HIS年末年始 海外旅行予約動向

NEWS RELEASE 2022/11/25




HIS 年末年始 海外旅行予約動向
➖ 11 年ぶりに首位交代 予約者数ランキング 1 位はソウル ➖


株式会社エイチ・アイ・エス(本社:東京都港区 以下、HIS)は、今年の年末年始(2022 年 12 月 24 日~
2023 年 1 月 3 日)の予約状況から、海外旅行動向について下記のとおりにまとめました。

調査日:2022 年 11 月 15 日(前年同日比)
調査対象:HIS にて対象出発日(2022 年 12 月 24 日~2023 年 1 月 3 日)の旅行をお申込みの方
対象商品:パッケージツアー、ダイナミックパッケージ、国際線航空券

<市場環境> ドル/円 為替レート推移
20 年ぶりの高水準となっているドル高により、世界的にインフレが加速し
ております。対日本円でも歴史的な円安となっており、訪日旅行者はメリッ
トを享受しやすい環境になっております。
入国に際しコロナ対策で導入されていたワクチン接種や陰性証明、行
動制限などを撤廃し、入国条件をコロナ前と同様に戻す「完全開国」に踏
み切った国・地域が既に 140 以上(2022 年 11 月 22 日時点)とな
っております。アジアではベトナムやタイ、マレーシア、韓国などが先行してお
りますが、日本は引き続きワクチン接種の条件が残っております。
ホテルや空港など観光業に携わる人手が不足する中、急激な旅行需
出典:国際通貨基金
要の回復や物価上昇の余波などを受け、国によってホテルや航空運賃な
※2022 年は 11 月までの平均
どが値上がりする傾向にあります。航空機にかかる燃油サーチャージは、原
油価格の変動に伴い 12 月以降引き下げとなる会社もございますが、引き続き価格高騰が続いており旅行消費額はコロナ
前と比較し上昇しております。

HIS 年末年始 海外旅行 予約者数ランキング
順位 旅行先(前年の順位) 順位 旅行先(前年の順位)

1位 ソウル(4 位) 6位 シンガポール(―)
2位 ホノルル(1 位) 7位 台北(―)
3位 バンコク(3 位) 8位 マニラ(9 位)
4位 プサン(―) 9位 パリ(8 位)
5位 グアム(6 位) 10 位 ホーチミン(―)
※前年の順位は 20 位以上の旅行先のみ記載


<総観>
世界の定期便航空総座席数の推移
前年同日比で 1,914.1%(約 19 倍)と大きく伸びてお
りますが、コロナ前の 2019 年比では 2 割程度となっておりま
す。世界の定期便航空総座席数の推移と比較し、2022 年
12 月の日本における国際線航空座席供給数はコロナ前の
45.6%(約 5 割減)となっており、座席数そのものが戻しきれ
ていないことが分かります。(出典:CIRIUM、参考:2020
年 1 月 5,676,003 席、2022 年 12 月 2,588,530 席、
2022 年 11 月 19 日時点)
平均単価は 19 万 6,700 円(前年比 130.6%)。燃
油サーチャージが昨年より値上がりしていることが大きく影響して
おります。今年の夏休み期間(7 月 21 日~8 月 31 日)の
出典:OAG
NEWS RELEASE 2022/11/25


平均単価は 21 万 3,600 円でしたが、繁忙期で価格が上昇する傾向にある年末年始の方が低いことについては、短距離
方面のソウルが 1 位になり、長距離方面である欧米諸国が上位に多くランクインしなかったことが要因と考えられます。

<ランキングのレビュー>
1 位はソウルで、昨年 1 位だったホノルルは 2 位となりました。1 位の交替ならびにソウルが
1 位となるのは 2011 年以来、11 年ぶりとなります。韓国は今年 8 月以降、日本を含む査
証免除での入国が再開し、規制緩和に伴い予約者数が増加しております。ソウル行きのお客
様の約 7 割が女性で、10 代後半~20 代の若年層が約 4 割と牽引しております。ドラマや
音楽などポップカルチャーの人気が引き続き高く、さらに、訪日観光客の個人旅行解禁に伴 ソウル
い、日韓路線の増便やコロナ禍により運休していた地方空港を含む路線・LCC の再開などに
より、行きやすく且つお手頃な価格で行くことができる旅先として選ばれております。なお、4 位
にプサンもランクインしており、韓国全体でみればコロナ前の 2019 年比で約 5 割となっており、
他国と比較しても回復の速度が速いことが特徴です。
2 位にはホノルルがランクインしました。家族旅行が多い年末年始のご旅行先として、引き続
き高い人気を誇っております。動向の特徴としては、高級なホテルに泊まり、観光だけではなく ホノルル
寛げる滞在も重要視されている方の増加です。お客様の平均単価も 35 万 300 円と、燃油
サーチャージの価格差を加味したとしても、各方面の平均単価から大きく上振れしており、充実
した内容を選択されている傾向がみられます。
3 位には昨年同様バンコクがランクインしました。コロナ禍で動画配信サービスの視聴が増加
した時期よりタイドラマのファンが増加しており、夢中になると抜け出せないことから「タイ沼」という
バンコク
造語も生まれております。寺院などの伝統的な観光と新しいエンタメ要素も楽しめる旅先となっ
ております。

HIS 年末年始 海外旅行 出発日ランキング HIS 年末年始 海外旅行 帰国日ランキング
順位 出発日 順位 出発日
1位 2022 年 12 月 29 日 1位 2023 年 1 月 3 日
2位 2022 年 12 月 28 日 2位 2023 年 1 月 4 日
3位 2022 年 12 月 30 日 3位 2023 年 1 月 2 日

平均旅行日数は 6.3 日間で、コロナ前の 2019 年は 6.1 日間であったことから、日数は若干ではあるものの伸びており
ます。出国ピークは 2022 年 12 月 29 日、帰国ピークは 2023 年 1 月 3 日となっており、この動向は 2019 年と比較
しても同様で、旅行のニーズがコロナ前に戻っております。

<まとめ>
2022 年は各国の入国制限が緩和され、海外渡航における需要回復フェーズに入りました。しかしながら、数年に及ぶコロ
ナ禍がもたらした移動や健康への不安、急激な円安や燃油サーチャージの高騰など、海外旅行に対する心理的ハードルと経
済的ハードルと共に、国際線航空座席供給数の減少などもあり、グローバル市場の急激な速度とは違い、緩やかなペースで
の回復となっております。足元では、2022 年 10 月における訪日外客数は前月の 2 倍以上となる 49 万 8,600 人となっ
ており、日本人出国者数の 34 万 9,600 人を超えております。(出典:日本政府観光局)個人旅行の解禁と査証免除
の再開は訪日旅行の後押しとなっており、需要増加に伴い国際線が取りづらくなることや価格上昇なども予想され、コロナ前
同様、予約のタイミングは今後も早まる傾向になると想定されます。
2023 年の動向としては、入国規制緩和により急激に動いた韓国に続き、コロナ前に需要の高かった台湾の戻りが期待さ
れます。現在、台湾は 1 日の入境者数に 15 万人の上限を設けており、隔離検疫は廃止となったものの 7 日間の自主防
疫が必要です。年末年始の台北行きのお客様においても、9 割近くが航空券手配となっており、レジャーでの需要の回復に
は至っておりません。今後、入国に対する水際対策が緩和されれば韓国同様、急激な回復も見込まれると想定されます。

HIS 年末年始旅行特集 https://www.his-j.com/season/newyear/


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株式会社エイチ・アイ・エス 広報室 TEL:050-1746-4177(平日10:00~17:00)

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