「サステナビリティ・リンク・ローン」実行のお知らせ

2022 年 10 月 31 日
各 位
所 在 地 大阪府岸和田市土生町1丁目4番 23 号
会 社 名 フ ジ 住 宅 株 式 会 社
代表者名 代表取締役社長 宮 脇 宣 綱
(コード番号 8860 東証プライム市場)
問 合 せ 先 執行役員IR室長 野 口 恭 久
(T E L 0 7 2 - 4 3 7 - 9 0 1 0)


「サステナビリティ・リンク・ローン」実行のお知らせ



当社は、2022年10月31日に株式会社紀陽銀行より「サステナビリティ・リンク・ローン」を用いた
10億円の融資を受けました。
本件は、当社にてSDGsに関する野心的な目標(SPTs:サステナビリティ・パフォーマンス・
ターゲット)を設定し、その目標達成状況に応じて紀陽銀行からの借入金利が変動するものであり、
目標の達成にインセンティブを設定することで、当社のサステナビリティ経営の高度化を図ることと
なります。
当社は、サービス付き高齢者向け住宅において 220 棟を超える日本一の運営棟数を誇り、これは、
SDGsの「すべての人に健康と福祉を」
「住み続けられるまちづくり」に関連する事業でもあります
ので、本件融資の目標設定として、今後もサービス付き高齢者向け住宅の供給を年間約5%増加させ
ることといたしました。
当社といたしましては、今回の融資を活用し、
「自分の親を安心して預けられる住まい」をコンセプ
トとしたサービス付き高齢者向け住宅の供給をより一層増やし、高齢化社会における安心・安全な住
まいの普及に役立てるとともに、当社の経営理念「社員のため、社員の家族のため、顧客・取引先の
ため、株主のため、地域社会のため、ひいては国家のために当社を経営する」のもと、さらなる企業
価値の向上と持続可能な社会の実現に向けた取り組みを一層発展させて参ります。


【SPTsの概要】
2023年 2024年 2025年 2026年 2027年
3月期 3月期 3月期 3月期 3月期
サービス付き高齢者向け住宅
の運営棟数 227棟 238棟 249棟 261棟 274棟

サステナビリティ・リンク・ローンとしての「サステナビリティ・リンク・ローン原則」「グリー

ンローン及びサステナビリティ・リンク・ローンガイドライン」への適合性については、株式会社格
付投資情報センター(R&I)からのセカンドオピニオンを取得しており、別添資料として添付してお
ります。
以 上
セカンドオピニオン
2022 年 10 月 27 日
フジ住宅株式会社
サステナビリティ・リンク・ローン ESG 評価本部
担当アナリスト:大石 竜志


格付投資情報センター(R&I)は資金調達者をフジ住宅、貸付人を紀陽銀行とするサステナビリティ・リ
ンク・ローンについて、
「サステナビリティ・リンク・ローン原則」及び環境省「グリーンローン及びサステ
ナビリティ・リンク・ローンガイドライン 2022 年版」の「サステナビリティ・リンク・ローンに期待され
る事項」に適合していることを確認した。オピニオンは下記の見解に基づいている。
■オピニオン概要

(1)KPI の選定
フジ住宅は大阪府全域、 兵庫県南部及び和歌山県北部で地域に密着した営業を展開している不動産会社。
KPI はフジ住宅グループが管理するサービス付き高齢者向け住宅の運営棟数である。年々進む高齢化・要
介護者の増加という社会課題の解決に寄与するとともに、 フジ住宅が経営理念に掲げる「地域社会のため」
に深く関係している。KPI は、フジ住宅のサステナビリティ方針にとって重要な意味を持つものと考えら
れる。

(2)SPT の特定
SPT はフジ住宅グループが管理するサービス付き高齢者向け住宅の棟数を毎年約 5%増加させる事であ
る。フジ住宅のサ高住事業は大阪府と兵庫県南部、和歌山市近郊といった地域に特化しており、今後もそ
の方針は変わらない。現状、大阪府は全国でサービス付き高齢者向け住宅が最も多い地域となっている。
また、大阪府における高齢者人口は、5 年で 10%の増加ペースと試算されており、年 5%の棟数増は意欲
的であるといえる。価格の上昇、入札の増加により土地の確保が難しくなってきていることなど、不確実
な要素もあることから、SPT の野心性は十分あると判断した。

(3)ローンの特性
フジ住宅は貸付人との協議のうえ貸出条件を決めている。 毎年 3 月末の各会計年度末日の SPT の達成状
況を確認し、 達成した場合は金利を引き下げる。 変動する金利スプレッド幅は一般的なサステナビリティ・
リンク・ローンやサステナビリティ・リンク・ボンドとさほど変わらない水準で設計されている。貸出条
件とフジ住宅の SPT に対するパフォーマンスが連動しており、SPT の目標達成のインセンティブになっ
ている。

(4)レポ―ティング
フジ住宅は貸付人に年 1 回 KPI の進捗を報告する。KPI であるサービス付き高齢者向け住宅の棟数につ
いては、貸付人に書面で報告するとともに、毎年ウェブサイトに掲載する。これにより貸付人は KPI の達
成状況に関する最新の情報を入手できる。

(5)検証
本ローンは SPT の達成について毎年 3 月末の会計年度の値を判定値として設定している。数値について
第三者より検証を受け、貸付人に書面で報告するとともに、ウェブサイトに掲載する。貸付人は報告書面
の内容から SPT 達成の判定について評価し、達成の場合は金利を引き下げる。




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セカンドオピニオンは、企業等が環境保全及び社会貢献等を目的とする資金調達のために策定するフレームワークについての公的機関または民間団体等が策定する当該資金調達に
関連する原則等との評価時点における適合性に対する R&I の意見であり、事実の表明ではありません。また、R&I は、適合以外の事柄につき意見を表明するものではなく、資金調達
の目的となる成果の証明、投資判断や財務に関する助言や、投資の是非等の推奨をするものではありません。R&I は、セカンドオピニオンに際し関連情報の正確性等につき独自の検
証を行っておらず、これに関し何ら表明も保証もいたしません。R&I は、セカンドオピニオンに関連して発生する損害等につき、何ら責任を負いません。セカンドオピニオンは、原
則として発行体から対価を受領して実施したものです。なお、詳細につき本稿末尾をご覧下さい。



セカンドオピニオン




1. 借入人の概要
(1) フジ住宅の概要
① 事業概要

 フジ住宅は 1957 年に大阪府岸和田市で創業した不動産会社。住宅分譲、住宅流通、賃貸及び管理、
土地有効活用、建設関連といった事業を手掛ける。事業エリアは大阪府全域、兵庫県南部及び和歌山
県北部で、地域に密着した営業を展開している。

 分譲住宅では健康に暮らす為に、室内の空気環境にこだわった「炭の家/ピュアエア」を販売してい
る。
「カーボンエアクリーンシステム」により屋外の空気をファンで強制的に取り入れ、微小粒子用フ
ィルターで微小な有害物質をブロックし、さらに炭を床下に敷き詰め、そこに空気を通すという二重
の対策をすることでクリーンな空気を各部屋に供給する仕組み。

 フジ住宅グループが運営するサービス付き高齢者向け住宅(フジパレスシニア)は、2022 年 6 月末
時点で 218 棟を数え、運営棟数で全国一位の規模を持つ。フジ住宅の事業区分では「賃貸及び管理」 、
「土地有効活用」の 2 つの部門に係る事業。高齢者住宅の管理はもとより、フジパレスシニアの新設
に当たり、オーナーが保有する土地の有効活用として事業を展開している要素があり、工事も請け負
う。

■フジ住宅が管理するサービス付き高齢者住宅の例




[出所:フジ住宅]




セカンドオピニオン




② サステナビリティ基本方針

・ フジ住宅グループは、
「社員のため、社員の家族のため、顧客・取引先のため、株主のため、地域社会
のため、ひいては国家のために当社を経営する」という経営理念のもと、地域密着型経営で事業活動
を行い、社会と共に持続的に成⻑し、信頼される企業グループを目指すというサステナビリティ基本
方針を制定している。




[出所:フジ住宅]


③ フジ住宅のサービス付き高齢者向け住宅のコンセプト

・ フジ住宅グループの運営するサ高住は、高額な入居金は不要で年金生活の方も利用でき、サラリーマ
ン世帯でも十分面倒を見ることができるよう低価格帯の商品となっている。これは、いつまでも人間
としての尊厳を持ちながら、安全に、明るく、楽しく、安心して、いつまでも笑顔で暮らせる「住ま
い」を提供していきたいという想いが背景にある。

・ 事業は運営面をフジ住宅、入居者への生活支援サービスや介護サービス等は、介護事業者と役割を分
けている。フジ住宅は単身向け賃貸住宅など約 3 万戸賃貸管理運営をしており、入居者管理や募集、
施設管理、家賃回収などの分野に精通している。一方で介護事業者は賃貸管理についてのノウハウを
持っていない会社が多い。フジ住宅グループの全住宅で分離型スキームを採用しているのは、介護事
業者にはサービスに専念することでサービスの質を高め、安心してお住まい頂ける住環境を提供する
為としている。稼働についても入居開始から 1 年以上経過した住宅の入居率は 90%を超す。

・ フジ住宅ならではの視点としては、住宅毎にスーパーバイザー社員を設置し、いつでも介護事業者に
協力出来る体制を整えている。また、女性ケアマネジャーから気軽に相談頂けるよう女性社員だけの
チームを設置しサポートも行っている。施設管理面においても賃貸管理のノウハウが活かされており、
住宅の不具合などは設備専属担当チームを設置し、介護事業者任せで対応することはない。

・ 各行政や自治体からの指導内容などをフジ住宅が取りまとめ、各住宅でチェックできるように一覧化
して情報共有したり、フジ住宅社員が各住宅の食事を定期的にチェックしランク付けしたりしている。
美味しい食事を提供している住宅がどのように対応しているかや、各事業者の成功事例や失敗事例な
どを過去であれば定期的に各住宅の責任者を招いて共有したり、コロナ禍であればリモートでの勉強
会をすることで介護事業者の支援を行っている。これらの取組みを行うことでサービスレベルや内容
及び質を高いレベルで統一している。





セカンドオピニオン




2. KPI の選定

評価対象の「KPI の選定」は以下の観点からサステナビリティ・リンク・ローン原則に適合している。

(1) KPI の概要
KPI はフジ住宅グループが管理するサービス付き高齢者向け住宅の運営棟数である。

・ フジ住宅グループが管理するサ高住は、自らが土地を選別し開発している。介護事業者についてもフ
ジ住宅グループが選定し、委託している。

・ 日本は 2021 年 9 月時点で高齢者数は 3,640 万人(厚生労働省調べ)に達し、高齢化率は 29.1%を超
えた。かつてに比べ平均寿命が延びていることや、 少子化による若年人口の伸び悩みも相まって、 年々
高齢化が進展している。 既に日本は「超高齢社会」 といえるが、さらにその割合は年々高まっている。

・ 厚生労働省が公表した 2021 年 6 月の要支援者及び要介護者の合計は 686 万人で、公的介護保険制度
が始まった 2000 年度(256 万人)と比べると、約 2.7 倍に増加した。高齢化が進展する中で、要介
護者の総数は増加基調にある。

・ 要介護者に住まいを提供し介護サービスを提供する住宅を増やすという本ローンの KPI は、社会的
課題に対する対応として認識できる。


(2) KPI の重要性

① 重要経営課題(マテリアリティ)

フジ住宅は「社員のため、社員の家族のため、顧客・取引先のため、株主のため、地域社会のため、
ひいては国家のために当社を経営する」という経営理念のもと、社会貢献活動に取り組んでいる。

② サステナビリティ戦略と KPI の重要性

・ KPI であるサ高住の拡販は、高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らすことが出来る住まいの確保に
繋がり、近年の急速に進む少子高齢化の社会課題の解決にも直結している。さらにフジ住宅が掲げる
「地域社会のため」に深く関係している。今回設定した目標の達成により住まいの確保に加え、地域
社会に紐づく介護や医療等のサービスの拡充にもなることから、社会課題解決の一助になる効果があ
ると考えている。

・ 本件の目標に関しては、財務部、経営企画部にて策定し、シニア事業の最高責任者である社長に事前
に報告のうえ、最終取締役会の決議を経ている。

・ フジ住宅にとって、今回の取り組みは企業のサステナビリティ戦略につながっているとともに以下の
SDGs への貢献にも資するものといえる。


SDGs 目標

3.4 2030 年までに、予防や治療をすすめ、感染症以外の病気で人々が早く命を失う割合を 3 分の 1
減らす。心の健康への対策や福祉もすすめる。
3.8 すべての人が、お金の心配をすることなく基礎的な保健サービスを受け、値段が安く、かつ質の
高い薬を手に入れ、予防接種を受けられるようにする(ユニーバーサル・ヘルス・カバレッジ)


11.3 2030 年までに、だれも取り残さない持続可能なまちづくりをすすめる。すべての国で、だれ
もが参加できる形で持続可能なまちづくりを計画し実行できるような能力を高める。





セカンドオピニオン




3. SPT の設定

評価対象の「SPT の選定」は以下の観点からサステナビリティ・リンク・ローン原則に適合している。

(1) SPT の概要

・ SPT フジ住宅グループが管理するサービス付き高齢者向け住宅の棟数を毎年約 5%増加させる事である。


・ フジ住宅と貸付人は SPT の客観性、計画の妥当性、レポーティングなどを踏まえて貸出条件を交渉し
SPT を設定している。


【参考:過去の実績値】




[出所:フジ住宅]




【SPT の値】

2022 年 2023 年 2024 年 2025 年 2026 年 2027 年

3 月期 3 月期 3 月期 3 月期 3 月期 3 月期

サービス付き高齢

者向け住宅の棟数




(2) SPT の野心性


① 過去実績からみた SPT の水準感

・ サービス付き高齢者向け住宅の事業は 2008 年から始めた。現状、大阪、兵庫、和歌山の近畿圏だけで
200 棟を超えるサ高住を展開している。





セカンドオピニオン




・ 当初はサ高住の供給が需要を大きく下回っており、他の業者も含めて供給が進んできた。運営棟数は
2022 年 3 月期に 217 棟に増加した。これまでは普及期であったため、年に 10~20 棟のハイペースで
増加してきた。

・ 現在、大阪府は全国で最もサ高住が多くなり、今後は年に約 5%という棟数の増加は簡単に拡販できる
水準ではない。

② SPT の達成手段と不確実性要素

・ 棟数を増やすには土地の仕入れがポイントになる。限定した地域で今後も運営棟数を拡販するには、
どこのエリアでも建築出来るわけではないので、マーケット状況の把握、ニーズの掘り下げなど、よ
り一層深く検討していく必要がある。

・ フジ住宅の強みである様々な事業を使い、 分譲戸建+サ高住や一棟売など各事業と連携をした土地仕入
れを進める。事業を複合することで購入する土地価格を引き上げることもできる。これにより仕入れ
の間口が広がり、SPT 達成に向けた仕入れの活性化を考えている。また最近では、企業が保有してい
た旧社員寮などを活用したリノベーションを施し再利用するサ高住案件も手掛けている。社員寮には
元々食堂などが併設されており親和性が高いことから、今までに取組み事例が少ないこうした案件の
事業化も進めている。

・ サ高住のうち約 8 割は地主や投資家の所有となっている。そのため、土地の仕入れも重要であるが、
土地所有者(地主)や投資家の確保と一定の利回りを確保する提案が必要である。

・ 不確実な要素は土地の仕入れである。最近は土地価格が高値での取引が続いており、相対取引ではな
く、入札形式での案件が急増していることから、仕入れの難易度が上がっている。適地が仕入れでき
ない場合は、目標棟数に届かない可能性がある。また、厚生労働省によるサ高住の新築にあたって建
築費の最大 10 分の 1 の補助金を受けることができる補助金制度が 2025 年までとなっており、当該制
度の延長の有無も不確実要素となる。

③ SPT の野心性

・ フジ住宅のサ高住事業は大阪府と兵庫県南部、和歌山市近郊といった地域に特化しており、今後もそ
の方針は変わらない。現状、大阪府は全国でサービス付き高齢者向け住宅が最も多い地域となってい
る。また、大阪府における高齢者人口は、5 年で 10%の増加ペースと試算されており、年 5%の棟数
増は意欲的であるといえる。

・ 現状の稼働済み住宅の入居率(稼働後 1 年以上経過)は 2022 年 9 月末で 90%を超えている。単に建
築運営するだけでなく、地域の需要を見極め高い稼働を維持していくことが重要であり、そうして初
めて地域社会の介護や医療等のサービスの充実に繋がると考えている。

・ 土地の確保についても、価格の上昇、入札の増加により難しくなってきていることや、そうした中で
投資家を確保していかなくてはならず、事業拡大の難易度は高まっている。以上より、SPT の野心性
は十分あると判断した。

・ サ高住の設置等においては、近隣への配慮等については、土地の開発段階から専門部署にて対応して
いる。不動産業者として常時 1,000 件以上の現場対応を行っており、通常業務として対応出来るノウ
ハウと人財を抱え、十分に配慮した対策を施している。

・ SPT はフジ住宅のサステナビリティ方針と結びつけられている。フジ住宅の企業活動が環境や社会に
もたらすポジティブ及びネガティブなインパクトを包括的に捉え、サステナビリティに関連するポジ
ティブなインパクトが大きいものとなっている。



(3) SPT の妥当性

・ SPT の適切性は独立した第三者である R&I からセカンドオピニオンを取得している。




セカンドオピニオン




4. ローンの特性

評価対象の「ローンの特性」は以下の観点からサステナビリティ・リンク・ローン原則に適合している。


・ フジ住宅は貸付人との協議のうえ貸出条件を決めている。毎年 3 月末の各会計年度のサービス付き高
齢者向け住宅の棟数の達成状況を確認し、達成した場合は金利を引き下げる。

・ 変動する金利スプレッド幅は一般的なサステナビリティ・リンク・ローンやサステナビリティ・リン
ク・ボンドとさほど変わらない水準で設計されている。貸出条件とフジ住宅の SPT に対するパフォー
マンスが連動しており、SPT の達成のインセンティブになっている。


5. レポーティング

評価対象の「レポーティング」は以下の観点からサステナビリティ・リンク・ローン原則に適合してい
る。

・ フジ住宅は貸付人に年 1 回 KPI の進捗を報告する。KPI であるサービス付き高齢者向け住宅の運営棟
数について貸付人に書面で報告するとともに、借主の決算説明資料への掲載等により一般に公表する。


6. 検証

評価対象の「検証」は以下の観点からサステナビリティ・リンク・ローン原則に適合している。


・ フジ住宅は SPT の達成について毎年 3 月末の会計年度の値を判定値として設定している。

・ 数値について毎年、第三者より検証を受け、貸付人に報告するとともに、ウェブサイトに掲載する。

・ 貸付人は報告書面の内容から SPT 達成の判定について評価し、達成の場合は金利を変動する。


以 上





セカンドオピニオン




セカンドオピニオン商品は、信用格付業ではなく、金融商品取引業等に関する内閣府令第299条第1項第28号に規定される関連業務(信用格付
業以外の業務であって、信用格付行為に関連する業務)です。当該業務に関しては、信用格付行為に不当な影響を及ぼさないための措置と、信用格付と
誤認されることを防止するための措置が法令上要請されています。
セカンドオピニオンは、企業等が環境保全及び社会貢献等を目的とする資金調達のために策定するフレームワークについての公的機関または民間団
体等が策定する当該資金調達に関連する原則等との評価時点における適合性に対する R&I の意見です。R&I はセカンドオピニオンによって、適合性以
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資判断は、各投資家の自己責任の下に行われなければなりません。
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R&I と資金調達者との間に利益相反が生じると考えられる資本関係及び人的関係はありません。





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