行う装置の研究、開発でわ
が国のトップランナーであるテヌートをグループ会社としたことを機会に、わが国の持続的な
発展のため、スマート農業の割合を高めることに貢献すべく検討を重ねてまいりました。
スマート農業を実現するためには、研究熱心で ICT に前向きな農家と、環境や作物の状態
等をセンサーにより把握する装置を装着したビニールハウスが不可欠ですが、実績のある機器
の選定、新たなスマートビニールハウス建設投資資金の調達が課題となっていました。
宮交シティは、テヌートの持つ最新技術を駆使したスマート機器を装着したビニールハウス
を建設し、ショッピングセンター事業の賃料収受ノウハウを活用し、借主である農家にこれを
定期賃貸借します。作付け中は賃料を支払うことなく、出荷に応じて賃料を支払う条件を導入
し、農家のスマートビニールハウス導入に伴う資金負担を最小化しました。また、宮交シティ
のテナントネットワークを活用し、農作物を飲食店等へ直販するルートを開拓します。
いちごマルシェは、松戸南部市場が持つ農作物の市況情報や卸、仲卸、販売者のネットワー
クを活用し、農作物を流通機能へ卸すルートを開拓します。
これらを組み合わせることにより、テヌートが有するデータに基づく栽培ノウハウから生産
性の向上を支援し、付加価値の高い販売を支援することで、賃借料の回収を担保します。
なお、スマートビニールハウスの建設資金調達のため、宮交シティは無担保社債を発行いた
します。本社債は、宮崎銀行が全額引き受けし、期限に償還することから、借主の農家に対
し、前述の賃料支払条件を実現出来ました。なお、本社債は、宮崎銀行へ支払う手数料の一部
を、宮交シティが指定する先へ寄付することができる CSR 型社債であり、地域の活動に貢献
することが可能です。いちごでは、医食同源の考え方により農業ビジネスが貢献できる小児医
療に着目し、宮崎大学医学部の小児医療分野へこれを寄付することとしています。





2. テヌートのスマート農業装置の概要
テヌートが開発し、数百箇所の施行実績がある CO2 局所施用機能を備えた光合成効率促進
装置「コンダクター」を装着します。野菜・果樹栽培育成を促進するため、二酸化炭素(CO2)
の効果的な散布を制御する装置です。 「コンダクター」は、多点観測多エリア個別独立制御が
可能で、流量、CO2 濃度、温度、湿度、日射等をもとに、CO2 の浪費を抑え、より効果的に
施用することが出来ます。本制御で使用する CO2 は、石油精製プラントなどから発生した
CO2 を分離回収して再利用するものであり、新たな CO2 を発生しません。

3. 今後の展開
テヌートは、当社グループにとどまらず、この事業に参加するビニールハウスメーカーやリ
ース会社等の金融機関等との提携を企図し、わが国における「スマート農業」の飛躍的な成長
への貢献を目指してまいります。



(参考)銀行保証付無担保社債の概要
(1) 名称 株式会社宮交シティ 第 1 回無担保社債
(2) 発行総額 70 百万円
(3) 発行価格 額面 100 円につき金 100 円
(4) 償還価額 額面 100 円につき金 100 円
(5) 償還方法 満期一括償還
(6) 払込期日(発行日) 2018 年 9 月 25 日
(7) 年限 5年
(8) 財務代理人 株式会社宮崎銀行
(9) 保証人 株式会社宮崎銀行
(10)振替機関 株式会社証券保管振替機構
(11)寄付先および選定理由
・寄付先
宮崎大学医学部 発達泌尿生殖医学講座小児科学分野宮崎ひまわりキャンプ
・選定理由
いちごでは、農業ビジネスが貢献できる分野として、小児医療分野に着目しており
ます。宮崎大学ひまわりキャンプは、宮崎大学医学部の小児医療関係者や学生を中
心とした団体であり、小児がん患者を支援するボランティア活動を行っています。
本寄付は、このボランティア活動の継続を支援するものです。

なお、本社債は、財務代理人である宮崎銀行が、元利金および手数料等を連帯して保証す
るスキームとなっております。



以 上





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