アニコムとHIROTSUバイオサイエンス、戦略的資本提携・業務提携を開始

プレスリリース



2023 年3月 7 日
アニコム損害保険株式会社
株式会社 HIROTSU バイオサイエンス



アニコムと HIROTSU バイオサイエンス、戦略的資本提携・業務提携を開始
線虫がん検査「N-NOSE®」を応用したペット用がん検査の実用化へ


ペット保険シェア No.1※1のアニコム損害保険株式会社(代表取締役 野田 真吾、以下 アニコム損保)と、がん
一次スクリーニング検査である線虫がん検査「N-NOSE®(エヌノーズ)
」を開発・提供する株式会社 HIROTSU バ
イオサイエンス(代表取締役 広津 崇亮、以下 HIROTSU バイオサイエンス)は、このたび戦略的資本提携・業
務提携を開始しましたのでお知らせいたします。あわせてアニコム損保と HIROTSU バイオサイエンスが共同研
究を進めてきたペット用のがん検査について、まずは犬を対象に、実用化に向けた体制を構築します。

※1:シェアは、各社の 2021 年の契約件数から算出。(株)富士経済発行「2022 年ペット関連市場マーケティング総覧」調査




■戦略的資本提携・業務提携に至る背景

近年犬や猫の平均寿命が延び、高齢のペットの増加もみられる中で、
「がん」の発生が増えるとともに、死亡原因
も人と同じく「がん」が多くを占めるようになりました。がんの早期診断にはコンピュータ断層撮影法(CT)や
磁気共鳴画像法(MRI)が一般的ですが、これらの技術は高価かつ全身麻酔が必要なため、定期的な検査は現実的
ではありません。そのため、経済的負担や動物への身体的負担が少なく、早期がんを発見するための簡便かつ非侵
襲的な検査が求められていました。
アニコムグループでは、2016 年からペットの腸内フローラに関する調査・研究を開始し、累計 50 万件※2にのぼ
る測定を通じて「腸内フローラ×健康」の関係性について分析を行うとともに、ペット用の腸内フローラ測定サー
ビス「どうぶつ健活」の提供を 2018 年から開始し、ペット保険の付帯サービスとして提供するなど、“予防型保
険”の実現に向けた取り組みを進めています。
HIROTSU バイオサイエンスが開発・提供する「N-NOSE」は、線虫(C. elegans)という生物が、人の尿に含ま
れるがんの匂いを高精度に検知することを利用したもので、尿を提出するだけという非侵襲的な方法で全身網羅
的※3にがんのリスクを調べることが可能です。N-NOSE の利用者は本格実用化後の約 2 年間で 30 万件以上、
2022 年末には N-NOSE の次世代型 “がん種特定検査” として世界で初めて早期すい臓がん検知が可能な検査も
実用化され、人のがんの早期発見に貢献しています。
これまでアニコム損保と HIROTSU バイオサイエンスは N-NOSE の技術を応用したペット用がん検査の開発に向
けて共同研究を行い、2022 年には研究論文が学術誌「Biochemistry and Biophysics Reports」に掲載※4され、
国内外での学会発表も 7 件※5 を数えるなど、成果を積み重ねてまいりました。こうした実績をふまえ、アニコム
損保と HIROTSU バイオサイエンスでは、ペットのがんの早期発見・予防に向けた資本提携・業務提携を締結す
るに至りました。
※2:2022 年 12 月時点
※3:胃、大腸、肺、乳、すい臓、肝臓、前立腺、子宮、食道、胆嚢、胆管、腎臓、膀胱、卵巣、口腔・咽頭のがん
※4:2022 年 10 月 13 日ニュースリリース「犬・猫を対象とした線虫によるがん検査の共同研究成果を公表」(アニコム)
「ペット(犬、猫)を対象とした N-NOSE 🄬の臨床研究論文が掲載」(HIROTSU バイオサイエンス)
※5:2021 年 11 月「動物における N-NOSE の検討」(第 42 回動物臨床医学会年次大会)
2021 年 12 月「ペットにおける N-NOSE の検討」(第 3 回日本生物診断研究会)
2022 年 8 月「Consideration of expanding the use of N-NOSE for pet」(18th Global Biomarkers and Clinical Research Summit)
2022 年 9 月「線虫がん検査 N-NOSE の動物への利用拡大について」
(第 165 回獣医学会学術集会)
2022 年 9 月「N-NOSE の犬と猫への応用について」(日本獣医臨床病理学会 2022 年次大会)
2022 年 11 月「線虫の嗅覚を利用した犬と猫のがん検出方法」(第 40 回日本獣医師会獣医学術学会年次大会/第 21 回アジア獣医師会連合大会)
2022 年 12 月「A new early-stage cancer test using C. elegans for canine and feline」
(International Conference of Health Evaluation and Promotion 2022)




■主な協業内容

アニコム損保と HIROTSU バイオサイエンスでは、両社の研究開発力、企画・販売力を活かし、主に以下の分野で
協業を進めてまいります。なお協業においてはアニコム損保のみならず、アニコム パフェ株式会社(事業内容:
各種検査事業の提供など)、アニコム先進医療研究所株式会社(事業内容:動物病院運営など)とも連携を強化し
てまいります。
・アニコムグループの動物病院網を活用した、アフターフォローの強化
・アニコム損保のペット保険商品におけるペット用のがん検査の付帯サービス化
・ペット用と人用の「N-NOSE」双方の販売強化 など


アニコム損保と HIROTSU バイオサイエンスは、今後も「がんの“予防型保険”」の実現に向けた取り組みを強化
し、ペットとその飼い主が長く健康に暮らせる世界を目指してまいります。




アニコム損害保険株式会社の概要(https://www.anicom-sompo.co.jp/)
・社名:アニコム損害保険株式会社
・代表者:代表取締役 野田 真吾
・所在地:東京都新宿区西新宿 8-17-1 住友不動産新宿グランドタワー39 階
・事業内容:損害保険業(ペット保険)
・設立:2008 年 1 月 10 日


株式会社 HIROTSU バイオサイエンスの概要(https://hbio.jp/)
・社名:株式会社 HIROTSU バイオサイエンス
・代表者:代表取締役 広津 崇亮
・所在地:東京都千代田区紀尾井町 4-1 ニューオータニガーデンコート
・事業内容:線虫および線虫嗅覚センサーを利用したがん検査の研究・開発・販売
・設立:2016 年 8 月
【お問い合わせ先】
アニコム損害保険株式会社 経営企画部 広報担当
〒160-8352 東京都新宿区西新宿 8-17-1 住友不動産新宿グランドタワー39 階
pr@ani-com.com

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