スパークス:帝国繊維株式会社(証券コード:3302)に株主提案

2018 年 1 月 19 日
各 位
スパークス・グループ株式会社
代表取締役社長 グループ CEO 阿部 修平
(東証 JASDAQ スタンダード:8739)


スパークス:帝国繊維株式会社(証券コード:3302)に株主提案
― 現預金の増加を抑制する配当と、対話促進のための取締役任期短縮を要望。
上場企業への株主提案は 11 年ぶり 2 回目 ―



当社連結子会社であるスパークス・アセット・マネジメント株式会社(代表取締役社長 阿部修平)の
運用するファンド(以下「提案株主」)は、株主提案権を行使し、帝国繊維株式会社(以下「帝国繊維」
または「同社」)が本年 3 月に開催予定の第 92 期定時株主総会において以下の 2 つの議題を当該株主
総会の目的とするよう請求いたしました。なお、スパークス・アセット・マネジメント株式会社が傘下の運用ファン
ドを通じて上場企業に対し株主提案を行うのは 11 年ぶり 2 回目です。
1. 剰余金の配当の件
第 92 期の期末配当として、1 株あたり 90 円を配当する
(なお本件公表時点における同社の計画は 1 株あたり 30 円)
2. 定款の一部変更の件
取締役の任期を、現在の「選任後 2 年以内」から、「選任後 1 年以内」に短縮する


帝国繊維は優良な防災製品事業を営みながらも、時価総額は約 594 億円1と、予想当期利益 30
億円2、保有する金融資産約 425 億円3を考慮すると、株式市場で十分な評価を受けていません。
その主な要因は、同社の非効率な資本配分にあると提案株主は考えます。同社は、本業とシナジーの薄
いヒューリック株式会社の持合い株式を約 225 億円4も保有しているほか、成長投資にも株主還元にも使用
されない現預金および有価証券を約 208 億円5保有しており、自己資本利益率(ROE)上昇に対する重
石となっています。
提案株主は、同社が株式市場において適切な評価を受けることができるよう、過去 4 年間にわたり同社
と対話の努力を継続し、①ヒューリック株式を合理的な期間内に売却すること、および②成長投資と株主還
元に関する明確な方針を示すこと、を提案してきました。



平成 29 年 12 月 29 日終了時点

帝国繊維の平成 29 年 12 月期業績予想に基づく

平成 29 年 9 月末日における同社の現預金、有価証券および投資有価証券の合計値

平成 28 年 12 月末時点において帝国繊維が保有するヒューリック株式会社の株式数 17,800,292 株に、ヒューリック株式
会社の平成 29 年 12 月 29 日における終値 1,266 円を乗じた値

平成 29 年 9 月末日における数値
提案株主は、同社がこれらの具体的な行動を実施するまでの間、資本効率の更なる低下を防ぐため、
現金同等物の増加を抑制するのに必要な水準の配当(平成 29 年 12 月期の同社業績予想等に基づく、
提案株主推定)を実施するよう求めます。
同時に提案株主は、帝国繊維の取締役会が株主からの信任の機会を増やすことによって、巨額の持合
い株式に代表される経営上の課題に株主の視点を加味して対処する体制を整えるよう、取締役の任期短
縮を提案します。
帝国繊維は、過去 10 年間で利益剰余金(いわゆる「内部留保」)を約 207 億円増加させています6。
問題はその内部留保の使途であり、10 年前と直近の同社バランスシートを比較すると、利益剰余金の増加
分は事業性資産に充てられることなく、ほぼそのまま、現預金および有価証券として蓄積されています。合理
性を欠く内部留保のため込みすぎに批判が高まるなか、今回の株主提案を契機に、帝国繊維が資本の有
効な活用法を検討するよう要望します。
提案株主は、今後も帝国繊維と対話を継続していく意向です。


以 上


今回の株主提案に関する説明資料を作成しましたので、ご覧下さい。
URL: https://www.sparx.co.jp/opinions/pdf/stewardship-j_20180119.pdf(日本語)
URL: https://www.sparx.co.jp/opinions/pdf/stewardship-e_20180119.pdf(英語)


 本件に関するお問い合わせ先
スパークス・グループ株式会社 経営管理部
TEL : 03-6711-9100 / FAX : 03-6711-9101





平成 19 年 12 月末日における連結貸借対照表と、平成 29 年 9 月末日における連結貸借対照表を比較した際の利益
剰余金の増加額

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