グリーンボンド発行に関するお知らせ

2022 年 10 月 26 日
各 位
会 社 名 雪 印 メグミルク株 式 会 社
代表者名 代表取締役社長 佐藤 雅俊
(コード番 号 2270 東 証 プライム・札 証 )
問 合 せ先 広 報 IR 部 長 左柄 正典
(TEL 03-3226-2114)


グリーンボンド発行に関するお知らせ


雪印メグミルク株式会社(以下「当社」)は、国内市場において公募形式によるグリーンボンドを発行
(以下「本発行」)する予定であり、本日 10 月 26 日(水)に本発行に向けた社債の訂正発行登録書を関
東財務局に提出しましたのでお知らせいたします。本発行は、当社グループにとって初めてのグリーン
ボンドとなります。
今回の発行に際し、当社の ESG 戦略に関する取組みを推進するとともに、債券投資家の皆様をはじ
めとした全てのステークホルダーの方々に当社グループの取組みをより一層認知いただくため、グリー
ンボンド・フレームワーク(以下「本フレームワーク」)を策定しました。
本フレームワークは、ICMA(国際資本市場協会:International Capital Markets Association)の「グリ
ーンボンド原則 2021」並びに環境省の「グリーンボンドガイドライン 2022 年版」に基づき策定しており、
適合性評価に関するセカンドオピニオンを、第三者評価機関である株式会社格付投資情報センター
(以下「R&I」)より取得しております。





1. 本発行の背景
私たちを取り巻く環境は、地球温暖化による深刻な気候変動など、不透明で厳しい状況にあります。
そのような中、当社グループは、「健土健民」の志※1 に基づき、酪農乳業に関わるバリューチェーンのい
たるところで生み出される価値の提供によって、現代の様々な社会課題の解決を図り、健全で豊かな環
境を保全し、将来世代にも継承することができる持続可能な社会の構築を目指します。


※1 「健土健民」とは、当社の前身企業の一つである雪印乳業株式会社が掲げた創業の精神。「酪農
は大地の力を豊かにし、その豊かな大地から生み出された牛乳・乳製品は、最高の栄養食品とし
て、健やかな精神と強靭な身体を育む。」ということを意味します。私たちが社会に果たすべき大き
な役目であり、今も昔も変わることなく一貫した、私たちの存在意義・志と捉えています。




2. 本発行の目的
当社グループは、事業活動を通じて、社会とともに持続的に成長していくために、重要課題(マテリア
リティ)を特定し、KPI(重要管理指標)を設定してサステナビリティ経営を推進します。
当社グループのサステナビリティへの取組みを、債券投資家の皆様をはじめとした全てのステークホ
ルダーの方々により一層認知いただき、継続的な信頼関係を構築することを企図し、重要課題(マテリ
アリティ)の一つである環境負荷の低減に向けた活動に必要な一部の資金について、策定したフレーム
ワークに基づき本発行を行います。


3. 本発行の概要
銘柄名 雪印メグミルク株式会社第 2 回無担保社債
(社債間限定同順位特約付)(グリーンボンド)
発行年限 5 年(予定)
発行時期 2022 年 12 月(予定)
発行額 50 億円(予定)
資金使途※2 グリーンボンド原則
適格クライテリア
適格カテゴリー
再生可能 (1) ホエイやホエイの有用成分回収工程で発生する副産物の
エネルギー バイオマスをメタンガス化する設備の導入
汚染防止と管理 (2) 廃棄物(汚泥)削減に資する排水処理設備投資

天然資源の持続可能 (3) 環境に配慮した原材料への切替えや石油由来プラスチック
な管理・運用 使用量の削減
 森林認証紙など環境に配慮した容器包装、段ボールへの
切替え
 認証パーム油への切替え
 バイオマスプラスチックや軽量化した包材への切替え
主幹事証券会社 三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社、みずほ証券株式会社、大和証券株式会社
ストラクチャリン
三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社
グ・エージェント※3
フレームワークに 「グリーンボンド原則 2021(ICMA)」並びに「グリーンボンドガイドライン 2022 年版(環境
対する適合性評 省)」に適合している旨、第三者評価機関であるR&I からセカンドオピニオンを取得してお
価 ります。
・グリーンボンド・フレームワークの詳細については、当社ウェブサイトをご参照ください。
https://www.meg-snow.com/news/
・セカンドオピニオンの詳細については、R&I のウェブサイトをご参照ください。
https://www.r-i.co.jp/rating/esg/greenfinance/index.html
※2 記載のある適格クライテリアのいずれかに充当する予定です。
※3 ストラクチャリング・エージェントとは、グリーンボンド・フレームワークの策定及びセカンドオピニオン
取得の助言などを通じて、グリーンボンドの実行支援を行なう者のことです。

4. 適格クライテリアの概要
(1) ホエイ※4 やホエイの有用成分回収工程で発生する副産物のバイオマスをメタンガス化する設備
【概要】
乳資源の有効利用のため、ホエイの新たな活用に向けた検討を開始しており、この取組みの一
環として、大樹工場にメタンガス化施設を設置します。
【詳細】
① 現在、粉末に加工して育児用粉ミルクの原料や製菓材料として利用されているホエイの用途
拡大を目指し、ホエイに含まれる有用成分を用途に応じた最適な形で回収する技術の確立
に向けた具体的な検討を開始しています。
② この取組みの一環として、ホエイや有用成分回収工程で発生する副産物のバイオマスをメタ
ン発酵処理し、発生させたメタンガスの全量を工場のエネルギーとして有効活用いたします。
③ これらの取組により、ホエイの新たな利用方法の技術確立を大きく前進させるとともに、メタン
ガスの活用やホエイの加工で使用する大量の水や CO₂排出量を削減することで、環境負荷
の低減を図ります。
④ バイオマスのメタンガス化に伴い汚泥の増加が見込まれますが、汚泥乾燥設備で乾燥後、肥
料として売却を予定しています。なお、この汚泥乾燥設備は、適格クライテリア「(2)廃棄物(汚
泥)削減に資する排水処理設備投資」のプロジェクトとして実施予定です。
【メタンガス化設備イメージ】




① ホエイやホエイから有用成分抽出後の副産物を既設好気処理※5 水で希釈後、嫌気処理※6 を
行います。
② 嫌気処理で発生したメタンガスは、ガスタンク貯留後、ボイラにて蒸気に転換し、工場内のエ
ネルギーとして活用します。
③ 嫌気処理水は、後工程に新設する好気処理設備にて排水処理後、河川放流します。
④ 好気処理で発生した余剰汚泥は、脱水・乾燥後、肥料として売却します。
※4 ホエイとは、チーズを製造する際の副産物で乳清とも呼ばれています。
※5 好気処理は酸素を好む微生物により処理を行います。
※6 嫌気処理は酸素を好まない微生物により処理を行います。


【参考】
この施設については、農林水産省よりエネルギー使用量及び CO₂排出量を削減させていくこと
で付加価値の創出と環境への負荷低減を両立する設備として、「産業競争力強化法に基づく事業
適応計画」の認定を受けております。
・詳細については、農林水産省のウェブサイトをご参照ください。
https://www.maff.go.jp/j/press/chikusan/c_gyunyu/220805.html


(2) 廃棄物(汚泥)削減に資する排水処理設備投資
【概要】
当社では、工場で一番多く発生する廃棄物が排水処理から排出される汚泥です。
排水処理設備の増能や新規設備を取り入れることにより、汚泥削減への取組みを進めています。
【詳細】
設置場所 実施内容
磯分内工場
排水処理設備を更新し、余剰汚泥の発生を抑え、汚泥を削減する。
大樹工場
野田工場 汚泥の自己消化により減容させる汚泥減容化設備を導入し、汚泥を削減す
る。
大樹工場 少ないエネルギーで汚泥を乾燥出来る乾燥機を導入し、乾燥汚泥は肥料と
して売却する。
【汚泥乾燥機イメージ写真】





(3) 環境に配慮した原材料への切替えや石油由来プラスチック使用量の削減
【概要】
持続可能な資源の利用を重点取組みテーマと位置づけ、環境負荷の低減を図っていきます。
【詳細】
① 森林認証紙など環境に配慮した容器包装、段ボールへの切替えを進めます。国際的な森林
認証制度である PEFC などの森林認証紙を「おいしい雪印メグミルク牛乳」などの商品容器に
採用しています。
② 健全なパーム油産業の発展を目指す趣旨に賛同し、2018 年 7 月に RSPO に加盟しました。
認証油への切替えを開始し、今後使用率を増やしていきます。
③ 石油由来のプラスチック使用量削減による環境負荷低減を目指し、商品の容器包装に使用
されているプラスチックの軽量化などに取り組んでいます。また、バイオマスプラスチックへの
切替えについても検討を開始しています。
以 上





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